104 / 158
五章、眠れる火竜と獅子王の剣
103、この山は、生きている
しおりを挟む
ズハオが【妖精殺し】の剣を献上すると、ノウファムは鞘から剣を抜いて数回確かめるように振り、満足気に頷いた。
そして、息を詰めて見守っていた周囲に視線を巡らせた。
青い隻眼がチュエン爺の熱心な視線と出会い、止まる。
「殿下。先ほどの出来事は……火竜は」
チュエン爺が皺がれた声で問いかけると、ノウファムは自身の顎に手を当てて何かを逡巡する気配を見せた。
「先程は、……寝惚けた。すまなかった」
誰の耳にもそれが嘘だとわかる、虚しい言葉だ。
しかし、他者が口を挟もうとした時――ノウファムは【妖精殺し】の剣身に指を滑らせた。指先から伝う魔力が剣に注がれると、夜がその周辺だけ遠ざけられたように眩い光が一瞬スパークして、剣身が力を湛える。罅ひとつ入らない。
「おお……」
「壊れない!」
王国勢が思わず歓声をあげると、他国勢は不思議そうな顔をした。
皆が見守る中、ノウファムは【妖精殺し】を苛烈に一閃させ、地面を斬りつけた。衝撃は凄まじく、小爆発が起きたような光が剣の軌跡に導かれて弾けて、地面が大きく破砕される。土くれや石が飛び散る中、咄嗟にアップルトンが魔術を使って周囲を守っていた。
「見るがよい」
ノウファムの静かな声が注意を促し――ぐらりと周囲の地面が震えて、揺れる。
「地震かっ?」
「いや、これは……」
破砕された地面を中心に、どくん、と大きく脈打つ鼓動が感じられる。
不気味に震える足元に、大きく気脈のような――人間でいう血管の筋のようなものがムキムキと浮き上がった。
「ひょえっ、地面が変だぞ!」
ロザニイルが思わず箒で飛び上がり、気味悪がっている。
震える地面はやがて、破砕された場所に周辺の土をもりもりと寄せた。
そして、ノウファムに抉られて出来た大地の傷痕は修復されて元通りの地面へと姿を変えたのだった。
「この山は、生きている」
ノウファムが息を紡ぎ、剣を鞘に納めてしゃがみこんだ。
それを視て僕は、出会ったばかりのノウファムを思い出した。
疲れてる――こっそり疲れて、休んでる。
「お兄様。貴重な知識を共有してくださるのですね」
僕はそっと傍に寄って、震える地面に膝をついた。魔女家の紋章入りの白いハンカチで額の汗を拭うと、ノウファムは少年のような顔で目を細めた。
――きっとあの頃は、ノウファムも以前の記憶をまだ持っていなかった。
「ありがとう、エーテル」
ハンカチを動かしていた手を取って自然な仕草で甲に唇を寄せ、小さく囁く声が甘く僕の耳朶を震わせる。
子供の時と違うなと思うのは、こんな時だ。
頬がふわふわと上気して、照れてしまう……。いや、それどころではない状況なのだけど。
「お前は可愛いな」
僕の頭をぽんと撫でて、ノウファムは立ち上がった。そして、チラリと僕を視てから言葉を選ぶ気配をみせた。
「俺の知識によると、世界に蔓延る負の感情、怨念――それらに影響され、【オルグ火山】は病んだ。ここに生息する獣も妖精も、山に影響を受けて暴性を高められている。火竜もまた、同様」
言葉はどこか不器用な気配を感じさせて、説明に苦慮している様子だ。
「しかし、チュエン殿のおかげでわかったことがあるのだが……火竜は狂暴になりつつあるが、それを抑える心も健在であるらしい」
「あの火竜は、理性を持っていました。暴性に抗い、人を襲うのをやめようと葛藤する様子がありました」
チュエンが震える声で呟く。
小さな声は、とても切なそうだった。
「あの時、ほんの一瞬感じさせた気配は、あの気配は……」
声が途切れたチュエンの肩をワゥランが心配そうに抱く。猫の眼が険しい色を浮かべて、ノウファムを視た。
「ノウファム殿下、病んだ山が元凶ならば、この後はいかがなさるのです?」
ノウファムは飛竜カレナリエンの傍に寄り、黒檀色の飛竜の首を撫でた。
「俺は噴火口に行き、この【妖精殺し】を使って山を鎮めよう」
「……では、山は鎮められるのですね」
「ああ」
声は自信に溢れていて、皆が安心した様子で表情を明るくする。
ノウファムは飛竜カレナリエンの背に乗り、声を降らせた。
「俺は行くが……そなたらは山から下りてもいい」
「えっ……」
飛翔するカレナリエンは、地上で自分たちを見上げる人間たちなど知らぬとばかりにぐんぐんと高い空にのぼっていった。
「いやいや、殿下! 何を仰います!」
モイセスが慌てて兄弟竜のグエルリンデに乗り、後を追う。
「おひとりでは行かせませんぞ! 剣が壊れないからと言ってこのモイセスを用済みみたいに扱われると傷付きますぞ!」
その後を王国の飛竜隊と箒隊がついていき――獣人たちも地上行を再開して、一行は再び山を登り始めたのだった。
「負傷者や疲労の激しい方には、応急処置みたいなものですが治癒術をおかけしますよ」
アップルトンが箒で低空飛行しながら獣人たちに術を配っていく。
「高い所が苦手じゃない方は箒に相乗りもできますよ」
「ノウファムはさ、やっぱ、なんか言葉がタリナイよな」
箒で飛ぶロザニイルが飛竜カレナリエンを視て唇を尖らせている。
「あのう、さっき仰っていましたが、火竜の気配について何か感じ取られたのでしょうか?」
僕は箒に同乗したチュエン爺にソワソワと問いかけた。
チュエン爺は、先ほどからずっと様子がおかしい。思い詰めた感じなのだ。
「ええ、ええ。……気になる感じがしたのです」
弱々しい声がとても気になる。
「どのように?」
釈然としない「気になる感じ」を言語化するのが難しいのかな? 僕は首を傾げて、取っ掛かりになるような言葉を探してみた。
「例えば、……僕、ノウファム殿下がチュエン殿を人質みたいに扱ったのが気になっています」
飛翔するうち、どんどん空気が熱くなっていく。
異常に高まる外気温に、魔術師たちが次々と杖を振って人身の周囲の気温を下げる魔術や毒気を和らげる魔術を配った。
「火竜は、元々獣人の国の皆さんと親しい生き物だったわけでもないのでしょう? けれど、獣人の生命が惜しいというのでしょうか」
短杖を振って魔術を操りながら言えば、チュエン爺が頷いた。
「火竜は、元々がこの地域の生態系の頂に君臨する猛々しく危険な野生の生き物。獣人の国の民を餌としか思っていない生き物でした。獣人の生命が惜しいなど、感じる心はありますまい――火竜には、ありますまい……」
視界に噴火口が視えてくる。
円形でぱっくりと空いた、くぼみ状の地形――、
そこには、沸々と煮立つ赤い灼熱の湖があった。
近寄っただけで炎を上げて燃え上がり、炭化してしまいそうなマグマの湖だ。
「煙が出て……」
「おい、活火山じゃないか」
「ちょっと前まではこんなんじゃなかった! いつの間に……」
動揺の声が方々から上がる中、悲鳴もあがる。
「火竜だ。火竜がいる」
噴火口の上空で、火竜が唸り声をあげてぐるぐると飛翔している。
――その姿に、僕の背中から声が零れた。
「……巫様……!」
悲痛な声。
必死な叫び。
老いたチュエン爺が全身の力を振り絞るようにして放ったその呼びかけを耳にして、僕は杖を躍らせて魔力を持たせた。
小さな獣人の声が、あの竜体に届くように。
誰よりも大きく、まっすぐ響いてその心が伝わるように。
息を吸う体の動きが背に伝わる。
もう一度、チュエン爺が声を響かせる。
「巫様ぁっ……!!」
必死なその声は――届いた。
火竜はゆったりと翼を上下させ、俄かに理性の気配を強く纏って、僕たちの目の前に飛んできたのだった。
そして、息を詰めて見守っていた周囲に視線を巡らせた。
青い隻眼がチュエン爺の熱心な視線と出会い、止まる。
「殿下。先ほどの出来事は……火竜は」
チュエン爺が皺がれた声で問いかけると、ノウファムは自身の顎に手を当てて何かを逡巡する気配を見せた。
「先程は、……寝惚けた。すまなかった」
誰の耳にもそれが嘘だとわかる、虚しい言葉だ。
しかし、他者が口を挟もうとした時――ノウファムは【妖精殺し】の剣身に指を滑らせた。指先から伝う魔力が剣に注がれると、夜がその周辺だけ遠ざけられたように眩い光が一瞬スパークして、剣身が力を湛える。罅ひとつ入らない。
「おお……」
「壊れない!」
王国勢が思わず歓声をあげると、他国勢は不思議そうな顔をした。
皆が見守る中、ノウファムは【妖精殺し】を苛烈に一閃させ、地面を斬りつけた。衝撃は凄まじく、小爆発が起きたような光が剣の軌跡に導かれて弾けて、地面が大きく破砕される。土くれや石が飛び散る中、咄嗟にアップルトンが魔術を使って周囲を守っていた。
「見るがよい」
ノウファムの静かな声が注意を促し――ぐらりと周囲の地面が震えて、揺れる。
「地震かっ?」
「いや、これは……」
破砕された地面を中心に、どくん、と大きく脈打つ鼓動が感じられる。
不気味に震える足元に、大きく気脈のような――人間でいう血管の筋のようなものがムキムキと浮き上がった。
「ひょえっ、地面が変だぞ!」
ロザニイルが思わず箒で飛び上がり、気味悪がっている。
震える地面はやがて、破砕された場所に周辺の土をもりもりと寄せた。
そして、ノウファムに抉られて出来た大地の傷痕は修復されて元通りの地面へと姿を変えたのだった。
「この山は、生きている」
ノウファムが息を紡ぎ、剣を鞘に納めてしゃがみこんだ。
それを視て僕は、出会ったばかりのノウファムを思い出した。
疲れてる――こっそり疲れて、休んでる。
「お兄様。貴重な知識を共有してくださるのですね」
僕はそっと傍に寄って、震える地面に膝をついた。魔女家の紋章入りの白いハンカチで額の汗を拭うと、ノウファムは少年のような顔で目を細めた。
――きっとあの頃は、ノウファムも以前の記憶をまだ持っていなかった。
「ありがとう、エーテル」
ハンカチを動かしていた手を取って自然な仕草で甲に唇を寄せ、小さく囁く声が甘く僕の耳朶を震わせる。
子供の時と違うなと思うのは、こんな時だ。
頬がふわふわと上気して、照れてしまう……。いや、それどころではない状況なのだけど。
「お前は可愛いな」
僕の頭をぽんと撫でて、ノウファムは立ち上がった。そして、チラリと僕を視てから言葉を選ぶ気配をみせた。
「俺の知識によると、世界に蔓延る負の感情、怨念――それらに影響され、【オルグ火山】は病んだ。ここに生息する獣も妖精も、山に影響を受けて暴性を高められている。火竜もまた、同様」
言葉はどこか不器用な気配を感じさせて、説明に苦慮している様子だ。
「しかし、チュエン殿のおかげでわかったことがあるのだが……火竜は狂暴になりつつあるが、それを抑える心も健在であるらしい」
「あの火竜は、理性を持っていました。暴性に抗い、人を襲うのをやめようと葛藤する様子がありました」
チュエンが震える声で呟く。
小さな声は、とても切なそうだった。
「あの時、ほんの一瞬感じさせた気配は、あの気配は……」
声が途切れたチュエンの肩をワゥランが心配そうに抱く。猫の眼が険しい色を浮かべて、ノウファムを視た。
「ノウファム殿下、病んだ山が元凶ならば、この後はいかがなさるのです?」
ノウファムは飛竜カレナリエンの傍に寄り、黒檀色の飛竜の首を撫でた。
「俺は噴火口に行き、この【妖精殺し】を使って山を鎮めよう」
「……では、山は鎮められるのですね」
「ああ」
声は自信に溢れていて、皆が安心した様子で表情を明るくする。
ノウファムは飛竜カレナリエンの背に乗り、声を降らせた。
「俺は行くが……そなたらは山から下りてもいい」
「えっ……」
飛翔するカレナリエンは、地上で自分たちを見上げる人間たちなど知らぬとばかりにぐんぐんと高い空にのぼっていった。
「いやいや、殿下! 何を仰います!」
モイセスが慌てて兄弟竜のグエルリンデに乗り、後を追う。
「おひとりでは行かせませんぞ! 剣が壊れないからと言ってこのモイセスを用済みみたいに扱われると傷付きますぞ!」
その後を王国の飛竜隊と箒隊がついていき――獣人たちも地上行を再開して、一行は再び山を登り始めたのだった。
「負傷者や疲労の激しい方には、応急処置みたいなものですが治癒術をおかけしますよ」
アップルトンが箒で低空飛行しながら獣人たちに術を配っていく。
「高い所が苦手じゃない方は箒に相乗りもできますよ」
「ノウファムはさ、やっぱ、なんか言葉がタリナイよな」
箒で飛ぶロザニイルが飛竜カレナリエンを視て唇を尖らせている。
「あのう、さっき仰っていましたが、火竜の気配について何か感じ取られたのでしょうか?」
僕は箒に同乗したチュエン爺にソワソワと問いかけた。
チュエン爺は、先ほどからずっと様子がおかしい。思い詰めた感じなのだ。
「ええ、ええ。……気になる感じがしたのです」
弱々しい声がとても気になる。
「どのように?」
釈然としない「気になる感じ」を言語化するのが難しいのかな? 僕は首を傾げて、取っ掛かりになるような言葉を探してみた。
