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15話 フローラ脱出作戦!?
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そんなことがあったのですね。
私の時にそのような事が無かったのは、まずは近くにフローラが居て、マリアが居て、そしてダン様からダンスに誘ってこられたからね。
貴族のしらがみって嫌ね。
それに·····公爵令嬢があっかんべーって·····。それもどうかと思いますよ!フローラ!
それで終わりかと思えばまだ続きがあった。
フローラはセリーナ達が去った後、いじめられていたナンシーを見て思った。
『この子の汚れたドレスと、自分のドレスと取り替えたらすぐに帰れるかも!!』
と·······。
そしてすぐにそれを実行する。誰にも見つからないように木陰に隠れて、嫌がるナンシーにすぐに脱ぐように言い付け、自分もさっさとドレスを脱ぎ始めた。
誰も見ていないはず····だったがそれもガストン皇太子に見られていたようだ。着替えている際はガストン皇太子は見ないように後ろを向いていたそうだが。
フローラはナンシーより当然、背が高いのでドレスの裾が短いが、気になるほどでもない。
着替えたフローラは、見事なくらいに染みがあるドレスを見て、これで帰れる!と思いルンルン気分で夜会会場へと戻ってお父様の所へ行ったが、フローラのお父様の周りには先ほどの三人の半べそ状態のご令嬢と、その父親らしき人がいた。
あちゃ~
と思ったらしいが、フローラの姿を見て皆、驚いた顔をした。何せ、ドレスに色の付いた染みが付着していたのでかなり目立っていたのだから。
泣きながら夜会会場へ戻った三人は、まず自分達の親達に何もしていないのにゴールデン公爵のご令嬢に水をかけられたと言った。そしてそれを聞いた親たちはフローラのお父様の所へ行き、その事を抗議をしていた所でフローラ登場。
ドレスの取り替えが幸をようしたようで、フローラのお父様はフローラの姿を見た途端に「話が違うぞ!」と怒り狂ったそう。
三人組の親たちはオロオロし、三人のご令嬢は呆然。
ちょっと思っていた退場と違うが、みっともないからとすぐに帰宅。
フローラはもちろん帰宅中の馬車の中でお説教を受けたのは言うまでもない。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「だから、ダンスの時にガストン様にそんな所まで見られていたと聞いて·····思わず遠い目をしちゃったわ。」
なるほど······だから踊っている最中はずっと死んだような目をしていたのね。
そういうフローラは今も死んだような目をしている。
そして、一足遅く帰ってきた御姉様達に怒涛のような質問攻めに合い、嫌みのオンパレード。
うんざりして自室に戻ったのはいいが、明日、学校に行っても同じように質問攻めに合うかも!?と思いズル休みを決めたそう。
次の日は学校に行こうと思ったが、御姉様達にフローラとガストン皇太子のことがかなり話題になっていたと聞いて、人の噂は75時間だし!と思い今週はズル休み決定!!としたそうだ。
フローラ······それをいうなら人の噂は75日よ·····。3日そこらでは効かないわ····。
本人は何事もなくここまま話題が鎮火すると思ったら、学校を休んだ2日目の夜に、お父様からフローラにガストン皇太子より婚約の打診があったと言われ······。
フローラは頭が真っ白になり、「嫌です!」と言ったが、皇太子より直々の打診だった為、断ることは不可能!決定事項だと言われた。
フローラのお父様も、フローラより年が近い御姉様方を奨めたそうだが却下されたらしい。
そして日曜日の朝に正式に申し込みが来ると言われた。
その日の晩は泣きじゃくり、次の日に居ても立ってもいられず私達に手紙を書いたとのこと。
「決定事項なら諦めたら?凄いじゃない!将来は国を束ねる王妃様よ!」
マリアは目をキラキラさせながらフローラの顔を見る。
「嫌よ!私は同じ公爵家に嫁いで、旦那様にも文句を言わせないくらいにその家を仕切るのが夢なんだから!」
·····凄い夢ですわ。
「しかも王妃に何かになったら自分の自由な時間も無くなるじゃない!だから家を出るわ!」
「「え?」」
マリアと私は突然のフローラの言葉に驚く。
「だから家を出るのよ!身分なんていらないわ!」
「「········。」」
あまりの展開に私達は無言になる。
しばしの沈黙の後、私は恐る恐ると聞いた。
「どこか行く当てでもあるの?」
するとフローラはビシッと人差し指で私を指した。
「ミチルダの家でメイドをする!」
「え·····?えぇぇ!?私の家?」
動揺する私。マリアは固まっている。
「ええ。ミチルダの家はメイドが二人くらいしかいないと聞いたわ。住み込みでお願い。しばらくは役に立たないかもしれないけれど、一生懸命頑張って覚えるわ!だからお願い!!」
フローラは手を合わせて拝み込むような仕草をした。
「で、でも······」
私はオロオロとしてどう返答しようか迷っていた。
だって、こんなこと私が決めれる訳ないですし。
「ずっとではなくていいの!しばらく置いてくれないかしら?何とか働ける所見つけるから!」
とは言っても、13歳の子が就職するなんてほぼ出来ない気がするんだけど·····。
そんなやり取りをしていたら、
ドンドンドン!!!
