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case4. 略奪◇12
しおりを挟むアーサが後ろからエルミーユの耳の中を舐め回しながら吐息を漏らす。
アーチに膣を両手の指で広げられ強くナカを吸われる刺激にエルミーユの脳が溶かされていく。
「あっアッ」
脳天を突かれたように顔を天井に向けるエルミーユの陰核をアーサが指でギュッと摘まんだ。
「あああああああアアアア"ア"ア"ア"ア"」
エルミーユの支えられる身体が、ビクビクと電撃が這いずり回るように震え出す。
アーチが唇全体で膣口を支えるとソコからは生温かいものがチョロチョロと流れ出した。
エルミーユのぐちゃぐちゃになった顔を自分の方に向けさせ、彼女の唇に吸い付くアーサ。
「ほら大丈夫だから、舌出して?」
「ふやぁっあふぁあ」
アーサに舌を絡められると一気に下腹部の力が抜けていき、エルミーユのナカからは勢いよく溢れ出る。
アーチが「ンっ」と喉を鳴らしながら彼女のソレを飲んでいく。アーチの口だけでは受け止め切れず、赤い絨毯にも滴り落ち染みを作っていくと赤が斑点模様の黒い絨毯へと移り変わる。
「お利口だねエルミーユ、沢山出たね。
美味しかったよ。」
アーチが最後に割れ目を一舐めすると恍惚の表情を上げエルミーユに微笑みかけた。
「いいやああ、ごめんなさい、ごめんなさいっっ」
「謝らなくても大丈夫だよ可愛いエルミーユ、愛してる。」
泣きじゃくるエルミーユの髪を撫でちゅっと頬を伝う涙を舐め取るアーサ。
「.....甘い香りがする。」
その言葉にアーチも膝を立てエルミーユに抱き付き胸に顔を埋め鼻から吸い込み確認する。
「ほんと、甘い匂いだ.....。美味そう....。」
2人はエルミーユの血管から感じられる血の匂いを嗅ぎとっていた。もう処女ではないはずの彼女から溢れ出るこの甘さは何なのだろうか。
アーチとアーサは悶え哭くエルミーユの姿に興奮するあまり吸血衝動に駆られていた。2人が顔を染め息を荒げる様子にエルミーユはそっと声を漏らす。
「.....ち、血を飲みたいなら、飲んでもいいわ.....。」
罠でも何でも自分の尿を飲まれたことに開き直っている部分もあったのかもしれない。彼らが自分たちの欲望を押しつけずエルミーユの快楽のためだけに尽くしたことが彼女の心に大きな変化をもたらした。
自らインハルト以外のヴァンパイアに吸血させるなんて初めてのことだった。
「.........いいの?」
胸に埋もれていたアーチが彼女を見上げ尋ねると、エルミーユはこくりと頭を頷かせた。
「......じゃあ、ちょっとだけ、ちょっとだけだから。」
そう言ってアーチが彼女の首筋に牙を優しく立てると一つ甘噛みしてから吸血を始めた。始めて彼らに無理矢理吸われた時とはまるで違う、彼女を気遣うような吸血。
エルミーユがふと反対側にいたアーサを振り返り見つめる。
「......俺まで吸ったらまたあんたの体力を奪うだけだ。また今度飲ませてもらうよ。」
アーサがエルミーユのこめかみにキスをし、彼女の肩にそっとブランケットを掛けた。
「美味い.....エルミーユ、凄く美味しいよ。」
「.........」
アーチが短い吸血を終えるとエルミーユにまた笑顔を見せた。
『お前を快楽の渦に陥れられるのはこの俺だけだ。』
そう言っていたインハルトの言葉がエルミーユの頭から遠退いていくこととなる。
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