「例えば、……僕、ノウファム殿下がチュエン殿を人質みたいに扱ったのが気になっています」
飛翔するうち、どんどん空気が熱くなっていく。
異常に高まる外気温に、魔術師たちが次々と杖を振って人身の周囲の気温を下げる魔術や毒気を和らげる魔術を配った。
「火竜は、元々獣人の国の皆さんと親しい生き物だったわけでもないのでしょう? けれど、獣人の生命が惜しいというのでしょうか」
短杖を振って魔術を操りながら言えば、チュエン爺が頷いた。
「火竜は、元々がこの地域の生態系の頂に君臨する猛々しく危険な野生の生き物。獣人の国の民を餌としか思っていない生き物でした。獣人の生命が惜しいなど、感じる心はありますまい――火竜には、ありますまい……」
視界に噴火口が視えてくる。
円形でぱっくりと空いた、くぼみ状の地形――、
そこには、沸々と煮立つ赤い灼熱の湖があった。
近寄っただけで炎を上げて燃え上がり、炭化してしまいそうなマグマの湖だ。
「煙が出て……」
「おい、活火山じゃないか」
「ちょっと前まではこんなんじゃなかった! いつの間に……」
動揺の声が方々から上がる中、悲鳴もあがる。
「火竜だ。火竜がいる」
噴火口の上空で、火竜が唸り声をあげてぐるぐると飛翔している。
――その姿に、僕の背中から声が零れた。
「……巫様……!」
悲痛な声。
必死な叫び。
老いたチュエン爺が全身の力を振り絞るようにして放ったその呼びかけを耳にして、僕は杖を躍らせて魔力を持たせた。
小さな獣人の声が、あの竜体に届くように。
誰よりも大きく、まっすぐ響いてその心が伝わるように。
息を吸う体の動きが背に伝わる。
もう一度、チュエン爺が声を響かせる。
「巫様ぁっ……!!」
必死なその声は――届いた。
火竜はゆったりと翼を上下させ、俄かに理性の気配を強く纏って、僕たちの目の前に飛んできたのだった。
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
異世界転移で、俺と僕とのほっこり溺愛スローライフ~間に挟まる・もふもふ神の言うこと聞いて珍道中~
兎森りんこ
BL
主人公のアユムは料理や家事が好きな、地味な平凡男子だ。
そんな彼が突然、半年前に異世界に転移した。
そこで出逢った美青年エイシオに助けられ、同居生活をしている。
あまりにモテすぎ、トラブルばかりで、人間不信になっていたエイシオ。
自分に自信が全く無くて、自己肯定感の低いアユム。
エイシオは優しいアユムの料理や家事に癒やされ、アユムもエイシオの包容力で癒やされる。
お互いがかけがえのない存在になっていくが……ある日、エイシオが怪我をして!?
無自覚両片思いのほっこりBL。
前半~当て馬女の出現
後半~もふもふ神を連れたおもしろ珍道中とエイシオの実家話
予想できないクスッと笑える、ほっこりBLです。
サンドイッチ、じゃがいも、トマト、コーヒーなんでもでてきますので許せる方のみお読みください。
アユム視点、エイシオ視点と、交互に視点が変わります。
完結保証!
このお話は、小説家になろう様、エブリスタ様でも掲載中です。
※表紙絵はミドリ/緑虫様(@cklEIJx82utuuqd)からのいただきものです。
貢がせて、ハニー!
わこ
BL
隣の部屋のサラリーマンがしょっちゅう貢ぎにやって来る。
隣人のストレートな求愛活動に困惑する男子学生の話。
社会人×大学生の日常系年の差ラブコメ。
※現時点で小説の公開対象範囲は全年齢となっております。しばらくはこのまま指定なしで更新を続ける予定ですが、アルファポリスさんのガイドラインに合わせて今後変更する場合があります。(2020.11.8)
■2024.03.09 2月2日にわざわざサイトの方へ誤変換のお知らせをくださった方、どうもありがとうございました。瀬名さんの名前が僧侶みたいになっていたのに全く気付いていなかったので助かりました!
■2024.03.09 195話/196話のタイトルを変更しました。
■2020.10.25 25話目「帰り道」追加(差し込み)しました。話の流れに変更はありません。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる