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新3月

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ー2011年3月1日ー    馬鹿「幸せ?」     
        まあな!     

新しい月が来たのは良いが、美紗の生殖器には赤ん坊が入ってる。   

重く、辛いらしいが仕方ないし美紗も良い経験とは言っている。   

可哀想なので食材の買い出し、掃除機掛け、風呂場の掃除をしてやる。   

美紗「ありがとう」   

悠ちゃん「良いよこれくらい。それより、お腹どうだって?」   

美紗「産まれないって。安心したけど、人様の子だから余計に気を配らないと……」   

悠ちゃん「大変そうじゃん。そう言えば、香菜も腹出てて悪阻酷いって言ってたなあ」   

美紗「相川さんが? 中1で妊娠を味わうのも悲惨ね。私達も気を付けないと不味いかな」   

悠ちゃん「頼むから妊娠だけはさせないで。産むのも堕ろすのも嫌だ。怖い」   

美紗「今でも犯罪なのにそんな事したら社会的に死ぬわ……」   

悠ちゃん「あ、でも妊娠はさせてみたい。処女は卒業しても童貞は卒業してない」  

     美紗はニヤッと笑う。   

美紗「何? 童貞もくれて妊娠もさせてくれるの?」悠ちゃん「入れられるの嫌?」   

美紗は困惑した顔をした。   

美紗「悠なら良いよ」   
悠ちゃん「よっしゃ!!」   

馬鹿「じゃあ、2人とも健康な生殖器に交代ね」   
  腹の中の一部が無くなった感覚があった。   
    美紗は驚いた顔をしている。   

美沙「あれ……? 代わった?」   
悠ちゃん「神様が今からやれって。やろ」   

  この時、美沙は大人の色気に溢れて、2人とも性欲が奮い立つ。   

美紗「やっぱり男の子ね。獣みたい……」   
悠ちゃん「ん? うん。ごめん」   

美紗「冷静になってるし……何回か中に出したでしょ? 本当に妊娠させる気?」   

咎める様な口調であったが嬉しそうな顔である。   
悠ちゃん「ごめん、抜くのに間に合わなかった。許して」  
        
頬にキスすると、頭を撫でられた。

悠ちゃん「あ、戻った」   

   お腹に何か入った感覚がした。   

美紗「私も」   

ベッドから起きて服を着る。   

悠ちゃん「ちょっと待って。手伝うから」   
美紗「ありがとう」   

    良い笑顔で返す美紗。    

     服と下着を着せてあげる。   

美紗「本当に妊娠したら今みたいに気遣ってくれる?」   
悠ちゃん「もちろん。ただ、拙い事は言ってよ」 美紗「フフ。無理して」   
悠ちゃん「どうしてそう思うの?」   

美紗「悲しいけど、悠は結婚してくれない。歳の近い女と結婚したいでしょ?」   

        俺は想像した。   
       歳の近い女と結婚を。   

美紗「悠。そんな想像は家に帰ってから1人でやって」      

想像した内容に気づいたらしく、怒った顔をする美沙は嫉妬もしている気がする。

悠ちゃん「ごめん。でも、想像出来ないな」   美紗「今はね」   
悠ちゃん「美紗さんとなら想像出来るけど」   美紗「そう言ってもらえて嬉しい」   
悠ちゃん「もういっその事そうしない?」   
美紗「えっ」  

 俺も女の考えが出来る様になったのか、他の女に現を抜かす気は無くなっている。   

   それに、美紗も優良物件すぎる。   

上手い料理に美人で優秀。   

    美沙にじっと見つめられる。   

悠ちゃん「でも、教師の収入じゃ心細いかな。少なそうだし、忙しいんでしょ?」   

美紗「そうよ。お金には困ってないから少ないのは気にしなかったけど……」   

悠ちゃん「困る。1人で過ごすのも、給料少ないのも。転職してくれたら結婚する」   

美紗「本当に? からかってない?」   

悠ちゃん「美紗さんって俺の事信用しないよね。どうしたら信用する?」   

      美紗は考え始める。    

馬鹿「悠ちゃん頑張れ。頑張れ悠ちゃん」   
美紗「本気なら親に会って」   

悠ちゃん「良いけど? ちゃんと子供だって説明してよ?」    

美紗「する! するから結婚して!」   
馬鹿「Done!」   

悠ちゃん「良いよ。いつ?」   

   美沙は嬉しいのか、涙を流す。   

もしくは、面倒見なければならないという苦行に絶望したのか。

悠ちゃん「美紗さんのキャラじゃないかな」   
美沙「若い女の子と結婚出来るなんて……!」   

  何言ってるんですかねこの変態は。

翌週の日曜日に会う事が決まった俺は、せめて家事くらいこなせる様になろうと母や未来から習い始める。   

母「どういう風の吹き回し?」   
未来「悠ちゃん変だよ?」   
悠ちゃん「元々変なんだよ?」   
未来「ふーん?」   

  未来は勘の良い女だから困る。   
両親にはまだ知られたくない。   

日曜日に親と会う約束をしたので、美沙と一緒に待ちあわせたホテルに向かう。   

悠ちゃん「凄いホテル……場違い感凄い」   
美紗「大丈夫。そんな事ないよ」   
悠ちゃん「なら良いけど。どう説明したの?」   

美紗「13歳の子と結婚するって伝えたわよ。ちゃんと」   

悠ちゃん「じゃあ楽そうで良いな」   

この時、俺はまったく緊張していなかった。   絶対に美味い物が食べれるという期待しかない。   
イタリア料理のレストランに入り、美紗が予約を入れていると伝えると奥へと通される。   

他の客の美味そうな料理に目が行く。
  
個室に通されて中にいたのは着飾った中年夫婦で、いかにもお上品な雰囲気を醸し出している。    
挨拶するも、両親は困惑しきりである。   

婚約者だと言って本当に子供を連れてきたという親の心境はどんなものか。    

さて、ここで初めて書くが俺の名前は黒木悠だ。       美紗は白石美紗という。   

白と黒に運命を感じると美紗は意味の分からない事を言っていたのを憶えている。   

    それって葬式じゃないのか。

パパ「……黒木くん。娘に脅されて……とかではないのかい?」   

美紗「お父さん! そんなんじゃないわよ!」   

脅されてはないが、レイプしようとは画策されていたと伝えたらどう反応するだろうか。   

悠ちゃん「そんな事ありません。もう数ヶ月付き合って決めた事です」   

2人は夫婦で顔を見合わせる。   

ほう、自分の娘が他所様の少年を誑かしていると考えているのか。   

       半分正解ですよ。   

ママ「黒木くん? 娘はその……あまり大きな声では言えない趣味があってね」   
 
黒木悠ちゃん「知ってます。美紗さんから聞いてますよ」   

    2人は神妙な面持ちである。   

パパ「黒木くん。率直に言って、私達は親として謝らなくちゃいけない事を君にしているんではないかと考えているんだよ」   

美紗「人聞き悪い…」   

ママ「もし何かされているなら娘を警察に突き出して私達は親として誠意と謝罪を見せないといけないわ」    

黒木悠ちゃん「とんでもありません。凄く良くしてもらってます。料理は美味いし、甘えても嫌な顔もしませんし、とても優しいです。しかも綺麗なので結婚したいです」   

パパ「でででは、本当に愛し合っているんだね」   
パパは噛んでるけど、やはり動揺しているんだろうか。

黒木悠ちゃん「はい。愛してます」   

美紗「悠…!」   

        美紗は感動している。   

   悪いけど、今は抱擁よりご飯だ。   

両親は大いに安堵した様で顔から緊張が抜けた。   
パパ「そうか。ご両親にはどう伝えてあるのかな?」   
黒木悠ちゃん「まだ話してません。その、やっぱりまだ13歳と成人との話しですし」   

ママ「そうね。慎重にしないと」   

パパ「うんうん。まずはお互いが恋仲という事を……」   

悠ちゃん「すみません。両親には恋人がいる事はバレてるんですけど、その……」   

美紗「あ……!」   

2人は俺と美紗の顔を交互に見る。   

パパ「どうしたのかな?」   

悠ちゃん「美紗さんから言ってよ。求めたのそっちなんだから」   

俺は逃げの1手を打った。   

そもそも悪いのは俺じゃない。   

     少なくとも初回サービスの件は。   

美紗「……肉体関係がある事知られてる」 

     両親は驚愕の顔をする。   

嘘だろお前!? みたいな反応だ。   

パパ「美紗…! お前という奴は…!」   
ママ「子供に手を出すなんて何を考えてるの!」   
      世間体が悪いのだろう、小声で叱る。

美沙「我慢出来なかったの」   
パパ「ここは、誠心誠意謝って……」   

黒木悠ちゃん「大丈夫ですよ? その、初めては痛かったですけど、優しくしてくれましたし……」  

父「美紗ーー!!」   

   火に油を注いでしまった様だ。   

まったくフォローにならなかった。   

悠ちゃん「あの、僕が求めた事なので……」   

ママ「黒木くん。例えそうでも、君はまだ子供。娘は大人で、教師なの。これは娘が悪い事なのよ」        
      甚だ不味い様だ。   

パパ「賠償金を払って、2人の仲を認めてもらおう……何と言っても娘が初めて男を愛したんだから添い遂げさせてやりたい」   

ママ「貴方。娘には一生黒木くんの面倒を見ると約束させないといけないわ」   

パパ「勿論だ。いくらになるか検討がつかない……」美紗「……ごめんなさい」   
悠ちゃん「すみませんでした」   

    とりあえず謝っとこうと思った。   

両親は重苦しく項垂れている。   

パパ「お前どうする気なんだ……?」   

美紗「この子を養って将来子供も産む気だから、教師はやめる。お父さんの会社に入れて」   

父「黒木くんのご両親と和解してからだ。最悪事件になるからな」   
美紗「……はい」   

母はうるさい人間で母親という人種だからな。   
馬鹿「喧しい事だな全く。俺から説明して認めさせるから安心しろ」   

パパ「うお……!?」   

    2人は身体をびくっとさせた。   

ママ「起きてる間に神様のお告げがあるなんて……!」   

美紗「この子神様のお気に入りなの」   

馬鹿「とりあえず任せろ。穏便に済ませるからお前ら飯でも食っとけ」   

黒木悠ちゃん「馬鹿もたまにはやるな!」   

馬鹿「いやいや、その歳で結婚相手捕まえた悠ちゃんには敵いませんよ。じゃあな」   

2人は放心したかの如く何も喋らない。   

美紗「お父さん。この子ご飯楽しみにして朝から何も食べてないの」   

パパ「あ、ああ。では、食事にしようか」   

教えられたマナーで舌鼓を打った。   
こんな美味い料理があるのかと上機嫌である。   
 この日は親子で話したい事があるという事でタクシーを呼んでもらって帰宅した。 

デザートをもう1品頼むべきだった。  
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