上 下
20 / 27
番外編 ※ディーン視点

安らかな寝顔に口づけを * (ディーン視点)

しおりを挟む
(はじめての閨教育と蜂蜜入りレモンティー1・2 ディーン視点)



閨教育などと嘯いてリツに手を出した。
軽く触れ合いあわよくば自身の手でリツの乱れる様が見れたらと思っていたが、想像以上の艶やかな姿と絶え間なく紡がれる甘い声にに身体の奥から熱が噴き出すように湧き上がった。
このまま手に入れてしまいたい。しなやかな肢体を余す所なく可愛がり泣いても嫌がっても閉じ込めてしまいたい、と。

しかし、リツが喉を痛めそうなほどの嬌声をあげて果てた後、震えるリツを抱きながら我にかえった。
快感の余韻に気怠く預けられた身体も、薄く誘うように開かれた口元も、熱が冷めきらず潤んだ瞳も全てが愛おしく、同時にその全てに罪悪感を感じた。

一度罪を自覚すると、それ以上手を出すことは躊躇われた。身体中を渦巻く熱を無理矢理押さえ込み、これ以上リツを怖がらせないように意識して穏やかに聞こえるよう話しかける。
騙すように汚した身体を清め、休息をとろうと提案したが、首を振って断られてしまった。

ーーディーンさんも、気持ち良くなって下さい。

密着した身体を捻らせたのは、私の顔を見たかっただけだと分かっていた。しかし、昂った下半身に与えられた刺激と甘やかな誘いに容易に理性が溶け出すのを感じた。
どこまでも無意識で無自覚な誘惑に抑え込んだ熱が再び溢れ出していく。

だが、さすがにこのまま最後まで食べてしまうのは憚られた。
無骨さのかけらもないほっそりと美しいその手に委ねるか、艶かしい声を紡いでいた口唇を感じるかーー
リツが聞いたら卒倒しそうな思考の先で目についたのは、小さな双丘から伸びた太腿だった。
引き寄せられるように手を伸ばすと、リツ自身が出したもので濡れている。肌の感触を楽しみながら局部に手を滑らせ、リツが何も言わないのをいいことに濡れた下着を剥ぎ取った。
戸惑うリツを誘導して四つん這いにすると、目の前に絶景が広がった。可愛い顔が見えないのが唯一残念だが。
私の視線に気付き、身を捩って恥ずかしがる姿にさえ、煽られる。
片手に収まりそうなほど小振りの尻を揉みしだくと、羞恥に悶えながらも官能的な声が上がった。

この双丘の奥にある場所に受け入れられたら、どんなに心地良いだろう。
リツに気付かれないように何度か指を滑り込ませた。かたく閉じられたそこは、無垢で他者に触れられたことなどないだろう。すぐにでも舌と指で蕩かし、猛った熱を捻じ込みたい。
そんな欲望を満たす代わりに、穢れのないそこを守っている双丘に舌を這わせた。
しっとりとした肌の感触が心地良く、腰を振って悶えるリツを宥めながら何度も何度も舐め上げ、吸い付き、所有印を残す。

夢中で尻に跡をつけていると、思いがけずリツから続きを強請られた。

ーーね、もう、して?……早く

凶悪な誘い文句に抗う術はない。求められるままに昂った陰茎を太腿の間に差し入れ、何度も繰り返し突き入れながら、言葉でもリツを辱め続けた。
時折、意識的に双丘の間を擦り、奥にある窄まりへ先端を滑らせる。
早くこの中へ挿れたい。私の猛ったものを挿入され、淫らに喘ぐ姿が見たい。
そんな願いを込めながら、抽送を繰り返し、ついにリツの内腿に欲望をぶちまけた。

殆ど同時に熱を吐き出したリツはすぐに眠気と倦怠感で目を閉じた。
汗で張りついたリツの前髪をかきあげ、そこへそっと口付けると、安らかな寝息が聞こえてきた。

ーーおやすみ、リツ。

しおりを挟む
感想 53

あなたにおすすめの小説

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

悪役令嬢のペットは殿下に囲われ溺愛される

白霧雪。
BL
旧題:悪役令嬢のポチは第一王子に囲われて溺愛されてます!? 愛される喜びを知ってしまった―― 公爵令嬢ベアトリーチェの幼馴染兼従者として生まれ育ったヴィンセント。ベアトリーチェの婚約者が他の女に現を抜かすため、彼女が不幸な結婚をする前に何とか婚約を解消できないかと考えていると、彼女の婚約者の兄であり第一王子であるエドワードが現れる。「自分がベアトリーチェの婚約について、『ベアトリーチェにとって不幸な結末』にならないよう取り計らう」「その代わり、ヴィンセントが欲しい」と取引を持ち掛けられ、不審に思いつつも受け入れることに。警戒を解かないヴィンセントに対し、エドワードは甘く溺愛してきて…… ❁❀花籠の泥人形編 更新中✿ 残4話予定✾ ❀小話を番外編にまとめました❀ ✿背後注意話✿ ✾Twitter → @yuki_cat8 (作業過程や裏話など) ❀書籍化記念IFSSを番外編に追加しました!(23.1.11)❀

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果

ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。 そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。 2023/04/06 後日談追加

異世界で騎士団寮長になりまして

円山ゆに
BL
⭐︎ 書籍発売‼︎2023年1月16日頃から順次出荷予定⭐︎溺愛系異世界ファンタジーB L⭐︎ 天涯孤独の20歳、蒼太(そうた)は大の貧乏で節約の鬼。ある日、転がる500円玉を追いかけて迷い込んだ先は異世界・ライン王国だった。 王立第二騎士団団長レオナードと副団長のリアに助けられた蒼太は、彼らの提案で騎士団寮の寮長として雇われることに。 異世界で一から節約生活をしようと意気込む蒼太だったが、なんと寮長は騎士団団長と婚姻関係を結ぶ決まりがあるという。さらにレオナードとリアは同じ一人を生涯の伴侶とする契りを結んでいた。 「つ、つまり僕は二人と結婚するってこと?」 「「そういうこと」」 グイグイ迫ってくる二人のイケメン騎士に振り回されながらも寮長の仕事をこなす蒼太だったが、次第に二人に惹かれていく。 一方、王国の首都では不穏な空気が流れていた。 やがて明かされる寮長のもう一つの役割と、蒼太が異世界にきた理由とは。 二人の騎士に溺愛される節約男子の異世界ファンタジーB Lです!

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件

白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。 最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。 いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。