35 / 69
外の世界へ
第35話 白狼の飼い主
しおりを挟む
「さっさと来るんだ!!これ以上に抵抗すれば容赦せんぞ!!」
「はんっ、連れていかれたら奴隷にされるのに誰が付いて行くかよ!!」
「こ、この……ガキだと思って優しくすれば付け上がりおって!!」
「ちょっと!?」
少女の言葉に兵士の一人が激高して殴りかかろうとするが、それを見たナオは慌てて右手を前に向けて無詠唱で画面を展開した。男の拳が画面に衝突した瞬間、悲鳴を上げて拳を抑える。
「いでぇええっ!?」
「うわっ!?な、何だよ急に!!」
「こいつ、まだ抵抗する気か!?」
「いったい何をされた!?」
少女を救ったのはナオだが、傍から見れば殴りかかろうとした兵士が急に悲鳴を上げてうずくまったようにしか見えない。兵士達は少女が抵抗したと勘違いして無理やりに抑えつけた。
「もう許さんぞ!!さあ、行くぞ!!」
「いててっ!?ちょっと待てよ、今のはあたしじゃないぞ!?」
「うるさい!!もう言い訳は聞かんぞ!!」
「しっかりと罪を償わせてやる!!」
「あっ……」
自分の仕出かした行為のせいで少女は反抗したと勘違いされ、複数人の兵士に無理やりに連れていかれる光景にナオは罪悪感を抱く。もしかしたら自分が余計なことをしたせいで少女の罪が重くなったのではないかと思い、半端な優しさが仇となった――
――少女が連れ去られた後、ナオ達は宿屋にありつけた。イチノの三毛猫亭と比べると値段は高いが、部屋の中は綺麗で居心地が良かった。それだというのにナオの気分は優れず、先ほど連れていかれた少女の事を思い出すとため息を吐き出す。
「はあっ……」
「……ナオ、落ち込み過ぎ」
「そういうミズネは人の部屋で何してんの」
「スラミンと遊んでる」
「ぷるぷるぷるっ」
ミズネはナオが借りた部屋に入り込み、勝手にベッドの上でスラミンを天井近くまで放り投げて遊んでいた。スラミンと遊ぶというよりはスラミンで遊んでいるようにしか見えないが、ともかく彼女はため息ばかり吐いているナオに注意した。
「さっきの女の子は可哀想だけど、悪いことをしてたのは事実。そんなに同情する必要はない」
「でも、俺のせいで兵士の人たちに誤解されちゃったし……」
「私が見た限りではナオが助けなかったら女の子は暴行受けていた。あの状況ならとっさに助けても仕方ない」
「ありがとう」
ミズネの言葉にナオは少しだけ気が楽になり、あの女の子がせめて奴隷にはならないように祈る。気を取り直してナオは街で購入した地図を取り出し、それを机の上に広げて今後の旅の計画を考える。
王都までの距離を確認し、やはり乗り物無しでの移動は無理があった。途中、道が険しい場所がいくつか存在するため、この街で馬車と護衛を雇う必要があった。
「とりあえずは明日は護衛してくれる人を探しに行こう。俺は冒険者がいいと思うけど、どうかな?」
「私も賛成。できれば女の人がいい」
「どうして?」
「男二人だと美少女を奪い合う展開になるかもしれない」
「何を言ってるのかよく分からないけど……」
ミズネの提案で護衛を行うのは女性冒険者となり、ついでに馬車の運転もできる人なら心強い。明日は冒険者ギルドに立ち寄って良さそうな人材を探す事にした――
――その日の夜、ナオは早朝に目を覚ます。久々に安らかなベッドで眠れたお陰で疲れは取れたが、少し早く起き過ぎてしまった。隣の部屋でミズネは眠っているはずであり、彼女が起きているのかどうか確かめようとした。
(ミズネは……多分、寝てるな)
魔力感知の技術でナオは隣の部屋にミズネの魔力を探り、普段の彼女と比べて魔力が小さい事に気づく。人間は意識を失っている場合は魔力が極端に減るため、魔術師である彼女でも眠っている間は魔力が小さくなる。
暇つぶしがてらにナオは宿屋の裏庭に移動すると、魔法の練習でも行って朝食までの時間を潰そうと思った。師匠の元を離れてから十日以上が経過しており、森で暮らしていた頃よりも魔力操作の技術は磨かれていた。
(う~ん……特に変わりはないか)
画面に表示される文字を確認し、最初に見た時からナオの画面に変化はなかった。
――ステータス――
名前:ナオ
年齢:?托シ才
職業:魔術師
レベル:?托シ
獲得経験値:?
――能力値――
攻撃力:?托シ
防御力:?托シ
魔力:?托シ
魔法耐性:?托シ
―――――――――
日本語で記された文字は読めるのだが、恐らくは「数値」が本来表示される部分だけが訳の分からぬ文字列が表示されていた。これが何を意味するのか分からないが、前回と違う点が職業の項目が「村人」から「魔術師」に変化していた。
「あれ?何時の間にか文字が変わってる?」
何時から職業の項目が変化していたのかは知らないが、今現在のナオは「村人」ではなく「魔術師」として画面に反映されており、何となく嬉しく感じた。
(職業は魔術師か。ちょっとは先生に近付けたのかな?)
師であるマリアと比べればナオは魔術師としてまだまだ未熟な点はあるが、それでも確実に成長していた。少なくともミノタウロスを倒せるだけの実力はあり、もっとも古代魔法を極めればいずれは一流の魔術師の仲間入りできるかもしれない。
「さてと、今日はどうやって練習するかな……ん?」
ナオは宿屋の屋根の方から魔力を感知し、不思議に思って振り返るとそこには見覚えのある少女が立っていた。
「君は……昨日の!?」
「はあっ、はあっ……げっ!?あの時の兄ちゃん!?」
屋根の上に隠れていたのは少女で間違いなく、昨日捕まったはずの彼女が居る事にナオは驚く。どうやら屯所から脱走してきたのか随分と身体が汚れており、顔面に殴られた跡もあった。
怪我を負った状態で現れた彼女にナオは戸惑うが、相手は子供とはいえ犯罪者である。念のためにナオは右手を構えるが、それを見て少女は慌てて両手を上げた。
「ま、待ってくれよ!!別に兄ちゃんと戦うつもりはないって!!」
「……そうだとしても泥棒を放っておくわけにはいかないよ」
「だから待てって!!鞄を盗もうとしたのは謝るよ、でもあたしだって家族を助けたいんだ!!」
「昨日もそんな事を言ってたけど、どういう意味?」
少女の身元を調べた兵士によれば彼女には家族はおらず、孤児院で育ってきた事が判明している。彼女のいう家族とは何者なのかを問い質すと、少女は事情を話す。
「あたしの家族は人間じゃなくて狼なんだよ。孤児院から脱走した後、森の中で偶然に狼の赤ん坊を見つけてずっと育ててたんだ」
「狼?」
「正確に言えばただの狼じゃなくて魔獣(獣型の魔物の通称)なんだけど……」
狼の魔獣と聞いてナオは昨日に遭遇した「白狼種」を思い出す。まさかとは思うがナオは狼の正体を尋ねた。
「その狼、もしかして白い毛皮の狼だったりしない?」
「えっ!?なんでわかったんだ!?もしかして魔術師は心を読める話は本当だったのか!?」
「いや、それは知らないけど……その狼がどうかしたの?」
「この間、街の外で冒険者に襲われたんだよ!!あいつら何もしてないのに急に襲い掛かってっ来て、何とか逃げ切れたけど酷い怪我を負ったんだ!!だからあたしは怪我を治すために薬を買う金が必要なんだよ!!」
「それで盗みを働いていたわけか……」
まさか少女が昨日にナオ達が助けた白狼の飼い主だと判明し、怪我をした白狼のためにナオから金を盗もうとした事が判明した。事情はどうであれ彼女の行ったのは犯罪行為ではあるが、普通ならば人々から忌み嫌われる魔物だろうと、彼女は白狼の事を家族として大事にしているのは理解できた。
「はんっ、連れていかれたら奴隷にされるのに誰が付いて行くかよ!!」
「こ、この……ガキだと思って優しくすれば付け上がりおって!!」
「ちょっと!?」
少女の言葉に兵士の一人が激高して殴りかかろうとするが、それを見たナオは慌てて右手を前に向けて無詠唱で画面を展開した。男の拳が画面に衝突した瞬間、悲鳴を上げて拳を抑える。
「いでぇええっ!?」
「うわっ!?な、何だよ急に!!」
「こいつ、まだ抵抗する気か!?」
「いったい何をされた!?」
少女を救ったのはナオだが、傍から見れば殴りかかろうとした兵士が急に悲鳴を上げてうずくまったようにしか見えない。兵士達は少女が抵抗したと勘違いして無理やりに抑えつけた。
「もう許さんぞ!!さあ、行くぞ!!」
「いててっ!?ちょっと待てよ、今のはあたしじゃないぞ!?」
「うるさい!!もう言い訳は聞かんぞ!!」
「しっかりと罪を償わせてやる!!」
「あっ……」
自分の仕出かした行為のせいで少女は反抗したと勘違いされ、複数人の兵士に無理やりに連れていかれる光景にナオは罪悪感を抱く。もしかしたら自分が余計なことをしたせいで少女の罪が重くなったのではないかと思い、半端な優しさが仇となった――
――少女が連れ去られた後、ナオ達は宿屋にありつけた。イチノの三毛猫亭と比べると値段は高いが、部屋の中は綺麗で居心地が良かった。それだというのにナオの気分は優れず、先ほど連れていかれた少女の事を思い出すとため息を吐き出す。
「はあっ……」
「……ナオ、落ち込み過ぎ」
「そういうミズネは人の部屋で何してんの」
「スラミンと遊んでる」
「ぷるぷるぷるっ」
ミズネはナオが借りた部屋に入り込み、勝手にベッドの上でスラミンを天井近くまで放り投げて遊んでいた。スラミンと遊ぶというよりはスラミンで遊んでいるようにしか見えないが、ともかく彼女はため息ばかり吐いているナオに注意した。
「さっきの女の子は可哀想だけど、悪いことをしてたのは事実。そんなに同情する必要はない」
「でも、俺のせいで兵士の人たちに誤解されちゃったし……」
「私が見た限りではナオが助けなかったら女の子は暴行受けていた。あの状況ならとっさに助けても仕方ない」
「ありがとう」
ミズネの言葉にナオは少しだけ気が楽になり、あの女の子がせめて奴隷にはならないように祈る。気を取り直してナオは街で購入した地図を取り出し、それを机の上に広げて今後の旅の計画を考える。
王都までの距離を確認し、やはり乗り物無しでの移動は無理があった。途中、道が険しい場所がいくつか存在するため、この街で馬車と護衛を雇う必要があった。
「とりあえずは明日は護衛してくれる人を探しに行こう。俺は冒険者がいいと思うけど、どうかな?」
「私も賛成。できれば女の人がいい」
「どうして?」
「男二人だと美少女を奪い合う展開になるかもしれない」
「何を言ってるのかよく分からないけど……」
ミズネの提案で護衛を行うのは女性冒険者となり、ついでに馬車の運転もできる人なら心強い。明日は冒険者ギルドに立ち寄って良さそうな人材を探す事にした――
――その日の夜、ナオは早朝に目を覚ます。久々に安らかなベッドで眠れたお陰で疲れは取れたが、少し早く起き過ぎてしまった。隣の部屋でミズネは眠っているはずであり、彼女が起きているのかどうか確かめようとした。
(ミズネは……多分、寝てるな)
魔力感知の技術でナオは隣の部屋にミズネの魔力を探り、普段の彼女と比べて魔力が小さい事に気づく。人間は意識を失っている場合は魔力が極端に減るため、魔術師である彼女でも眠っている間は魔力が小さくなる。
暇つぶしがてらにナオは宿屋の裏庭に移動すると、魔法の練習でも行って朝食までの時間を潰そうと思った。師匠の元を離れてから十日以上が経過しており、森で暮らしていた頃よりも魔力操作の技術は磨かれていた。
(う~ん……特に変わりはないか)
画面に表示される文字を確認し、最初に見た時からナオの画面に変化はなかった。
――ステータス――
名前:ナオ
年齢:?托シ才
職業:魔術師
レベル:?托シ
獲得経験値:?
――能力値――
攻撃力:?托シ
防御力:?托シ
魔力:?托シ
魔法耐性:?托シ
―――――――――
日本語で記された文字は読めるのだが、恐らくは「数値」が本来表示される部分だけが訳の分からぬ文字列が表示されていた。これが何を意味するのか分からないが、前回と違う点が職業の項目が「村人」から「魔術師」に変化していた。
「あれ?何時の間にか文字が変わってる?」
何時から職業の項目が変化していたのかは知らないが、今現在のナオは「村人」ではなく「魔術師」として画面に反映されており、何となく嬉しく感じた。
(職業は魔術師か。ちょっとは先生に近付けたのかな?)
師であるマリアと比べればナオは魔術師としてまだまだ未熟な点はあるが、それでも確実に成長していた。少なくともミノタウロスを倒せるだけの実力はあり、もっとも古代魔法を極めればいずれは一流の魔術師の仲間入りできるかもしれない。
「さてと、今日はどうやって練習するかな……ん?」
ナオは宿屋の屋根の方から魔力を感知し、不思議に思って振り返るとそこには見覚えのある少女が立っていた。
「君は……昨日の!?」
「はあっ、はあっ……げっ!?あの時の兄ちゃん!?」
屋根の上に隠れていたのは少女で間違いなく、昨日捕まったはずの彼女が居る事にナオは驚く。どうやら屯所から脱走してきたのか随分と身体が汚れており、顔面に殴られた跡もあった。
怪我を負った状態で現れた彼女にナオは戸惑うが、相手は子供とはいえ犯罪者である。念のためにナオは右手を構えるが、それを見て少女は慌てて両手を上げた。
「ま、待ってくれよ!!別に兄ちゃんと戦うつもりはないって!!」
「……そうだとしても泥棒を放っておくわけにはいかないよ」
「だから待てって!!鞄を盗もうとしたのは謝るよ、でもあたしだって家族を助けたいんだ!!」
「昨日もそんな事を言ってたけど、どういう意味?」
少女の身元を調べた兵士によれば彼女には家族はおらず、孤児院で育ってきた事が判明している。彼女のいう家族とは何者なのかを問い質すと、少女は事情を話す。
「あたしの家族は人間じゃなくて狼なんだよ。孤児院から脱走した後、森の中で偶然に狼の赤ん坊を見つけてずっと育ててたんだ」
「狼?」
「正確に言えばただの狼じゃなくて魔獣(獣型の魔物の通称)なんだけど……」
狼の魔獣と聞いてナオは昨日に遭遇した「白狼種」を思い出す。まさかとは思うがナオは狼の正体を尋ねた。
「その狼、もしかして白い毛皮の狼だったりしない?」
「えっ!?なんでわかったんだ!?もしかして魔術師は心を読める話は本当だったのか!?」
「いや、それは知らないけど……その狼がどうかしたの?」
「この間、街の外で冒険者に襲われたんだよ!!あいつら何もしてないのに急に襲い掛かってっ来て、何とか逃げ切れたけど酷い怪我を負ったんだ!!だからあたしは怪我を治すために薬を買う金が必要なんだよ!!」
「それで盗みを働いていたわけか……」
まさか少女が昨日にナオ達が助けた白狼の飼い主だと判明し、怪我をした白狼のためにナオから金を盗もうとした事が判明した。事情はどうであれ彼女の行ったのは犯罪行為ではあるが、普通ならば人々から忌み嫌われる魔物だろうと、彼女は白狼の事を家族として大事にしているのは理解できた。
33
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました
ぽとりひょん
ファンタジー
熱中症で死んだ俺は、勇者が召喚される16年前へ転生させられる。16年で宮廷魔法士になって、アレな勇者を導かなくてはならない。俺はチートスキルを隠して魔法士に成り上がって行く。勇者が召喚されたら、魔法士としてパーティーに入り彼を導き魔王を倒すのだ。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる