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第7話 魔力の危険性
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「魔力を利用すれば身体を鋼のように硬くしたり、とんでもない力を引き出すこともできる。お前の様なガキでも魔力を扱えるだけで強くなれるわけだ」
「凄い……これって魔法なんですか?」
「馬鹿を言うんじゃないよ。強化も再生も魔法を覚える過程での副産物にしか過ぎない。それに魔力を操れるだけじゃ魔法なんて使えないんだよ」
「ええっ!?」
レノは魔力操作の技術を極めれば魔法を使えると思い込んでいたが、アルによれば魔法を使うには他にも条件があることを伝えた。しかし、その条件をアルは教えるつもりはなかった。
「前にも言ったが俺はお前に魔法を教えるつもりはないよ」
「そんなっ!!折角魔力を扱えるようになったのに……」
「お前、自分が勝手に私の吸魔石を使って練習してることを忘れたのか?」
「うっ!?」
アルに言われてレノは顔を反らし、勝手に彼女の所有物の吸魔石を利用して訓練を行っていたことを突かれると何も言い返せない。そんなレノにアルは呆れながらも言葉を付け加えた。
「前にも言ったが私はエルフだ。人間のお前に魔法の使い方を教えることはできない……でもそうだな、これからはちゃんと私のいうことを聞くならお前が魔法を使う方法を手伝ってやるよ」
「本当ですか!?」
「ああ、約束する。それじゃあ、まずは場所を変えるよ」
魔法を覚えたいレノにアルは意地悪い笑みを浮かべ、彼を連れてとある場所へ向かう――
――アルが連れ出したのは家の近くに流れる川原だった。どうしてこんな場所に連れ出したのかとレノは不思議に思うが、アルは自分の背丈よりも大きい岩の前に立つ。
「魔法を覚えたいのならこれぐらいのことはできるようになれよ」
「え?師匠、何を……」
「おらぁっ!!」
「うわぁっ!?」
自分よりも大きい岩にアルはしがみつき、気合が入った大声をあげて持ち上げる。それを見たレノは驚愕し、彼女がこんなにも力持ちだと知らなかった。10秒ほど持ち上げた後にゆっくりと岩を下ろし、全身汗だくになりながらもアルはレノに振り返る。
「はあっ、はあっ……ど、どうだい?」
「す、凄い!!師匠がこんな力持ちだなんて……」
「ははは、驚いたかい……うえっ、流石にきついね」
酷く疲れた様子でアルは岩に背中を預け、異様なまでに汗を流していた。そんな彼女を見てレノは不思議に思い、そもそもアルが大岩を持ち上げるほどの筋力があるとは思えない。
アルの様子を見て不思議に思ったレノは先ほどの彼女とのやり取りを思い出す。レノは右拳に魔力を集中した際に拳の部分だけが鋼のように硬くなったことを思い出し、もしかしたらアルも魔力を利用して身体能力を強化したのではないかと考える。
「師匠、今のって……」
「気付いたか?私の素の力じゃこんな馬鹿でかい岩を持ち上げることなんてできないよ。だから魔力で肉体を強化したのさ」
「強化……」
魔力を利用すれば普通の人間でも一時的に筋力を強化して普段は持ち上げられない重さの物を持ち上げることができる。アルは魔力で自分の肉体を強化して岩を持ち上げたことを明かす。
「いくら身体を鍛えたところでエルフや人間の腕力には限界がある。だが、その限界を容易く超える方法が魔力だ。魔力を利用すればか弱い私でもこの程度の岩は持ち上げられる……あいててっ!?」
「師匠!?」
「さ、流石に無理をし過ぎたかね……いくら肉体を強くしても筋肉痛まではどうしようもないからあんたも気を付けるんだよ」
魔力で肉体強化した結果、アルは一時的に超人のような怪力を手に入れた。しかし、体を強化するほど肉体に大きな負荷が掛かり、アルは身動きができないほどに酷い筋肉痛に襲われる。
「いてててっ……流石に無理をし過ぎたかな、あと50年若ければ……」
「だ、大丈夫なんですか?」
「問題ないさ。こういう時は自然治癒力を強化させれば……」
アルは目を閉じると魔力を全身から漲らせ、今度は筋力を強化するのではなく肉体の再生機能を強化した。魔力を利用すれば怪我を治すこともできるため、筋肉痛さえも簡単に治すことができた。
「よし、復活!!」
「わっ!?も、もう治ったんですか!?」
「ああ、ちょっとばかし魔力を使いすぎたけどね……うっ!?」
「師匠!?本当に大丈夫ですか!?」
「……へ、平気さ」
岩を持ち上げるのと筋肉痛を治すためにアルはかなり魔力を使い果たした。その影響で彼女は激しい頭痛に襲われた。
(この程度の岩を持ち上げただけでこの様か……老いたもんだね)
昔と比べてアルは自分の魔力が衰えていることに気が付き、もっと若い頃の彼女ならばこの程度の岩など片手でも持ち上げることもできた。エルフは寿命が長いので外見は若く見えても実際の年齢は異なる場合が多く、アルも見た目は20代後半の女性に見えるが実年齢は100才を軽く超えている。
「そろそろ潮時かもね……」
「師匠?どうかしました?」
「……何でもないよ。ほら、ここからはあんたの修行だよ」
自分が老いたこと自覚するとアルは寂しい表情を浮かべるが、レノに声を掛けられて目的を思い出す。彼女は周囲を見渡して手頃な大きさの岩を発見し、それをレノに持ち上げるように告げた。
「さっきの私みたいにこの岩を持ち上げてみな」
「ええっ!?」
「今のお前でも魔力で肉体を強化すればこの程度の岩ぐらい持ち上げられるよ。ほら、とっととやれ!!」
いきなり岩を持ち上げろと言われたレノは戸惑うが、先ほどのアルのように魔力で肉体を強化すれば自分でも岩を持ち上げられるのではないかと考える。
最初に右拳に魔力を集中させた時のことを思い出し、まずは体内の魔力を操作してアルのように全身に魔力を漲らせようとする。この時にレノは目を閉じて集中力を高めた。
(集中しろ、師匠がやったことを真似すればいいんだ)
深くは考えずにレノは魔力を全身に巡らせて岩と向かい合う。先ほどのアルのようにレノは岩に抱きついて渾身の力を込めて持ち上げようとした。
「だああっ!!」
「全然持ち上がってないよ!!もっとちゃんと力を入れな!!」
気合を込めてレノは岩を持ち上げようとしたがびくともせず、必死に踏ん張るが岩はぴくりとも動かない。想像以上に重い岩にレノは全身から汗を流す。
(お、重い!!このままじゃ持ち上げられない……もっと魔力を!!)
更に筋力を強化するためにレノは魔力を漲らせようとした瞬間、激しい頭痛と吐き気に襲われて倒れる。まるで糸が切れた人形のように身体が唐突に動かなくなり、何が起きてるのかレノには理解できなかった。
(何だこれ……か、身体が動かない!?)
意識はあるが身体が言うことを聞かずに身動きもできない。魔力も上手く操作できず、頭痛もどんどんと激しくなっていく。
「あ、がぁっ……」
「もう限界を迎えたか……おい、大丈夫かい?」
「はあっ……し、しょう……!?」
「魔力切れだね。今のあんたは魔力を使いすぎたせいで死にかけているんだよ」
アルはレノを見下ろしながら淡々と説明を行い、現在のレノは必要以上に魔力を引き出したせいで肉体が限界を迎えたことを語る。
「魔力は生物の力の源なんだよ。魔力を使い切ればその生物は死を迎える……当たり前のことさ」
「う、ああっ……」
「安心しな、意識があるうちは死にはしない。しばらく休めば失った魔力も回復して動けるようになるだろうけどね……これで分かっただろう?魔力は使い道を誤れば命を落としかねない危険な力だって」
「っ……!?」
レノはアルの言葉を聞いてようやく自分の仕出かした行為の危険性を知り、魔力は便利だが使いすぎれば命を落とす。そんなことも知らずにレノはむやみやたらに魔力を利用していたことに今更ながら背筋が凍る。
最初からアルは今のレノでは岩を持ち上げられるほどの力を持ち合わせていないことは気付いていた。だが、彼に魔力の危険性を悟らせるために敢えてレノに無理難題を押し付け、魔力を消耗させて魔力切れを引き起こさせた。
「凄い……これって魔法なんですか?」
「馬鹿を言うんじゃないよ。強化も再生も魔法を覚える過程での副産物にしか過ぎない。それに魔力を操れるだけじゃ魔法なんて使えないんだよ」
「ええっ!?」
レノは魔力操作の技術を極めれば魔法を使えると思い込んでいたが、アルによれば魔法を使うには他にも条件があることを伝えた。しかし、その条件をアルは教えるつもりはなかった。
「前にも言ったが俺はお前に魔法を教えるつもりはないよ」
「そんなっ!!折角魔力を扱えるようになったのに……」
「お前、自分が勝手に私の吸魔石を使って練習してることを忘れたのか?」
「うっ!?」
アルに言われてレノは顔を反らし、勝手に彼女の所有物の吸魔石を利用して訓練を行っていたことを突かれると何も言い返せない。そんなレノにアルは呆れながらも言葉を付け加えた。
「前にも言ったが私はエルフだ。人間のお前に魔法の使い方を教えることはできない……でもそうだな、これからはちゃんと私のいうことを聞くならお前が魔法を使う方法を手伝ってやるよ」
「本当ですか!?」
「ああ、約束する。それじゃあ、まずは場所を変えるよ」
魔法を覚えたいレノにアルは意地悪い笑みを浮かべ、彼を連れてとある場所へ向かう――
――アルが連れ出したのは家の近くに流れる川原だった。どうしてこんな場所に連れ出したのかとレノは不思議に思うが、アルは自分の背丈よりも大きい岩の前に立つ。
「魔法を覚えたいのならこれぐらいのことはできるようになれよ」
「え?師匠、何を……」
「おらぁっ!!」
「うわぁっ!?」
自分よりも大きい岩にアルはしがみつき、気合が入った大声をあげて持ち上げる。それを見たレノは驚愕し、彼女がこんなにも力持ちだと知らなかった。10秒ほど持ち上げた後にゆっくりと岩を下ろし、全身汗だくになりながらもアルはレノに振り返る。
「はあっ、はあっ……ど、どうだい?」
「す、凄い!!師匠がこんな力持ちだなんて……」
「ははは、驚いたかい……うえっ、流石にきついね」
酷く疲れた様子でアルは岩に背中を預け、異様なまでに汗を流していた。そんな彼女を見てレノは不思議に思い、そもそもアルが大岩を持ち上げるほどの筋力があるとは思えない。
アルの様子を見て不思議に思ったレノは先ほどの彼女とのやり取りを思い出す。レノは右拳に魔力を集中した際に拳の部分だけが鋼のように硬くなったことを思い出し、もしかしたらアルも魔力を利用して身体能力を強化したのではないかと考える。
「師匠、今のって……」
「気付いたか?私の素の力じゃこんな馬鹿でかい岩を持ち上げることなんてできないよ。だから魔力で肉体を強化したのさ」
「強化……」
魔力を利用すれば普通の人間でも一時的に筋力を強化して普段は持ち上げられない重さの物を持ち上げることができる。アルは魔力で自分の肉体を強化して岩を持ち上げたことを明かす。
「いくら身体を鍛えたところでエルフや人間の腕力には限界がある。だが、その限界を容易く超える方法が魔力だ。魔力を利用すればか弱い私でもこの程度の岩は持ち上げられる……あいててっ!?」
「師匠!?」
「さ、流石に無理をし過ぎたかね……いくら肉体を強くしても筋肉痛まではどうしようもないからあんたも気を付けるんだよ」
魔力で肉体強化した結果、アルは一時的に超人のような怪力を手に入れた。しかし、体を強化するほど肉体に大きな負荷が掛かり、アルは身動きができないほどに酷い筋肉痛に襲われる。
「いてててっ……流石に無理をし過ぎたかな、あと50年若ければ……」
「だ、大丈夫なんですか?」
「問題ないさ。こういう時は自然治癒力を強化させれば……」
アルは目を閉じると魔力を全身から漲らせ、今度は筋力を強化するのではなく肉体の再生機能を強化した。魔力を利用すれば怪我を治すこともできるため、筋肉痛さえも簡単に治すことができた。
「よし、復活!!」
「わっ!?も、もう治ったんですか!?」
「ああ、ちょっとばかし魔力を使いすぎたけどね……うっ!?」
「師匠!?本当に大丈夫ですか!?」
「……へ、平気さ」
岩を持ち上げるのと筋肉痛を治すためにアルはかなり魔力を使い果たした。その影響で彼女は激しい頭痛に襲われた。
(この程度の岩を持ち上げただけでこの様か……老いたもんだね)
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「……何でもないよ。ほら、ここからはあんたの修行だよ」
自分が老いたこと自覚するとアルは寂しい表情を浮かべるが、レノに声を掛けられて目的を思い出す。彼女は周囲を見渡して手頃な大きさの岩を発見し、それをレノに持ち上げるように告げた。
「さっきの私みたいにこの岩を持ち上げてみな」
「ええっ!?」
「今のお前でも魔力で肉体を強化すればこの程度の岩ぐらい持ち上げられるよ。ほら、とっととやれ!!」
いきなり岩を持ち上げろと言われたレノは戸惑うが、先ほどのアルのように魔力で肉体を強化すれば自分でも岩を持ち上げられるのではないかと考える。
最初に右拳に魔力を集中させた時のことを思い出し、まずは体内の魔力を操作してアルのように全身に魔力を漲らせようとする。この時にレノは目を閉じて集中力を高めた。
(集中しろ、師匠がやったことを真似すればいいんだ)
深くは考えずにレノは魔力を全身に巡らせて岩と向かい合う。先ほどのアルのようにレノは岩に抱きついて渾身の力を込めて持ち上げようとした。
「だああっ!!」
「全然持ち上がってないよ!!もっとちゃんと力を入れな!!」
気合を込めてレノは岩を持ち上げようとしたがびくともせず、必死に踏ん張るが岩はぴくりとも動かない。想像以上に重い岩にレノは全身から汗を流す。
(お、重い!!このままじゃ持ち上げられない……もっと魔力を!!)
更に筋力を強化するためにレノは魔力を漲らせようとした瞬間、激しい頭痛と吐き気に襲われて倒れる。まるで糸が切れた人形のように身体が唐突に動かなくなり、何が起きてるのかレノには理解できなかった。
(何だこれ……か、身体が動かない!?)
意識はあるが身体が言うことを聞かずに身動きもできない。魔力も上手く操作できず、頭痛もどんどんと激しくなっていく。
「あ、がぁっ……」
「もう限界を迎えたか……おい、大丈夫かい?」
「はあっ……し、しょう……!?」
「魔力切れだね。今のあんたは魔力を使いすぎたせいで死にかけているんだよ」
アルはレノを見下ろしながら淡々と説明を行い、現在のレノは必要以上に魔力を引き出したせいで肉体が限界を迎えたことを語る。
「魔力は生物の力の源なんだよ。魔力を使い切ればその生物は死を迎える……当たり前のことさ」
「う、ああっ……」
「安心しな、意識があるうちは死にはしない。しばらく休めば失った魔力も回復して動けるようになるだろうけどね……これで分かっただろう?魔力は使い道を誤れば命を落としかねない危険な力だって」
「っ……!?」
レノはアルの言葉を聞いてようやく自分の仕出かした行為の危険性を知り、魔力は便利だが使いすぎれば命を落とす。そんなことも知らずにレノはむやみやたらに魔力を利用していたことに今更ながら背筋が凍る。
最初からアルは今のレノでは岩を持ち上げられるほどの力を持ち合わせていないことは気付いていた。だが、彼に魔力の危険性を悟らせるために敢えてレノに無理難題を押し付け、魔力を消耗させて魔力切れを引き起こさせた。
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