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廃墟編
イリス
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「ウギィイイッ……!!」
「わあっ!?まだ生きてますよっ!?」
「頭を下げてっ!!」
起き上がろうとしたホブゴブリンに対し、レアは日本刀を鞘から引き抜き、突き刺す。
「死ねっ!!」
「ギャアアアアアッ!?」
刃がホブゴブリンの頭部を貫通し、相手は断末魔の悲鳴を上げ、やがて地面に倒れこむ。その光景にホブゴブリンに押し倒されていた女性は慌てて立ち上がり、レアに抱き着く。
「た、助かりました……死ぬかと思いましたよ」
「おっとと……平気ですか?」
レアは自分の腰に抱き着いてきた女性を落ち着かせ、無事に助けられた事に安堵の息を吐く。久しぶりに生きた人間と会話出来た事で心も落ち着き、まずは女性を立ち上がらせる。
「怪我はないですか?」
「あ、はい……すいませんね、取り乱しちゃって……」
女性の方も冷静さを取り戻したのか自分を助けてくれたレアに頭を下げ、まずはお互いの事情を聴く前に場所の移動を行う。騒動を聞きつけて他の魔物が訪れる前に避難する必要があり、レアは女性を連れて一先ずは教会に向かう。
「こっちに来てください。魔物が襲ってこない安全な場所がありますから」
「本当ですか?それは助かります……あ、でも実は私の他に何人か仲間がいるんですけど……」
「……ここに訪れるまでに4人の死体を発見しました。もしかして……」
「ああ……やっぱり、私以外は死んじゃったんですね」
レアの言葉を聞いた女性は軽くため息を吐き出し、あまり悲しそうな雰囲気ではない彼女に違和感を覚えるが、一応はお互いの軽い自己紹介を行う。
「俺の名前はレアです」
「あ、私は……イリスです。先ほどは助けてくれてありがとうございました」
イリスと名乗る女性は正確には「少女」という表現が正しく、年齢に関してもレアとあまり大差はない。せいぜい1、2歳程度の年齢差程度だろう。金髪の髪の毛を腰元まで伸ばしており、エメラルドを想像させる眼に端正な顔立ちの少女だった。体型に関しては胸元はそれなりに膨らんでおり、それでいながら下半身は無駄な肉が一切存在しなかった。
最もレアが気になったのはイリスの容姿ではなく格好であり、彼女は白色のローブと白色の水晶玉のような物体が取り付けられた杖を握りしめていた。水晶玉に関しては先ほどレアが遭遇したゴブリンメイジが持っていた「魔石」と呼ばれる物体と似通っており、恐らくは同じ物だと思われるが性質が異なる可能性が高い。
「あの……それは何ですか?」
「え?どれですか?」
「その持っている杖に付いている奴です」
「え?これの事ですか?これは聖属性の魔石ですよ。まさか、知らないんですか?」
レアの質問にイリスは首を傾げ、彼女の反応か察するに「魔石」という道具はこちらの世界の人間ならば誰もが知っている可能性があり、レアは適当に誤魔化す。
「えっと……すいません。俺、実はこの街に訪れる前の記憶が曖昧なんです。記憶喪失……という奴だと思います」
「記憶喪失?大丈夫なんですか?」
「はい……多分、ここに来る前に頭を打ったと思うんです。傷は治ったんですけど……」
「そうなんですか……まあ、それなら納得です。魔石を知らない人間がいるはずないですもんね」
彼の苦しい言い訳にイリスは納得したように頷き、上手く誤魔化した事にレアは安堵するが、ついでに彼女から色々と質問を行う。
「魔石というのは何ですか?確か……魔法を補助する効果がある道具でしたっけ?」
「そうですね。概ねはその認識で間違いではないです。正確には威力の強化以外に魔力の消費を抑えたり、種類によっては所持しているだけで魔力を回復させる効果がある物も存在しますよ」
「へえ……」
「私は治癒魔導士なので聖属性の魔石しか扱えませんけど、これを使えば回復魔法を扱えますよ。まあ、今は魔力切れで使えないんですけど……」
「治癒魔導士?」
「回復や浄化に特化した魔法使いです。最もレベル10の私だと初級の回復魔法しか扱えないんですけど……」
「そうなんですか……あの、もしかして回復魔法は治癒魔導士しか覚えられないんですか?」
「そうですよ?普通の魔術師はそもそも回復魔法を覚えられませんが……」
イリスの説明を聞いたレアは治癒魔導士という職業の事を知り、仮に自分が回復魔法を覚えていたとしても魔法が使えなかった可能性がある事を知る(最も文字変換の能力を使用すればどうにかなるだろうが)。
「あ、ここです。この場所は何故か魔物が近寄らないんです」
「ここは……なるほど、陽光教会の建物ですか」
会話の際中に教会に辿り着いた事に気付いたレアはイリスに説明すると、彼女は教会に魔物が近づかない理由に心当たりがあるのか教会の出入口に存在する「天使」を想像させる石像を指差す。
「この石像の両目を見てください。灰色の宝石が取り付けられていますよね」
「あ、本当だ」
「これは反響石という魔物だけを引き寄せないようにする魔石なんです。魔物が近付くと振動して不思議な音を鳴らすんですが、この音は人間の耳には誰かの歌声のように聞こえるんですけど、魔物の場合は不快音として捉えるらしいんです」
「不快音?」
「そうですね……例えば金属の板とかを爪で引っ掻くような音を想像してください。普通の人は嫌な音に感じますよね?要はあれと同じで魔物にも我慢できない音というのが存在するんです」
「そのこの反響石という石が鳴らすんですか?」
「そういう事ですね。だけど魔物の中にはこの反響石が生み出す音を耐える種も居ますから絶対に安心とは言い切れませんから気を付けてください」
イリスの説明にレアは感心したように銅像に視線を向け、教会の象徴らしき人物(天使)の銅像だったので流石の彼も拳銃の試し撃ちの標的には出来なかったのだが、結果的にそれが功を奏して彼は自らの手で魔物を引き寄せない罠を破壊せずに済んだらしい。
「それならこの反響石を持っていれば魔物に襲われる事はないんじゃないですか?」
「まあ、確かにその通りなんですけど反響石は取り扱いが難しい代物なんですよ。非常に砕けやすいから迂闊に持ち運びするのも危険な代物です。それに反響石が効果があるのは力の弱い魔物程度ですし、魔石の類は非常に高価なので滅多に持ち運ぶ人間は居ませんね」
「そうなんですか……」
「あ、それとさっきから気になってたんですけど敬語に慣れていないなら辞めていいですよ?私の場合はこの口調が素なので辞められませんけど……年齢は私が上かも知れませんけど命の恩人なんですから気にしないでください」
「分かった。それなら肩を揉んでもらおうか、あくしろよ」
「いや、それは態度変わり過ぎじゃないですかね!?まあ、それぐらいならいいですけど……」
レアはイリスの提案を受け入れ、今後は彼女と接するときは敬語を辞めて話す事にした。冗談のつもりで言ったのだが本当に肩を揉んでくれるイリスにレアは色々と質問を行う。
「イリスさんは……」
「あ、名前も呼び捨てでいいですよ」
「……イリスはこの街の事を知ってる?そもそもここは街なの?」
「ああ、そういえば記憶喪失といってましたね……ここは100年ぐらい前は街だったんです。だけど戦争でこの街の住民は別の街に避難したんです」
「戦争……」
「数年ぐらいは戦争が続いたそうですけど、やっと戦争が終わった時に街の住民が戻ろうとした時にはここは魔物の街になっていました。だから住民は仕方なく街を放棄したんです」
――イリスの説明によるとこの場所は「バルトロス帝国」が管理する辺境の土地らしく、この近くには森人族(所謂エルフ)が管理する国家と隣接している。この街が滅びたのは100年前に起きた帝国と森人族の間で起きた戦争により、街の住民が避難した際に魔物が住み着いたらしい。
今現在でも魔物がこの街に住み着いており、当時住んでいた街の住民も全員が既に死亡している。現在では隔離されているらしく、そんな危険な場所にどうしてイリスが訪れたのかレアが理由を問い質すと、彼女は近くの街に住んでいる「冒険者」という職業の人間だと説明した。
「私はこのファストの街の調査に赴いた冒険者なんです。あ、冒険者というのは知っていますか?」
「いや……」
「分かりやすく言えば魔物の対応に優れた何でも屋という想像でいいです。基本的に冒険者は魔物の関連の仕事を引き受けて生活しています。例えば村や町を襲う魔物の討伐や生態系の調査、時には絶滅危惧種の魔物を保護する事もあります。それ以外にも商団の護衛や街の住民から依頼された仕事を手伝ったりしていますね」
「なるほど」
彼女の説明を聞いたレアは冒険者の職業に関して理解するが、どうして自分が訪れた時に彼女以外の人間が既に殺されていたのかを問い質す。街の調査を任されるぐらいの人間ならば魔物に対抗する手段を持っているのは間違いないはずだが、既にリリス以外の人間は死亡していた。
「他の人達はどうしてあんな事に……辛いなら無理に話さなくてもいいけど」
「いえ、別にそういう間柄ではありませんよ?今回は調査という目的で一緒に行動していただけですから……」
「それはそれで冷たくない?」
イリスは自分がこちらに至るまでの経緯を話しだし、レアは自分が転移したこの街がどれほど不味い場所なのかを思い知らされる。
※魔術師は覚える魔法の数が多く、魔導士は扱える魔法の効果が高いです。
「わあっ!?まだ生きてますよっ!?」
「頭を下げてっ!!」
起き上がろうとしたホブゴブリンに対し、レアは日本刀を鞘から引き抜き、突き刺す。
「死ねっ!!」
「ギャアアアアアッ!?」
刃がホブゴブリンの頭部を貫通し、相手は断末魔の悲鳴を上げ、やがて地面に倒れこむ。その光景にホブゴブリンに押し倒されていた女性は慌てて立ち上がり、レアに抱き着く。
「た、助かりました……死ぬかと思いましたよ」
「おっとと……平気ですか?」
レアは自分の腰に抱き着いてきた女性を落ち着かせ、無事に助けられた事に安堵の息を吐く。久しぶりに生きた人間と会話出来た事で心も落ち着き、まずは女性を立ち上がらせる。
「怪我はないですか?」
「あ、はい……すいませんね、取り乱しちゃって……」
女性の方も冷静さを取り戻したのか自分を助けてくれたレアに頭を下げ、まずはお互いの事情を聴く前に場所の移動を行う。騒動を聞きつけて他の魔物が訪れる前に避難する必要があり、レアは女性を連れて一先ずは教会に向かう。
「こっちに来てください。魔物が襲ってこない安全な場所がありますから」
「本当ですか?それは助かります……あ、でも実は私の他に何人か仲間がいるんですけど……」
「……ここに訪れるまでに4人の死体を発見しました。もしかして……」
「ああ……やっぱり、私以外は死んじゃったんですね」
レアの言葉を聞いた女性は軽くため息を吐き出し、あまり悲しそうな雰囲気ではない彼女に違和感を覚えるが、一応はお互いの軽い自己紹介を行う。
「俺の名前はレアです」
「あ、私は……イリスです。先ほどは助けてくれてありがとうございました」
イリスと名乗る女性は正確には「少女」という表現が正しく、年齢に関してもレアとあまり大差はない。せいぜい1、2歳程度の年齢差程度だろう。金髪の髪の毛を腰元まで伸ばしており、エメラルドを想像させる眼に端正な顔立ちの少女だった。体型に関しては胸元はそれなりに膨らんでおり、それでいながら下半身は無駄な肉が一切存在しなかった。
最もレアが気になったのはイリスの容姿ではなく格好であり、彼女は白色のローブと白色の水晶玉のような物体が取り付けられた杖を握りしめていた。水晶玉に関しては先ほどレアが遭遇したゴブリンメイジが持っていた「魔石」と呼ばれる物体と似通っており、恐らくは同じ物だと思われるが性質が異なる可能性が高い。
「あの……それは何ですか?」
「え?どれですか?」
「その持っている杖に付いている奴です」
「え?これの事ですか?これは聖属性の魔石ですよ。まさか、知らないんですか?」
レアの質問にイリスは首を傾げ、彼女の反応か察するに「魔石」という道具はこちらの世界の人間ならば誰もが知っている可能性があり、レアは適当に誤魔化す。
「えっと……すいません。俺、実はこの街に訪れる前の記憶が曖昧なんです。記憶喪失……という奴だと思います」
「記憶喪失?大丈夫なんですか?」
「はい……多分、ここに来る前に頭を打ったと思うんです。傷は治ったんですけど……」
「そうなんですか……まあ、それなら納得です。魔石を知らない人間がいるはずないですもんね」
彼の苦しい言い訳にイリスは納得したように頷き、上手く誤魔化した事にレアは安堵するが、ついでに彼女から色々と質問を行う。
「魔石というのは何ですか?確か……魔法を補助する効果がある道具でしたっけ?」
「そうですね。概ねはその認識で間違いではないです。正確には威力の強化以外に魔力の消費を抑えたり、種類によっては所持しているだけで魔力を回復させる効果がある物も存在しますよ」
「へえ……」
「私は治癒魔導士なので聖属性の魔石しか扱えませんけど、これを使えば回復魔法を扱えますよ。まあ、今は魔力切れで使えないんですけど……」
「治癒魔導士?」
「回復や浄化に特化した魔法使いです。最もレベル10の私だと初級の回復魔法しか扱えないんですけど……」
「そうなんですか……あの、もしかして回復魔法は治癒魔導士しか覚えられないんですか?」
「そうですよ?普通の魔術師はそもそも回復魔法を覚えられませんが……」
イリスの説明を聞いたレアは治癒魔導士という職業の事を知り、仮に自分が回復魔法を覚えていたとしても魔法が使えなかった可能性がある事を知る(最も文字変換の能力を使用すればどうにかなるだろうが)。
「あ、ここです。この場所は何故か魔物が近寄らないんです」
「ここは……なるほど、陽光教会の建物ですか」
会話の際中に教会に辿り着いた事に気付いたレアはイリスに説明すると、彼女は教会に魔物が近づかない理由に心当たりがあるのか教会の出入口に存在する「天使」を想像させる石像を指差す。
「この石像の両目を見てください。灰色の宝石が取り付けられていますよね」
「あ、本当だ」
「これは反響石という魔物だけを引き寄せないようにする魔石なんです。魔物が近付くと振動して不思議な音を鳴らすんですが、この音は人間の耳には誰かの歌声のように聞こえるんですけど、魔物の場合は不快音として捉えるらしいんです」
「不快音?」
「そうですね……例えば金属の板とかを爪で引っ掻くような音を想像してください。普通の人は嫌な音に感じますよね?要はあれと同じで魔物にも我慢できない音というのが存在するんです」
「そのこの反響石という石が鳴らすんですか?」
「そういう事ですね。だけど魔物の中にはこの反響石が生み出す音を耐える種も居ますから絶対に安心とは言い切れませんから気を付けてください」
イリスの説明にレアは感心したように銅像に視線を向け、教会の象徴らしき人物(天使)の銅像だったので流石の彼も拳銃の試し撃ちの標的には出来なかったのだが、結果的にそれが功を奏して彼は自らの手で魔物を引き寄せない罠を破壊せずに済んだらしい。
「それならこの反響石を持っていれば魔物に襲われる事はないんじゃないですか?」
「まあ、確かにその通りなんですけど反響石は取り扱いが難しい代物なんですよ。非常に砕けやすいから迂闊に持ち運びするのも危険な代物です。それに反響石が効果があるのは力の弱い魔物程度ですし、魔石の類は非常に高価なので滅多に持ち運ぶ人間は居ませんね」
「そうなんですか……」
「あ、それとさっきから気になってたんですけど敬語に慣れていないなら辞めていいですよ?私の場合はこの口調が素なので辞められませんけど……年齢は私が上かも知れませんけど命の恩人なんですから気にしないでください」
「分かった。それなら肩を揉んでもらおうか、あくしろよ」
「いや、それは態度変わり過ぎじゃないですかね!?まあ、それぐらいならいいですけど……」
レアはイリスの提案を受け入れ、今後は彼女と接するときは敬語を辞めて話す事にした。冗談のつもりで言ったのだが本当に肩を揉んでくれるイリスにレアは色々と質問を行う。
「イリスさんは……」
「あ、名前も呼び捨てでいいですよ」
「……イリスはこの街の事を知ってる?そもそもここは街なの?」
「ああ、そういえば記憶喪失といってましたね……ここは100年ぐらい前は街だったんです。だけど戦争でこの街の住民は別の街に避難したんです」
「戦争……」
「数年ぐらいは戦争が続いたそうですけど、やっと戦争が終わった時に街の住民が戻ろうとした時にはここは魔物の街になっていました。だから住民は仕方なく街を放棄したんです」
――イリスの説明によるとこの場所は「バルトロス帝国」が管理する辺境の土地らしく、この近くには森人族(所謂エルフ)が管理する国家と隣接している。この街が滅びたのは100年前に起きた帝国と森人族の間で起きた戦争により、街の住民が避難した際に魔物が住み着いたらしい。
今現在でも魔物がこの街に住み着いており、当時住んでいた街の住民も全員が既に死亡している。現在では隔離されているらしく、そんな危険な場所にどうしてイリスが訪れたのかレアが理由を問い質すと、彼女は近くの街に住んでいる「冒険者」という職業の人間だと説明した。
「私はこのファストの街の調査に赴いた冒険者なんです。あ、冒険者というのは知っていますか?」
「いや……」
「分かりやすく言えば魔物の対応に優れた何でも屋という想像でいいです。基本的に冒険者は魔物の関連の仕事を引き受けて生活しています。例えば村や町を襲う魔物の討伐や生態系の調査、時には絶滅危惧種の魔物を保護する事もあります。それ以外にも商団の護衛や街の住民から依頼された仕事を手伝ったりしていますね」
「なるほど」
彼女の説明を聞いたレアは冒険者の職業に関して理解するが、どうして自分が訪れた時に彼女以外の人間が既に殺されていたのかを問い質す。街の調査を任されるぐらいの人間ならば魔物に対抗する手段を持っているのは間違いないはずだが、既にリリス以外の人間は死亡していた。
「他の人達はどうしてあんな事に……辛いなら無理に話さなくてもいいけど」
「いえ、別にそういう間柄ではありませんよ?今回は調査という目的で一緒に行動していただけですから……」
「それはそれで冷たくない?」
イリスは自分がこちらに至るまでの経緯を話しだし、レアは自分が転移したこの街がどれほど不味い場所なのかを思い知らされる。
※魔術師は覚える魔法の数が多く、魔導士は扱える魔法の効果が高いです。
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