1,019 / 1,110
嵐の前の静けさ
第998話 炎の大巨人
しおりを挟む
「ずっと監視されてたなんて……全然気づかなった」
「仕方ないでござる、それほどまでにこの鼠達は完璧に気配を消していたでござる。しかし、何故か急に襲ってきたのは気になるでござるが……」
「あっ!?ナイ君が目を覚ましたよ!!」
「う~んっ……」
会話の際中にモモに胸に顔を挟まれて苦しそうな表情をしたナイが目を覚ますと、頭を抑えながら起き上がる。怪我は完璧に治っていたが、まだ完全には体力が戻っていないのか気分が悪そうだった。
「ううっ……綺麗な花畑で爺ちゃんとゴマンと花冠を作っていた夢を見た気がする」
「それは危なかったでござるな。ちゃんと戻って来れてよかったでござる」
「ナイ君!!元気になって良かったよ~!!」
「もう、心配かけさせないでよ!!」
ナイはモモとリーナに抱きしめられ、この時に彼女達の大きな乳房を押し当てられる形となる。普段のナイなら頬を赤くさせて離れていたかもしれないが、まだ体力が戻り切っていないせいで彼女達を引き剥がせない。
「ううっ……力が入らない」
「当然でござる。あれほど暴れた後なら普通は何日か動けないでござるよ」
「お腹が空いた……肉まんが食べたい」
「え?肉まん?ナイ君、肉まんが好きなの?」
「何故か急に食べたくなった」
二人の大きな胸を押し当てられたせいかナイは肉まんが無性に食べたくなったが、生憎と病み上がりの人間にそんな物は食べさせられない。モモはすぐにナイのためにおかゆを作る事を決め、厨房に向かう事にした。
「じゃあ、私が料理を作ってくるね!!」
「モモ殿、一人だと危険でござる。拙者も行くでござるよ」
「そう?じゃあ、クノちゃんも一緒に作ろう!!」
料理を作りに向かおうとしたモモにクノも付いて行くと、残されたナイはリーナから色々と事情を聞く。自分が寝ている間に何が起きたのか聞かなければならなかった――
――同時刻、ハマーンは攻防にて自分の弟子達と共にナイの旋斧と岩砕剣を打ち直していた。この二つの魔剣はナイの所有物なのだが、彼が気絶した時にハマーンが魔剣を攻防へ運び出す。
「親方……本当に大丈夫なんですか?あの坊主の許可もなく、勝手に武器を打ち直しちゃって……」
「大丈夫じゃ、ナイの奴なら怒ったりはせん。それにこれはナイのためじゃ」
「えっ!?親方、今あの坊主の事を名前で言いました!?」
「なんじゃ?何か変な事を言ったか?」
ハマーンが「ナイ」の名前を口にした事に弟子達は驚き、基本的に彼は親しい人間しか名前で呼ぶ事はない。彼は若者の男性を相手にするときは「坊主」というが、自分が認めた人間ならば呼び捨てにする。
既にハマーンはナイの実力を認め、そんな彼のためにハマーンは旋斧と岩砕剣を打ち直す。この二つの武器は兄弟剣であるが、構成された素材や武器としての性質は大きく異なる。
(ナイが全力で戦えるようにこの二つの魔剣も鍛え上げねばならん……だが、儂の身体が持つかどうか)
作業の途中でハマーンは激しく咳き込み、口元に手を押し当てる。その手には血が滲み、それを見た弟子達は心配した声を上げた。
「親方!!やっぱり、これ以上は無理です!!親方の身体はもう……!!」
「やかましいわい……自分の身体の事は自分がよく知っとる」
「親方……」
「安心しろ、儂は死なん。何があろうと仕事を完璧に終わらせるまでは……な」
恐らくは今回の遠征とナイの武器を鍛え上げる事が自分の最後の「仕事」になる事を予想し、彼は熱心に剣を打ち続ける。その様子を弟子達は心配しながらも見守る事しかできなかった――
「これで止めだよ!!」
「ゴガァアアアッ!?」
飛行船の右方面の戦闘ではテンが最後のマグマゴーレムの胴体に退魔刀を叩き込み、彼女の退魔刀の能力によって炎の魔力を掻き消されたゴーレムは砕け散る。この際に体内から核が転がり落ちると、それを確認したテンは額の汗を拭う。
「よし……全員、生きてるね!?死んでるやつは返事しな!!」
「そんな古典的な言い回し……」
「い、生きてますが……流石にきついです」
テンの言葉にミイナは呆れ、そんな彼女に肩を貸して貰っているのがヒイロだった。彼女は火属性の魔剣使いであるため、マグマゴーレムとの戦闘では得意の魔法剣が使えずに一番に苦労していた。
既に左方面に集まっていたマグマゴーレムは打ち倒され、全員の無事を確認するとテンは疲れた表情で座り込む。今日はこれからグマグ火山に出向いてマグマゴーレムを討伐する予定だったが、朝から100体近くのマグマゴーレムの相手にさせられて疲労が最高潮に達する。
「くそっ……こいつらのせいで余計な体力を使ったね」
「だが、これで相当な数のマグマゴーレムを減らせたはずだ。あと少しで目的は達成する」
「そうだぞテン!!私はまだまだ戦えるぞ!!」
「一昨日までは熱気で碌に動けなかったくせに……」
雨が降った影響か今日は比較的に涼しく、飛行船が到着した際はあまりの熱気にまともに動けなかったルナも完全に元気を取り戻していた。それに火山周辺地域の熱気が収まったのは雨が降った事だけが原因ではなく、この三日間の間に倒したマグマゴーレムも関係していると思われた。
「我々はこの三日の間に300匹近くのマグマゴーレムを倒した。その影響で火山に生息するマグマゴーレムの数が減り、熱気が下がったのだろう」
「そう考えるととんでもない話だね。環境に影響を与えるだけの魔物を倒しまくったわけかい」
「恐らく、もう火山にはそれほどのマグマゴーレムは残っていないだろう。だが、火口付近にはまだ残っているはずだ。そいつらを掃討するまでは戻る事はできん」
「うえっ……火口って、暑そうだな」
ロランの見立てでは火山に生息するマグマゴーレムはもう火口付近にしか残っておらず、次の戦いが最後になると確信していた。ルナは火口に向かうという話に嫌な表情を浮かべるが、ナイもゴウカも頼れない以上は彼女も戦力として連れていくしかない。
「ルナ、あんたはナイの代わりだよ。しっかりと頑張るんだよ」
「ええっ……ナイはまだ目覚めないのか?」
「イリアの話だともうそろそろ目覚めるそうだけど、仮に目覚めてもそんな簡単に動ける状態じゃ……!?」
会話の途中でテン達は異様な気配を感じ取り、飛行船へ視線を向けるた。正確には飛行船の向かい側、つまりは飛行船の左方面に何かが起きたらしく、視線を向けた直後に火柱が上がった。
飛行船の左方面で火柱が上がり、それを見たテンはロランに顔を向け、二人は頷くと飛行船を回り込むように移動する。わざわざ飛行船の甲板に戻るよりも回り込んだ方が早いと判断した上での行動だった。
「今度はいったい何なんだい!?」
「分からん、だが……こちらにとっては不都合なことが起きたのは間違いない!!」
「そりゃそうだろうね!!」
ロランの言葉にテンは否定できず、まだ疲れも抜けきっていないのに走りまわされる事に苛立ちを抱きながらも飛行船を迂回して左方面に辿り着く。そこには信じられない光景が映し出された。
「ゴガァアアアアッ!!」
「くっ……何なんですの、この化物は!?」
「ドリス、落ち着け!!」
飛行船の左方面にはテン達が倒したマグマゴーレムよりも倍近くの大きさを誇るマグマゴーレムが存在し、その全長は軽く10メートルはあった。そのあまりの巨体にテンは唖然とした。
「な、何だいこいつは!?」
「おおっ!?デカいぞ、あいつ!?」
「まさかゴーレムキング……いや、違うのか?」
突如として出現した巨大ゴーレムは咆哮を上げ、その姿を目撃した者は最初は「ゴーレムキング」の名前が思い浮かぶ。しかし、実際にゴーレムキングと対峙した者達はすぐにそれが誤りだと気付く。
ゴーレムキングの巨体は30メートルを超えるため、実際のゴーレムキングと比べると小さい。それでも普通のマグマゴーレムよりも何倍もの大きさを誇る事には変わりはなく、更に全身に燃え盛る炎を纏っていた。
ゴーレムキングは全身に炎を纏う能力までは持ち合わせておらず、そのためにテン達の前に現れたのは大量の火属性の魔力を吸い上げて力を増したマグマゴーレムという事になる。しかし、どれだけの魔力を集めればここまで大きくなるのかとテンは動揺を隠せない。
「仕方ないでござる、それほどまでにこの鼠達は完璧に気配を消していたでござる。しかし、何故か急に襲ってきたのは気になるでござるが……」
「あっ!?ナイ君が目を覚ましたよ!!」
「う~んっ……」
会話の際中にモモに胸に顔を挟まれて苦しそうな表情をしたナイが目を覚ますと、頭を抑えながら起き上がる。怪我は完璧に治っていたが、まだ完全には体力が戻っていないのか気分が悪そうだった。
「ううっ……綺麗な花畑で爺ちゃんとゴマンと花冠を作っていた夢を見た気がする」
「それは危なかったでござるな。ちゃんと戻って来れてよかったでござる」
「ナイ君!!元気になって良かったよ~!!」
「もう、心配かけさせないでよ!!」
ナイはモモとリーナに抱きしめられ、この時に彼女達の大きな乳房を押し当てられる形となる。普段のナイなら頬を赤くさせて離れていたかもしれないが、まだ体力が戻り切っていないせいで彼女達を引き剥がせない。
「ううっ……力が入らない」
「当然でござる。あれほど暴れた後なら普通は何日か動けないでござるよ」
「お腹が空いた……肉まんが食べたい」
「え?肉まん?ナイ君、肉まんが好きなの?」
「何故か急に食べたくなった」
二人の大きな胸を押し当てられたせいかナイは肉まんが無性に食べたくなったが、生憎と病み上がりの人間にそんな物は食べさせられない。モモはすぐにナイのためにおかゆを作る事を決め、厨房に向かう事にした。
「じゃあ、私が料理を作ってくるね!!」
「モモ殿、一人だと危険でござる。拙者も行くでござるよ」
「そう?じゃあ、クノちゃんも一緒に作ろう!!」
料理を作りに向かおうとしたモモにクノも付いて行くと、残されたナイはリーナから色々と事情を聞く。自分が寝ている間に何が起きたのか聞かなければならなかった――
――同時刻、ハマーンは攻防にて自分の弟子達と共にナイの旋斧と岩砕剣を打ち直していた。この二つの魔剣はナイの所有物なのだが、彼が気絶した時にハマーンが魔剣を攻防へ運び出す。
「親方……本当に大丈夫なんですか?あの坊主の許可もなく、勝手に武器を打ち直しちゃって……」
「大丈夫じゃ、ナイの奴なら怒ったりはせん。それにこれはナイのためじゃ」
「えっ!?親方、今あの坊主の事を名前で言いました!?」
「なんじゃ?何か変な事を言ったか?」
ハマーンが「ナイ」の名前を口にした事に弟子達は驚き、基本的に彼は親しい人間しか名前で呼ぶ事はない。彼は若者の男性を相手にするときは「坊主」というが、自分が認めた人間ならば呼び捨てにする。
既にハマーンはナイの実力を認め、そんな彼のためにハマーンは旋斧と岩砕剣を打ち直す。この二つの武器は兄弟剣であるが、構成された素材や武器としての性質は大きく異なる。
(ナイが全力で戦えるようにこの二つの魔剣も鍛え上げねばならん……だが、儂の身体が持つかどうか)
作業の途中でハマーンは激しく咳き込み、口元に手を押し当てる。その手には血が滲み、それを見た弟子達は心配した声を上げた。
「親方!!やっぱり、これ以上は無理です!!親方の身体はもう……!!」
「やかましいわい……自分の身体の事は自分がよく知っとる」
「親方……」
「安心しろ、儂は死なん。何があろうと仕事を完璧に終わらせるまでは……な」
恐らくは今回の遠征とナイの武器を鍛え上げる事が自分の最後の「仕事」になる事を予想し、彼は熱心に剣を打ち続ける。その様子を弟子達は心配しながらも見守る事しかできなかった――
「これで止めだよ!!」
「ゴガァアアアッ!?」
飛行船の右方面の戦闘ではテンが最後のマグマゴーレムの胴体に退魔刀を叩き込み、彼女の退魔刀の能力によって炎の魔力を掻き消されたゴーレムは砕け散る。この際に体内から核が転がり落ちると、それを確認したテンは額の汗を拭う。
「よし……全員、生きてるね!?死んでるやつは返事しな!!」
「そんな古典的な言い回し……」
「い、生きてますが……流石にきついです」
テンの言葉にミイナは呆れ、そんな彼女に肩を貸して貰っているのがヒイロだった。彼女は火属性の魔剣使いであるため、マグマゴーレムとの戦闘では得意の魔法剣が使えずに一番に苦労していた。
既に左方面に集まっていたマグマゴーレムは打ち倒され、全員の無事を確認するとテンは疲れた表情で座り込む。今日はこれからグマグ火山に出向いてマグマゴーレムを討伐する予定だったが、朝から100体近くのマグマゴーレムの相手にさせられて疲労が最高潮に達する。
「くそっ……こいつらのせいで余計な体力を使ったね」
「だが、これで相当な数のマグマゴーレムを減らせたはずだ。あと少しで目的は達成する」
「そうだぞテン!!私はまだまだ戦えるぞ!!」
「一昨日までは熱気で碌に動けなかったくせに……」
雨が降った影響か今日は比較的に涼しく、飛行船が到着した際はあまりの熱気にまともに動けなかったルナも完全に元気を取り戻していた。それに火山周辺地域の熱気が収まったのは雨が降った事だけが原因ではなく、この三日間の間に倒したマグマゴーレムも関係していると思われた。
「我々はこの三日の間に300匹近くのマグマゴーレムを倒した。その影響で火山に生息するマグマゴーレムの数が減り、熱気が下がったのだろう」
「そう考えるととんでもない話だね。環境に影響を与えるだけの魔物を倒しまくったわけかい」
「恐らく、もう火山にはそれほどのマグマゴーレムは残っていないだろう。だが、火口付近にはまだ残っているはずだ。そいつらを掃討するまでは戻る事はできん」
「うえっ……火口って、暑そうだな」
ロランの見立てでは火山に生息するマグマゴーレムはもう火口付近にしか残っておらず、次の戦いが最後になると確信していた。ルナは火口に向かうという話に嫌な表情を浮かべるが、ナイもゴウカも頼れない以上は彼女も戦力として連れていくしかない。
「ルナ、あんたはナイの代わりだよ。しっかりと頑張るんだよ」
「ええっ……ナイはまだ目覚めないのか?」
「イリアの話だともうそろそろ目覚めるそうだけど、仮に目覚めてもそんな簡単に動ける状態じゃ……!?」
会話の途中でテン達は異様な気配を感じ取り、飛行船へ視線を向けるた。正確には飛行船の向かい側、つまりは飛行船の左方面に何かが起きたらしく、視線を向けた直後に火柱が上がった。
飛行船の左方面で火柱が上がり、それを見たテンはロランに顔を向け、二人は頷くと飛行船を回り込むように移動する。わざわざ飛行船の甲板に戻るよりも回り込んだ方が早いと判断した上での行動だった。
「今度はいったい何なんだい!?」
「分からん、だが……こちらにとっては不都合なことが起きたのは間違いない!!」
「そりゃそうだろうね!!」
ロランの言葉にテンは否定できず、まだ疲れも抜けきっていないのに走りまわされる事に苛立ちを抱きながらも飛行船を迂回して左方面に辿り着く。そこには信じられない光景が映し出された。
「ゴガァアアアアッ!!」
「くっ……何なんですの、この化物は!?」
「ドリス、落ち着け!!」
飛行船の左方面にはテン達が倒したマグマゴーレムよりも倍近くの大きさを誇るマグマゴーレムが存在し、その全長は軽く10メートルはあった。そのあまりの巨体にテンは唖然とした。
「な、何だいこいつは!?」
「おおっ!?デカいぞ、あいつ!?」
「まさかゴーレムキング……いや、違うのか?」
突如として出現した巨大ゴーレムは咆哮を上げ、その姿を目撃した者は最初は「ゴーレムキング」の名前が思い浮かぶ。しかし、実際にゴーレムキングと対峙した者達はすぐにそれが誤りだと気付く。
ゴーレムキングの巨体は30メートルを超えるため、実際のゴーレムキングと比べると小さい。それでも普通のマグマゴーレムよりも何倍もの大きさを誇る事には変わりはなく、更に全身に燃え盛る炎を纏っていた。
ゴーレムキングは全身に炎を纏う能力までは持ち合わせておらず、そのためにテン達の前に現れたのは大量の火属性の魔力を吸い上げて力を増したマグマゴーレムという事になる。しかし、どれだけの魔力を集めればここまで大きくなるのかとテンは動揺を隠せない。
0
お気に入りに追加
58
あなたにおすすめの小説
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
『特別』を願った僕の転生先は放置された第7皇子!?
mio
ファンタジー
特別になることを望む『平凡』な大学生・弥登陽斗はある日突然亡くなる。
神様に『特別』になりたい願いを叶えてやると言われ、生まれ変わった先は異世界の第7皇子!? しかも母親はなんだかさびれた離宮に追いやられているし、騎士団に入っている兄はなかなか会うことができない。それでも穏やかな日々。
そんな生活も母の死を境に変わっていく。なぜか絡んでくる異母兄弟をあしらいつつ、兄の元で剣に魔法に、いろいろと学んでいくことに。兄と兄の部下との新たな日常に、以前とはまた違った幸せを感じていた。
日常を壊し、強制的に終わらせたとある不幸が起こるまでは。
神様、一つ言わせてください。僕が言っていた特別はこういうことではないと思うんですけど!?
他サイトでも投稿しております。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる