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廃墟編
エピローグ 〈レアの決断〉
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「イリス……お前が黒幕だったのか」
「まあ、そういう事ですね……でも、言い訳させて貰うと本当にレアさんの命を取るつもりはありませんでしたよ。結果的に何度も命を救ってくれましたしね」
仮にイリスが単独行動をしていた場合、彼女はゴブリンに襲われて殺されていたが、街を抜け出したとしても草原に存在するコボルトのような魔獣に襲われていた可能性が高い。サキュバスは決して戦闘に特化した種族ではなく、彼女の場合は一般人よりも上程度の身体能力しか身に付けていない。
「貴方が魔王軍を指揮していたと聞いていますが、本当ですか?」
「あ~……それなんですけど、実は殆どがお母様がやった事なんですよね。私が作戦を立てて指揮をしたのは今回が初めてです」
「お母様?」
「実際の所、イルミナというのは私の母親なんです」
「ええっ!?」
「何だとっ!?」
「……嘘はついてませんね」
レアはシルフィアに視線を向けると、彼女も動揺したような声を上げ、イリスは本物のイルミナの娘だと発覚する。それならばどうして彼女が母親の代わりに魔王軍の指導者の代役を務めていたかというと、複雑な事情があるらしい。
「そもそも私達の一族は魔王軍に仕えているんですけど、幹部にまで昇格したのは御祖母様なんです。だけど、御祖母様が先の戦争で死んだ事で代わりにお母様が御祖母様の代役として幹部を務めてたんです」
「嘘よ!!そんな話、聞いてないわよ!!」
「いや、本当ですよ。結局、そのお母様もへまをして死んじゃったんですけど、代わりに私が魔王軍の幹部に成りすましていたんです。こういう時はサキュバスというのは便利ですよ。幾ら年齢を重ねても精気を吸収すれば若さを保ちますし、外見だって相手の好みに変えられるようにある程度は変化出来るんですから」
「うわっ!?」
皆の目の前でイリスは顔を両手で塞ぐと、次の瞬間には一気に50歳程年齢を重ねたような老婆の顔に変化する。更に両手で顔を隠すと、今度は10歳程度の幼女のような顔へと変化を果たし、もう一度だけ両手で覆い隠すと元に戻る。
「アルディラさんも知っているかもしれませんけど、サキュバスは年齢という概念は薄いんです。それに私達の一族は全員が似たような顔ですからね。誰も入れ替わっても気づきませんでしたよ」
「凄い能力だな」
「いや、レアさんだってたいがいですよ。何なんですか、ステータスを改竄したり、物体を別の物体に変化させるなんて……」
「では、イリス様は人間に危害を加えた事はないのですか?それらの所業は全て祖母と母親の仕業だと?」
「直接的に人間に手を下した事はありません。ですけど、今回の魔王軍の幹部に与えた作戦は全て私の発案です……言い逃れをするつもりはありません」
覚悟を決めたようにイリスは溜息を吐きながら座り込み、レアと向き合う。
「アルディラに命令してセカンの街を壊滅させたり、マカセを利用して帝国軍の将軍や貴族から装備を受け取ったり、他の魔将をこの地に呼び寄せたのは私です」
「何てことを……一体、どれだけの人間を犠牲になったと思っているのですか!!」
イリスの言葉にシルフィアは激高するが、彼女は特に悪びれた様子もなく、かといって馬鹿にした様子も見せずに淡々と語る。
「まあ、シルフィアさんの言いたい事は分かりますが……これが戦争なんです。今の魔王軍は帝国に滅ぼされた敗残兵の寄せ集めに過ぎませんが、それでも彼等を見捨てる事は私もお母様を出来なかった。だから自分の任務を全うしたんです」
「詭弁を……!!殺された人間に対して罪悪感はないのですか!!」
「言っておきますけどね、こっちだって大勢の仲間を失っているんですよ!!自分達だけが被害者面しないで下さい!!貴方達にとっては私達は悪党かもしれませんけど、こっちだって必死に生きるために戦ってるんですよ!!」
シルフィアの言葉にイリスは正面から怒鳴り返し、彼女の言い分も分からなくはない。確かに魔王軍は街を滅ぼすという凶行を行ったが、先の大戦では帝国は魔王軍を壊滅にまで追い込み、大勢の被害者を出している。その中には魔王軍と無関係にも関わらずに同じ魔人族だからという理由で理不尽に殺された者も少なくはない。
「……和解する道もあったでしょう」
「もちろん考えましたよ!!お母様は他の幹部の反対を押し切って、帝国と和解しようしましたよ!!でも、結局は帝国は勇者を利用して私達を完全に滅ぼそうとしました!!これが答えです……帝国が滅びるか、私達が滅びるかの二つしかなかったんですよ」
「イリス……」
自嘲気味に語るイリスにレアはシルフィアに視線を向けると、彼女も黙り込む。イリスに送り込んだナノマシンを通して彼女の言葉が嘘ではない事を理解し、イリスの苦悩を理解する。
「でも、これでお終いです。さあ、どうします?私もこの二人のように洗脳して配下に加えますか?それとも、帝国に突き出して英雄として迎えられますか?まあ、どっちでもいいですけどね……レアさんにお任せします」
「……我もイルミアと同意見だ」
「そうね……もうどうでもいいわ」
「ぷるぷるっ……」
イリスの言葉に他の二人と一匹(スライム)も黙り込み、全員がレアに視線を向ける。彼等の視線を受けながらレアは考え込み、そして決断を下す。
「俺は――」
――数日後、ファストの街では新しく量産された1000体を超えるロボ・ゴーレムが街の改装工事に取り掛かり、シルフィアが指示を与えながら本格的な要塞の建設を行う。
「β部隊は防壁の再構築に集中しなさい。α部隊は材料の加工を急いで!!γ部隊は今日中に下水道内の清掃を終えなさい!!」
『ゴロロロロッ!!』
上空からシルフィアが忙しなく指示を与え、流石の彼女も1000体のロボ・ゴーレムを操作するのは難しく、街の上空を飛び回る。その光景を確認しながらレアは荷物を搭載した大型トラックの助手席から運転手に話しかける。
「イリス、今度はA地区に材料を送るようにだって」
「分かりましたよ……はあっ」
「溜息を吐くと幸せが逃げちゃうよ」
「そりゃ、吐きたくもなりますよ!!何なんですかこの状況……まあ、自動車をまた運転出来るようになったのは嬉しいですけど」
イリスはレアに対して愚痴りながらもトラックを動かし、加工済みの材料をロボ・ゴーレムの元に運び込む。彼女の他にもマカセが大工のように木材を運び込む姿があり、ゴレムと共にトンカチを握りしめながら釘を打っていた。
『ゴロロッ!!』
「わ、分かっている。そう急かすな……いてっ!?」
「ちょっと、何してんのよ。また怪我をしたの?」
「う、うるさい!!貴様も手伝え!!」
「お生憎様、私は今日は食事当番なので手伝えませ~ん」
マカセが親指を間違って強打してしまい、その光景をアルディラは両手でオニギリを作りながら笑い声をあげる。彼女は今日の料理当番であり、まだ簡単な料理を作れないが、それでも少しずつ料理の腕前は上昇していた。
――レアが3人に対して「これまで通りに自分に仕えろ」という命令を下し、現在は3人とも要塞の建設を手伝っている。色々と遭って中断されていたが、魔王軍が壊滅した事でこの世界の脅威はなくなり、レアは3人を自分の傍で共に生活する事を命じる。
『正直、戦争とか難しい事はよく分からないけど……復讐をするなとか、人間の味方になれとは言わないよ。これまで通りに俺の傍に居てよ』
『……本気で言ってるんですか?』
『よろしいのですかマスタ―!?』
