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第二幕:だって現実は残酷なのだから
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「お前に俺の何がわかんだよ」
その言葉を発すると
零は黙ってしまった
関係ない…相手が傷ついたって…俺には…
関係ない関係ないだって俺は死ぬんだから
もう何も考えなくていい
何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も
「やっぱり私の見込んだとおりだ」
え…?
「やっぱり君は優しい人だ。だからこそ私は君に死んで欲しくない」
「ど、どういうことだ…?」
「私が黙ったときに君が罪悪感を感じていた…」
駄目だ駄目だ駄目だ突き放せ突き放せ
俺が死んでも悲しまないように喜ばせるように
「そ、そんな証拠は何処にあんだよ!」
とまた強く言い放つ
「汗、びっしょりだよ。緊張したでしょ」
!?
そんだけのことで…!?俺が…優しいと…?
「俺は優しくない。最低な人間だ」
「最低で優しくない人はそんな事言わないよ」
「けど…俺はっ!」
というと零が悲しげな顔をした
「優しくないなんて言わないで…」
ズキンと心が痛んだ
「本当は優しくないとしても私にとっては優しく見えたの…」
・・・
優しく見えた…か…
嬉しくないことは…ないな
「わかった、言わない」
「ありがとう…」
そういうと胸に手を置き
落ち着くような仕草を見せる
「明日も…ここに来てくれる?」
「…約束はできない」
そう答えてしまった…いやそうしか答えられない
「そう…」
と少し悲しい顔をまたする
俺は顔を背け、目的地に向かう
カンカンカンカン…
と遮断器が鳴る
俺は・・・
「あんなこと言われたら…生きてみようと思っちまうじゃねぇか」
やっぱりだやっぱり今回もこの一歩は踏み出せない
また生きたくなってしまった
また期待したくなってしまった
俺は本当にこれで…いいのか…?
振り返り元の道を通る
さっき零がいた公園を見る
あれが夢ではないことを
儚い夢で一度離れたら見れなくなってしまわないものということを
すると零が医者の格好をしている人と話している
その顔は少しつらそうな顔で…
だけどもう諦めてしまっている様な…
そんな…顔だった…
夢をみたんだ…
誰かが俺を必要としてくれる
そして慰めてくれる
よくあるような適当な慰めの言葉なんかじゃなくて
心からの慰めと願い
俺はその言葉に涙を流して
ありがとう…君のお陰で救われたんだ
って呟き、その人と大泣きする
大人だからとか関係なく、悲しいから泣く
心から悲しみを共有し合って
泣き止んだあとは二人で笑い合う
ごめん、馬鹿なこと言ってたw
そんなセリフを吐いて
生きる
その人に救われて生きる
そんな日を待ってたと言わんばかりに
そんな日はいらない
夢は叶わないから夢なんだ
夢は現実にはならない
零が俺をいくら何度も説得したって
俺は救われない慰められない
だって現実は残酷なのだから
その言葉を発すると
零は黙ってしまった
関係ない…相手が傷ついたって…俺には…
関係ない関係ないだって俺は死ぬんだから
もう何も考えなくていい
何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も何も
「やっぱり私の見込んだとおりだ」
え…?
「やっぱり君は優しい人だ。だからこそ私は君に死んで欲しくない」
「ど、どういうことだ…?」
「私が黙ったときに君が罪悪感を感じていた…」
駄目だ駄目だ駄目だ突き放せ突き放せ
俺が死んでも悲しまないように喜ばせるように
「そ、そんな証拠は何処にあんだよ!」
とまた強く言い放つ
「汗、びっしょりだよ。緊張したでしょ」
!?
そんだけのことで…!?俺が…優しいと…?
「俺は優しくない。最低な人間だ」
「最低で優しくない人はそんな事言わないよ」
「けど…俺はっ!」
というと零が悲しげな顔をした
「優しくないなんて言わないで…」
ズキンと心が痛んだ
「本当は優しくないとしても私にとっては優しく見えたの…」
・・・
優しく見えた…か…
嬉しくないことは…ないな
「わかった、言わない」
「ありがとう…」
そういうと胸に手を置き
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そう答えてしまった…いやそうしか答えられない
「そう…」
と少し悲しい顔をまたする
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と遮断器が鳴る
俺は・・・
「あんなこと言われたら…生きてみようと思っちまうじゃねぇか」
やっぱりだやっぱり今回もこの一歩は踏み出せない
また生きたくなってしまった
また期待したくなってしまった
俺は本当にこれで…いいのか…?
振り返り元の道を通る
さっき零がいた公園を見る
あれが夢ではないことを
儚い夢で一度離れたら見れなくなってしまわないものということを
すると零が医者の格好をしている人と話している
その顔は少しつらそうな顔で…
だけどもう諦めてしまっている様な…
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夢をみたんだ…
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そして慰めてくれる
よくあるような適当な慰めの言葉なんかじゃなくて
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俺はその言葉に涙を流して
ありがとう…君のお陰で救われたんだ
って呟き、その人と大泣きする
大人だからとか関係なく、悲しいから泣く
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ごめん、馬鹿なこと言ってたw
そんなセリフを吐いて
生きる
その人に救われて生きる
そんな日を待ってたと言わんばかりに
そんな日はいらない
夢は叶わないから夢なんだ
夢は現実にはならない
零が俺をいくら何度も説得したって
俺は救われない慰められない
だって現実は残酷なのだから
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