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廃墟編
スマートフォン
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「そういえばずっとポケットに入れっぱなしだったな」
「何ですかそれ?なんか物凄く精巧な道具に見えるんですけど……」
「これは……只の目覚まし時計です」
「嘘ですよね?絶対に嘘ですよね!?」
スマートフォンを興味深そうに覗き込むリリスを適当に誤魔化し、試しにレアは解析を発動させてスマートフォンの状態を調べる。
『スマートフォン――最新式の通信端末 状態:充電切れ』
「やっぱり電池切れか。まあ、使えても連絡なんてできないんだろうけど……一応、試してみるか」
『スマートフォン――最新式の通信端末 状態:充電完了』
文字変換の能力を発動させてレアは状態の項目の文字を変更させ、彼はスマートフォンを起動させる。無事に「充電完了」の状態に変化されて問題なく電源が点いた。
「これでよし、まあ……電波は当然通じないか」
「デンパ?」
電池は回復しても電波が通っていなければ機能に制限が入り、当然だが電話もネットに繋げることも出来ない。それでも事前に入っているアプリの類は幾つか存在し、時計や電卓、ライトやカメラ等の機能は復活した。
「勝ってもらったばっかりで使ってないから忘れてたよ」
「あの……本当に何なんですかこれ?それにこれらの道具は何処から持ってきたんですか?」
リリスは教会内に残してきた電灯を持ち上げながら疑問を抱き、彼女からすればスマートフォンも電灯も見たこともない道具なので不思議そうにレアに問い質す。一から説明すると長くなるのでレアは適当に誤魔化す事にした。
「これは……俺の能力で作り出した道具だよ」
「能力?あ、もしかして生産職の方だったんですか?」
「生産職?」
「回復薬を作り出す「薬師」武器や防具を作り出す「鍛冶職人」のような職業の総称ですよ。そういえばレアさんの職業を聞いていませんでしたね。何の職業に就いてるんですか?」
レアは自分のステータス画面に表示されている職業の項目に視線を向け、画面に表示された「無し」という文字に眉をしかめる。
「無し……だけど」
「え?どういう意味ですか?」
「いや、俺が知りたいぐらいだよ」
文字変換の能力を口で説明するのは難しく、仕方なくレアは落ちていた破片を拾い上げて彼女に見せつける。
「物体を別の物体に変換させる能力、かな?」
「物体を変換?意味がよくわからないんですけど……」
「まあ、見ててよ」
リリスの目の前でレアは「破片」に解析を発動させ、視界に表示された詳細画面に「文字変換」の能力を発動させる。リリスからすればレアが虚空に指を伸ばしているようにしか見えずに彼女は訝しむ。
破片の詳細画面の説明文を文字変換の能力で書き換えた瞬間、破片が光り輝いて美味しそうなクリームパンへと変化を果たす。それを見ていたリリスは唖然とするが、そんな彼女にレアはクリームパンを差し出す。
「召し上がれ」
「あ、どうも……って、何ですか今のは!?もしかして錬金術士の「物質変換」ですか!?だけど、金属を食物に変えるなんて聞いたことがありません」
「錬金術師?そんな職業もあるんだ」
「他には!?他の物に変化させる事は出来ないんですか?(もぐもぐっ)」
「いや、食べながら詰め寄らないでくれる!?」
能力で作り出したパンを食べながらリリスが次々と質問を行うが、レアは嘘を吐いても仕方がないので彼女に自分の能力を説明する。
「俺の能力は物体を変化させて他の物を作り出せるけど、何でも作り出せる訳じゃない(文字数の問題で)」
「ほほう、それは興味深いですね。じゃあ、これらの道具もルノさんが作り出したんですか?」
「そうそう。あ、そういえばお腹が空いているなら食料が幾らか余ってるけど、食べる?」
「食べます!!正直、ずっと何も食べていなかったので助かります!!」
レアの提案にリリスは激しく首を縦に頷き、事前にレアが作り出して置いた食料を分けて貰う。この廃墟の街に訪れてからずっと何も食べていなかったらしく、彼女は感動したように涙ぐむ。
「ううっ……まさかこんな場所でこんなにおいしい食べ物にありつけるとは思いませんでした」
「そんなに飢えていたのか……たんとお食べ」
「いや、でも本当に美味しいですねこれ。私が持ってきたパンはパサパサで食えたもんじゃないんですけど、このパンは出来立てのように柔らかいですね」
「まあ、ある意味出来立てほやほやだからね」
リリスが食事を終えるまでの間、今度はレアの方から色々と質問を行う。彼女が冒険者という職業の人間でこの街に訪れた理由は分かったが、ここから肝心なのは街の脱出手段であり、この廃墟から抜け出した後に何処に向かえば人が存在する街に辿り着けるのかを尋ねる。
「リリスは魔法が使えると言ってたけど、どんな魔法を使えるの?」
「え?言いませんでしたっけ、回復魔法ですけど……」
「いや、どんな感じに魔法が使えるのか知りたいんだけど……」
「ああ、なるほど。でも、私が扱えるのは「ヒール」という回復魔法だけです。今は魔力が少ないので使えませんけど」
「へえ……」
リリスの話によると回復魔法にも複数の種類が存在し、簡単な怪我ならば治せる「ヒール」だけらしい。リリスはレベルが低いので他の回復魔法は扱えず、それでも治癒魔術師の職業の人間は希少なので重宝されるらしい。
「私の場合は本気を出せば骨折のような怪我でも治すことができます。まあ、回復するまで多少の時間は掛かりますし、一度発動すれば魔力が回復するまでしばらくは魔法は使えません」
「へえっ、魔力はどうやって回復するの?」
「普通に身体を休ませる行為で回復します。一番手っ取り早いのは眠る事ですね」
「なるほど……それ以外の回復手段は?」
「薬ぐらいしかありませんね。治療院で販売している「魔力回復薬」という薬がありますが、これは物凄く高価なので大抵の人間は自然に回復するまで休むことを選びます」
「そうなんだ」
回復魔法の種類と魔力の回復手段を教えてもらい、忘れないようにレアは学生手帳のメモに書き記しておく。この世界に飛ばされた時に持ってきていた鞄は帝国の兵士に奪われたが、ポケットに入れていた学生手帳とスマートフォンとボールペンだけは無事だった。
「そうだ、この街から脱出したいんだけどリリスが来た街までどれくらいの距離がある?」
「そうですね。私が居た街まで馬車で移動しても二日ぐらいかかりましたから……徒歩だと一週間ぐらいですかね」
「そんなに遠いの!?」
「だから私達も引き返す事ができないので街の中に入ったんですよ。可能性は低いですけど、この街を探索している他の冒険者と遭遇する機会があるんじゃないかと思っていたんですけど……」
予想以上に他の街との距離があることにレアは驚き、同時にリリス達が街に引き返さなかった理由が判明したる。だが、どうしてリリス達がゴブリンが支配しているこの街の調査に赴いた事が気にかかり、試しに訪ねてみる。
「リリスはさっき冒険者ギルドに命令されてこの街の調査に来たと言ってたよね。なんでギルドはこの街の調査を命じたの?」
「ここは元々は帝国が管理していた街ですからね。近々、この街を取り戻すために帝国が軍隊を派遣する予定があるんです。だから事前に冒険者ギルドに依頼して冒険者達に街に生息するゴブリンの情報収集を行うように依頼したというわけです」
「え?なら、その軍隊が訪れるまで待っていれば……」
「調査に向かわせた冒険者が戻って来なければ流石にギルドも不振に感じますよ。まずは第二の調査隊を選定し、派遣を行うまでに数日は掛かるでしょうね。その調査隊に保護してもらえればいいんですけど、……」
「う~んっ……そう考えると何時まで籠城すればいいのか分からない訳か」
リリスによれば現在二人が居る教会も必ずしも安全地帯とは言い切れず、反響石の効果が薄い魔物が訪れる可能性も十分にあった。実際にレアが教会に訪れた時は先住者が居たと思われるが、二日経過しても戻ってこなかったことから既に魔物に殺されている可能性も高い。
「しょうがない、自力で脱出するしかないか……一週間も歩くのはだるいな」
「それは止めた方が良いですよ。この周辺一帯は草原が広がっているんですけど、ゴブリン以上に危険な魔物がうようよと存在します。何も準備しないで移動するなんて自殺行為です。ましてや、私は戦えませんからね。どうしても街に出るとしたらまずは乗り物を確保、それと十分な食料と水を用意しないといけませんね」
「う~ん……」
レアはリリスの話を聞いて文字変換の能力を使えば十分な食料と水も用意できるが、問題なのは乗り物だった。
「何ですかそれ?なんか物凄く精巧な道具に見えるんですけど……」
「これは……只の目覚まし時計です」
「嘘ですよね?絶対に嘘ですよね!?」
スマートフォンを興味深そうに覗き込むリリスを適当に誤魔化し、試しにレアは解析を発動させてスマートフォンの状態を調べる。
『スマートフォン――最新式の通信端末 状態:充電切れ』
「やっぱり電池切れか。まあ、使えても連絡なんてできないんだろうけど……一応、試してみるか」
『スマートフォン――最新式の通信端末 状態:充電完了』
文字変換の能力を発動させてレアは状態の項目の文字を変更させ、彼はスマートフォンを起動させる。無事に「充電完了」の状態に変化されて問題なく電源が点いた。
「これでよし、まあ……電波は当然通じないか」
「デンパ?」
電池は回復しても電波が通っていなければ機能に制限が入り、当然だが電話もネットに繋げることも出来ない。それでも事前に入っているアプリの類は幾つか存在し、時計や電卓、ライトやカメラ等の機能は復活した。
「勝ってもらったばっかりで使ってないから忘れてたよ」
「あの……本当に何なんですかこれ?それにこれらの道具は何処から持ってきたんですか?」
リリスは教会内に残してきた電灯を持ち上げながら疑問を抱き、彼女からすればスマートフォンも電灯も見たこともない道具なので不思議そうにレアに問い質す。一から説明すると長くなるのでレアは適当に誤魔化す事にした。
「これは……俺の能力で作り出した道具だよ」
「能力?あ、もしかして生産職の方だったんですか?」
「生産職?」
「回復薬を作り出す「薬師」武器や防具を作り出す「鍛冶職人」のような職業の総称ですよ。そういえばレアさんの職業を聞いていませんでしたね。何の職業に就いてるんですか?」
レアは自分のステータス画面に表示されている職業の項目に視線を向け、画面に表示された「無し」という文字に眉をしかめる。
「無し……だけど」
「え?どういう意味ですか?」
「いや、俺が知りたいぐらいだよ」
文字変換の能力を口で説明するのは難しく、仕方なくレアは落ちていた破片を拾い上げて彼女に見せつける。
「物体を別の物体に変換させる能力、かな?」
「物体を変換?意味がよくわからないんですけど……」
「まあ、見ててよ」
リリスの目の前でレアは「破片」に解析を発動させ、視界に表示された詳細画面に「文字変換」の能力を発動させる。リリスからすればレアが虚空に指を伸ばしているようにしか見えずに彼女は訝しむ。
破片の詳細画面の説明文を文字変換の能力で書き換えた瞬間、破片が光り輝いて美味しそうなクリームパンへと変化を果たす。それを見ていたリリスは唖然とするが、そんな彼女にレアはクリームパンを差し出す。
「召し上がれ」
「あ、どうも……って、何ですか今のは!?もしかして錬金術士の「物質変換」ですか!?だけど、金属を食物に変えるなんて聞いたことがありません」
「錬金術師?そんな職業もあるんだ」
「他には!?他の物に変化させる事は出来ないんですか?(もぐもぐっ)」
「いや、食べながら詰め寄らないでくれる!?」
能力で作り出したパンを食べながらリリスが次々と質問を行うが、レアは嘘を吐いても仕方がないので彼女に自分の能力を説明する。
「俺の能力は物体を変化させて他の物を作り出せるけど、何でも作り出せる訳じゃない(文字数の問題で)」
「ほほう、それは興味深いですね。じゃあ、これらの道具もルノさんが作り出したんですか?」
「そうそう。あ、そういえばお腹が空いているなら食料が幾らか余ってるけど、食べる?」
「食べます!!正直、ずっと何も食べていなかったので助かります!!」
レアの提案にリリスは激しく首を縦に頷き、事前にレアが作り出して置いた食料を分けて貰う。この廃墟の街に訪れてからずっと何も食べていなかったらしく、彼女は感動したように涙ぐむ。
「ううっ……まさかこんな場所でこんなにおいしい食べ物にありつけるとは思いませんでした」
「そんなに飢えていたのか……たんとお食べ」
「いや、でも本当に美味しいですねこれ。私が持ってきたパンはパサパサで食えたもんじゃないんですけど、このパンは出来立てのように柔らかいですね」
「まあ、ある意味出来立てほやほやだからね」
リリスが食事を終えるまでの間、今度はレアの方から色々と質問を行う。彼女が冒険者という職業の人間でこの街に訪れた理由は分かったが、ここから肝心なのは街の脱出手段であり、この廃墟から抜け出した後に何処に向かえば人が存在する街に辿り着けるのかを尋ねる。
「リリスは魔法が使えると言ってたけど、どんな魔法を使えるの?」
「え?言いませんでしたっけ、回復魔法ですけど……」
「いや、どんな感じに魔法が使えるのか知りたいんだけど……」
「ああ、なるほど。でも、私が扱えるのは「ヒール」という回復魔法だけです。今は魔力が少ないので使えませんけど」
「へえ……」
リリスの話によると回復魔法にも複数の種類が存在し、簡単な怪我ならば治せる「ヒール」だけらしい。リリスはレベルが低いので他の回復魔法は扱えず、それでも治癒魔術師の職業の人間は希少なので重宝されるらしい。
「私の場合は本気を出せば骨折のような怪我でも治すことができます。まあ、回復するまで多少の時間は掛かりますし、一度発動すれば魔力が回復するまでしばらくは魔法は使えません」
「へえっ、魔力はどうやって回復するの?」
「普通に身体を休ませる行為で回復します。一番手っ取り早いのは眠る事ですね」
「なるほど……それ以外の回復手段は?」
「薬ぐらいしかありませんね。治療院で販売している「魔力回復薬」という薬がありますが、これは物凄く高価なので大抵の人間は自然に回復するまで休むことを選びます」
「そうなんだ」
回復魔法の種類と魔力の回復手段を教えてもらい、忘れないようにレアは学生手帳のメモに書き記しておく。この世界に飛ばされた時に持ってきていた鞄は帝国の兵士に奪われたが、ポケットに入れていた学生手帳とスマートフォンとボールペンだけは無事だった。
「そうだ、この街から脱出したいんだけどリリスが来た街までどれくらいの距離がある?」
「そうですね。私が居た街まで馬車で移動しても二日ぐらいかかりましたから……徒歩だと一週間ぐらいですかね」
「そんなに遠いの!?」
「だから私達も引き返す事ができないので街の中に入ったんですよ。可能性は低いですけど、この街を探索している他の冒険者と遭遇する機会があるんじゃないかと思っていたんですけど……」
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「リリスはさっき冒険者ギルドに命令されてこの街の調査に来たと言ってたよね。なんでギルドはこの街の調査を命じたの?」
「ここは元々は帝国が管理していた街ですからね。近々、この街を取り戻すために帝国が軍隊を派遣する予定があるんです。だから事前に冒険者ギルドに依頼して冒険者達に街に生息するゴブリンの情報収集を行うように依頼したというわけです」
「え?なら、その軍隊が訪れるまで待っていれば……」
「調査に向かわせた冒険者が戻って来なければ流石にギルドも不振に感じますよ。まずは第二の調査隊を選定し、派遣を行うまでに数日は掛かるでしょうね。その調査隊に保護してもらえればいいんですけど、……」
「う~んっ……そう考えると何時まで籠城すればいいのか分からない訳か」
リリスによれば現在二人が居る教会も必ずしも安全地帯とは言い切れず、反響石の効果が薄い魔物が訪れる可能性も十分にあった。実際にレアが教会に訪れた時は先住者が居たと思われるが、二日経過しても戻ってこなかったことから既に魔物に殺されている可能性も高い。
「しょうがない、自力で脱出するしかないか……一週間も歩くのはだるいな」
「それは止めた方が良いですよ。この周辺一帯は草原が広がっているんですけど、ゴブリン以上に危険な魔物がうようよと存在します。何も準備しないで移動するなんて自殺行為です。ましてや、私は戦えませんからね。どうしても街に出るとしたらまずは乗り物を確保、それと十分な食料と水を用意しないといけませんね」
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