誰よりもレアの言葉に驚いたのはシルフィアであり、彼女の予想では人類の敵である魔王軍を始末するように命じると考えていたのだが、レアは3人の命を奪う事は出来なかった。
『話を聞く限りでは帝国と魔王軍がどっちが正しかったのかは分からない。いや、きっとどっちも間違っているのかもしれない……でも、どちらが正しいかなんて判断を下せる程俺はこの世界の事を知っているわけでもないし、今まで一緒にいたイリスを殺したくはないし、シルフィアにも手を汚してほしくない』
『レアさん……』
「レア様……」
『だからさ、俺がここに居る間は皆は俺に従ってよ。本当に帝国と魔王軍の関係が戦争でしか解決でいないのかは置いといて、俺がいる限りは俺のために仕えてよ。そうすれば他の道も見つかるかもしれない』
『主人がそう望むのなら……』
『生き延びれるなら何でもいいわ……よろしくお願いします』
『ぷるぷるっ……』
結局、レアには帝国と魔王軍のどちらかを選ぶ事は出来ず、3人をこれまで通りに傍に置くことにした。問題の先延ばしに過ぎない事は分かっているが、それでも自分が傍に居る間に3人の考えが変わる事を願い、レアはこの世界に残る事を決めた。
「……レアさん、一つ聞いていいですか?」
「何?」
「どうしてレアさんは自分の能力で元の世界に戻ろうとしないんですか?」
イリスは今まで疑問を抱いていた事をレアに尋ねると、当の本人は呆気に取られた表情を浮かべ、やがて笑顔で答えた。
「ああ……その方法を考え付かなかっただけだよ」
「……はあっ!?」
レアの返答を聞いてイリスは今までにない程に驚愕した表情を浮かべ、それを見たレアは笑いを堪え切れずに噴き出してしまった――
※これで一応は完結です。元々ここまで長く続けるつもりはありませんでしたが、一応は魔王軍の幹部を全員倒すまで描こうと考えていました。彼等がこの後どうなるのか……続編は考えてませんが、後日談を書く日が来るかもしれません。ですが、一旦ここで完結とさせて頂きます。
「まあ、そういう事ですね……でも、言い訳させて貰うと本当にレアさんの命を取るつもりはありませんでしたよ。結果的に何度も命を救ってくれましたしね」
仮にイリスが単独行動をしていた場合、彼女はゴブリンに襲われて殺されていたが、街を抜け出したとしても草原に存在するコボルトのような魔獣に襲われていた可能性が高い。サキュバスは決して戦闘に特化した種族ではなく、彼女の場合は一般人よりも上程度の身体能力しか身に付けていない。
「貴方が魔王軍を指揮していたと聞いていますが、本当ですか?」
「あ~……それなんですけど、実は殆どがお母様がやった事なんですよね。私が作戦を立てて指揮をしたのは今回が初めてです」
「お母様?」
「実際の所、イルミナというのは私の母親なんです」
「ええっ!?」
「何だとっ!?」
「……嘘はついてませんね」
レアはシルフィアに視線を向けると、彼女も動揺したような声を上げ、イリスは本物のイルミナの娘だと発覚する。それならばどうして彼女が母親の代わりに魔王軍の指導者の代役を務めていたかというと、複雑な事情があるらしい。
「そもそも私達の一族は魔王軍に仕えているんですけど、幹部にまで昇格したのは御祖母様なんです。だけど、御祖母様が先の戦争で死んだ事で代わりにお母様が御祖母様の代役として幹部を務めてたんです」
「嘘よ!!そんな話、聞いてないわよ!!」
「いや、本当ですよ。結局、そのお母様もへまをして死んじゃったんですけど、代わりに私が魔王軍の幹部に成りすましていたんです。こういう時はサキュバスというのは便利ですよ。幾ら年齢を重ねても精気を吸収すれば若さを保ちますし、外見だって相手の好みに変えられるようにある程度は変化出来るんですから」
「うわっ!?」
皆の目の前でイリスは顔を両手で塞ぐと、次の瞬間には一気に50歳程年齢を重ねたような老婆の顔に変化する。更に両手で顔を隠すと、今度は10歳程度の幼女のような顔へと変化を果たし、もう一度だけ両手で覆い隠すと元に戻る。
「アルディラさんも知っているかもしれませんけど、サキュバスは年齢という概念は薄いんです。それに私達の一族は全員が似たような顔ですからね。誰も入れ替わっても気づきませんでしたよ」
「凄い能力だな」
「いや、レアさんだってたいがいですよ。何なんですか、ステータスを改竄したり、物体を別の物体に変化させるなんて……」
「では、イリス様は人間に危害を加えた事はないのですか?それらの所業は全て祖母と母親の仕業だと?」
「直接的に人間に手を下した事はありません。ですけど、今回の魔王軍の幹部に与えた作戦は全て私の発案です……言い逃れをするつもりはありません」
覚悟を決めたようにイリスは溜息を吐きながら座り込み、レアと向き合う。
「アルディラに命令してセカンの街を壊滅させたり、マカセを利用して帝国軍の将軍や貴族から装備を受け取ったり、他の魔将をこの地に呼び寄せたのは私です」
「何てことを……一体、どれだけの人間を犠牲になったと思っているのですか!!」
イリスの言葉にシルフィアは激高するが、彼女は特に悪びれた様子もなく、かといって馬鹿にした様子も見せずに淡々と語る。
「まあ、シルフィアさんの言いたい事は分かりますが……これが戦争なんです。今の魔王軍は帝国に滅ぼされた敗残兵の寄せ集めに過ぎませんが、それでも彼等を見捨てる事は私もお母様を出来なかった。だから自分の任務を全うしたんです」
「詭弁を……!!殺された人間に対して罪悪感はないのですか!!」
「言っておきますけどね、こっちだって大勢の仲間を失っているんですよ!!自分達だけが被害者面しないで下さい!!貴方達にとっては私達は悪党かもしれませんけど、こっちだって必死に生きるために戦ってるんですよ!!」
シルフィアの言葉にイリスは正面から怒鳴り返し、彼女の言い分も分からなくはない。確かに魔王軍は街を滅ぼすという凶行を行ったが、先の大戦では帝国は魔王軍を壊滅にまで追い込み、大勢の被害者を出している。その中には魔王軍と無関係にも関わらずに同じ魔人族だからという理由で理不尽に殺された者も少なくはない。
「……和解する道もあったでしょう」
「もちろん考えましたよ!!お母様は他の幹部の反対を押し切って、帝国と和解しようしましたよ!!でも、結局は帝国は勇者を利用して私達を完全に滅ぼそうとしました!!これが答えです……帝国が滅びるか、私達が滅びるかの二つしかなかったんですよ」
「イリス……」
自嘲気味に語るイリスにレアはシルフィアに視線を向けると、彼女も黙り込む。イリスに送り込んだナノマシンを通して彼女の言葉が嘘ではない事を理解し、イリスの苦悩を理解する。
「でも、これでお終いです。さあ、どうします?私もこの二人のように洗脳して配下に加えますか?それとも、帝国に突き出して英雄として迎えられますか?まあ、どっちでもいいですけどね……レアさんにお任せします」
「……我もイルミアと同意見だ」
「そうね……もうどうでもいいわ」
「ぷるぷるっ……」
イリスの言葉に他の二人と一匹(スライム)も黙り込み、全員がレアに視線を向ける。彼等の視線を受けながらレアは考え込み、そして決断を下す。
「俺は――」
――数日後、ファストの街では新しく量産された1000体を超えるロボ・ゴーレムが街の改装工事に取り掛かり、シルフィアが指示を与えながら本格的な要塞の建設を行う。
「β部隊は防壁の再構築に集中しなさい。α部隊は材料の加工を急いで!!γ部隊は今日中に下水道内の清掃を終えなさい!!」
『ゴロロロロッ!!』
上空からシルフィアが忙しなく指示を与え、流石の彼女も1000体のロボ・ゴーレムを操作するのは難しく、街の上空を飛び回る。その光景を確認しながらレアは荷物を搭載した大型トラックの助手席から運転手に話しかける。
「イリス、今度はA地区に材料を送るようにだって」
「分かりましたよ……はあっ」
「溜息を吐くと幸せが逃げちゃうよ」
「そりゃ、吐きたくもなりますよ!!何なんですかこの状況……まあ、自動車をまた運転出来るようになったのは嬉しいですけど」
イリスはレアに対して愚痴りながらもトラックを動かし、加工済みの材料をロボ・ゴーレムの元に運び込む。彼女の他にもマカセが大工のように木材を運び込む姿があり、ゴレムと共にトンカチを握りしめながら釘を打っていた。
『ゴロロッ!!』
「わ、分かっている。そう急かすな……いてっ!?」
「ちょっと、何してんのよ。また怪我をしたの?」
「う、うるさい!!貴様も手伝え!!」
「お生憎様、私は今日は食事当番なので手伝えませ~ん」
マカセが親指を間違って強打してしまい、その光景をアルディラは両手でオニギリを作りながら笑い声をあげる。彼女は今日の料理当番であり、まだ簡単な料理を作れないが、それでも少しずつ料理の腕前は上昇していた。
――レアが3人に対して「これまで通りに自分に仕えろ」という命令を下し、現在は3人とも要塞の建設を手伝っている。色々と遭って中断されていたが、魔王軍が壊滅した事でこの世界の脅威はなくなり、レアは3人を自分の傍で共に生活する事を命じる。
『正直、戦争とか難しい事はよく分からないけど……復讐をするなとか、人間の味方になれとは言わないよ。これまで通りに俺の傍に居てよ』
『……本気で言ってるんですか?』
『よろしいのですかマスタ―!?』
誰よりもレアの言葉に驚いたのはシルフィアであり、彼女の予想では人類の敵である魔王軍を始末するように命じると考えていたのだが、レアは3人の命を奪う事は出来なかった。
『話を聞く限りでは帝国と魔王軍がどっちが正しかったのかは分からない。いや、きっとどっちも間違っているのかもしれない……でも、どちらが正しいかなんて判断を下せる程俺はこの世界の事を知っているわけでもないし、今まで一緒にいたイリスを殺したくはないし、シルフィアにも手を汚してほしくない』
『レアさん……』
「レア様……」
『だからさ、俺がここに居る間は皆は俺に従ってよ。本当に帝国と魔王軍の関係が戦争でしか解決でいないのかは置いといて、俺がいる限りは俺のために仕えてよ。そうすれば他の道も見つかるかもしれない』
『主人がそう望むのなら……』
『生き延びれるなら何でもいいわ……よろしくお願いします』
『ぷるぷるっ……』
結局、レアには帝国と魔王軍のどちらかを選ぶ事は出来ず、3人をこれまで通りに傍に置くことにした。問題の先延ばしに過ぎない事は分かっているが、それでも自分が傍に居る間に3人の考えが変わる事を願い、レアはこの世界に残る事を決めた。
「……レアさん、一つ聞いていいですか?」
「何?」
「どうしてレアさんは自分の能力で元の世界に戻ろうとしないんですか?」
イリスは今まで疑問を抱いていた事をレアに尋ねると、当の本人は呆気に取られた表情を浮かべ、やがて笑顔で答えた。
「ああ……その方法を考え付かなかっただけだよ」
「……はあっ!?」
レアの返答を聞いてイリスは今までにない程に驚愕した表情を浮かべ、それを見たレアは笑いを堪え切れずに噴き出してしまった――
※これで一応は完結です。元々ここまで長く続けるつもりはありませんでしたが、一応は魔王軍の幹部を全員倒すまで描こうと考えていました。彼等がこの後どうなるのか……続編は考えてませんが、後日談を書く日が来るかもしれません。ですが、一旦ここで完結とさせて頂きます。
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