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六章、逆転、反転、繰り返し
108、『二回目』のカジャと兄王子(SIDE カジャ)
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SIDE 二回目のカジャ
カジャが『最初』だと思っている人生――『二回目』の世界で、初めて神器に出会った日。
父王リサンデルに連れられて、まだ幼かったカジャは兄ノウファムと一緒に白い通路を歩いた。
白い通路はお城の内部にあり、入り口からして特別だった。
父王の部屋にある本棚の本をずらして、本が隠していた壁のスイッチを押すのだ。
そうすると、通路への入り口が現れる……。
「わぁ、ぼく、本でこういうのを読んだことがあります」
城から出ることもあまりない王子カジャにとっては、その光景はちょっとした冒険の始まりみたいに視えた。
カジャは色白な頬を桜色に染めて、兄の袖を引っ張った。
「兄上、手をつないでもいいですか?」
「ああ、手をつないでいこう」
兄ノウファムは、5歳年上。
母似のカジャと違い、父王によく似て褐色の肌としっとりとした黒髪をしていて、瞳は青い。
(眼も髪も真っ白で色を持たないぼくと、全然違う)
何者にも染まらないというような強さを感じさせる黒髪。
大地に根差し生きる種のしたたかさや、太陽の恵みを思わせる肌。
深くて穏やかな海みたいな瞳。
第一王子として、当然次の王になるべく教育されているノウファムという兄は、カジャにとっての憧れだ。
通路の先にある扉に父王リサンデルが手をかざし、穏やかに告げる。
「この部屋の扉は王家の者だけが開くことができるのだ」
「すごいっ、王家だけの秘密の扉……!」
すごいですね、とノウファムを見れば、兄はおっとりと共感を示してくれた。
「ああ、そうだな」
兄はなんとなくやる気がない人だった。
優秀だけれどこっそり面倒くさがりで、何に対しても情熱に欠ける。
優秀ゆえに気付かれにくいが、よく手を抜いている――カジャの兄ノウファムは、そんな人だった。
剣も魔術も、勉学も、人間関係も。
年の離れた弟に対しても、「ああ、そうだな」と無難に調子を合わせて、優しい――けれど、同じようにはしゃぐような熱心さは、持ち合わせない。
カジャはそんな兄の性質を感じつつ、それをよしとしていた。
それは今のところ誰も傷つけることのない、無害な範囲での怠惰だ。自己防衛みたいなものだ。
王様になる兄は、あれもこれもと周囲に求められていて、とても大変なのだ。
だから、その「あれもこれも」をまあまあ周囲が満足する程度にこなしつつ、自分が疲弊しきって潰れないぎりぎりでサボっている――カジャには、兄という生き物がそんな風に映っていたのである。
特に剣が苦手らしい兄は、カジャを言い訳にしてよく休憩する。
カジャもそれをわかっていて、剣の修練中の兄を訪ねていって「兄上と遊びたい」と駄々をこねるようにしている。
そうすると兄はこれ幸いと「弟に弱い兄」としてカジャを優先することができて、苦手な剣から逃れるのだ。
扉を開くと、中には大きな時計盤がある。カジャが10人くらいゴロンと転がって寝れそうなくらい、大きい。
「大きな……魔導具? でしょうか」
そんな兄――ノウファムが時計盤に好奇心みたいな感情の動きを示したので、カジャは嬉しくなった。
「これは王家に伝わる【時戻しの神器】だ。ただし、壊れていて今はもうどれだけ膨大な魔力を注ごうとも稼働させることはできないが……いや……」
それでも神代につくられたと言われる、王家の秘宝なのだ、と告げる父の声が、ふと止まる。
「いや、……しかし。これは……? この神器は――」
「父上?」
カジャは父王リサンデルのただならぬ気配に、ちょっと怖くなった。
兄ノウファムに身を寄せると、ノウファムは軽く頭痛を堪えるように頭に手をあてている。
「兄上?」
二人とも、様子がおかしい。
どうしたんだろう――……、
胸の鼓動が速まるのを感じながらハラハラと家族たちの様子を視ていると、父王リサンデルは二人を神器から離すようにして、扉の外へと連れ出した。
「神器が直っている。何故……ここには、誰も入れないはずだ。前回入った時には壊れていたのに。一体何が?」
壊れているはずの【時戻しの神器】は、なぜか直ってしまったらしい。
「ということは、ぼくたちは神器を使えるのかな?」
――そんな王家の気付きが、思えば始まりだったように思う。
◇◇◇
やがて、国中の魔術師が預言をした。
この世界が滅ぶというような恐ろしい預言だ。
兄ノウファムは相変わらず距離感がありつつも表面的に良い兄弟でいてくれる、そんな性質のままだったけれど、よく魔術師たちのように悪い夢をみて、魘されるようになっていた。
(兄上は魔力が強いんだ)
剣術もかなり上達していると聞くが、魔力も豊富とは、兄はなんて優秀なのだろう。
カジャは兄のスペックの高さと自分を比べて、コンプレックスを感じるようになっていた。
(それに比べてぼくは、剣の腕はからっきしだし、魔術もそこそこしか使えない)
カジャを取り巻く環境が不穏と不吉に色を染めていく中、その魔術師は王城にやってきた。
スゥーム家――通称【魔女家】だ。
その当主と、次期当主と目されるエーテルが、父王リサンデルに滅亡に関する調査とその対策を求められたのである。
エーテル公子は、美しかった。
鮮やかな赤い髪は燃えるようで、目を惹いた。
橙色の瞳は柑橘系の果実のようで、ちょっと刺激的な不遜さがある。
あまり王家を敬わっていない態度で、でもそれが許される特別な名家なのだ。
その理由は魔術にある。
国を支え、守り、不可能を可能に変える、そんな特別貴重な技術で知られる天才の家なのである。
「……エーテル」
兄ノウファムが、初対面の公子の名を小さく口の中で転がすように呟くのが聞こえる。
人見知りを発動させて体温を寄せていたカジャは、その時ノウファムに違和感を覚えた。
(兄上?)
兄ノウファムは、その時とても熱のこもった眼差しでエーテルを見つめていた。
そして、カジャの視線に気付いたのかはわからないが、するりとそれを引っ込めていつも通りの「穏やかでほどほどに優秀な王子」という仮面の下にその熱を隠したのである。
カジャが『最初』だと思っている人生――『二回目』の世界で、初めて神器に出会った日。
父王リサンデルに連れられて、まだ幼かったカジャは兄ノウファムと一緒に白い通路を歩いた。
白い通路はお城の内部にあり、入り口からして特別だった。
父王の部屋にある本棚の本をずらして、本が隠していた壁のスイッチを押すのだ。
そうすると、通路への入り口が現れる……。
「わぁ、ぼく、本でこういうのを読んだことがあります」
城から出ることもあまりない王子カジャにとっては、その光景はちょっとした冒険の始まりみたいに視えた。
カジャは色白な頬を桜色に染めて、兄の袖を引っ張った。
「兄上、手をつないでもいいですか?」
「ああ、手をつないでいこう」
兄ノウファムは、5歳年上。
母似のカジャと違い、父王によく似て褐色の肌としっとりとした黒髪をしていて、瞳は青い。
(眼も髪も真っ白で色を持たないぼくと、全然違う)
何者にも染まらないというような強さを感じさせる黒髪。
大地に根差し生きる種のしたたかさや、太陽の恵みを思わせる肌。
深くて穏やかな海みたいな瞳。
第一王子として、当然次の王になるべく教育されているノウファムという兄は、カジャにとっての憧れだ。
通路の先にある扉に父王リサンデルが手をかざし、穏やかに告げる。
「この部屋の扉は王家の者だけが開くことができるのだ」
「すごいっ、王家だけの秘密の扉……!」
すごいですね、とノウファムを見れば、兄はおっとりと共感を示してくれた。
「ああ、そうだな」
兄はなんとなくやる気がない人だった。
優秀だけれどこっそり面倒くさがりで、何に対しても情熱に欠ける。
優秀ゆえに気付かれにくいが、よく手を抜いている――カジャの兄ノウファムは、そんな人だった。
剣も魔術も、勉学も、人間関係も。
年の離れた弟に対しても、「ああ、そうだな」と無難に調子を合わせて、優しい――けれど、同じようにはしゃぐような熱心さは、持ち合わせない。
カジャはそんな兄の性質を感じつつ、それをよしとしていた。
それは今のところ誰も傷つけることのない、無害な範囲での怠惰だ。自己防衛みたいなものだ。
王様になる兄は、あれもこれもと周囲に求められていて、とても大変なのだ。
だから、その「あれもこれも」をまあまあ周囲が満足する程度にこなしつつ、自分が疲弊しきって潰れないぎりぎりでサボっている――カジャには、兄という生き物がそんな風に映っていたのである。
特に剣が苦手らしい兄は、カジャを言い訳にしてよく休憩する。
カジャもそれをわかっていて、剣の修練中の兄を訪ねていって「兄上と遊びたい」と駄々をこねるようにしている。
そうすると兄はこれ幸いと「弟に弱い兄」としてカジャを優先することができて、苦手な剣から逃れるのだ。
扉を開くと、中には大きな時計盤がある。カジャが10人くらいゴロンと転がって寝れそうなくらい、大きい。
「大きな……魔導具? でしょうか」
そんな兄――ノウファムが時計盤に好奇心みたいな感情の動きを示したので、カジャは嬉しくなった。
「これは王家に伝わる【時戻しの神器】だ。ただし、壊れていて今はもうどれだけ膨大な魔力を注ごうとも稼働させることはできないが……いや……」
それでも神代につくられたと言われる、王家の秘宝なのだ、と告げる父の声が、ふと止まる。
「いや、……しかし。これは……? この神器は――」
「父上?」
カジャは父王リサンデルのただならぬ気配に、ちょっと怖くなった。
兄ノウファムに身を寄せると、ノウファムは軽く頭痛を堪えるように頭に手をあてている。
「兄上?」
二人とも、様子がおかしい。
どうしたんだろう――……、
胸の鼓動が速まるのを感じながらハラハラと家族たちの様子を視ていると、父王リサンデルは二人を神器から離すようにして、扉の外へと連れ出した。
「神器が直っている。何故……ここには、誰も入れないはずだ。前回入った時には壊れていたのに。一体何が?」
壊れているはずの【時戻しの神器】は、なぜか直ってしまったらしい。
「ということは、ぼくたちは神器を使えるのかな?」
――そんな王家の気付きが、思えば始まりだったように思う。
◇◇◇
やがて、国中の魔術師が預言をした。
この世界が滅ぶというような恐ろしい預言だ。
兄ノウファムは相変わらず距離感がありつつも表面的に良い兄弟でいてくれる、そんな性質のままだったけれど、よく魔術師たちのように悪い夢をみて、魘されるようになっていた。
(兄上は魔力が強いんだ)
剣術もかなり上達していると聞くが、魔力も豊富とは、兄はなんて優秀なのだろう。
カジャは兄のスペックの高さと自分を比べて、コンプレックスを感じるようになっていた。
(それに比べてぼくは、剣の腕はからっきしだし、魔術もそこそこしか使えない)
カジャを取り巻く環境が不穏と不吉に色を染めていく中、その魔術師は王城にやってきた。
スゥーム家――通称【魔女家】だ。
その当主と、次期当主と目されるエーテルが、父王リサンデルに滅亡に関する調査とその対策を求められたのである。
エーテル公子は、美しかった。
鮮やかな赤い髪は燃えるようで、目を惹いた。
橙色の瞳は柑橘系の果実のようで、ちょっと刺激的な不遜さがある。
あまり王家を敬わっていない態度で、でもそれが許される特別な名家なのだ。
その理由は魔術にある。
国を支え、守り、不可能を可能に変える、そんな特別貴重な技術で知られる天才の家なのである。
「……エーテル」
兄ノウファムが、初対面の公子の名を小さく口の中で転がすように呟くのが聞こえる。
人見知りを発動させて体温を寄せていたカジャは、その時ノウファムに違和感を覚えた。
(兄上?)
兄ノウファムは、その時とても熱のこもった眼差しでエーテルを見つめていた。
そして、カジャの視線に気付いたのかはわからないが、するりとそれを引っ込めていつも通りの「穏やかでほどほどに優秀な王子」という仮面の下にその熱を隠したのである。
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