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外の世界へ
第37話 傲慢な冒険者
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――宿屋を出たナオは道行く人たちに冒険者ギルドの場所を尋ね、多少の時間は掛かった目的地の建物に辿り着いた。イチノと比べてニノの冒険者ギルドの建物は大きく、出入りする冒険者も立派な装備を身に着けている者が多い。
「王都に向かうまでの護衛を雇いたいというのですか?ここから王都となると早くても一カ月近くはかかりますが、それだけ長期間の護衛となると相当な費用が掛かりますが大丈夫なんですか?」
「はあ……そんなに掛かるんですか?」
ナオは受付嬢に用件を伝えると、相手の女性は彼が子供である事から本当に依頼料を支払えるのか疑っており、ぞんざいな態度を取る。
「護衛と申しましても王都までの同行となると、相応の実力を持つ冒険者を派遣しなければなりません。しかも馬車の運転を任せるとなると、報酬とは別に労働の対価も支払ってもらいます。それと護衛は何人雇う予定ですか?」
「えっと、相場は何人ぐらいなんですか?」
「最低でも四、五人の護衛を雇わなければ厳しいと思います。それに王都までの道のりとなると、冒険者が引き返す際の旅費の分も加えた場合……ざっとこれだけの値段が掛かりますね」
「こ、こんなに!?」
受付嬢が提示した金額を確認してナオは驚き、今の手持ちの金を使い切る金額だった。しかも実際に冒険者を雇ったとしても、旅の途中でかかる費用は別に支払わなければならず、それに肝心の馬車も手に入っていない。
(参ったな、こんなにかかるのか。護衛の人数を減らせばどうにかなるかな?いや、それだと運転する人たちに負担が掛かるよな)
道中は冒険者に馬車の運転を任せるつもりだったが、護衛の人数を減らすと一人一人の馬車を運転する時間が長引く。馬車の運転に疲れている所を魔物や悪党に襲われた場合、万全な状態で戦えない。
この街から王都まで同行してくれる冒険者を雇うのは厳しく、試しに次の街まで護衛をしてくれる冒険者を雇い、実際に冒険者と行動を共にして旅に支障がないのか確かめる必要があった。
「あの……ここから近い街の護衛だったらどうですか?」
「その場合なら冒険者の数は二、三人で十分でしょう。しかし、最近は街の外で白狼種を確認されています。まあ、あくまでも噂でしょうが安全性を確保したいのならば高い階級の冒険者を護衛で雇うのが一番でしょう」
「白狼種……」
白狼種の話を聞いて狩人はネココの事を思い出し、彼女は今も街にいるのか気になった。白狼種が傍に居れば魔物に襲われる事も滅多になく、あれほど早く動けるのならば旅の相方としては心強い。
(そうだ!!ネココに事情を話して次の街まで同行してもらおうかな?何だったら馬車を買ってウルに運んでもらえばいいかも!!)
ウルの体格を考えれば馬車を引けてもおかしくはなく、普通の馬と違って魔獣である白狼種に襲い掛かるような魔物は滅多にいない。ナオは冒険者を雇うのを一旦諦め、ネココを探してみる事にした。
「色々とありがとうございました。護衛を雇う件は仲間と相談しておきます」
「分かりました。では、次の方どうぞ!!」
受付嬢はナオが去ろうとすると早々に次の人間を呼び出し、そんな彼女にナオは頭を下げて立ち去る。だが、この時に後ろから来た人物とぶつかってしまう。
「うわっ!?」
「あん、気をつけろよガキ」
「す、すいません」
ナオがぶつかったのは冒険者の男性であり、転んだ拍子にナオは小袋を落として床に金貨が数枚散らばる。それを見た冒険者は目を見開き、ナオは急いで金貨をしまうと足早に立ち去る。
「失礼しました!!」
小袋を腰に括り付け直したナオが建物から立ち去ると、彼とぶつかった冒険者は笑みを浮かべ、近くに居た自分の仲間達に目配せを行う――
――冒険者ギルドを抜け出した後、ナオはネココを探して街中を歩きまわるが、結局は彼女は見つからなかった。もしかしたら既に街を抜け出した後かもしれず、よくよく考えればこんな広い街の中で彼女を探し当てられるという考えは浅はかだった。
「はあっ、流石に歩き疲れたな」
ネココの事を尋ね回って街のあちこちを歩き回ったせいで疲れ果て、広場にてナオは身体を休める。このままネココが見つからなければナオは普通の馬車を購入し、ついでに次の街まで同行してくれる冒険者を探すしかないのかと思う。
(う~ん、お金は勿体ないけど仕方ないか。今日の所は帰って休もう)
宿屋に引き返そうとした時、ナオの魔力感知が反応した。それなりに強い魔力が複数迫っており、不思議に思った彼は振り返ると冒険者ギルドでぶつかった冒険者が数人の男を引き連れてナオの前に姿を現した。
「よう、坊主!!ちょっと話があるんだがいいかい?」
「……何の用ですか?」
「おっと、お兄さんたちは別に怪しい者じゃないんだ。ほら、これが分かるか?」
冒険者は胸に付けているバッジを示し、全ての冒険者はギルドが発注するバッジを装着する事が義務付けられており、自分達が冒険者である事を証明する。先ほど冒険者ギルドで見かけたので彼等が冒険者である事は間違いないが、どうにも様子がおかしい。
唐突に話しかけてきた冒険者達にナオは警戒して距離を置き、いつでも魔法を発動できる準備を行う。そんな彼に冒険者の男性は朗らかな笑みを浮かべて近付こうとしてきた。
「君が王都に向かうまでの護衛の冒険者を探しているという話を聞かせてもらったよ。そこでどうだ?俺達を護衛として雇ってみないか?」
「どうしてその事を……」
「君が話した受付嬢とは親しい間柄なんでね」
本来であれば依頼人の情報を一介の冒険者に伝えるなどあってはならない事だが、ナオと応対した受付嬢はあっさりと漏らしてしまったらしい。同じ冒険者ギルドでもイチノの冒険者は子供であるナオに親身に対応してくれたが、ニノの冒険者ギルドの人間は相手が子供だからと舐め切った態度で話しかけてくる。
「お兄さんたちと一緒に旅に出れば安全に王都まで辿り着けるぞ。さあ、今すぐに冒険者ギルドに戻って手続きをしようじゃないか」
「お断りします。王都までの護衛を雇うのはもう諦めました」
「おいおい、そんな警戒しなくてもいいじゃないか?少しぐらい話を聞いてもいいだろう?」
「すいません、忙しいので失礼します」
「おう、待てや!!人が下手に出たら調子に乗りやがって!!」
男性冒険者の取り巻きの一人がナオの態度に切れて怒鳴りつけるが、そんな彼等に対してナオは面倒に思いながらも掌を構えた。本当ならば人前で魔法を使うのはサッ蹴るべき事なのだが、子供だからと言って舐められたままでは気分が悪い。
「近寄らないでください。こっちはおじさんに構ってる暇はないんです」
「おじ……このっ!!」
「おい、止めろ!?」
「馬鹿!!ここじゃまずいだろ!?」
おじさんと呼ばれた男は激高してナオの元に駆けつけ、それを見た他の冒険者は慌てて止めようとした。大方、ナオを脅して金を巻き上げようとしたのだろうが、男はナオに近付く前に見えない壁に激突したかのように近づけなかった。
「ふげぇっ!?」
「な、何だ!?」
「おい、どうしたんだ!?」
「ふんっ!!」
ナオは無詠唱でステータス画面を展開し、冒険者達と自分の間に拡大化した画面を設置していた。男達の目には何も見えないが、ナオに近付こうとすれば画面に阻まれてしまい、困惑の表情を浮かべた。
「王都に向かうまでの護衛を雇いたいというのですか?ここから王都となると早くても一カ月近くはかかりますが、それだけ長期間の護衛となると相当な費用が掛かりますが大丈夫なんですか?」
「はあ……そんなに掛かるんですか?」
ナオは受付嬢に用件を伝えると、相手の女性は彼が子供である事から本当に依頼料を支払えるのか疑っており、ぞんざいな態度を取る。
「護衛と申しましても王都までの同行となると、相応の実力を持つ冒険者を派遣しなければなりません。しかも馬車の運転を任せるとなると、報酬とは別に労働の対価も支払ってもらいます。それと護衛は何人雇う予定ですか?」
「えっと、相場は何人ぐらいなんですか?」
「最低でも四、五人の護衛を雇わなければ厳しいと思います。それに王都までの道のりとなると、冒険者が引き返す際の旅費の分も加えた場合……ざっとこれだけの値段が掛かりますね」
「こ、こんなに!?」
受付嬢が提示した金額を確認してナオは驚き、今の手持ちの金を使い切る金額だった。しかも実際に冒険者を雇ったとしても、旅の途中でかかる費用は別に支払わなければならず、それに肝心の馬車も手に入っていない。
(参ったな、こんなにかかるのか。護衛の人数を減らせばどうにかなるかな?いや、それだと運転する人たちに負担が掛かるよな)
道中は冒険者に馬車の運転を任せるつもりだったが、護衛の人数を減らすと一人一人の馬車を運転する時間が長引く。馬車の運転に疲れている所を魔物や悪党に襲われた場合、万全な状態で戦えない。
この街から王都まで同行してくれる冒険者を雇うのは厳しく、試しに次の街まで護衛をしてくれる冒険者を雇い、実際に冒険者と行動を共にして旅に支障がないのか確かめる必要があった。
「あの……ここから近い街の護衛だったらどうですか?」
「その場合なら冒険者の数は二、三人で十分でしょう。しかし、最近は街の外で白狼種を確認されています。まあ、あくまでも噂でしょうが安全性を確保したいのならば高い階級の冒険者を護衛で雇うのが一番でしょう」
「白狼種……」
白狼種の話を聞いて狩人はネココの事を思い出し、彼女は今も街にいるのか気になった。白狼種が傍に居れば魔物に襲われる事も滅多になく、あれほど早く動けるのならば旅の相方としては心強い。
(そうだ!!ネココに事情を話して次の街まで同行してもらおうかな?何だったら馬車を買ってウルに運んでもらえばいいかも!!)
ウルの体格を考えれば馬車を引けてもおかしくはなく、普通の馬と違って魔獣である白狼種に襲い掛かるような魔物は滅多にいない。ナオは冒険者を雇うのを一旦諦め、ネココを探してみる事にした。
「色々とありがとうございました。護衛を雇う件は仲間と相談しておきます」
「分かりました。では、次の方どうぞ!!」
受付嬢はナオが去ろうとすると早々に次の人間を呼び出し、そんな彼女にナオは頭を下げて立ち去る。だが、この時に後ろから来た人物とぶつかってしまう。
「うわっ!?」
「あん、気をつけろよガキ」
「す、すいません」
ナオがぶつかったのは冒険者の男性であり、転んだ拍子にナオは小袋を落として床に金貨が数枚散らばる。それを見た冒険者は目を見開き、ナオは急いで金貨をしまうと足早に立ち去る。
「失礼しました!!」
小袋を腰に括り付け直したナオが建物から立ち去ると、彼とぶつかった冒険者は笑みを浮かべ、近くに居た自分の仲間達に目配せを行う――
――冒険者ギルドを抜け出した後、ナオはネココを探して街中を歩きまわるが、結局は彼女は見つからなかった。もしかしたら既に街を抜け出した後かもしれず、よくよく考えればこんな広い街の中で彼女を探し当てられるという考えは浅はかだった。
「はあっ、流石に歩き疲れたな」
ネココの事を尋ね回って街のあちこちを歩き回ったせいで疲れ果て、広場にてナオは身体を休める。このままネココが見つからなければナオは普通の馬車を購入し、ついでに次の街まで同行してくれる冒険者を探すしかないのかと思う。
(う~ん、お金は勿体ないけど仕方ないか。今日の所は帰って休もう)
宿屋に引き返そうとした時、ナオの魔力感知が反応した。それなりに強い魔力が複数迫っており、不思議に思った彼は振り返ると冒険者ギルドでぶつかった冒険者が数人の男を引き連れてナオの前に姿を現した。
「よう、坊主!!ちょっと話があるんだがいいかい?」
「……何の用ですか?」
「おっと、お兄さんたちは別に怪しい者じゃないんだ。ほら、これが分かるか?」
冒険者は胸に付けているバッジを示し、全ての冒険者はギルドが発注するバッジを装着する事が義務付けられており、自分達が冒険者である事を証明する。先ほど冒険者ギルドで見かけたので彼等が冒険者である事は間違いないが、どうにも様子がおかしい。
唐突に話しかけてきた冒険者達にナオは警戒して距離を置き、いつでも魔法を発動できる準備を行う。そんな彼に冒険者の男性は朗らかな笑みを浮かべて近付こうとしてきた。
「君が王都に向かうまでの護衛の冒険者を探しているという話を聞かせてもらったよ。そこでどうだ?俺達を護衛として雇ってみないか?」
「どうしてその事を……」
「君が話した受付嬢とは親しい間柄なんでね」
本来であれば依頼人の情報を一介の冒険者に伝えるなどあってはならない事だが、ナオと応対した受付嬢はあっさりと漏らしてしまったらしい。同じ冒険者ギルドでもイチノの冒険者は子供であるナオに親身に対応してくれたが、ニノの冒険者ギルドの人間は相手が子供だからと舐め切った態度で話しかけてくる。
「お兄さんたちと一緒に旅に出れば安全に王都まで辿り着けるぞ。さあ、今すぐに冒険者ギルドに戻って手続きをしようじゃないか」
「お断りします。王都までの護衛を雇うのはもう諦めました」
「おいおい、そんな警戒しなくてもいいじゃないか?少しぐらい話を聞いてもいいだろう?」
「すいません、忙しいので失礼します」
「おう、待てや!!人が下手に出たら調子に乗りやがって!!」
男性冒険者の取り巻きの一人がナオの態度に切れて怒鳴りつけるが、そんな彼等に対してナオは面倒に思いながらも掌を構えた。本当ならば人前で魔法を使うのはサッ蹴るべき事なのだが、子供だからと言って舐められたままでは気分が悪い。
「近寄らないでください。こっちはおじさんに構ってる暇はないんです」
「おじ……このっ!!」
「おい、止めろ!?」
「馬鹿!!ここじゃまずいだろ!?」
おじさんと呼ばれた男は激高してナオの元に駆けつけ、それを見た他の冒険者は慌てて止めようとした。大方、ナオを脅して金を巻き上げようとしたのだろうが、男はナオに近付く前に見えない壁に激突したかのように近づけなかった。
「ふげぇっ!?」
「な、何だ!?」
「おい、どうしたんだ!?」
「ふんっ!!」
ナオは無詠唱でステータス画面を展開し、冒険者達と自分の間に拡大化した画面を設置していた。男達の目には何も見えないが、ナオに近付こうとすれば画面に阻まれてしまい、困惑の表情を浮かべた。
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