と激しくドアを叩く音が。
「フローラお嬢様!大変です!ドアを開けてもよろしいでしょうか?」
焦ったようなハーマニーの声が。かなり急いでいるようだった。
「大丈夫よ」
とフローラが答えるとすぐにドアが開きハーマニーが「失礼します!」と入ってきた。
「ハーマニー、どうしたの?そんなに焦ったような顔をして。」
ハーマニーは一呼吸をして言った。
「フローラお嬢様、今ほど、皇太子様が来られました!!」
「はい?」
フローラも何のことだか分からない顔して聞き返してした。
私も突然のことで聞き間違えまかしら?
ガストン皇太子が来たと聞こえたけれど·····。
ハーマニーはもう一度、ゆっくりと言った。
「ですから、突然、ガストン皇太子様がご来訪されたのです!」
「「「!!!」」」
聞き間違いではなかった!
フローラが動揺しているのが分かる。
「どどど、どうして?き、急すぎるわ!何しに来たのぉぉぉ!」
絶叫している。
そしてガタガタと震え始めた。
「だって、お父様が言うには、明日、宰相様が婚約の申し込みの書簡を持ってくるって·····だからその前に何とかしなくちゃと思って·····。何で?しかも本人が!?」
両手で顔を多い、頭をブンブン降っている。
「こうしちゃあ居られないわ!すぐに脱出よ!」
こうしてフローラはこの状況から打破すべく行動に移した。
まずは簡素なワンピースに着替え(どうやら事前にハーマニーが買っていたらしい。)、今の状況を見に行ったハーマニーが言うには、突然の皇太子様のご来訪で屋敷中がバタバタとしているらしい。裏門が手薄とのこと。
私達はそこからこっそりと抜け出し、ハーマニーにマリアの従者に裏門に馬車を回すように言付けて脱出することになった。
私達は廊下に出る際にキョロキョロ周りを警戒しながら、誰にも見つからないように裏口に行くことが成功した。
その際にメイト達の
「どうしよう!皇太子様出すお茶が!!」
「お菓子を早く買いにいかないと!誰かー!!」
「早く御当主様をお呼びに行かないと!」
等とガストン皇太子の突然の来訪にバタバタしていた。
そんな様子だから、こちらの行動には気づいていない様子。上手いこと屋敷から抜け出した·····はずだった。
私達は上手くいったわね!などと言いつつ裏門を出た時に、不意に横から声がした。
「あっ、やっぱり逃げだそうとしたな。」
私達三人は、不意を付かれて話しかけられたのでビクッと身体が反応した。
恐る恐る見るとそこには腕組みをしてこちらを見ているケージーお兄様がいた。
「ケージーお兄様!何故ここに?」
私は驚いてケージーお兄様に駆け寄った。
ケージーお兄様は私の頭にポンと手を置いてニヤリと笑った。
「そりゃあ、フローラ嬢が逃げ出さないように見張っていたからだよ。」
ケージーお兄様の言葉に私達三人はポカーン。
「本当に逃げだそうとしてる!」
ケージーお兄様がいるのと反対方向から声がしたので、そちらを向くと走ってこちらに向かってきているアーサー様がいた。
私達は唖然としてケージーお兄様に聞いた。
「どうして私達が逃げ出そうとするのが分かったのですか?」
ケージーお兄様は鼻の頭をポリポリ掻きながら答えてくれた。
「何となく?ミチルダがフローラ嬢が鬱ぎこんで休んでいるのでお見舞いに行くって聞いた時に直感で、何か仕出かすかもって。そんでここでちょっと張らせてもらってたわけさ。」
「········。」
ケージーお兄様·····勘が良すぎですわ。
しかも私の発言のせいで脱出が失敗なんて······。
私達が、ガックリしていると後ろから
「フローラ、ここに居たんだね。」
との声が。
これまた後ろを振り向くと裏口から出てきて、こちらに向かっているガストン皇太子の姿が······。
そうして私達の前に立ったガストン皇太子はフローラの華奢な肩をガッチリ掴んで
「掴まえた。」
と、まぶしいくらいの笑顔で言ったのだった。
こうして私達の即席、「フローラ脱出作戦」は失敗に終わった。
フローラはガストン皇太子に肩を抱かれて屋敷へと連れて行かれ、私とマリアはそのまま高級な馬車へと連れ込まれ、帰りの道中にケージーお兄様に説教させたのは言うまでもない。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
それから一週間後、正式にガストン皇太子とフローラの婚約発表が全国民に向けてなされたのだった。
私の時にそのような事が無かったのは、まずは近くにフローラが居て、マリアが居て、そしてダン様からダンスに誘ってこられたからね。
貴族のしらがみって嫌ね。
それに·····公爵令嬢があっかんべーって·····。それもどうかと思いますよ!フローラ!
それで終わりかと思えばまだ続きがあった。
フローラはセリーナ達が去った後、いじめられていたナンシーを見て思った。
『この子の汚れたドレスと、自分のドレスと取り替えたらすぐに帰れるかも!!』
と·······。
そしてすぐにそれを実行する。誰にも見つからないように木陰に隠れて、嫌がるナンシーにすぐに脱ぐように言い付け、自分もさっさとドレスを脱ぎ始めた。
誰も見ていないはず····だったがそれもガストン皇太子に見られていたようだ。着替えている際はガストン皇太子は見ないように後ろを向いていたそうだが。
フローラはナンシーより当然、背が高いのでドレスの裾が短いが、気になるほどでもない。
着替えたフローラは、見事なくらいに染みがあるドレスを見て、これで帰れる!と思いルンルン気分で夜会会場へと戻ってお父様の所へ行ったが、フローラのお父様の周りには先ほどの三人の半べそ状態のご令嬢と、その父親らしき人がいた。
あちゃ~
と思ったらしいが、フローラの姿を見て皆、驚いた顔をした。何せ、ドレスに色の付いた染みが付着していたのでかなり目立っていたのだから。
泣きながら夜会会場へ戻った三人は、まず自分達の親達に何もしていないのにゴールデン公爵のご令嬢に水をかけられたと言った。そしてそれを聞いた親たちはフローラのお父様の所へ行き、その事を抗議をしていた所でフローラ登場。
ドレスの取り替えが幸をようしたようで、フローラのお父様はフローラの姿を見た途端に「話が違うぞ!」と怒り狂ったそう。
三人組の親たちはオロオロし、三人のご令嬢は呆然。
ちょっと思っていた退場と違うが、みっともないからとすぐに帰宅。
フローラはもちろん帰宅中の馬車の中でお説教を受けたのは言うまでもない。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「だから、ダンスの時にガストン様にそんな所まで見られていたと聞いて·····思わず遠い目をしちゃったわ。」
なるほど······だから踊っている最中はずっと死んだような目をしていたのね。
そういうフローラは今も死んだような目をしている。
そして、一足遅く帰ってきた御姉様達に怒涛のような質問攻めに合い、嫌みのオンパレード。
うんざりして自室に戻ったのはいいが、明日、学校に行っても同じように質問攻めに合うかも!?と思いズル休みを決めたそう。
次の日は学校に行こうと思ったが、御姉様達にフローラとガストン皇太子のことがかなり話題になっていたと聞いて、人の噂は75時間だし!と思い今週はズル休み決定!!としたそうだ。
フローラ······それをいうなら人の噂は75日よ·····。3日そこらでは効かないわ····。
本人は何事もなくここまま話題が鎮火すると思ったら、学校を休んだ2日目の夜に、お父様からフローラにガストン皇太子より婚約の打診があったと言われ······。
フローラは頭が真っ白になり、「嫌です!」と言ったが、皇太子より直々の打診だった為、断ることは不可能!決定事項だと言われた。
フローラのお父様も、フローラより年が近い御姉様方を奨めたそうだが却下されたらしい。
そして日曜日の朝に正式に申し込みが来ると言われた。
その日の晩は泣きじゃくり、次の日に居ても立ってもいられず私達に手紙を書いたとのこと。
「決定事項なら諦めたら?凄いじゃない!将来は国を束ねる王妃様よ!」
マリアは目をキラキラさせながらフローラの顔を見る。
「嫌よ!私は同じ公爵家に嫁いで、旦那様にも文句を言わせないくらいにその家を仕切るのが夢なんだから!」
·····凄い夢ですわ。
「しかも王妃に何かになったら自分の自由な時間も無くなるじゃない!だから家を出るわ!」
「「え?」」
マリアと私は突然のフローラの言葉に驚く。
「だから家を出るのよ!身分なんていらないわ!」
「「········。」」
あまりの展開に私達は無言になる。
しばしの沈黙の後、私は恐る恐ると聞いた。
「どこか行く当てでもあるの?」
するとフローラはビシッと人差し指で私を指した。
「ミチルダの家でメイドをする!」
「え·····?えぇぇ!?私の家?」
動揺する私。マリアは固まっている。
「ええ。ミチルダの家はメイドが二人くらいしかいないと聞いたわ。住み込みでお願い。しばらくは役に立たないかもしれないけれど、一生懸命頑張って覚えるわ!だからお願い!!」
フローラは手を合わせて拝み込むような仕草をした。
「で、でも······」
私はオロオロとしてどう返答しようか迷っていた。
だって、こんなこと私が決めれる訳ないですし。
「ずっとではなくていいの!しばらく置いてくれないかしら?何とか働ける所見つけるから!」
とは言っても、13歳の子が就職するなんてほぼ出来ない気がするんだけど·····。
そんなやり取りをしていたら、
ドンドンドン!!!
と激しくドアを叩く音が。
「フローラお嬢様!大変です!ドアを開けてもよろしいでしょうか?」
焦ったようなハーマニーの声が。かなり急いでいるようだった。
「大丈夫よ」
とフローラが答えるとすぐにドアが開きハーマニーが「失礼します!」と入ってきた。
「ハーマニー、どうしたの?そんなに焦ったような顔をして。」
ハーマニーは一呼吸をして言った。
「フローラお嬢様、今ほど、皇太子様が来られました!!」
「はい?」
フローラも何のことだか分からない顔して聞き返してした。
私も突然のことで聞き間違えまかしら?
ガストン皇太子が来たと聞こえたけれど·····。
ハーマニーはもう一度、ゆっくりと言った。
「ですから、突然、ガストン皇太子様がご来訪されたのです!」
「「「!!!」」」
聞き間違いではなかった!
フローラが動揺しているのが分かる。
「どどど、どうして?き、急すぎるわ!何しに来たのぉぉぉ!」
絶叫している。
そしてガタガタと震え始めた。
「だって、お父様が言うには、明日、宰相様が婚約の申し込みの書簡を持ってくるって·····だからその前に何とかしなくちゃと思って·····。何で?しかも本人が!?」
両手で顔を多い、頭をブンブン降っている。
「こうしちゃあ居られないわ!すぐに脱出よ!」
こうしてフローラはこの状況から打破すべく行動に移した。
まずは簡素なワンピースに着替え(どうやら事前にハーマニーが買っていたらしい。)、今の状況を見に行ったハーマニーが言うには、突然の皇太子様のご来訪で屋敷中がバタバタとしているらしい。裏門が手薄とのこと。
私達はそこからこっそりと抜け出し、ハーマニーにマリアの従者に裏門に馬車を回すように言付けて脱出することになった。
私達は廊下に出る際にキョロキョロ周りを警戒しながら、誰にも見つからないように裏口に行くことが成功した。
その際にメイト達の
「どうしよう!皇太子様出すお茶が!!」
「お菓子を早く買いにいかないと!誰かー!!」
「早く御当主様をお呼びに行かないと!」
等とガストン皇太子の突然の来訪にバタバタしていた。
そんな様子だから、こちらの行動には気づいていない様子。上手いこと屋敷から抜け出した·····はずだった。
私達は上手くいったわね!などと言いつつ裏門を出た時に、不意に横から声がした。
「あっ、やっぱり逃げだそうとしたな。」
私達三人は、不意を付かれて話しかけられたのでビクッと身体が反応した。
恐る恐る見るとそこには腕組みをしてこちらを見ているケージーお兄様がいた。
「ケージーお兄様!何故ここに?」
私は驚いてケージーお兄様に駆け寄った。
ケージーお兄様は私の頭にポンと手を置いてニヤリと笑った。
「そりゃあ、フローラ嬢が逃げ出さないように見張っていたからだよ。」
ケージーお兄様の言葉に私達三人はポカーン。
「本当に逃げだそうとしてる!」
ケージーお兄様がいるのと反対方向から声がしたので、そちらを向くと走ってこちらに向かってきているアーサー様がいた。
私達は唖然としてケージーお兄様に聞いた。
「どうして私達が逃げ出そうとするのが分かったのですか?」
ケージーお兄様は鼻の頭をポリポリ掻きながら答えてくれた。
「何となく?ミチルダがフローラ嬢が鬱ぎこんで休んでいるのでお見舞いに行くって聞いた時に直感で、何か仕出かすかもって。そんでここでちょっと張らせてもらってたわけさ。」
「········。」
ケージーお兄様·····勘が良すぎですわ。
しかも私の発言のせいで脱出が失敗なんて······。
私達が、ガックリしていると後ろから
「フローラ、ここに居たんだね。」
との声が。
これまた後ろを振り向くと裏口から出てきて、こちらに向かっているガストン皇太子の姿が······。
そうして私達の前に立ったガストン皇太子はフローラの華奢な肩をガッチリ掴んで
「掴まえた。」
と、まぶしいくらいの笑顔で言ったのだった。
こうして私達の即席、「フローラ脱出作戦」は失敗に終わった。
フローラはガストン皇太子に肩を抱かれて屋敷へと連れて行かれ、私とマリアはそのまま高級な馬車へと連れ込まれ、帰りの道中にケージーお兄様に説教させたのは言うまでもない。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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