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第43話 連携と狙撃
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「落ち着いて下さい村長!!ここは冒険者様に任せましょう!!」
「だ、だが儂の孫が……」
「ううっ……助けてぇっ!?」
「ギィイッ!!」
泣き叫ぶ子供にゴブリンは背中を踏みつける力を強め、子供は苦悶の表情を浮かべる。それを見た村長は涙を流して懇願する。
「だ、誰でもいい!!儂の孫を誰か助けてくれ!!金ならいくらでも払う!!」
「そ、村長……」
「ど、どうすればいいんだよ!?」
「ああ、なんて可哀想に……」
集まった村人はゴブリンに人質にされた子供を見て悲痛な表情を浮かべ、助けたくても彼等には何も出来なかった。そんな様子をレノ達は屋敷の中から様子を伺う。
「お、おい……どうするんだよ。僕達も行かなくていいのか?」
「しっ……ゴブリンにはまだ俺達は気付かれていない。このまま助ける方法を考えよう」
「でも、子供が可哀想だよ……」
屋敷の中でレノ達は立てこもり、ゴブリンに姿を見られないように隠れる。今すぐに子供を助け出したい気持ちはあるが下手に動けば子供はゴブリンに殺される可能性もあった。
レノは自分がゴブリンを取り逃がさなければこんな事態に陥らなかったかもしれず、ゴブリンを見逃したことを後悔する。だが、今は悔やむよりも子供を助けることに集中し、まずは作戦を考える。
(魔力隠蔽で存在感を消してこっそりと近づくか?いや、屋根の上にいるのが面倒だな……)
隠れる場所が多い森の中ならばともかく、見通しの良い屋根の上で存在感を消して近付いたとしても気付かれる恐れがあった。ゴブリンは周囲を警戒しているので屋根を上って近付くのは危険過ぎた。
(子供が殺される前に下から矢を撃って仕留める?いや、俺の戦い方は奴等に見られてる。子供を盾にでもされたら……)
ゴブリンはレノがどのように戦うのかを把握しており、彼が弓を扱うを知っている。だからレノの姿を見れば捕まえている子供を人質にする可能性が高い。
(どうする?聖属性の魔力を利用して目眩ましをするか?それとも別の方法を……)
レノは色々と考えている途中、ダインとハルナに見られていることに気が付く。二人はレノが何を考えているのか気になって話しかけてきた。
「おい、何かいい考えが思いついたのか?」
「早く助けないと可哀想だよ……」
「……そうか、今は一人じゃなかった」
「「え?」」
森で暮らしていた時はいつもレノは一人で戦っていた。アルに助けられることも何度かあったが、基本的にはレノは一人で魔物と戦い続けてきた。だが、今は頼れる人間がいる。
この状況を打破するにはダインとハルナの協力も必要であり、レノは二人に頼んで子供を救う作戦を立てた――
――数十秒後、作戦が決めた3人は屋敷から姿を現わす。村人達は遂に出てきた3人を見て歓喜した。
「おお、冒険者様!!わ、私の孫をお救い下され!!」
「冒険者様が来てくれたぞ!!」
「もう大丈夫だ!!」
「皆さん、静かにしてください。これ以上ゴブリンを刺激しないで……」
「ううっ……だ、大丈夫かな」
「ば、馬鹿……僕達が緊張してどうするんだ」
村人はレノ達を見て安心するが状況的には好転したとは言いにくい。ゴブリンは屋敷から出てきた3人を見て警戒し、特にレノを見た途端に慌てて子供を引き寄せる。
「ギィイイッ!!」
「うぐぅっ!?い、痛いよぉっ!?」
「ギギィッ!!」
「や、止めろ!!孫に手を出すな!?」
レノの弓矢を警戒するようにゴブリンは子供を後ろから抱え込み、予想通りに子供を盾にした。ゴブリンの行動は予測済みだとはいえ、痛がる子供の顔を見てると怒りを隠せない。
(焦るな、この位置からだとゴブリンは狙えない……好機《チャンス》は一度きりだ)
最初にレノはダインに視線を向けると、彼は頷いて黒杖を自分の影に突き刺す。影魔法の準備を整えたダインはハルナに視線を向けると、彼女は緊張した様子で呟く。
「ほ、本当にやるの?」
「馬鹿、他に方法なんてないんだよ……や、やるぞ」
「よし……俺が注意を引くから見てて」
背中に抱えていた弓を手にしたレノは矢筒から矢を抜いた。それを見たゴブリンは慌てて子供を羽交い絞めにした。もしもレノが矢を放てば子供に当たってしまうが、最初に行動を移したのはダインだった。
「ギギィッ!?」
「わわっ!?」
「今だ!!」
「シャドウスネーク!!」
ダインは大声をあげた瞬間に彼の影が変形して蛇の姿と変わる。黒蛇と化した影は屋敷の壁を伝って移動し、屋根の上にいるゴブリンの元へ向かう。黒蛇と化した影がゴブリンと子供の足にまとわりつき、いきなり足元の自由が利かなくなったゴブリンは戸惑う。
「ギィアッ!?」
「よし、今だ!!」
「う、うん!!」
影魔法でゴブリンの動きを封じることに成功するとレノはハルナの元へ向かう。彼女は両手を重ねた状態で腰を屈める。レノはハルナの怪力を利用して跳躍する。
「え~いっ!!」
「うわぁっ!?」
「行けぇっ!!」
「ギギィッ!?」
屋敷の上空へ飛び上がったレノは弓矢を構え、足元が拘束されて動けないゴブリンを狙う。子供を盾にされないように事前にダインにはゴブリンだけではなく子供の足も拘束させていた。羽交い絞めの状態では足元を拘束された子供を盾に利用することはできない。
上空に浮かんだレノはゴブリンの頭上から狙いを定め、弓を構えて弓魔術を発動させる。足場がない場所だろうと不利な体勢だろうと風属性の魔力を付与させた矢ならばレノの狙い通りに飛ぶ。
(終わりだっ!!)
子供が当たらないように計算した上でレノは矢を放ち、ゴブリンは逃げる暇もなく頭上に矢が突き刺さる。ゴブリンの頭を撃ち抜くだけではなく、身体を貫通して矢は屋根に突き刺さった。ゴブリンは頭から大量の血を噴き出しながら倒れ込む。
「ギィアアアアッ!?」
「うわぁああっ!?」
ゴブリンが絶命すると拘束されていた子供は解放され、それを見てダインは影魔法を解いた。レノは屋根の上に着地すると子供の元へ向かい、無事を確認すると村人に知らせる。
「もう大丈夫です!!怪我もしていません!!」
「おおっ!!良かった……本当に良かった!!」
「流石は冒険者だ!!」
「助かって良かった!!」
「本当にありがとうございます!!」
「い、いや……僕は別にそんな」
「えへへ~」
子供が助かると村人達は歓喜して地上にいるダインとハルナを取り囲み、お礼の言葉を告げた。二人は感謝されて照れている姿を見てレノは安堵するが、ここであることを思い出す。
(あ、しまった……あの二人にゴブリンに止めを刺させれば依頼完了できたんじゃないか?)
レノは自分が始末したゴブリンに視線を向け、状況的にレノが止めを刺すしかなかったがダインとハルナに手柄を譲るべきだったかと後悔する。二人はゴブリンを倒した実績があれば依頼を完遂したことになり、お咎めを受けることはなかった。
他にゴブリンが生き残っていればまだ好機はあるが、流石に村の中にゴブリンが残っているとは思えない。レノは子供を抱えて地上へ降りようとした時、不意に違和感を抱く。
(何だ?見られてる?)
森の中で生活してきたレノだからこそ野生動物の気配に敏感で何者かに視線を向けられていることに気が付く。屋根の上からレノは周囲を見渡すと、遠くの建物にこちらを伺う存在を確認した。
(あれはまさか……!?)
