284 / 369
十月
十日『銭湯の日』
しおりを挟む
新聞の折り込み広告を見ていた晴日が嬉しそうな声を上げた。
「ノブくん、銭湯ができるんだって。一緒に行こうよ」
「銭湯? 行かない」
「え……なんで?」
信周なら絶対に連れて行ってくれると思ったのに。晴日の声が小さくなる。
「クーポンあるし」
「関係ないよ」
「……」
しゅんとしてしまった晴日の頭を信周は優しくなでた。
「いくら銭湯でも裸になるなんて絶対ダメだよ。びっくりさせたくて黙ってたんだけどさ、今度泊まるとこ、部屋に温泉ついてるから。露天風呂」
「え、露天風呂あるの? ほんとぉ?」
ぱっと顔を上げた晴日の目はもうきらきらと輝いている。
参照◇九月二十四日『畳の日』
「ノブくん、銭湯ができるんだって。一緒に行こうよ」
「銭湯? 行かない」
「え……なんで?」
信周なら絶対に連れて行ってくれると思ったのに。晴日の声が小さくなる。
「クーポンあるし」
「関係ないよ」
「……」
しゅんとしてしまった晴日の頭を信周は優しくなでた。
「いくら銭湯でも裸になるなんて絶対ダメだよ。びっくりさせたくて黙ってたんだけどさ、今度泊まるとこ、部屋に温泉ついてるから。露天風呂」
「え、露天風呂あるの? ほんとぉ?」
ぱっと顔を上げた晴日の目はもうきらきらと輝いている。
参照◇九月二十四日『畳の日』
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。



ヤバい薬、飲んじゃいました。
はちのす
BL
変な薬を飲んだら、皆が俺に惚れてしまった?!迫る無数の手を回避しながら元に戻るまで奮闘する話********イケメン(複数)×平凡※性描写は予告なく入ります。
作者の頭がおかしい短編です。IQを2にしてお読み下さい。
※色々すっ飛ばしてイチャイチャさせたかったが為の産物です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる