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第39話 誤解
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(駄目だ振りほどけない!?せめて手元に矢があれば……)
影に完全に拘束される前にレノは矢筒から矢を取り出そうとするが、その前にダインの背後から近づく影があった。
「ウォンッ!!」
「うぎゃっ!?」
「ダ、ダイン君!?」
レノの指示で離れていた狼が駆けつけ、ダインの背中に体当たりした。体勢を崩したダインは自分の影に突き刺していた黒杖を抜いた瞬間、彼の影が元に戻ってレノの拘束が解かれた。
(身体が自由になった!?そうか、あの杖を影に刺さないと魔法が使えないのか!!)
影魔法を発動する条件を見抜いたレノは再び影魔法に拘束される前にダインの元へ向かい、彼から黒杖を奪い取った。
「没収!!」
「あっ!?ぼ、僕の杖返せよ!?」
「ダインくっ……わわっ!?」
「ウォンッ!!」
黒杖を奪われたダインを見てハルナは彼を助けようとしたが、その前に狼が背中に張り付く。狼のお陰で窮地を脱したレノは黒杖を掲げながら怒鳴りつけた。
「いい加減に話を聞けぇえええっ!!」
「うわぁっ!?」
「きゃうっ!?」
「ウォンッ!?」
大声をあげたレノに全員が驚き、杖を手にしながらレノはダインとハルナと向き合う。まずは自分達は「魔物使い」とやらではないことを伝える。
「俺達は魔物使いじゃない!!さっきここへ来たばかりだし、それにゴブリンを追い払ったのは俺だよ!!」
「えっ……そ、そうなの?」
「ゴブリンを追い払った!?」
レノの言葉にダインとハルナは屋敷を振り返ると、確かにゴブリン達の死骸が倒れていた。今更ながらに村を襲ったゴブリン達が死んでいることに気付いたダイン達は驚く。
既にこの村を襲ったゴブリンの群れは半分以上もレノが仕留め、生き残ったゴブリン達は逃げ出したことも伝える。自分達が手に負えなかったゴブリン達を追い払ったと聞いてダインとハルナは動揺した。
「ほ、本当にお前一人でゴブリンを追い払ったのか!?あれだけの数を!?」
「す、すご~いっ!!」
「いや、それほどでも……」
「ウォンッ!!」
ようやく話を聞いてくれたのでレノは安堵するが、ダインの方はまだ疑っているのかハルナの背中に張り付いた狼を指差す。
「そ、それじゃあこいつはなんだよ!?この魔獣はお前の手下なんだろ!?だったらお前は魔物使いだってことじゃないか!!」
「魔物使い?さっきから言ってるけど何それ?」
「惚けるなよ!!最近、この辺の村を荒し回る悪い魔法使いのことだよ!!」
ダインによると魔物使いとは名前の通りに魔物を従える魔法を扱う魔術師らしく、この地域の村々が魔物に襲われる事件が多発している。魔物に襲われた村人の中には魔物に指示を出している人間を見かけたらしく、その人間は魔物使いである可能性が極めて高い。だからダインはレノが狼を従えている姿をみて噂の魔物使いだと判断したという。
「お前が魔物使いじゃないならどうしてその狼の魔獣は従ってるんだ!?」
「そんなことを言われても……というか、こいつって魔獣なの?」
「ウォンッ?」
「はあっ!?魔獣に決まってるだろ!?この雪のように白い毛皮の狼なんて白狼《ホワイトウルフ》以外にあり得ないだろ!?」
今までレノは狼だと思っていたが、ダインはレノに懐いている狼の正体は「白狼」という名前らしく、狼型の魔物だと判明した。
「お前、魔獣だったのか……道理で頭がいいはずだ」
「クゥ~ンッ」
「わあっ……この子、よく見ると可愛いね~」
「じゃれつくなよ!!そいつは危険な魔獣なんだぞ!?」
何時の間にかハルナに背中から引き剥がされた狼は彼女に抱きつかれ、後ろから持ち上げられていた。ハルナは狼を可愛がるように頬ずりを行うが、狼は困った風に鳴き声を上げる。そんな彼女を見てダインは注意する。
「魔獣は普通の人間には絶対に懐かないんだ!!だからこいつを従えるお前が魔物使いじゃないなんてあり得ないだろ!!」
「そんなことを言われても俺は魔物使いじゃないし……それにほら、こいつ人懐っこいよ」
「ハフハフッ……」
「可愛いね~」
自分は危険な魔獣ではないと証明しているのか狼はお腹を向けて尻尾を振る。そんな狼にハルナはうっとりとした表情でお腹を撫でまわし、傍から見ると狼というより犬にしか見えない。それを見てもダインは戸惑う。
「あ、あれ!?文献だと白狼は人には懐かないって書いてあったのに……」
「こいつがその白狼かどうかは知らないけど、ともかく人を襲う様な危険な魔獣じゃないよ」
「うん、私もそう思うよ~」
「う、う~ん……本当にただの狼なのかな」
ダインは恐る恐る狼に手を伸ばすと、それに対して狼は牙を剥き出しにして唸り声を上げる。
「グルルルッ……!!」
「ちょ、こいつ僕の手を噛みつこうとしてきたぞ!?やっぱり危険な魔獣だって!!」
「そんなわけないでしょ。ほら、お手」
「ウォンッ」
「わっ、おりこうさんだね」
レノに対しては狼は素直に指示に従い、それを見てハルナは狼に抱きつく。よほど動物好きなのか狼相手に怖気ずに抱きつく。その一方でダインは半信半疑で狼を見つめていた。
狼の正体が本当に魔獣かどうかはさておき、レノは先ほど命を救われたことを思い出す。これまでは自分の後を勝手に付いてくる変な狼だと思っていたが、命を救われた以上は放っておくことはできず、名前を付けてやることにした。
「よし、今日からお前の名前はウルだ」
「ウォンッ?」
「ウルちゃん?可愛い名前だね~」
「ちょ、まだ僕の話は終わってないぞ!?」
いきなり名前を付けられた狼は首を傾げるが、話を聞いていたハルナは狼の頭を撫でる。ダインの方は完全に納得はしていないが、レノはそんな彼に黒杖を渡す。
「こいつが本当に危険な魔獣なら君を殺すことだってできたよ。そして俺が悪い魔物使いならゴブリンを追い払うはずがないでしょ?」
「うっ……それはそうだけど」
「ほら、黒杖《これ》返すから仲直りしようよ」
「うん、いいよ!!ウルちゃんもよろしくね~!!」
「クゥ~ンッ」
レノは黒杖を差し出すとダインはばつが悪そうな表情を浮かべながらも受け取り、ハルナは右手をウルに差し出すとウルは自分の前脚を乗せる。誤解が解けたので今度はレノが二人に色々と尋ねた。
「それで二人は何者なの?この村の人間……じゃなさそうだね」
「はあっ!?そんなわけないだろ!!僕達はな……」
「私達は冒険者だよ」
「ちょ、ハルナ!?僕より先に言うなよ!!」
ダインが答える前にハルナは鎧の中からバッジを取り出す。そのバッジは銅製であり、黒色の虎のような紋様が刻まれていた。それを見てもレノは最初は何か分からなかったが、随分と昔に同じような物を見た気がする。
(このバッジ、前に何処かで見たことがあるような……思い出した!!)
レノがまだアルと出会う前の話であり、彼の両親が健在だった頃に似たようなバッジを装着した人間を何度か見かけたことがあった。彼等は「冒険者」と名乗っていたことを思い出す。
――この世界における冒険者は魔物専門の退治屋として世間で認識されており、商人だったレノの父親は遠出する際は護衛として冒険者を何度か雇ったことがある。
アルが暮らす森に訪れる前もレノの父親は冒険者を護衛として雇おうとしたが、いつも依頼を引き受けてくれた冒険者が都合が悪いという理由で断られた。仕方ないので父親は冒険者の代わりに傭兵を雇って同行させたが、魔物退治を得意とする冒険者と違って傭兵は魔物には敵わず、真っ先に逃げ出してしまった。そのせいでレノの両親は犠牲となり、レノもアルに救われていなければ殺されていた。
もしも冒険者を護衛として雇うことができていればレノの両親も死なずに済んだかもしれず、辛い過去を思い出してしまったレノは顔を伏せる。そんな彼にダインとハルナは不思議に思うが、ともかく自分達の事情を話す。
影に完全に拘束される前にレノは矢筒から矢を取り出そうとするが、その前にダインの背後から近づく影があった。
「ウォンッ!!」
「うぎゃっ!?」
「ダ、ダイン君!?」
レノの指示で離れていた狼が駆けつけ、ダインの背中に体当たりした。体勢を崩したダインは自分の影に突き刺していた黒杖を抜いた瞬間、彼の影が元に戻ってレノの拘束が解かれた。
(身体が自由になった!?そうか、あの杖を影に刺さないと魔法が使えないのか!!)
影魔法を発動する条件を見抜いたレノは再び影魔法に拘束される前にダインの元へ向かい、彼から黒杖を奪い取った。
「没収!!」
「あっ!?ぼ、僕の杖返せよ!?」
「ダインくっ……わわっ!?」
「ウォンッ!!」
黒杖を奪われたダインを見てハルナは彼を助けようとしたが、その前に狼が背中に張り付く。狼のお陰で窮地を脱したレノは黒杖を掲げながら怒鳴りつけた。
「いい加減に話を聞けぇえええっ!!」
「うわぁっ!?」
「きゃうっ!?」
「ウォンッ!?」
大声をあげたレノに全員が驚き、杖を手にしながらレノはダインとハルナと向き合う。まずは自分達は「魔物使い」とやらではないことを伝える。
「俺達は魔物使いじゃない!!さっきここへ来たばかりだし、それにゴブリンを追い払ったのは俺だよ!!」
「えっ……そ、そうなの?」
「ゴブリンを追い払った!?」
レノの言葉にダインとハルナは屋敷を振り返ると、確かにゴブリン達の死骸が倒れていた。今更ながらに村を襲ったゴブリン達が死んでいることに気付いたダイン達は驚く。
既にこの村を襲ったゴブリンの群れは半分以上もレノが仕留め、生き残ったゴブリン達は逃げ出したことも伝える。自分達が手に負えなかったゴブリン達を追い払ったと聞いてダインとハルナは動揺した。
「ほ、本当にお前一人でゴブリンを追い払ったのか!?あれだけの数を!?」
「す、すご~いっ!!」
「いや、それほどでも……」
「ウォンッ!!」
ようやく話を聞いてくれたのでレノは安堵するが、ダインの方はまだ疑っているのかハルナの背中に張り付いた狼を指差す。
「そ、それじゃあこいつはなんだよ!?この魔獣はお前の手下なんだろ!?だったらお前は魔物使いだってことじゃないか!!」
「魔物使い?さっきから言ってるけど何それ?」
「惚けるなよ!!最近、この辺の村を荒し回る悪い魔法使いのことだよ!!」
ダインによると魔物使いとは名前の通りに魔物を従える魔法を扱う魔術師らしく、この地域の村々が魔物に襲われる事件が多発している。魔物に襲われた村人の中には魔物に指示を出している人間を見かけたらしく、その人間は魔物使いである可能性が極めて高い。だからダインはレノが狼を従えている姿をみて噂の魔物使いだと判断したという。
「お前が魔物使いじゃないならどうしてその狼の魔獣は従ってるんだ!?」
「そんなことを言われても……というか、こいつって魔獣なの?」
「ウォンッ?」
「はあっ!?魔獣に決まってるだろ!?この雪のように白い毛皮の狼なんて白狼《ホワイトウルフ》以外にあり得ないだろ!?」
今までレノは狼だと思っていたが、ダインはレノに懐いている狼の正体は「白狼」という名前らしく、狼型の魔物だと判明した。
「お前、魔獣だったのか……道理で頭がいいはずだ」
「クゥ~ンッ」
「わあっ……この子、よく見ると可愛いね~」
「じゃれつくなよ!!そいつは危険な魔獣なんだぞ!?」
何時の間にかハルナに背中から引き剥がされた狼は彼女に抱きつかれ、後ろから持ち上げられていた。ハルナは狼を可愛がるように頬ずりを行うが、狼は困った風に鳴き声を上げる。そんな彼女を見てダインは注意する。
「魔獣は普通の人間には絶対に懐かないんだ!!だからこいつを従えるお前が魔物使いじゃないなんてあり得ないだろ!!」
「そんなことを言われても俺は魔物使いじゃないし……それにほら、こいつ人懐っこいよ」
「ハフハフッ……」
「可愛いね~」
自分は危険な魔獣ではないと証明しているのか狼はお腹を向けて尻尾を振る。そんな狼にハルナはうっとりとした表情でお腹を撫でまわし、傍から見ると狼というより犬にしか見えない。それを見てもダインは戸惑う。
「あ、あれ!?文献だと白狼は人には懐かないって書いてあったのに……」
「こいつがその白狼かどうかは知らないけど、ともかく人を襲う様な危険な魔獣じゃないよ」
「うん、私もそう思うよ~」
「う、う~ん……本当にただの狼なのかな」
ダインは恐る恐る狼に手を伸ばすと、それに対して狼は牙を剥き出しにして唸り声を上げる。
「グルルルッ……!!」
「ちょ、こいつ僕の手を噛みつこうとしてきたぞ!?やっぱり危険な魔獣だって!!」
「そんなわけないでしょ。ほら、お手」
「ウォンッ」
「わっ、おりこうさんだね」
レノに対しては狼は素直に指示に従い、それを見てハルナは狼に抱きつく。よほど動物好きなのか狼相手に怖気ずに抱きつく。その一方でダインは半信半疑で狼を見つめていた。
狼の正体が本当に魔獣かどうかはさておき、レノは先ほど命を救われたことを思い出す。これまでは自分の後を勝手に付いてくる変な狼だと思っていたが、命を救われた以上は放っておくことはできず、名前を付けてやることにした。
「よし、今日からお前の名前はウルだ」
「ウォンッ?」
「ウルちゃん?可愛い名前だね~」
「ちょ、まだ僕の話は終わってないぞ!?」
いきなり名前を付けられた狼は首を傾げるが、話を聞いていたハルナは狼の頭を撫でる。ダインの方は完全に納得はしていないが、レノはそんな彼に黒杖を渡す。
「こいつが本当に危険な魔獣なら君を殺すことだってできたよ。そして俺が悪い魔物使いならゴブリンを追い払うはずがないでしょ?」
「うっ……それはそうだけど」
「ほら、黒杖《これ》返すから仲直りしようよ」
「うん、いいよ!!ウルちゃんもよろしくね~!!」
「クゥ~ンッ」
レノは黒杖を差し出すとダインはばつが悪そうな表情を浮かべながらも受け取り、ハルナは右手をウルに差し出すとウルは自分の前脚を乗せる。誤解が解けたので今度はレノが二人に色々と尋ねた。
「それで二人は何者なの?この村の人間……じゃなさそうだね」
「はあっ!?そんなわけないだろ!!僕達はな……」
「私達は冒険者だよ」
「ちょ、ハルナ!?僕より先に言うなよ!!」
ダインが答える前にハルナは鎧の中からバッジを取り出す。そのバッジは銅製であり、黒色の虎のような紋様が刻まれていた。それを見てもレノは最初は何か分からなかったが、随分と昔に同じような物を見た気がする。
(このバッジ、前に何処かで見たことがあるような……思い出した!!)
レノがまだアルと出会う前の話であり、彼の両親が健在だった頃に似たようなバッジを装着した人間を何度か見かけたことがあった。彼等は「冒険者」と名乗っていたことを思い出す。
――この世界における冒険者は魔物専門の退治屋として世間で認識されており、商人だったレノの父親は遠出する際は護衛として冒険者を何度か雇ったことがある。
アルが暮らす森に訪れる前もレノの父親は冒険者を護衛として雇おうとしたが、いつも依頼を引き受けてくれた冒険者が都合が悪いという理由で断られた。仕方ないので父親は冒険者の代わりに傭兵を雇って同行させたが、魔物退治を得意とする冒険者と違って傭兵は魔物には敵わず、真っ先に逃げ出してしまった。そのせいでレノの両親は犠牲となり、レノもアルに救われていなければ殺されていた。
もしも冒険者を護衛として雇うことができていればレノの両親も死なずに済んだかもしれず、辛い過去を思い出してしまったレノは顔を伏せる。そんな彼にダインとハルナは不思議に思うが、ともかく自分達の事情を話す。
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というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
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