17 / 86
第17話 失敗の原因
しおりを挟む
――家に帰った後、レノはベッドに横になりながら夜遅くまで考え込んでいた。今日の狩猟は散々な結果に終わったが、どうして獲物を仕留められたのか悩む。
「なんで当てられなかったんだ……いや、違う。撃つ前に逃げられたんだ」
最初の一角兎も次に狙った兎もレノが矢を放つ前に彼の存在に気付いていた。矢を放つ前に音を鳴らしてしまったのかと思ったが、最初の一角兎はともかく二匹目の兎を狙った際はレノは慎重に行動していた。それなのに2匹とも逃がしてしまう。
「どうしてあいつらは俺が撃つ前に気付いたんだろう。気配を悟られた?それとも別の理由があるのか?」
獲物を逃がした時の出来事を何度も思い返し、どうして一角兎も普通の兎も矢を撃つ前に自分の存在に気付いたのかレノは分からなかった。物音を立てないように弓を構えて狙いを定めたにも関わらず、矢を撃つ寸前に何故か2匹ともレノの方に顔を向けた。
矢を射る前に獲物に存在を勘付かれたことにレノは引っかかり、身体を起こして壁に立てかけていた弓を手にした。室内で矢を撃つわけにはいかないので弦を引くだけに留まるが、その際にレノは強化術を発動する。
(この弓は強化術を使わないとまともに弦も弾けないからな……)
エルフが作り出した弓は特別製で普通の人間の子供が扱える代物ではない。強化術を覚える前のレノは弦を引っ張ることもままならず、的を当てるよりも弦を引くことの方に意識が持っていかれて弓矢の練習も上手くいかなかった。
(強化術のお陰で前よりも楽に弓が撃てるようになった。それなのに獲物を逃がすなんて……待てよ?)
弓を置いてレノは自分の両手に視線を向け、川の中で魚を捕まえたときの出来事を思い出す。川で魚を捕まえる時はレノは気配を抑えて魚の方から近づくのを待ち、足元まで移動してきた魚を掴み取る。
魚を初めて捕まえた時は強化術で身体能力を一瞬だけ上昇させて魚を掴み取ったが、二度目以降は何も考えずに魚を捕まえることだけに集中すれば強化術無しでも捕まえられることができた。
(魚を捕まえた時のように心を無にすれば気付かれないかもしれない。明日、試してみようかな……)
川で魚を捕まえた時と同じくレノは狩猟の際も何も考えず、獲物を狩ることだけに集中してみることにした――
――夜明けを迎えるとレノは狩猟の準備を整えて家を出た。魚を初めて捕まえた時のように獲物を狙う際は余計なことを考えず、矢を撃つことだけに集中してみることにした。
(見つけた!!)
家を出てからしばらく経つとレノは森の中を歩く鹿を発見した。今まで見つけた中でも一番の大物であり、樹木に身を隠しながら弓を取り出す。
(焦るな、魚を捕まえた時と同じようにすればいいんだ)
昨日の夜に色々と考えた結果、レノは首領が失敗した原因は自分が矢を撃つときに殺気を放っていたのが原因だと考えた。野生の動物は気配に敏感のため、自分の命を狙う存在が近くにいれば危機を感じ取るとアルから聞いたことがある。
一角兎にしろ普通の兎にしろレノは矢を放つ寸前に無意識に殺気を放ち、それが原因で獲物に勘付かれた可能性が高い。だからレノは素手で魚を捕まえた時のように殺気を放たずに獲物を仕留められないか試す。
(魚を捕まえた時は何も考えずに近付いた魚を掴み取ることだけに集中していた。だから殺気は出ていなかったはず……もしも殺気を放っていたら魚が近付いてくるはずがない)
魚を捕まえる時に殺気を滲ませていたら警戒されて魚が近付いてくるはずがなく、魚を捕まえる時のレノは足元に魚が近寄るまでは殺気を放ってはいなかった。近寄るまでは我慢して魚が手の届く範囲にまで泳いできた瞬間、隙を逃さずに一瞬で捕まえる。
(これで上手くいかなければお手上げだな……師匠が戻ってくるまで罠猟に徹しよう)
鹿に気付かれないように注意しながらレノは弓に矢を番え、鹿が隙を見せるのを待ち続ける。やがて鹿は樹木の麓に落ちている木の実に気付き、それを口に咥えようとした。
(よし、いいぞっ!!)
鹿が木の実を食べようとした瞬間、レノは弓を構えて矢を放つ準備を行う。ここで焦っては昨日の二の舞になるため、強化術の発動の準備を行う。だが、レノが攻撃を仕掛ける前に鹿が何かに気付いたように顔を上げた。
「ッ――!?」
「あっ!?」
何故か鹿は唐突に駆け出し、それを見たレノは慌てて矢を放とうとしたが時は既に遅かった。鹿は一目散に森の中を駆け抜けて見えなくなり、それを呆然と見送る。
「くそっ、逃げられた!!やっぱり殺気を感じて逃げたのか?でも、様子がおかしかったような……」
昨日のように自分が殺気を漏らしたかと考えたレノだが、逃げる際に鹿が自分ではなく別の方向に視線を向けていたことを思い出す。不審に思ったレノは鹿が見た方向に視線を向けると、こちらに向かって移動する生物を発見した。
(なっ!?やばい隠れないと!!)
こちらに向かってくる生物の正体を知ってレノは慌てて近くの樹木に身を隠し、先ほどまで鹿が立っていた場所に視線を向ける。鹿が察知したのはレノではなく、森の中を徘徊する魔物《ゴブリン》の群れだった。
「ギギィッ……」
「ギィイッ……」
「ギィアッ!!」
森の奥から現れたのは3匹のゴブリンであり、それぞれが棍棒や石斧や石槍を握りしめていた。魔物の中でもゴブリンは知能は高く、人間のように武器を自作して戦うこともある。
前回に遭遇したゴブリンとは別の群れだと思われるが、人間を見つければゴブリンは容赦なく襲い掛かってくるため、レノは何としても気づかれないように隠れる必要があった。相手が単独ならば倒せないこともないが、敵は3匹でしかも武器まで持っているとなると勝ち目は薄い。
(くそ、こんな時に……どうする?今すぐに逃げるか?)
強化術を発動して全速力で逃げればゴブリンの追跡を撒けるかもしれない。だが、前の時と違ってレノの手元には武器があった。
(まだあいつらは俺に気付いていない。今なら不意を突くことだってできる……戦うか、それとも逃げるか?)
戦闘を仕掛けるか逃走に集中するべきかレノは悩んだ末に前者を選択した。ゴブリンの群れは隠れているレノには気付いておらず、攻撃を仕掛けるには絶好の機会だった。
(よし、やるぞ……もしもの時は逃げればいいだけだ)
緊張しながらもレノは樹木の陰からゴブリンの群れの様子を伺い、一番矢が狙いやすい位置にいるゴブリンを確認した。レノが最初に狙いを定めたのは先ほど鹿が立っていた位置に近付くゴブリンだった。先ほどの鹿が食い損ねた木の実を発見し、嬉しそうに拾い上げようとする。
「ギギィッ♪」
「っ……!!」
木の実をゴブリンが拾い上げようとした瞬間、レノは絶好の好機だと判断して強化術を発動させた。確実に仕留めるために身体能力を上昇させてから矢を放とうとした瞬間、ゴブリンの群れは表情を一変させた。
「ギギィッ!?」
「ギィアッ!!」
「ギィイイッ!!」
「なっ!?」
レノが矢を放つ寸前にゴブリンの群れは彼の立っている場所に視線を向け、焦りを抱いたレノは弓から矢を離す。矢は真っ直ぐに木の実を拾い上げようとしたゴブリンの元へ向かうが、咄嗟に棍棒を持っていたゴブリンが前に出て仲間を庇う。
「ギギィッ!!」
「ギィアッ!?」
「そんなっ!?」
ゴブリンが仲間を庇うために伸ばした棍棒に矢は突き刺さり、棍棒が砕けて木片が飛び散る。しかし、矢はゴブリンに突き刺さらずに地面に落ちてしまう。それを見たレノは顔色を青く染めた。
いきなり現れた人間の子供にゴブリンの群れは警戒した様子で身構え、棍棒を破壊されたゴブリンは武器を手放して睨みつける。武器を失っても戦意が衰えないゴブリンにレノは恐怖を抱く。
「なんで当てられなかったんだ……いや、違う。撃つ前に逃げられたんだ」
最初の一角兎も次に狙った兎もレノが矢を放つ前に彼の存在に気付いていた。矢を放つ前に音を鳴らしてしまったのかと思ったが、最初の一角兎はともかく二匹目の兎を狙った際はレノは慎重に行動していた。それなのに2匹とも逃がしてしまう。
「どうしてあいつらは俺が撃つ前に気付いたんだろう。気配を悟られた?それとも別の理由があるのか?」
獲物を逃がした時の出来事を何度も思い返し、どうして一角兎も普通の兎も矢を撃つ前に自分の存在に気付いたのかレノは分からなかった。物音を立てないように弓を構えて狙いを定めたにも関わらず、矢を撃つ寸前に何故か2匹ともレノの方に顔を向けた。
矢を射る前に獲物に存在を勘付かれたことにレノは引っかかり、身体を起こして壁に立てかけていた弓を手にした。室内で矢を撃つわけにはいかないので弦を引くだけに留まるが、その際にレノは強化術を発動する。
(この弓は強化術を使わないとまともに弦も弾けないからな……)
エルフが作り出した弓は特別製で普通の人間の子供が扱える代物ではない。強化術を覚える前のレノは弦を引っ張ることもままならず、的を当てるよりも弦を引くことの方に意識が持っていかれて弓矢の練習も上手くいかなかった。
(強化術のお陰で前よりも楽に弓が撃てるようになった。それなのに獲物を逃がすなんて……待てよ?)
弓を置いてレノは自分の両手に視線を向け、川の中で魚を捕まえたときの出来事を思い出す。川で魚を捕まえる時はレノは気配を抑えて魚の方から近づくのを待ち、足元まで移動してきた魚を掴み取る。
魚を初めて捕まえた時は強化術で身体能力を一瞬だけ上昇させて魚を掴み取ったが、二度目以降は何も考えずに魚を捕まえることだけに集中すれば強化術無しでも捕まえられることができた。
(魚を捕まえた時のように心を無にすれば気付かれないかもしれない。明日、試してみようかな……)
川で魚を捕まえた時と同じくレノは狩猟の際も何も考えず、獲物を狩ることだけに集中してみることにした――
――夜明けを迎えるとレノは狩猟の準備を整えて家を出た。魚を初めて捕まえた時のように獲物を狙う際は余計なことを考えず、矢を撃つことだけに集中してみることにした。
(見つけた!!)
家を出てからしばらく経つとレノは森の中を歩く鹿を発見した。今まで見つけた中でも一番の大物であり、樹木に身を隠しながら弓を取り出す。
(焦るな、魚を捕まえた時と同じようにすればいいんだ)
昨日の夜に色々と考えた結果、レノは首領が失敗した原因は自分が矢を撃つときに殺気を放っていたのが原因だと考えた。野生の動物は気配に敏感のため、自分の命を狙う存在が近くにいれば危機を感じ取るとアルから聞いたことがある。
一角兎にしろ普通の兎にしろレノは矢を放つ寸前に無意識に殺気を放ち、それが原因で獲物に勘付かれた可能性が高い。だからレノは素手で魚を捕まえた時のように殺気を放たずに獲物を仕留められないか試す。
(魚を捕まえた時は何も考えずに近付いた魚を掴み取ることだけに集中していた。だから殺気は出ていなかったはず……もしも殺気を放っていたら魚が近付いてくるはずがない)
魚を捕まえる時に殺気を滲ませていたら警戒されて魚が近付いてくるはずがなく、魚を捕まえる時のレノは足元に魚が近寄るまでは殺気を放ってはいなかった。近寄るまでは我慢して魚が手の届く範囲にまで泳いできた瞬間、隙を逃さずに一瞬で捕まえる。
(これで上手くいかなければお手上げだな……師匠が戻ってくるまで罠猟に徹しよう)
鹿に気付かれないように注意しながらレノは弓に矢を番え、鹿が隙を見せるのを待ち続ける。やがて鹿は樹木の麓に落ちている木の実に気付き、それを口に咥えようとした。
(よし、いいぞっ!!)
鹿が木の実を食べようとした瞬間、レノは弓を構えて矢を放つ準備を行う。ここで焦っては昨日の二の舞になるため、強化術の発動の準備を行う。だが、レノが攻撃を仕掛ける前に鹿が何かに気付いたように顔を上げた。
「ッ――!?」
「あっ!?」
何故か鹿は唐突に駆け出し、それを見たレノは慌てて矢を放とうとしたが時は既に遅かった。鹿は一目散に森の中を駆け抜けて見えなくなり、それを呆然と見送る。
「くそっ、逃げられた!!やっぱり殺気を感じて逃げたのか?でも、様子がおかしかったような……」
昨日のように自分が殺気を漏らしたかと考えたレノだが、逃げる際に鹿が自分ではなく別の方向に視線を向けていたことを思い出す。不審に思ったレノは鹿が見た方向に視線を向けると、こちらに向かって移動する生物を発見した。
(なっ!?やばい隠れないと!!)
こちらに向かってくる生物の正体を知ってレノは慌てて近くの樹木に身を隠し、先ほどまで鹿が立っていた場所に視線を向ける。鹿が察知したのはレノではなく、森の中を徘徊する魔物《ゴブリン》の群れだった。
「ギギィッ……」
「ギィイッ……」
「ギィアッ!!」
森の奥から現れたのは3匹のゴブリンであり、それぞれが棍棒や石斧や石槍を握りしめていた。魔物の中でもゴブリンは知能は高く、人間のように武器を自作して戦うこともある。
前回に遭遇したゴブリンとは別の群れだと思われるが、人間を見つければゴブリンは容赦なく襲い掛かってくるため、レノは何としても気づかれないように隠れる必要があった。相手が単独ならば倒せないこともないが、敵は3匹でしかも武器まで持っているとなると勝ち目は薄い。
(くそ、こんな時に……どうする?今すぐに逃げるか?)
強化術を発動して全速力で逃げればゴブリンの追跡を撒けるかもしれない。だが、前の時と違ってレノの手元には武器があった。
(まだあいつらは俺に気付いていない。今なら不意を突くことだってできる……戦うか、それとも逃げるか?)
戦闘を仕掛けるか逃走に集中するべきかレノは悩んだ末に前者を選択した。ゴブリンの群れは隠れているレノには気付いておらず、攻撃を仕掛けるには絶好の機会だった。
(よし、やるぞ……もしもの時は逃げればいいだけだ)
緊張しながらもレノは樹木の陰からゴブリンの群れの様子を伺い、一番矢が狙いやすい位置にいるゴブリンを確認した。レノが最初に狙いを定めたのは先ほど鹿が立っていた位置に近付くゴブリンだった。先ほどの鹿が食い損ねた木の実を発見し、嬉しそうに拾い上げようとする。
「ギギィッ♪」
「っ……!!」
木の実をゴブリンが拾い上げようとした瞬間、レノは絶好の好機だと判断して強化術を発動させた。確実に仕留めるために身体能力を上昇させてから矢を放とうとした瞬間、ゴブリンの群れは表情を一変させた。
「ギギィッ!?」
「ギィアッ!!」
「ギィイイッ!!」
「なっ!?」
レノが矢を放つ寸前にゴブリンの群れは彼の立っている場所に視線を向け、焦りを抱いたレノは弓から矢を離す。矢は真っ直ぐに木の実を拾い上げようとしたゴブリンの元へ向かうが、咄嗟に棍棒を持っていたゴブリンが前に出て仲間を庇う。
「ギギィッ!!」
「ギィアッ!?」
「そんなっ!?」
ゴブリンが仲間を庇うために伸ばした棍棒に矢は突き刺さり、棍棒が砕けて木片が飛び散る。しかし、矢はゴブリンに突き刺さらずに地面に落ちてしまう。それを見たレノは顔色を青く染めた。
いきなり現れた人間の子供にゴブリンの群れは警戒した様子で身構え、棍棒を破壊されたゴブリンは武器を手放して睨みつける。武器を失っても戦意が衰えないゴブリンにレノは恐怖を抱く。
0
お気に入りに追加
784
あなたにおすすめの小説

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています


雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草
ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)
10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。
親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。
同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……──
※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました!
※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。

婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる