51 / 84
4章、差別と極夜の偶像崇拝
42、俺はアイザール人じゃない
しおりを挟む
「何か失敗しろって言われても困るよなぁ」
ぼやきながらアドルフが手品を披露し、わざとらしく失敗している。
「わざとらしいぞ~!」
身内が率先して野次を飛ばすと、恐る恐るといった様子で他の参加者も「私もそう思ったわ」と共感を呟いた。
すると、それを耳にした別の者も「自分も」と同調する。調子に乗ったらしき者がゴミクズを投げて楽しそうにしている。
「坊ちゃん。同じ意見だと共感すると仲が深まるんでしたっけ」
ベルンハルトが「この遊戯で参加者同士が仲よくなれるのだろうか」と尋ねれば、テオドールは首をかしげる。
「俺は、あのゴミクズ投げてる奴は遊戯が終わった後モテないと思うけどなあ」
42、俺はアイザール人じゃない
イヴァンはというと、「この空気を吸っているだけで自分の品格が下がる気がする」などと眉を寄せ、手袋を脱いで『偽騎士王』に投げつけ、すらりと剣を抜く。
鞘走りのしゃららという金属音と殺傷能力を窺わせる鋭利な刃をみて、周囲から悲鳴があがった。
「キャアアアッ」
――装飾の多い白刃がまっすぐに『偽騎士王』に向けられる。
「聞けば、この地方で最近善行と称してあれこれと余計な真似をしているというではないか。我が妹との縁談を蹴ったかと思えば市井で人気取りか。気に入らん! その治世、今日このイヴァンが終わらせてやろう……決闘だ」
不遜に言い放つ顔を見て、『偽騎士王』は「これは流石に相手をしてもいいだろう」といった気配で手袋を拾う。
「古妖精フェアグリンは正しい者に味方する――正しさとはつまり『指輪』――正義は指輪にあり! 獲った者が正義だ!」
吠えるように猛々しく言い放つ声がパーティ会場に響き渡る。集まっていた人々は面白がって観戦する者とパニックを起こして逃げ出す者とに分かれた。
『偽騎士王』とイヴァンが剣を戦わせる中、クレイはあやしい黒ローブ姿のニュクスフォスを眺めた。
開き直ったのかフードを取っ払って、観戦モードとばかりに骨付きのチキンに齧りついている。
「なんだ。美男子じゃねえかムカツクな」
マラートが素顔に目を丸くしながら蒸留酒の入った木製杯を渡して、自身のカップを軽く掲げる。
「乾杯」
二つの木製杯が縁と縁を一瞬打ち合わせ、あたたかみのある木の音を立てた。
「どっちが勝つか賭けようぜ、アイザール人」
「俺はアイザール人じゃない」
「じゃあ、何人なんだ」
マラートに問われて、ニュクスフォスは一瞬返答に迷うようだった。
「エインヘリア人」
傍らでピーマを啜っていたクレイがあどけない声で声を挟むと、二人分の視線が集まる。
当たり前の事ではないか、と不思議がるような顔をして、クレイは声を続けた。
「エインヘリアに国籍がある者は、皆エインヘリア人。この者はエインヘリアに居住地があり、国籍があるのだからエインヘリア人である。……そうではない?」
真剣勝負の物騒な気配が近いというのに、観戦目的で残った者らは賭け事を始めて和気あいあいとしていた。
「代替わりの瞬間を視れるかもしれないぜ!」
「ヒュウ~! でもあの若様が王様になるのは嫌だな」
「おい、聞こえるぞ」
(それにしても、さっき『妹の縁談を蹴った』とか言っていたぞ)
クレイはイヴァンの言葉を思い出しつつ、ニュクスフォスの顔を覗き込んだ。
「ニュクスは、あれを知っている?」
マラートにわからないであろう中央言葉を選び、首をかしげてみせれば、木製杯を置き、欠伸を噛み殺すようにしてニュクスフォスが首を振る。
「縁談系は片っ端から断っていますからねえ。いちいち相手を確認したりしませんぞ」
「ふうむ? しかし、見知らぬ国で政治的基盤を固めるには、やはり有力者との婚姻で身内になってしまうのが手っ取り早いと僕は思うのだ。僕は構わぬので、後ろ盾によさそうな家を選んで関係を結んではいかが」
もっともらしく進言するクレイに、ニュクスフォスは目を瞬かせた。
「クレイ様は、ラーシャ様の不遇な婚姻にご不満でいらっしゃるのだと思っておりましたぞ」
クレイの母、ラーシャ姫はすでに正妻がいるアクセルに娶られ、特別な王族にも拘らず側室扱いで、最低限の義務を果たすのみの待遇だったのだ。
「エリック殿下の二股にも反発なさって、一夫多妻制を廃止しようと仰っていたと聞いておりますが?」
――なるほど。ニュクスはきっと、それを気にしていたに違いない。僕の過去の言動が、気にさせてしまったに違いない!
クレイはハッとして、慌てて首を振った。
「いや、いや。僕は自分がそう扱われるのは構わないのだ。自分と自分以外とでは話が違うのだよ」
「そ、それはどういう……こほん。どちらにせよ、貴方が良くても俺は嫌ですがっ? 俺は貴族的な義務など馬鹿らしいと思うタチですがっ?」
無意識に伸びた、というように片手がクレイの肩を抱き寄せて、自然な仕草で横抱きに持ち上げられる。
「そもそも俺はご婦人の相手はあまり得手ではなく、あくまでも騎士の博愛により精神的奉仕を致す程度でありまして。貴方ひとりにご奉仕できれば満足なのですからして……」
「そ、……そう?」
クレイの眼差しに「うそっぽい」といった感情がちらちらと湧いた。
だって、明らかに色々手慣れているではないか――色々な女性絡みの噂もあるではないか。
マラートが「なにやってんだ」といった顔で二人を視ている。
そうこうする間に、決闘は決着がついた様子で『偽騎士王』がイヴァンの首元に剣を突きつけ、観戦していた者たちが歓声をあげた。
「どうするんですかい、坊ちゃん」
イヴァンを縛り上げた『歩兵』らが尋ねると、クレイは少し考えてからイヴァンを解放するようにと告げた。
「よいか。『騎士王』は寛大である。剣を向け敗れた者にも生命を奪ったりせず、おうちに帰してあげるのだ」
本物の『騎士王』であるニュクスフォスが「ふむふむ」と神妙な面持ちできいている。
それがいかにも「『騎士王』ってそういう人なんだ」という顔なので、クレイはつっこみしたくなった。
(お前のことを言っているのだぞ、ニュクス……?)
「そうだろう?」
確認するように問えば、ニュクスフォスはウンウンと笑顔で頷いた。
「まさに、まさに。殿下の思う『騎士王』こそが正しき『騎士王』ですとも!」
解放されたイヴァンは憎悪の籠った眼で『偽騎士王』一行をみて、教会の外に出て走り去る。
「僕は思うの。生命を奪えばそこで終わりで、その先は無しかない。けれど生かしてみたら意外と何年か後だったり子孫の代だったりに、思いがけずお互いの考えや環境が変わって親しくなったり、自分たちに良いものを齎してくれる存在になっているかもしれない。気に入らない者をそのままにしておくというのは、気に入る可能性を生かすということなのだ、と」
恍惚と酔いしれるように語るクレイであったが、厠に行くといって抜け出したニュクスフォスはフェアグリンと一緒にイヴァンを追いかけてさくさくと捕縛しなおし、抑えた宿屋の個室にぽいっと投げ込んでランゲ一族に手紙を書く。
いわく、『やんちゃで無謀な若君が俺の婚約者においたをした。これは決して許されない所業である。決闘の末に身柄を抑えたので、身代金を寄こすように』……。
ランゲ一族は後日身代金をきちんと支払い、イヴァンは一族と合流して南東の港湾都市デグレアへと移動することとなるのだった。
『偽騎士王』一行はというと、婚活パーティをやり直し、数日ピックヨウルを満喫する様子である。
ニュクスフォスは『偽騎士王』の配下の一員となったことを自分の股肱であるレビエ宛の手紙に綴り、ついでに「『騎士王』は寛大で、剣を向け敗れた者にも生命を奪ったりせず、おうちに帰してあげる生き物らしい。『騎士王』を演じる者はその路線で振る舞うよう頼む」と情報共有するのだった。
ぼやきながらアドルフが手品を披露し、わざとらしく失敗している。
「わざとらしいぞ~!」
身内が率先して野次を飛ばすと、恐る恐るといった様子で他の参加者も「私もそう思ったわ」と共感を呟いた。
すると、それを耳にした別の者も「自分も」と同調する。調子に乗ったらしき者がゴミクズを投げて楽しそうにしている。
「坊ちゃん。同じ意見だと共感すると仲が深まるんでしたっけ」
ベルンハルトが「この遊戯で参加者同士が仲よくなれるのだろうか」と尋ねれば、テオドールは首をかしげる。
「俺は、あのゴミクズ投げてる奴は遊戯が終わった後モテないと思うけどなあ」
42、俺はアイザール人じゃない
イヴァンはというと、「この空気を吸っているだけで自分の品格が下がる気がする」などと眉を寄せ、手袋を脱いで『偽騎士王』に投げつけ、すらりと剣を抜く。
鞘走りのしゃららという金属音と殺傷能力を窺わせる鋭利な刃をみて、周囲から悲鳴があがった。
「キャアアアッ」
――装飾の多い白刃がまっすぐに『偽騎士王』に向けられる。
「聞けば、この地方で最近善行と称してあれこれと余計な真似をしているというではないか。我が妹との縁談を蹴ったかと思えば市井で人気取りか。気に入らん! その治世、今日このイヴァンが終わらせてやろう……決闘だ」
不遜に言い放つ顔を見て、『偽騎士王』は「これは流石に相手をしてもいいだろう」といった気配で手袋を拾う。
「古妖精フェアグリンは正しい者に味方する――正しさとはつまり『指輪』――正義は指輪にあり! 獲った者が正義だ!」
吠えるように猛々しく言い放つ声がパーティ会場に響き渡る。集まっていた人々は面白がって観戦する者とパニックを起こして逃げ出す者とに分かれた。
『偽騎士王』とイヴァンが剣を戦わせる中、クレイはあやしい黒ローブ姿のニュクスフォスを眺めた。
開き直ったのかフードを取っ払って、観戦モードとばかりに骨付きのチキンに齧りついている。
「なんだ。美男子じゃねえかムカツクな」
マラートが素顔に目を丸くしながら蒸留酒の入った木製杯を渡して、自身のカップを軽く掲げる。
「乾杯」
二つの木製杯が縁と縁を一瞬打ち合わせ、あたたかみのある木の音を立てた。
「どっちが勝つか賭けようぜ、アイザール人」
「俺はアイザール人じゃない」
「じゃあ、何人なんだ」
マラートに問われて、ニュクスフォスは一瞬返答に迷うようだった。
「エインヘリア人」
傍らでピーマを啜っていたクレイがあどけない声で声を挟むと、二人分の視線が集まる。
当たり前の事ではないか、と不思議がるような顔をして、クレイは声を続けた。
「エインヘリアに国籍がある者は、皆エインヘリア人。この者はエインヘリアに居住地があり、国籍があるのだからエインヘリア人である。……そうではない?」
真剣勝負の物騒な気配が近いというのに、観戦目的で残った者らは賭け事を始めて和気あいあいとしていた。
「代替わりの瞬間を視れるかもしれないぜ!」
「ヒュウ~! でもあの若様が王様になるのは嫌だな」
「おい、聞こえるぞ」
(それにしても、さっき『妹の縁談を蹴った』とか言っていたぞ)
クレイはイヴァンの言葉を思い出しつつ、ニュクスフォスの顔を覗き込んだ。
「ニュクスは、あれを知っている?」
マラートにわからないであろう中央言葉を選び、首をかしげてみせれば、木製杯を置き、欠伸を噛み殺すようにしてニュクスフォスが首を振る。
「縁談系は片っ端から断っていますからねえ。いちいち相手を確認したりしませんぞ」
「ふうむ? しかし、見知らぬ国で政治的基盤を固めるには、やはり有力者との婚姻で身内になってしまうのが手っ取り早いと僕は思うのだ。僕は構わぬので、後ろ盾によさそうな家を選んで関係を結んではいかが」
もっともらしく進言するクレイに、ニュクスフォスは目を瞬かせた。
「クレイ様は、ラーシャ様の不遇な婚姻にご不満でいらっしゃるのだと思っておりましたぞ」
クレイの母、ラーシャ姫はすでに正妻がいるアクセルに娶られ、特別な王族にも拘らず側室扱いで、最低限の義務を果たすのみの待遇だったのだ。
「エリック殿下の二股にも反発なさって、一夫多妻制を廃止しようと仰っていたと聞いておりますが?」
――なるほど。ニュクスはきっと、それを気にしていたに違いない。僕の過去の言動が、気にさせてしまったに違いない!
クレイはハッとして、慌てて首を振った。
「いや、いや。僕は自分がそう扱われるのは構わないのだ。自分と自分以外とでは話が違うのだよ」
「そ、それはどういう……こほん。どちらにせよ、貴方が良くても俺は嫌ですがっ? 俺は貴族的な義務など馬鹿らしいと思うタチですがっ?」
無意識に伸びた、というように片手がクレイの肩を抱き寄せて、自然な仕草で横抱きに持ち上げられる。
「そもそも俺はご婦人の相手はあまり得手ではなく、あくまでも騎士の博愛により精神的奉仕を致す程度でありまして。貴方ひとりにご奉仕できれば満足なのですからして……」
「そ、……そう?」
クレイの眼差しに「うそっぽい」といった感情がちらちらと湧いた。
だって、明らかに色々手慣れているではないか――色々な女性絡みの噂もあるではないか。
マラートが「なにやってんだ」といった顔で二人を視ている。
そうこうする間に、決闘は決着がついた様子で『偽騎士王』がイヴァンの首元に剣を突きつけ、観戦していた者たちが歓声をあげた。
「どうするんですかい、坊ちゃん」
イヴァンを縛り上げた『歩兵』らが尋ねると、クレイは少し考えてからイヴァンを解放するようにと告げた。
「よいか。『騎士王』は寛大である。剣を向け敗れた者にも生命を奪ったりせず、おうちに帰してあげるのだ」
本物の『騎士王』であるニュクスフォスが「ふむふむ」と神妙な面持ちできいている。
それがいかにも「『騎士王』ってそういう人なんだ」という顔なので、クレイはつっこみしたくなった。
(お前のことを言っているのだぞ、ニュクス……?)
「そうだろう?」
確認するように問えば、ニュクスフォスはウンウンと笑顔で頷いた。
「まさに、まさに。殿下の思う『騎士王』こそが正しき『騎士王』ですとも!」
解放されたイヴァンは憎悪の籠った眼で『偽騎士王』一行をみて、教会の外に出て走り去る。
「僕は思うの。生命を奪えばそこで終わりで、その先は無しかない。けれど生かしてみたら意外と何年か後だったり子孫の代だったりに、思いがけずお互いの考えや環境が変わって親しくなったり、自分たちに良いものを齎してくれる存在になっているかもしれない。気に入らない者をそのままにしておくというのは、気に入る可能性を生かすということなのだ、と」
恍惚と酔いしれるように語るクレイであったが、厠に行くといって抜け出したニュクスフォスはフェアグリンと一緒にイヴァンを追いかけてさくさくと捕縛しなおし、抑えた宿屋の個室にぽいっと投げ込んでランゲ一族に手紙を書く。
いわく、『やんちゃで無謀な若君が俺の婚約者においたをした。これは決して許されない所業である。決闘の末に身柄を抑えたので、身代金を寄こすように』……。
ランゲ一族は後日身代金をきちんと支払い、イヴァンは一族と合流して南東の港湾都市デグレアへと移動することとなるのだった。
『偽騎士王』一行はというと、婚活パーティをやり直し、数日ピックヨウルを満喫する様子である。
ニュクスフォスは『偽騎士王』の配下の一員となったことを自分の股肱であるレビエ宛の手紙に綴り、ついでに「『騎士王』は寛大で、剣を向け敗れた者にも生命を奪ったりせず、おうちに帰してあげる生き物らしい。『騎士王』を演じる者はその路線で振る舞うよう頼む」と情報共有するのだった。
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

仮面の王子と優雅な従者
emanon
BL
国土は小さいながらも豊かな国、ライデン王国。
平和なこの国の第一王子は、人前に出る時は必ず仮面を付けている。
おまけに病弱で無能、醜男と専らの噂だ。
しかしそれは世を忍ぶ仮の姿だった──。
これは仮面の王子とその従者が暗躍する物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる