今日は何の日？~俺たちは毎日、記念日を過ごしている~

三月

二十五日『ドラマチック・デー』

「まだちょっと熱あるかあ」

　体温計を見て信周が呟く。

「なあ、ハル。なんで勃ってんの？」
「え、しっ知らない……」

　晴日は首を傾げる。そう言えばさっき、信周が買ってきてくれた強力そうな栄養ドリンクを飲んだばかり……。

「それ抜いてやろうか？」
「……シないの？」
「うん、今日はやめとこ。ハルに無理させられないから」

　その代わり、と信周は晴日の頭をなでる。
　
「元気になったら、またオモチャで遊ぼうぜ」
「ノブくんっ……」

　晴日は信周を睨んだ。顔が赤いのは熱のせい、ということにしておく。

　それから互いに抜きあってシャワーを浴びた。ひと眠りすると、晴日の熱は嘘のようにすっかり下がっていた。