1 / 19
こんにちわ銀世界
しおりを挟む
真っ白い地面を踏みしめ、見慣れた山を左手に住宅街を抜けて田んぼ道を行く。
十字路にさしかかれば左手には急な坂がありそこを突き進めば坂の上には山を背景にした坂之上高校がある。
その日は、雪が降っている日でした。
私が空を見つめると、雲はどんよりと黒く
いつもの学校の玄関先で佇んでいました。
片道40分もの帰路を考えるとはぁ、とため息が出て空を見上げたものです。
仕方なく足を伸ばして立ち上がると、私はマフラーに顔を疼くめて歩きだしました。
見慣れた坂道を下り、十字路を今度は右に曲がれば、田舎道に足を入れて雪景色を踏みしめて歩きました。
しかし抗うかのように突如風が私を押し、雪が降りかかるではありませんか。
明日は休校になればいいのに、等と考えて下を向きながら歩いているとふと足元にかかる雪に違和感を感じ顔をあげました。
『あれ・・・?』
見渡す限り一面、真っ白なのです。
確かに雪景色には変わりないのですが、
いつも通っているはずの道が雪に埋め尽くされていてなくなっているのです。
『そんなばかな・・・吹雪と言えどこの程度じゃ流石に歩く道が見えなくなるほどは・・・』
と、後ろを振り返ってみると
やはり無いのです。
通って来た道すらも。
私は内心焦りながら、いつも通っている道なのだし家の方角を目指せば大丈夫だろうと意を決して雪に足を入れました。
1歩1歩雪が深くないか慎重に確かめて進んで行きます。
けれども、進んでも進んでも
道どころか、木の1本すら見えて来ないのです。
『可笑しい。』
ここは田舎で、山に囲まれた地帯のはずなのに吹雪の中目を凝らしてもその山すら見えない。
全てが白い・・・
ここまで考えて異質な風景にぞっとした瞬間
「 ワオオォーーーーン 」
何かの鳴き声が聞こえ、私は肩を震わせました。
ゆっくりと音の正体を確かめようと首を動かすと、キラキラと落ちる雪の合間から遠くに犬の様な者が見え、
私はそれ等が消えて無くなるまでじっと見つめていました。
はっと気付くと身体の力が抜け、1歩足が踏み出します。
「おわっ・・・とと・・・」
前のめりになった身体を必死に保ち体制を整えました。
今まで身体が強ばっていたのを気付くと同時に、雪の合間から片足だけ踏み込んだ領域を見て私はほっとしました。
「道だ・・・・・・」
十字路にさしかかれば左手には急な坂がありそこを突き進めば坂の上には山を背景にした坂之上高校がある。
その日は、雪が降っている日でした。
私が空を見つめると、雲はどんよりと黒く
いつもの学校の玄関先で佇んでいました。
片道40分もの帰路を考えるとはぁ、とため息が出て空を見上げたものです。
仕方なく足を伸ばして立ち上がると、私はマフラーに顔を疼くめて歩きだしました。
見慣れた坂道を下り、十字路を今度は右に曲がれば、田舎道に足を入れて雪景色を踏みしめて歩きました。
しかし抗うかのように突如風が私を押し、雪が降りかかるではありませんか。
明日は休校になればいいのに、等と考えて下を向きながら歩いているとふと足元にかかる雪に違和感を感じ顔をあげました。
『あれ・・・?』
見渡す限り一面、真っ白なのです。
確かに雪景色には変わりないのですが、
いつも通っているはずの道が雪に埋め尽くされていてなくなっているのです。
『そんなばかな・・・吹雪と言えどこの程度じゃ流石に歩く道が見えなくなるほどは・・・』
と、後ろを振り返ってみると
やはり無いのです。
通って来た道すらも。
私は内心焦りながら、いつも通っている道なのだし家の方角を目指せば大丈夫だろうと意を決して雪に足を入れました。
1歩1歩雪が深くないか慎重に確かめて進んで行きます。
けれども、進んでも進んでも
道どころか、木の1本すら見えて来ないのです。
『可笑しい。』
ここは田舎で、山に囲まれた地帯のはずなのに吹雪の中目を凝らしてもその山すら見えない。
全てが白い・・・
ここまで考えて異質な風景にぞっとした瞬間
「 ワオオォーーーーン 」
何かの鳴き声が聞こえ、私は肩を震わせました。
ゆっくりと音の正体を確かめようと首を動かすと、キラキラと落ちる雪の合間から遠くに犬の様な者が見え、
私はそれ等が消えて無くなるまでじっと見つめていました。
はっと気付くと身体の力が抜け、1歩足が踏み出します。
「おわっ・・・とと・・・」
前のめりになった身体を必死に保ち体制を整えました。
今まで身体が強ばっていたのを気付くと同時に、雪の合間から片足だけ踏み込んだ領域を見て私はほっとしました。
「道だ・・・・・・」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
料理屋「○」~異世界に飛ばされたけど美味しい物を食べる事に妥協できませんでした~
斬原和菓子
ファンタジー
ここは異世界の中都市にある料理屋。日々の疲れを癒すべく店に来るお客様は様々な問題に悩まされている
酒と食事に癒される人々をさらに幸せにするべく奮闘するマスターの異世界食事情冒険譚
S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった
ミズノみすぎ
ファンタジー
「黒騎士ゼクード・フォルス。君を竜狩り精鋭部隊【ドラゴンキラー隊】の隊長に任命する」
15歳の春。
念願のS級騎士になった俺は、いきなり国王様からそんな命令を下された。
「隊長とか面倒くさいんですけど」
S級騎士はモテるって聞いたからなったけど、隊長とかそんな重いポジションは……
「部下は美女揃いだぞ?」
「やらせていただきます!」
こうして俺は仕方なく隊長となった。
渡された部隊名簿を見ると隊員は俺を含めた女騎士3人の計4人構成となっていた。
女騎士二人は17歳。
もう一人の女騎士は19歳(俺の担任の先生)。
「あの……みんな年上なんですが」
「だが美人揃いだぞ?」
「がんばります!」
とは言ったものの。
俺のような若輩者の部下にされて、彼女たちに文句はないのだろうか?
と思っていた翌日の朝。
実家の玄関を部下となる女騎士が叩いてきた!
★のマークがついた話数にはイラストや4コマなどが後書きに記載されています。
※2023年11月25日に書籍が発売しています!
イラストレーターはiltusa先生です!
※コミカライズも進行中!
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。
長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。
女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。
お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。
のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。
ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。
拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。
中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。
旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~
やっと買ったマイホームの半分だけ異世界に転移してしまった
ぽてゆき
ファンタジー
涼坂直樹は可愛い妻と2人の子供のため、頑張って働いた結果ついにマイホームを手に入れた。
しかし、まさかその半分が異世界に転移してしまうとは……。
リビングの窓を開けて外に飛び出せば、そこはもう魔法やダンジョンが存在するファンタジーな異世界。
現代のごくありふれた4人(+猫1匹)家族と、異世界の住人との交流を描いたハートフルアドベンチャー物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる