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5章、マイノリティと生命の砂時計
61、僕はチェックメイトを急がない。
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『覇者の指輪』に正気を失った人々は、しばらくして少しずつ理性を取り戻した。
ある者は自分を恥じ、ある者は醜態の元となった指輪を恨み。
ある者は知人に「気にするな」と慰められ、ある者は白い目で見られて友人や味方を失ったりした。
パーティを終えて退場するクレイが見かけたのは、メルギン伯が『同志』と語らう姿だった。
「自分もそうだったのですよ」
そんな風にあたたかに声をかけられ、そこには優しい空気が充ちていた――、
61、僕はチェックメイトを急がない。
寝支度を済ませた頃に、他人のような顔をしてニュクスフォスが可憐な星の花の花束を差し出して、懐かしむような顔をする。
この花は、クレイが初めて贈られた花だった。
女性に花を贈るニュクスフォスを見て、『そういえば僕は花を贈られたことがない』と思ったクレイがおねだりをして、贈ってもらったのだ。
それが『花を贈る』習慣の始まりだった。
――潔い型の花弁が星状に開き咲くのが清く、星の花とも騎士の花とも呼ばれているその花は、思い出の花なのだ。
「『幸せを作る』、『貴方を守る』……」
少し酒気を漂わせながら、ニュクスフォスがふわふわと語る。
そして、お礼のキスも待たずにおやすみを告げて退室しようとするのだ。
「一緒に寝ようよ」
クレイは思わずそう引き止めた。
しんとした部屋は少し気まずくて、ドキドキする。
雪のように白い髪が清廉さの象徴めいていて、そう思う自分が不思議だった。
――前は全然、そんな風にこの『白』を見たことはなかったのに。
この『白頭』の躊躇みたいなものが――怖れみたいなものが、クレイには今わかる気がしていた。
彼は、中央の古めかしい騎士物語や宮中恋愛に傾倒していたのだ。
女性に軽い調子で手を出して遊んでいたようにも思えるので、それが不思議でもあるのだが――なにやら、付き合って日が経つにつれ、年月を重ねるにつれ、清らかになろうとしていくようではないか。
――クレイには、そう思えるのだ。そう感じられたのだ。
中央の旧い価値観といえば……、
「肉欲に溺れる――それは罪なり。しかし、貴族は子供を作らねばならぬ。ゆえに、そのための手段として婚姻を許す。婚姻せし後も、快楽のために妻を抱いてはならぬ。夫は妻を激しく愛してはならぬ。清かなる儀式として義務を果たして次世代に胤を遺すべし」
背を向けた『白頭』が固まっている。
クレイは自分の顎に手を当てて、考えを共有するように声を紡いだ。
「ならば、子供を作れない僕と貴方に婚姻する理由はないということになるのかな」
母譲りの瞳は、すこし意地悪に『白頭』を見た。
心の中では、声にしてはいけない思いが巡っている。
(価値観は、変わる。変わっている。でも、旧い価値観に魅力を覚える者も多い。浪漫があるんだ。騎士のミンネは、美しい――誘惑の果実に手を伸ばしかけて葛藤し、いけないと言いながらまた抗いがたく手を伸ばす姿はどきどきするんだ。試練に相対する騎士はドラマチックだよね。わかる。そういうのに憧れて、それをする自分が気持ち良いってなる――)
――僕が悲劇を気持ちよいと思うように、この『白頭』も僕を抱かない自分で気持ちよくなるのではあるまいか。
「理由はありますぞ」
困ったような声がそう言って、ニュクスフォスが振り返る。
保護者めいた気配で、大人の顔で――そうあろうとする懸命な気配で。
寝台に座すクレイを見上げるように、膝を付く。
「伴侶は、配偶者は――人と人がパートナーになるのは、子供を作るためだけが目的じゃないと」
「うん、うん」
クレイは近くなった距離にふわりと微笑んだ。
――そうだ。僕たち、近い距離にいよう。そうしてお話をしよう。
「伴侶って子供を作る相手って意味じゃないね。一緒に生きる相手だね」
「ええ、ええ。そうですとも!」
「僕達は同じ時間を生きていて、特別な相手だとみんなにわかってほしい、家族だといいたい、支え合って生きたいって思うからパートナーになるんだ……」
「その通りですとも……」
よくできました、と上から目線に褒めるような気配で笑もうとしたニュクスフォスが、ぎくりとする。
目の前でクレイが自分の手で夜着の裾をめくり、もたもたと乱して脱ぎ始めたからだ。
「く、クレイ様?」
あたふたと狼狽えるような青年の顔を見下ろして、クレイは意地悪に微笑んだ。
「性的行為――遊戯は、崇高で尊厳ある遊戯にて、人生に喜びと幸福をもたらすもの。豊かな感受性を育て、最高の喜びを共有し合うものだと、僕の『お父さま』が教えてくれたよ――、あっ、こら」
「それは確かにそうなのです、そうなのですが」
褐色の手が伸びてくる。
『覇者の指輪』を填めた手が、クレイの手を抑えて乱れた着衣を直していく。
「い、今はちょっと」
ふわふわした声が純朴な少年みたいで、まったくこの青年らしくない。
一方で、青年らしいとも思えるようになっていた――クレイはそんな自分を自覚した。
「今は、なにさ」
ツンと言い放ち、ジト目で睨みながら、クレイは「本当に不思議だなあ」と思うのだった。
南西気質の軟派で遊び人のようで、手が早くておいたばかりするかと思えば、そういうのはいけませんって顔で清らかな騎士やお父様になってしまうのだ、この男は。
そろそろと隣に座る気配は、『怖くない』。
とても優しくて、絶対に味方だと思うのだ――。
当然のように隣に座らせて、クレイはその体温を嬉しく受け入れているのだ。
歓迎しているのだ。
「大切にしたいのです」
低く掠れるような声が、そっと空気を震わせた。
その感情の揺らめきが耳から甘く伝わって、クレイの頬を赤くする。
「……」
ニュクスフォスの左手が髪を撫でて、頭ごと自分の胸に引き寄せた。
その手は特別で、大きくて、あたたかい。
胸板はたくましくて、心臓の鼓動がすこし落ち着かない速さを教えてくれて、それがなんだか気恥ずかしくて、嬉しくて、そわそわしてしまうのだ。
「俺ときたら、こんな状態で――経験もなくて……」
照れるような声がちょっと不思議なことを言い出して、その初々しいような奇妙な熱にクレイは顔を上げられなくなった。
「……貴方を大事に扱えない気がしてならぬのです……」
その独白を聞いているだけで、体中が熱くなって、恥ずかしくなるのだ。
たまらない気持ちになってしまうのだ。
どんな顔で語っているのだろう。
すごく気になるけれど、視ることができないのだ……。
「初めての身体に俺が乱暴して、衝動のままに無理を強いて傷つけてしまうのではと思うと、怖いのです」
二人分の心臓がいっしょになって騒いでいる。
部屋はこんなに静謐で、夜はこんなに穏やかなのに。
――なんだかこの時間が苦しいような幸せなような、逃げ出したいようなずっとこうしていたいような。
――情緒が乱れて仕方ないのだ。
「傷つけたくないのです」
困り果てたようにそうぽつりと呟いて、懺悔を終えたようにニュクスフォスが立ち上がろうとする。
「あ……」
クレイは咄嗟にその腕を掴んだ。
……その腕を逃したくないと思ったのだ。
放してはいけないと思ったのだ。
「っ!」
大袈裟なほどビクリと肩を震わせて、ニュクスフォスが動きを止める。
クレイはそれを視て、いたいけな生き物をいじめているみたいな気分になった。
綺麗な生き物を、自分が一生懸命堕落させて、汚そうとしているみたいな感情が湧いた。
(ああ、僕はこの生き物に優しくしてあげたい)
あたたかで優しい感情が湧く一方で、その背徳感みたいなものが、堪らないと思う自分もいる。
「眠るだけ」
逃げ場所を用意するみたいにそう呟いて、手を放す。
子猫のように、穢れを知らぬ子供みたいにあどけなく寝台にもぐりこむ。
「おいで、ニュクス。僕のお父さま――今夜はすこし寒いのではないかと、僕は思うの。だから、僕はお前の体温を所望する」
破廉恥なことは申すまい。
いやらしい誘いを焦ってみだりにかけたりも、しなくていい。
――僕はチェックメイトを急がない。
クレイはほんわかと微笑んだ。
もう、その体温は手に入れたという手応えがある。
(僕たち、結婚するんだ……)
「カランコエ。星の花、騎士の花は、『たくさんの小さな思い出』という花言葉もあるのだったね。お前が前教えてくれたんだ……」
懐かしむように思い出を語りながら、「おいで」と囁く。
「はじめて一緒に眠ったときをおぼえてる? 僕、ちょっと怖かったな」
「ええ。殿下が俺を怖がっているのが、わかりましたよ」
思い出に目を細める体温が寄り添って、胸と胸が触れ合ってぬくもりが生まれた。
同じ巣の雛のように身を寄せ合って、少年時代に戻ったみたいに他愛もない戯言を交わし合う。
キスをするのも忘れて、ただあたたかに、愛しく互いの呼吸の気配と心音を感じ合い、幼子のように微睡みに身をゆだねていく。
穏やかな体温を分かち合い、無垢な眠りに誘い夢のおくるみで包み込むようにして、二人だけの夜はやさしく清かに共通の時間を刻むのだった。
ある者は自分を恥じ、ある者は醜態の元となった指輪を恨み。
ある者は知人に「気にするな」と慰められ、ある者は白い目で見られて友人や味方を失ったりした。
パーティを終えて退場するクレイが見かけたのは、メルギン伯が『同志』と語らう姿だった。
「自分もそうだったのですよ」
そんな風にあたたかに声をかけられ、そこには優しい空気が充ちていた――、
61、僕はチェックメイトを急がない。
寝支度を済ませた頃に、他人のような顔をしてニュクスフォスが可憐な星の花の花束を差し出して、懐かしむような顔をする。
この花は、クレイが初めて贈られた花だった。
女性に花を贈るニュクスフォスを見て、『そういえば僕は花を贈られたことがない』と思ったクレイがおねだりをして、贈ってもらったのだ。
それが『花を贈る』習慣の始まりだった。
――潔い型の花弁が星状に開き咲くのが清く、星の花とも騎士の花とも呼ばれているその花は、思い出の花なのだ。
「『幸せを作る』、『貴方を守る』……」
少し酒気を漂わせながら、ニュクスフォスがふわふわと語る。
そして、お礼のキスも待たずにおやすみを告げて退室しようとするのだ。
「一緒に寝ようよ」
クレイは思わずそう引き止めた。
しんとした部屋は少し気まずくて、ドキドキする。
雪のように白い髪が清廉さの象徴めいていて、そう思う自分が不思議だった。
――前は全然、そんな風にこの『白』を見たことはなかったのに。
この『白頭』の躊躇みたいなものが――怖れみたいなものが、クレイには今わかる気がしていた。
彼は、中央の古めかしい騎士物語や宮中恋愛に傾倒していたのだ。
女性に軽い調子で手を出して遊んでいたようにも思えるので、それが不思議でもあるのだが――なにやら、付き合って日が経つにつれ、年月を重ねるにつれ、清らかになろうとしていくようではないか。
――クレイには、そう思えるのだ。そう感じられたのだ。
中央の旧い価値観といえば……、
「肉欲に溺れる――それは罪なり。しかし、貴族は子供を作らねばならぬ。ゆえに、そのための手段として婚姻を許す。婚姻せし後も、快楽のために妻を抱いてはならぬ。夫は妻を激しく愛してはならぬ。清かなる儀式として義務を果たして次世代に胤を遺すべし」
背を向けた『白頭』が固まっている。
クレイは自分の顎に手を当てて、考えを共有するように声を紡いだ。
「ならば、子供を作れない僕と貴方に婚姻する理由はないということになるのかな」
母譲りの瞳は、すこし意地悪に『白頭』を見た。
心の中では、声にしてはいけない思いが巡っている。
(価値観は、変わる。変わっている。でも、旧い価値観に魅力を覚える者も多い。浪漫があるんだ。騎士のミンネは、美しい――誘惑の果実に手を伸ばしかけて葛藤し、いけないと言いながらまた抗いがたく手を伸ばす姿はどきどきするんだ。試練に相対する騎士はドラマチックだよね。わかる。そういうのに憧れて、それをする自分が気持ち良いってなる――)
――僕が悲劇を気持ちよいと思うように、この『白頭』も僕を抱かない自分で気持ちよくなるのではあるまいか。
「理由はありますぞ」
困ったような声がそう言って、ニュクスフォスが振り返る。
保護者めいた気配で、大人の顔で――そうあろうとする懸命な気配で。
寝台に座すクレイを見上げるように、膝を付く。
「伴侶は、配偶者は――人と人がパートナーになるのは、子供を作るためだけが目的じゃないと」
「うん、うん」
クレイは近くなった距離にふわりと微笑んだ。
――そうだ。僕たち、近い距離にいよう。そうしてお話をしよう。
「伴侶って子供を作る相手って意味じゃないね。一緒に生きる相手だね」
「ええ、ええ。そうですとも!」
「僕達は同じ時間を生きていて、特別な相手だとみんなにわかってほしい、家族だといいたい、支え合って生きたいって思うからパートナーになるんだ……」
「その通りですとも……」
よくできました、と上から目線に褒めるような気配で笑もうとしたニュクスフォスが、ぎくりとする。
目の前でクレイが自分の手で夜着の裾をめくり、もたもたと乱して脱ぎ始めたからだ。
「く、クレイ様?」
あたふたと狼狽えるような青年の顔を見下ろして、クレイは意地悪に微笑んだ。
「性的行為――遊戯は、崇高で尊厳ある遊戯にて、人生に喜びと幸福をもたらすもの。豊かな感受性を育て、最高の喜びを共有し合うものだと、僕の『お父さま』が教えてくれたよ――、あっ、こら」
「それは確かにそうなのです、そうなのですが」
褐色の手が伸びてくる。
『覇者の指輪』を填めた手が、クレイの手を抑えて乱れた着衣を直していく。
「い、今はちょっと」
ふわふわした声が純朴な少年みたいで、まったくこの青年らしくない。
一方で、青年らしいとも思えるようになっていた――クレイはそんな自分を自覚した。
「今は、なにさ」
ツンと言い放ち、ジト目で睨みながら、クレイは「本当に不思議だなあ」と思うのだった。
南西気質の軟派で遊び人のようで、手が早くておいたばかりするかと思えば、そういうのはいけませんって顔で清らかな騎士やお父様になってしまうのだ、この男は。
そろそろと隣に座る気配は、『怖くない』。
とても優しくて、絶対に味方だと思うのだ――。
当然のように隣に座らせて、クレイはその体温を嬉しく受け入れているのだ。
歓迎しているのだ。
「大切にしたいのです」
低く掠れるような声が、そっと空気を震わせた。
その感情の揺らめきが耳から甘く伝わって、クレイの頬を赤くする。
「……」
ニュクスフォスの左手が髪を撫でて、頭ごと自分の胸に引き寄せた。
その手は特別で、大きくて、あたたかい。
胸板はたくましくて、心臓の鼓動がすこし落ち着かない速さを教えてくれて、それがなんだか気恥ずかしくて、嬉しくて、そわそわしてしまうのだ。
「俺ときたら、こんな状態で――経験もなくて……」
照れるような声がちょっと不思議なことを言い出して、その初々しいような奇妙な熱にクレイは顔を上げられなくなった。
「……貴方を大事に扱えない気がしてならぬのです……」
その独白を聞いているだけで、体中が熱くなって、恥ずかしくなるのだ。
たまらない気持ちになってしまうのだ。
どんな顔で語っているのだろう。
すごく気になるけれど、視ることができないのだ……。
「初めての身体に俺が乱暴して、衝動のままに無理を強いて傷つけてしまうのではと思うと、怖いのです」
二人分の心臓がいっしょになって騒いでいる。
部屋はこんなに静謐で、夜はこんなに穏やかなのに。
――なんだかこの時間が苦しいような幸せなような、逃げ出したいようなずっとこうしていたいような。
――情緒が乱れて仕方ないのだ。
「傷つけたくないのです」
困り果てたようにそうぽつりと呟いて、懺悔を終えたようにニュクスフォスが立ち上がろうとする。
「あ……」
クレイは咄嗟にその腕を掴んだ。
……その腕を逃したくないと思ったのだ。
放してはいけないと思ったのだ。
「っ!」
大袈裟なほどビクリと肩を震わせて、ニュクスフォスが動きを止める。
クレイはそれを視て、いたいけな生き物をいじめているみたいな気分になった。
綺麗な生き物を、自分が一生懸命堕落させて、汚そうとしているみたいな感情が湧いた。
(ああ、僕はこの生き物に優しくしてあげたい)
あたたかで優しい感情が湧く一方で、その背徳感みたいなものが、堪らないと思う自分もいる。
「眠るだけ」
逃げ場所を用意するみたいにそう呟いて、手を放す。
子猫のように、穢れを知らぬ子供みたいにあどけなく寝台にもぐりこむ。
「おいで、ニュクス。僕のお父さま――今夜はすこし寒いのではないかと、僕は思うの。だから、僕はお前の体温を所望する」
破廉恥なことは申すまい。
いやらしい誘いを焦ってみだりにかけたりも、しなくていい。
――僕はチェックメイトを急がない。
クレイはほんわかと微笑んだ。
もう、その体温は手に入れたという手応えがある。
(僕たち、結婚するんだ……)
「カランコエ。星の花、騎士の花は、『たくさんの小さな思い出』という花言葉もあるのだったね。お前が前教えてくれたんだ……」
懐かしむように思い出を語りながら、「おいで」と囁く。
「はじめて一緒に眠ったときをおぼえてる? 僕、ちょっと怖かったな」
「ええ。殿下が俺を怖がっているのが、わかりましたよ」
思い出に目を細める体温が寄り添って、胸と胸が触れ合ってぬくもりが生まれた。
同じ巣の雛のように身を寄せ合って、少年時代に戻ったみたいに他愛もない戯言を交わし合う。
キスをするのも忘れて、ただあたたかに、愛しく互いの呼吸の気配と心音を感じ合い、幼子のように微睡みに身をゆだねていく。
穏やかな体温を分かち合い、無垢な眠りに誘い夢のおくるみで包み込むようにして、二人だけの夜はやさしく清かに共通の時間を刻むのだった。
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