信じがたいことにレノを観察していたのはゴブリンだった。建物の陰からゴブリンが様子を伺っており、レノだけではなく村人の様子を観察していた。
「だ、だが儂の孫が……」
「ううっ……助けてぇっ!?」
「ギィイッ!!」
泣き叫ぶ子供にゴブリンは背中を踏みつける力を強め、子供は苦悶の表情を浮かべる。それを見た村長は涙を流して懇願する。
「だ、誰でもいい!!儂の孫を誰か助けてくれ!!金ならいくらでも払う!!」
「そ、村長……」
「ど、どうすればいいんだよ!?」
「ああ、なんて可哀想に……」
集まった村人はゴブリンに人質にされた子供を見て悲痛な表情を浮かべ、助けたくても彼等には何も出来なかった。そんな様子をレノ達は屋敷の中から様子を伺う。
「お、おい……どうするんだよ。僕達も行かなくていいのか?」
「しっ……ゴブリンにはまだ俺達は気付かれていない。このまま助ける方法を考えよう」
「でも、子供が可哀想だよ……」
屋敷の中でレノ達は立てこもり、ゴブリンに姿を見られないように隠れる。今すぐに子供を助け出したい気持ちはあるが下手に動けば子供はゴブリンに殺される可能性もあった。
レノは自分がゴブリンを取り逃がさなければこんな事態に陥らなかったかもしれず、ゴブリンを見逃したことを後悔する。だが、今は悔やむよりも子供を助けることに集中し、まずは作戦を考える。
(魔力隠蔽で存在感を消してこっそりと近づくか?いや、屋根の上にいるのが面倒だな……)
隠れる場所が多い森の中ならばともかく、見通しの良い屋根の上で存在感を消して近付いたとしても気付かれる恐れがあった。ゴブリンは周囲を警戒しているので屋根を上って近付くのは危険過ぎた。
(子供が殺される前に下から矢を撃って仕留める?いや、俺の戦い方は奴等に見られてる。子供を盾にでもされたら……)
ゴブリンはレノがどのように戦うのかを把握しており、彼が弓を扱うを知っている。だからレノの姿を見れば捕まえている子供を人質にする可能性が高い。
(どうする?聖属性の魔力を利用して目眩ましをするか?それとも別の方法を……)
レノは色々と考えている途中、ダインとハルナに見られていることに気が付く。二人はレノが何を考えているのか気になって話しかけてきた。
「おい、何かいい考えが思いついたのか?」
「早く助けないと可哀想だよ……」
「……そうか、今は一人じゃなかった」
「「え?」」
森で暮らしていた時はいつもレノは一人で戦っていた。アルに助けられることも何度かあったが、基本的にはレノは一人で魔物と戦い続けてきた。だが、今は頼れる人間がいる。
この状況を打破するにはダインとハルナの協力も必要であり、レノは二人に頼んで子供を救う作戦を立てた――
――数十秒後、作戦が決めた3人は屋敷から姿を現わす。村人達は遂に出てきた3人を見て歓喜した。
「おお、冒険者様!!わ、私の孫をお救い下され!!」
「冒険者様が来てくれたぞ!!」
「もう大丈夫だ!!」
「皆さん、静かにしてください。これ以上ゴブリンを刺激しないで……」
「ううっ……だ、大丈夫かな」
「ば、馬鹿……僕達が緊張してどうするんだ」
村人はレノ達を見て安心するが状況的には好転したとは言いにくい。ゴブリンは屋敷から出てきた3人を見て警戒し、特にレノを見た途端に慌てて子供を引き寄せる。
「ギィイイッ!!」
「うぐぅっ!?い、痛いよぉっ!?」
「ギギィッ!!」
「や、止めろ!!孫に手を出すな!?」
レノの弓矢を警戒するようにゴブリンは子供を後ろから抱え込み、予想通りに子供を盾にした。ゴブリンの行動は予測済みだとはいえ、痛がる子供の顔を見てると怒りを隠せない。
(焦るな、この位置からだとゴブリンは狙えない……好機《チャンス》は一度きりだ)
最初にレノはダインに視線を向けると、彼は頷いて黒杖を自分の影に突き刺す。影魔法の準備を整えたダインはハルナに視線を向けると、彼女は緊張した様子で呟く。
「ほ、本当にやるの?」
「馬鹿、他に方法なんてないんだよ……や、やるぞ」
「よし……俺が注意を引くから見てて」
背中に抱えていた弓を手にしたレノは矢筒から矢を抜いた。それを見たゴブリンは慌てて子供を羽交い絞めにした。もしもレノが矢を放てば子供に当たってしまうが、最初に行動を移したのはダインだった。
「ギギィッ!?」
「わわっ!?」
「今だ!!」
「シャドウスネーク!!」
ダインは大声をあげた瞬間に彼の影が変形して蛇の姿と変わる。黒蛇と化した影は屋敷の壁を伝って移動し、屋根の上にいるゴブリンの元へ向かう。黒蛇と化した影がゴブリンと子供の足にまとわりつき、いきなり足元の自由が利かなくなったゴブリンは戸惑う。
「ギィアッ!?」
「よし、今だ!!」
「う、うん!!」
影魔法でゴブリンの動きを封じることに成功するとレノはハルナの元へ向かう。彼女は両手を重ねた状態で腰を屈める。レノはハルナの怪力を利用して跳躍する。
「え~いっ!!」
「うわぁっ!?」
「行けぇっ!!」
「ギギィッ!?」
屋敷の上空へ飛び上がったレノは弓矢を構え、足元が拘束されて動けないゴブリンを狙う。子供を盾にされないように事前にダインにはゴブリンだけではなく子供の足も拘束させていた。羽交い絞めの状態では足元を拘束された子供を盾に利用することはできない。
上空に浮かんだレノはゴブリンの頭上から狙いを定め、弓を構えて弓魔術を発動させる。足場がない場所だろうと不利な体勢だろうと風属性の魔力を付与させた矢ならばレノの狙い通りに飛ぶ。
(終わりだっ!!)
子供が当たらないように計算した上でレノは矢を放ち、ゴブリンは逃げる暇もなく頭上に矢が突き刺さる。ゴブリンの頭を撃ち抜くだけではなく、身体を貫通して矢は屋根に突き刺さった。ゴブリンは頭から大量の血を噴き出しながら倒れ込む。
「ギィアアアアッ!?」
「うわぁああっ!?」
ゴブリンが絶命すると拘束されていた子供は解放され、それを見てダインは影魔法を解いた。レノは屋根の上に着地すると子供の元へ向かい、無事を確認すると村人に知らせる。
「もう大丈夫です!!怪我もしていません!!」
「おおっ!!良かった……本当に良かった!!」
「流石は冒険者だ!!」
「助かって良かった!!」
「本当にありがとうございます!!」
「い、いや……僕は別にそんな」
「えへへ~」
子供が助かると村人達は歓喜して地上にいるダインとハルナを取り囲み、お礼の言葉を告げた。二人は感謝されて照れている姿を見てレノは安堵するが、ここであることを思い出す。
(あ、しまった……あの二人にゴブリンに止めを刺させれば依頼完了できたんじゃないか?)
レノは自分が始末したゴブリンに視線を向け、状況的にレノが止めを刺すしかなかったがダインとハルナに手柄を譲るべきだったかと後悔する。二人はゴブリンを倒した実績があれば依頼を完遂したことになり、お咎めを受けることはなかった。
他にゴブリンが生き残っていればまだ好機はあるが、流石に村の中にゴブリンが残っているとは思えない。レノは子供を抱えて地上へ降りようとした時、不意に違和感を抱く。
(何だ?見られてる?)
森の中で生活してきたレノだからこそ野生動物の気配に敏感で何者かに視線を向けられていることに気が付く。屋根の上からレノは周囲を見渡すと、遠くの建物にこちらを伺う存在を確認した。
(あれはまさか……!?)
信じがたいことにレノを観察していたのはゴブリンだった。建物の陰からゴブリンが様子を伺っており、レノだけではなく村人の様子を観察していた。
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