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5章、マイノリティと生命の砂時計
60、ひとつの指輪を奪い合え
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60、ひとつの指輪を奪い合え
「俺の殿下……」
指輪を見せられ、夢見るようにオスカーに囁かれると、クレイの胸が高鳴って頭がくらくらした。
手を取られ、大切な儀式でもするように指輪が摘まれて、クレイの指に填められる。
――その瞬間、パズルのピースが嵌まったように自分という存在が綺麗に完成させられて、指輪を得る前とは別の生き物に生まれ変わるような得体の知れない感覚がクレイを襲った。
「よくお似合いです」
恍惚とした声が傍で微笑んでいる。
「俺の――クレイ陛下……」
そんな未来をこの手で導いてやったのだと誇るような声だった。
「……」
クレイはその声に自分の中の何かがスッと冷えていくのを感じて、指輪を見た。
そして、席を立ち階下のフロアをのぞむ吹き抜けの手すりに近付いた。
いくつもの視線が集まっている。
――自分に。
王様を見るような目。
そんな目で皆に見られるのを、幼い頃には少しだけ――ほんの少しだけ、夢見たこともあったのだった。
「見よ……」
指輪を填めた手を掲げて、クレイは凛とした声を堂々と響かせた。
ラーシャ姫のように美しく妖しく微笑み、純真さを思わせる優しくあどけない声で、王様のように声を降らせた。
「これより、人々は欲望に踊るであろう。……ここに人という生き物を見よ」
指輪をするりと指から外し、クレイはそれを放り投げた。
階下――ダンスフロアへと。
「な、……何をっ!」
オスカーが慌てたように叫び、隣に来てその落ちる先を視線で追う。
カツンと硬質な音を立て、小さな――とても小さな指輪が、ダンスフロアの床に落ちた。
ころころと転がり、止まって――、
「指輪だ……」
誰かの声が恐ろしく良く響いて、皆の心を揺さぶった。
「『覇者の指輪』だ!!」
次の瞬間、会場が割れるような怒号と悲鳴で包まれた。
無数の足音が床を鳴らし、貴婦人のドレスの裾が翻り、踏まれ、欲にまみれた手が次々伸びて、ひとつの指輪を奪い合う。
「俺のだ、俺のものだ! おいっ、どけよ!」
「わたくしのよ! いやぁっ、髪を引っ張らないでくださる!?」
「私こそ王に相応しい……!!」
役に駆られて争い合う人々。
一方で、そんな『一瞬前までの旧知』の人々を気持ち悪そうに見つめ、距離を置くように後退り、巻き込まれぬように避難する人々。
「息子よ、正気に戻ってこちらにおいで。みっともない……」
西方の男爵が令息に声をかけ。
「俺は誰より偉い、俺は誰より上に行く! 俺は凄いんだ、世の中にそれを認めさせてやる!! 俺の足を引っ張るな!」
「ああ私の婚約者さん、もうやめておくれ。私の腕の中に戻ってきて欲しい。そんな指輪のために髪も服もくしゃくしゃになられて……お顔のなんて恐ろしいことでしょう」
嘆く婚約者の貴公子に狂気に染まった淑女の声が。
「うんざりだわ! 男なんてあたくし、嫌いなの!あたくしが王になったら世界中の男を奴隷にして、酷い目に合わせてやるわ!」
「くすくす……」
階上で手すりにつかまり、それを見下ろすクレイの瞳が毒々しい色を見せていた。
「……クレイ様……、クレイ様、クレイ様……」
惨状に言葉を探すような声がする。
「これは……ちと、過激すぎませんかな……しかし、……俺も踊って参りましょうかな……? ……見せ物をご所望ならば……?」
(まるで、以前海を燃やしてみせた時のよう! 困ってるんだ、こういうのはダメですよって言いたいんだ。でも僕の味方だよ、とも言ってくれるんだ)
「ごらんオスカー、あの指輪……なんで面白い玩具なの。さっきまで皆、自分は血統書付きの由緒正しい家柄の貴い生き物で、お上品で綺麗な上流階級ですって顔だったのに」
その指はくるくると楽しげに竜の名を綴るのだった。
「ああ、僕はあいつらが嫌い。でも、ちょっと『わかる』。だから、好きとも思えるよ……人間って、そうなんだ。人間って、綺麗でもあり醜くもあって、そこが『ありのまま』で、可愛くてあったかく感じるんだ……わかる?」
――僕の黒竜。人間嫌い、世の中を厭う君にこの滑稽なダンスフロアをプレゼントしよう。
クレイが呼びつければ、黒竜が夜の気配を濃厚にして会場に姿を見せた。
「クレイめ、俺が合図する前に勝手なことしやがって」
エリック王子が笑って自分の竜を呼んでいる。
「竜……」
「竜だ……!」
中央では神にも等しいその白と黒の竜体が顕現すると、その周辺が眩しく超然とした気で清められるようで、正気を保っていた人々は次々と膝をついて双竜を崇めた。
ダンスフロアで『踊る』人々はそんな外野にも気付かず、腕を引っ張り合ったり、足を掴んで転ばせあったりしていた。
『……やめよ』
白い竜が優しい声を響かせると、正気の者たちは揺籠に揺られているような安らぎを覚えた。
エリック王子を守護する、ティーリーという名前の竜は、人間をずっと長い期間見守ってきたお母さんみたいな気質の竜なのだ。
『やめよと言っても、欲望に我を失った人間は止まらないのさ』
黒い竜がぽつりと言って、人嫌いの気配を濃く伝わせると、それを聞いた者たちは背筋をゾッと凍らせた。
『だから、強制的に押さえつける羽目になる』
黒竜は淡々と言って、呪術を紡いだ。
竜の術は短時間で効果をあらわして、争っていたダンスフロアの人々を床に引き倒し、見えない力で拘束した。
「――クレイ様!」
青年の声が狼狽えている。
膝をつき頭を垂れる人々の間を、この国の王甥である公爵令息がゆったりと歩いて、階段を下る。
忠実なる騎士がその後ろに続き――悠然とした足取りのクレイは、指輪を自分の手で摘み上げた。
「落ちていた」
従者――自分の騎士である青年を振り返る瞳は、時が遡ったみたいに無垢な少年の気配を浮かべていた。
親しい友人に語りかけるような声は、無邪気だった。
「お前の大切な宝だろう」
それはまるで、いつか夜の海辺で指輪を探していたオスカーに『お前の指輪を見つけた』と差し出された時を再現するようで、オスカーは束の間躊躇してからその場に膝をつき、自分の手をクレイに向けた。
「フィオ・ディ」
子供のように無邪気に言って、クレイが指輪を填める。
友人だった男の指に、祝福を与えるように――、
「僕たち、一緒に帰るんだ。僕は、君が王様になるとよいと思うんだ。僕が、貴方を望むんだ」
(ねえオスカー。君は中央貴族を見たね。どこにいても、どんな見た目でも、どんなに金持ちで着飾っていても、歴史があろうとも、人は人なんだ。みんな、おんなじさ!)
だから、君はコンプレックスなんてどっかにやってしまえ。
……もし、そんなものがあるのなら、だけど!
絡み合う視線は、どちらもひたむきで真剣だった。
懸命に紡ぐ言葉は、駄々っ子のようで、甘えるようだった。
「……だめかな?」
切々とした声がおねだりするように言えば、男の白頭がふわふわと揺れた。
「だめじゃ、ない!」
指輪を填めた手がその体をふわりと抱き上げた。
「クレイ。貴方の望みを叶えるために、このニュクスフォスがいるのです……全然、全く、この俺に願うのにためらいも遠慮もいりませんとも」
間近に笑む瞳は自信に溢れていて、どんな無理難題でも絶対に叶えてやろうという意思に煌めいていた。
「……うん、うん。僕のニュクスは、頼もしい」
抱き上げられた姿勢で、王甥が母姫譲りの目を会場中に巡らせる。
「北西の王は、僕の騎士。僕の王様。東方の戦友にして、南西の気風に親しみ、この国の次世代の王、エリック殿下の友人なのです」
(僕の『騎士王』は、政治を語る僕に『道端の花を見よ』と言ってくれた)
高い視界で懐かしい中央の空気を感じながら、クレイは近い体温に愛しく微笑んだ。
階段をゆっくりと上り、北西勢が集まる高座に戻っていく。
途中で天井付近で俯瞰していた古妖精のフェアグリンが降りてきて、二人の近くをくるりくるりと楽しげに舞うのが、不思議で、神秘的で、綺麗だった。
「うちに帰ったら……」
フェアグリンを肩に留めて、『ニュクスフォス』の声がいつもみたいに保護者みたいな気配をのぼらせて、ひそやかに言葉を紡ぐ。
「……け、結婚のお話を進めませんか」
その頬はいかにも純情な青年といった朱色に染まっていて、一生懸命で、見ている方まで照れてしまうのだ。
「ふっ……、」
見守っていたエリック王子が肩を揺らして笑って、父王の肩を叩く。
「父上、俺もそろそろと思ってたのです!」
「はっ? エリック?」
「北西の友人たちと俺と、一緒に式を挙げれば友好国としての絆も世界中に知れようというものです。俺たちはそう――とても、仲が良いのですからね! 名乗りましょう……」
青い瞳が友を見て、友と同時に言葉を放つ。
「ファーリズ=エインヘリア!」
「エインヘリア=ファーリズ!」
「……」
「……」
若干気まずい沈黙が場を浸し、次いでぎこちなく拍手が起きて、人々は『結局細かい事情はよくわからないが、両国は友好路線でこの先も付き合っていくのだな』と囁きを交わすのだった。
「俺の殿下……」
指輪を見せられ、夢見るようにオスカーに囁かれると、クレイの胸が高鳴って頭がくらくらした。
手を取られ、大切な儀式でもするように指輪が摘まれて、クレイの指に填められる。
――その瞬間、パズルのピースが嵌まったように自分という存在が綺麗に完成させられて、指輪を得る前とは別の生き物に生まれ変わるような得体の知れない感覚がクレイを襲った。
「よくお似合いです」
恍惚とした声が傍で微笑んでいる。
「俺の――クレイ陛下……」
そんな未来をこの手で導いてやったのだと誇るような声だった。
「……」
クレイはその声に自分の中の何かがスッと冷えていくのを感じて、指輪を見た。
そして、席を立ち階下のフロアをのぞむ吹き抜けの手すりに近付いた。
いくつもの視線が集まっている。
――自分に。
王様を見るような目。
そんな目で皆に見られるのを、幼い頃には少しだけ――ほんの少しだけ、夢見たこともあったのだった。
「見よ……」
指輪を填めた手を掲げて、クレイは凛とした声を堂々と響かせた。
ラーシャ姫のように美しく妖しく微笑み、純真さを思わせる優しくあどけない声で、王様のように声を降らせた。
「これより、人々は欲望に踊るであろう。……ここに人という生き物を見よ」
指輪をするりと指から外し、クレイはそれを放り投げた。
階下――ダンスフロアへと。
「な、……何をっ!」
オスカーが慌てたように叫び、隣に来てその落ちる先を視線で追う。
カツンと硬質な音を立て、小さな――とても小さな指輪が、ダンスフロアの床に落ちた。
ころころと転がり、止まって――、
「指輪だ……」
誰かの声が恐ろしく良く響いて、皆の心を揺さぶった。
「『覇者の指輪』だ!!」
次の瞬間、会場が割れるような怒号と悲鳴で包まれた。
無数の足音が床を鳴らし、貴婦人のドレスの裾が翻り、踏まれ、欲にまみれた手が次々伸びて、ひとつの指輪を奪い合う。
「俺のだ、俺のものだ! おいっ、どけよ!」
「わたくしのよ! いやぁっ、髪を引っ張らないでくださる!?」
「私こそ王に相応しい……!!」
役に駆られて争い合う人々。
一方で、そんな『一瞬前までの旧知』の人々を気持ち悪そうに見つめ、距離を置くように後退り、巻き込まれぬように避難する人々。
「息子よ、正気に戻ってこちらにおいで。みっともない……」
西方の男爵が令息に声をかけ。
「俺は誰より偉い、俺は誰より上に行く! 俺は凄いんだ、世の中にそれを認めさせてやる!! 俺の足を引っ張るな!」
「ああ私の婚約者さん、もうやめておくれ。私の腕の中に戻ってきて欲しい。そんな指輪のために髪も服もくしゃくしゃになられて……お顔のなんて恐ろしいことでしょう」
嘆く婚約者の貴公子に狂気に染まった淑女の声が。
「うんざりだわ! 男なんてあたくし、嫌いなの!あたくしが王になったら世界中の男を奴隷にして、酷い目に合わせてやるわ!」
「くすくす……」
階上で手すりにつかまり、それを見下ろすクレイの瞳が毒々しい色を見せていた。
「……クレイ様……、クレイ様、クレイ様……」
惨状に言葉を探すような声がする。
「これは……ちと、過激すぎませんかな……しかし、……俺も踊って参りましょうかな……? ……見せ物をご所望ならば……?」
(まるで、以前海を燃やしてみせた時のよう! 困ってるんだ、こういうのはダメですよって言いたいんだ。でも僕の味方だよ、とも言ってくれるんだ)
「ごらんオスカー、あの指輪……なんで面白い玩具なの。さっきまで皆、自分は血統書付きの由緒正しい家柄の貴い生き物で、お上品で綺麗な上流階級ですって顔だったのに」
その指はくるくると楽しげに竜の名を綴るのだった。
「ああ、僕はあいつらが嫌い。でも、ちょっと『わかる』。だから、好きとも思えるよ……人間って、そうなんだ。人間って、綺麗でもあり醜くもあって、そこが『ありのまま』で、可愛くてあったかく感じるんだ……わかる?」
――僕の黒竜。人間嫌い、世の中を厭う君にこの滑稽なダンスフロアをプレゼントしよう。
クレイが呼びつければ、黒竜が夜の気配を濃厚にして会場に姿を見せた。
「クレイめ、俺が合図する前に勝手なことしやがって」
エリック王子が笑って自分の竜を呼んでいる。
「竜……」
「竜だ……!」
中央では神にも等しいその白と黒の竜体が顕現すると、その周辺が眩しく超然とした気で清められるようで、正気を保っていた人々は次々と膝をついて双竜を崇めた。
ダンスフロアで『踊る』人々はそんな外野にも気付かず、腕を引っ張り合ったり、足を掴んで転ばせあったりしていた。
『……やめよ』
白い竜が優しい声を響かせると、正気の者たちは揺籠に揺られているような安らぎを覚えた。
エリック王子を守護する、ティーリーという名前の竜は、人間をずっと長い期間見守ってきたお母さんみたいな気質の竜なのだ。
『やめよと言っても、欲望に我を失った人間は止まらないのさ』
黒い竜がぽつりと言って、人嫌いの気配を濃く伝わせると、それを聞いた者たちは背筋をゾッと凍らせた。
『だから、強制的に押さえつける羽目になる』
黒竜は淡々と言って、呪術を紡いだ。
竜の術は短時間で効果をあらわして、争っていたダンスフロアの人々を床に引き倒し、見えない力で拘束した。
「――クレイ様!」
青年の声が狼狽えている。
膝をつき頭を垂れる人々の間を、この国の王甥である公爵令息がゆったりと歩いて、階段を下る。
忠実なる騎士がその後ろに続き――悠然とした足取りのクレイは、指輪を自分の手で摘み上げた。
「落ちていた」
従者――自分の騎士である青年を振り返る瞳は、時が遡ったみたいに無垢な少年の気配を浮かべていた。
親しい友人に語りかけるような声は、無邪気だった。
「お前の大切な宝だろう」
それはまるで、いつか夜の海辺で指輪を探していたオスカーに『お前の指輪を見つけた』と差し出された時を再現するようで、オスカーは束の間躊躇してからその場に膝をつき、自分の手をクレイに向けた。
「フィオ・ディ」
子供のように無邪気に言って、クレイが指輪を填める。
友人だった男の指に、祝福を与えるように――、
「僕たち、一緒に帰るんだ。僕は、君が王様になるとよいと思うんだ。僕が、貴方を望むんだ」
(ねえオスカー。君は中央貴族を見たね。どこにいても、どんな見た目でも、どんなに金持ちで着飾っていても、歴史があろうとも、人は人なんだ。みんな、おんなじさ!)
だから、君はコンプレックスなんてどっかにやってしまえ。
……もし、そんなものがあるのなら、だけど!
絡み合う視線は、どちらもひたむきで真剣だった。
懸命に紡ぐ言葉は、駄々っ子のようで、甘えるようだった。
「……だめかな?」
切々とした声がおねだりするように言えば、男の白頭がふわふわと揺れた。
「だめじゃ、ない!」
指輪を填めた手がその体をふわりと抱き上げた。
「クレイ。貴方の望みを叶えるために、このニュクスフォスがいるのです……全然、全く、この俺に願うのにためらいも遠慮もいりませんとも」
間近に笑む瞳は自信に溢れていて、どんな無理難題でも絶対に叶えてやろうという意思に煌めいていた。
「……うん、うん。僕のニュクスは、頼もしい」
抱き上げられた姿勢で、王甥が母姫譲りの目を会場中に巡らせる。
「北西の王は、僕の騎士。僕の王様。東方の戦友にして、南西の気風に親しみ、この国の次世代の王、エリック殿下の友人なのです」
(僕の『騎士王』は、政治を語る僕に『道端の花を見よ』と言ってくれた)
高い視界で懐かしい中央の空気を感じながら、クレイは近い体温に愛しく微笑んだ。
階段をゆっくりと上り、北西勢が集まる高座に戻っていく。
途中で天井付近で俯瞰していた古妖精のフェアグリンが降りてきて、二人の近くをくるりくるりと楽しげに舞うのが、不思議で、神秘的で、綺麗だった。
「うちに帰ったら……」
フェアグリンを肩に留めて、『ニュクスフォス』の声がいつもみたいに保護者みたいな気配をのぼらせて、ひそやかに言葉を紡ぐ。
「……け、結婚のお話を進めませんか」
その頬はいかにも純情な青年といった朱色に染まっていて、一生懸命で、見ている方まで照れてしまうのだ。
「ふっ……、」
見守っていたエリック王子が肩を揺らして笑って、父王の肩を叩く。
「父上、俺もそろそろと思ってたのです!」
「はっ? エリック?」
「北西の友人たちと俺と、一緒に式を挙げれば友好国としての絆も世界中に知れようというものです。俺たちはそう――とても、仲が良いのですからね! 名乗りましょう……」
青い瞳が友を見て、友と同時に言葉を放つ。
「ファーリズ=エインヘリア!」
「エインヘリア=ファーリズ!」
「……」
「……」
若干気まずい沈黙が場を浸し、次いでぎこちなく拍手が起きて、人々は『結局細かい事情はよくわからないが、両国は友好路線でこの先も付き合っていくのだな』と囁きを交わすのだった。
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