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プロローグ 《魔術師と弟子》
第13話 魔獣と肉体強化
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――魔盾を利用して九死に一生を得たレノは山小屋に引き返すと、タケルに遭遇した魔物の報告を行う。レノの話を聞いてタケルは魔物の正体を見抜く。
「お前を襲ったのは恐らく魔獣ボアだ」
「魔獣?」
「獣型の魔物の通称だ。それにしてもそんな化物がこの山に紛れ込んでいたとは……」
山に入ってきた魔物が「ボア」だと知ると、タケルは難しい表情を浮かべてレノに告げる。
「仕方あるまい、お前の修業を先に付けてやる」
「えっ!?魔物を倒してから教えてくれるんじゃ……」
「ならば聞くが、お前一人でボアを仕留めきれるのか?」
「うっ!?」
タケルの言葉にレノは言い返すことができず、ボアの恐ろしさは身を以て体験したからこそ、今の自分では到底敵わない存在だと理解していた。今回は運よく生き延びられたが、また襲われたら次は逃げ切れる自信はない。
一角兎とそれほど力の差がない魔物ならば今のレノでも十分だと判断したが、相手がボアとなると話は別だった。仕方がないのでタケルは次の修業をレノに教える。
「次に覚えるのは肉体強化だ」
「肉体強化?」
「教える前にレノ、お前は自分の魔力を見てどう思う」
「どうって……どういう意味?」
レノはタケルに言われて自分の腕に視線を向け、魔力を確認するが特に変わりがあるように見えない。いつも通りに微弱な魔力が身体を纏っているだけだが、そんな彼にタケルは告げる。
「気付いていなかったのか?お前の魔力は肉体の成長に合わせて増えている」
「えっ!?そうなの!?」
「魔操術を覚えたての頃はすぐにへばったが、今はそう簡単に気を失うこともないだろう」
「い、言われてみれば確かに……」
指摘されて初めてレノは自分の魔力が増えていることに気が付くが、一角兎を倒して以降は一度も魔物と遭遇しておらず、どうして魔物の血晶を破壊したわけではないのに魔力が増えているのか不思議に思う。
「でも、何で俺の魔力が増えてるの?」
「簡単な話だ。肉体が成長するにつれて自然と魔力も増えていく。別にお前が特別なわけじゃない」
「へえ~そういうものなんだ。けど、全然気づかなかったよ」
「まあ、自分では気づきにくいものなのかもしれんな」
レノが魔力が増えているのを今まで自覚できなかったのは仕方がなく、身体が自然と大きくになるにつれて体内に秘められている魔力が増えていたからである。子供が身長が伸びても他人に指摘されるまでは自覚できないのと似たような物だという。
「今のお前ならば肉体強化も扱えるかもしれん。できれば魔物を倒して魔力を増やしておきたかったが、致し方あるまい」
「どういう意味?」
「肉体強化はこれまでの修業の中でも身体の負担が大き過ぎる。だから修行を行うにはある程度の魔力を身に着けておかねばならん。本来は大人になるまで待つのがいいが……」
「嫌《や》だよ、そんなに待てないよ」
「だろうな」
タケルはレノの返答を聞いてため息を吐き出し、せっかちなレノが大人になるまで修行を我慢するなどできるはずがない。仮に自分が教えなくとも自力で覚えようとするのは間違いなく、仕方がないのでタケルはレノに修行を付けることにした。
「これまでの修業と違って肉体強化は難しい技術は必要としないが、その分に今まで以上に辛く厳しい修行となると覚悟しろ」
「難しくないのに厳しい?」
「やってみれば分かる。まずは儂の魔力を見ていろ」
説明しながらタケルは両手を合わせると、精神を集中させるように目を閉じた。レノの目にはタケルの全身から滲み出ていた魔力が徐々に小さくなり、やがて完全にタケルの魔力が消えてしまった。それを見てレノは度肝を抜かす。
「うわっ!?爺ちゃんの魔力が消えた……ま、まさか!?」
「……言っておくが死んでおらんぞ」
「わあっ!?爺ちゃんが化けて出た!?」
「だから死んでないわいっ!?」
通常の生物は常に魔力を見に纏っているが、死亡した生物は魔力が完全に消えてなくなる。だからタケルの身体から魔力が放出されなくなったのを見てレノは死んでしまったのかと心配するが、タケルは魔力が消えたわけではないと説明する。
現在のタケルは体外に放出されていた魔力を完全に抑え込み、体内で魔力を蓄積させていた。この状態になることが今回の修業の第一段階だという。
「さあ、お前もやってみろ」
「えっと……どうやるの?」
「別に難しく考える必要はないと言っただろう。身体から漏れ出てる魔力を抑えるだけでいいんだ」
「う~ん……こんな感じかな?」
自分の身体から放出される魔力を見てレノは意識を集中させると、徐々に身体に纏っていた魔力が小さくなり、やがて完全に体内に抑えることができた。だが、思っていた以上に神経を使い、一瞬でも気を緩めば魔力を体外に放出しそうになる。
「くぅうっ……これ、結構きついね」
「慣れるまではしばらく練習が必要になるな。だが、肝心なのはここからだぞ」
「爺ちゃん?」
レノが魔力を抑えるのを見るとタケルは拳を握りしめ、離れた場所にいるレノに注意した。
「今から儂はここから動かずにお主に拳を繰り出す。大丈夫か?」
「え?何言ってんの?そんなところから拳が当たるわけないじゃん」
「そう思うか?なら、そこでじっと立っておれ」
「何だよもう……」
いきなり訳の分からないことを言い出したタケルにレノは困惑するが、直後に背筋が凍り付く。タケルは拳を握りしめると彼の腕に血管が浮き上がり、筋肉が膨張して右腕だけが別人のように変化する。
「爺ちゃん!?どうしたのその腕!?」
「よく見ておけ、これが肉体強化じゃ……かあっ!!」
「うわぁっ!?」
右腕だけが太くなった状態でタケルは拳を繰り出した瞬間、あまりの迫力にレノは尻餅を着く。拳は空振りしたが拳圧をレノは顔面に感じ取り、髪の毛がなびく。タケルは拳を下ろすと元の腕に戻って全身から汗を流す。
「ふうっ……この年齢で肉体強化は流石にきついな」
「な、なに今の……爺ちゃんの右腕だけがムキムキになった!?」
「これが肉体強化じゃ。魔力を利用して筋力を強化すれば儂のような老人でもこの程度のことができる」
肉体強化は体内から魔力で筋肉を強化する術であり、先ほどのタケルは右腕のみを強化して拳を突き出したが、老人とは思えないほどの迫力だった。
レノは自分の顔に触れると、鼻血をわずかに垂らしていることに気が付く。もしも拳が直撃していたらレノの頭は吹き飛んでいたかもしれない。
「ボアと戦うにはこの程度の肉体強化はできるようにならねばならん」
「こ、この程度って……」
「魔物がどれほど恐ろしい存在なのかお前は身を以て体験しているはずだ」
タケルの言葉にレノは一角兎とボアを思い出し、確かに今のままではレノは非力過ぎた。もしもタケルの言う通りに肉体強化を覚えれば魔物に対抗できる「腕力」を手に入れられる。
「……よし、分かったよ!!俺に術を教えてよ!!」
「別に教えずともお前ならばできたかもしれんがな……」
「え?何か言った?」
やる気満々のレノを見てタケルは一角兎を倒した時のことを覚えていない彼に少し呆れる。レノは気付いていないが一角兎と戦った時に彼は無意識に「肉体強化」を発動していた。
一角兎が飛び掛かる寸前、レノはありったけの魔力を右腕に込めた。その結果、偶然にも肉体強化を発動させて右腕だけが子供離れした筋肉と化す。もしも仮に肉体強化無しで一角兎に攻撃を仕掛けていた場合、レノの右腕は弾き飛ばされて最悪は死んでいたかもしれない。
「さあ、修行を始めるぞ。まずは無駄な魔力が漏れ出ないよう常に意識を集中させろ。魔力が出てこない状態を自然体にしろ」
「うえっ!?この状態でずっと過ごすの!?」
「そうだ。この程度のことで泣き言を言うなら魔物には一勝勝てんぞ」
「くっそぉっ……やってやる!!」
レノの負けん気を利用してタケルは修行を行わせ、魔力を抑えた状態での生活を送らせる――
「お前を襲ったのは恐らく魔獣ボアだ」
「魔獣?」
「獣型の魔物の通称だ。それにしてもそんな化物がこの山に紛れ込んでいたとは……」
山に入ってきた魔物が「ボア」だと知ると、タケルは難しい表情を浮かべてレノに告げる。
「仕方あるまい、お前の修業を先に付けてやる」
「えっ!?魔物を倒してから教えてくれるんじゃ……」
「ならば聞くが、お前一人でボアを仕留めきれるのか?」
「うっ!?」
タケルの言葉にレノは言い返すことができず、ボアの恐ろしさは身を以て体験したからこそ、今の自分では到底敵わない存在だと理解していた。今回は運よく生き延びられたが、また襲われたら次は逃げ切れる自信はない。
一角兎とそれほど力の差がない魔物ならば今のレノでも十分だと判断したが、相手がボアとなると話は別だった。仕方がないのでタケルは次の修業をレノに教える。
「次に覚えるのは肉体強化だ」
「肉体強化?」
「教える前にレノ、お前は自分の魔力を見てどう思う」
「どうって……どういう意味?」
レノはタケルに言われて自分の腕に視線を向け、魔力を確認するが特に変わりがあるように見えない。いつも通りに微弱な魔力が身体を纏っているだけだが、そんな彼にタケルは告げる。
「気付いていなかったのか?お前の魔力は肉体の成長に合わせて増えている」
「えっ!?そうなの!?」
「魔操術を覚えたての頃はすぐにへばったが、今はそう簡単に気を失うこともないだろう」
「い、言われてみれば確かに……」
指摘されて初めてレノは自分の魔力が増えていることに気が付くが、一角兎を倒して以降は一度も魔物と遭遇しておらず、どうして魔物の血晶を破壊したわけではないのに魔力が増えているのか不思議に思う。
「でも、何で俺の魔力が増えてるの?」
「簡単な話だ。肉体が成長するにつれて自然と魔力も増えていく。別にお前が特別なわけじゃない」
「へえ~そういうものなんだ。けど、全然気づかなかったよ」
「まあ、自分では気づきにくいものなのかもしれんな」
レノが魔力が増えているのを今まで自覚できなかったのは仕方がなく、身体が自然と大きくになるにつれて体内に秘められている魔力が増えていたからである。子供が身長が伸びても他人に指摘されるまでは自覚できないのと似たような物だという。
「今のお前ならば肉体強化も扱えるかもしれん。できれば魔物を倒して魔力を増やしておきたかったが、致し方あるまい」
「どういう意味?」
「肉体強化はこれまでの修業の中でも身体の負担が大き過ぎる。だから修行を行うにはある程度の魔力を身に着けておかねばならん。本来は大人になるまで待つのがいいが……」
「嫌《や》だよ、そんなに待てないよ」
「だろうな」
タケルはレノの返答を聞いてため息を吐き出し、せっかちなレノが大人になるまで修行を我慢するなどできるはずがない。仮に自分が教えなくとも自力で覚えようとするのは間違いなく、仕方がないのでタケルはレノに修行を付けることにした。
「これまでの修業と違って肉体強化は難しい技術は必要としないが、その分に今まで以上に辛く厳しい修行となると覚悟しろ」
「難しくないのに厳しい?」
「やってみれば分かる。まずは儂の魔力を見ていろ」
説明しながらタケルは両手を合わせると、精神を集中させるように目を閉じた。レノの目にはタケルの全身から滲み出ていた魔力が徐々に小さくなり、やがて完全にタケルの魔力が消えてしまった。それを見てレノは度肝を抜かす。
「うわっ!?爺ちゃんの魔力が消えた……ま、まさか!?」
「……言っておくが死んでおらんぞ」
「わあっ!?爺ちゃんが化けて出た!?」
「だから死んでないわいっ!?」
通常の生物は常に魔力を見に纏っているが、死亡した生物は魔力が完全に消えてなくなる。だからタケルの身体から魔力が放出されなくなったのを見てレノは死んでしまったのかと心配するが、タケルは魔力が消えたわけではないと説明する。
現在のタケルは体外に放出されていた魔力を完全に抑え込み、体内で魔力を蓄積させていた。この状態になることが今回の修業の第一段階だという。
「さあ、お前もやってみろ」
「えっと……どうやるの?」
「別に難しく考える必要はないと言っただろう。身体から漏れ出てる魔力を抑えるだけでいいんだ」
「う~ん……こんな感じかな?」
自分の身体から放出される魔力を見てレノは意識を集中させると、徐々に身体に纏っていた魔力が小さくなり、やがて完全に体内に抑えることができた。だが、思っていた以上に神経を使い、一瞬でも気を緩めば魔力を体外に放出しそうになる。
「くぅうっ……これ、結構きついね」
「慣れるまではしばらく練習が必要になるな。だが、肝心なのはここからだぞ」
「爺ちゃん?」
レノが魔力を抑えるのを見るとタケルは拳を握りしめ、離れた場所にいるレノに注意した。
「今から儂はここから動かずにお主に拳を繰り出す。大丈夫か?」
「え?何言ってんの?そんなところから拳が当たるわけないじゃん」
「そう思うか?なら、そこでじっと立っておれ」
「何だよもう……」
いきなり訳の分からないことを言い出したタケルにレノは困惑するが、直後に背筋が凍り付く。タケルは拳を握りしめると彼の腕に血管が浮き上がり、筋肉が膨張して右腕だけが別人のように変化する。
「爺ちゃん!?どうしたのその腕!?」
「よく見ておけ、これが肉体強化じゃ……かあっ!!」
「うわぁっ!?」
右腕だけが太くなった状態でタケルは拳を繰り出した瞬間、あまりの迫力にレノは尻餅を着く。拳は空振りしたが拳圧をレノは顔面に感じ取り、髪の毛がなびく。タケルは拳を下ろすと元の腕に戻って全身から汗を流す。
「ふうっ……この年齢で肉体強化は流石にきついな」
「な、なに今の……爺ちゃんの右腕だけがムキムキになった!?」
「これが肉体強化じゃ。魔力を利用して筋力を強化すれば儂のような老人でもこの程度のことができる」
肉体強化は体内から魔力で筋肉を強化する術であり、先ほどのタケルは右腕のみを強化して拳を突き出したが、老人とは思えないほどの迫力だった。
レノは自分の顔に触れると、鼻血をわずかに垂らしていることに気が付く。もしも拳が直撃していたらレノの頭は吹き飛んでいたかもしれない。
「ボアと戦うにはこの程度の肉体強化はできるようにならねばならん」
「こ、この程度って……」
「魔物がどれほど恐ろしい存在なのかお前は身を以て体験しているはずだ」
タケルの言葉にレノは一角兎とボアを思い出し、確かに今のままではレノは非力過ぎた。もしもタケルの言う通りに肉体強化を覚えれば魔物に対抗できる「腕力」を手に入れられる。
「……よし、分かったよ!!俺に術を教えてよ!!」
「別に教えずともお前ならばできたかもしれんがな……」
「え?何か言った?」
やる気満々のレノを見てタケルは一角兎を倒した時のことを覚えていない彼に少し呆れる。レノは気付いていないが一角兎と戦った時に彼は無意識に「肉体強化」を発動していた。
一角兎が飛び掛かる寸前、レノはありったけの魔力を右腕に込めた。その結果、偶然にも肉体強化を発動させて右腕だけが子供離れした筋肉と化す。もしも仮に肉体強化無しで一角兎に攻撃を仕掛けていた場合、レノの右腕は弾き飛ばされて最悪は死んでいたかもしれない。
「さあ、修行を始めるぞ。まずは無駄な魔力が漏れ出ないよう常に意識を集中させろ。魔力が出てこない状態を自然体にしろ」
「うえっ!?この状態でずっと過ごすの!?」
「そうだ。この程度のことで泣き言を言うなら魔物には一勝勝てんぞ」
「くっそぉっ……やってやる!!」
レノの負けん気を利用してタケルは修行を行わせ、魔力を抑えた状態での生活を送らせる――
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