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砂漠の脅威
第911話 王国と巨人国
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「巨人国としては自分達の国の軍隊だけで土鯨の討伐を果たしたいところでしょうが、王国に魔石の提供を申し込んできた時点で土鯨の討伐は難航しているようですね。もしも問題が長引けば巨人国に王国は魔石を提供し続けなければなりません。そうなると王国としても出費が重なりますし、それに巨人国側が本当に土鯨の討伐に積極的なのかどうか見極める必要があります」
「見極める?何を?」
「巨人国側がわざと土鯨の討伐を行わず、王国から砂船を動かすための風属性の魔石だけを回収していないかどうかを確かめるためですよ」
「…………」
イリアの話を聞いてナイはそんな事があり得るのかと思い、既に土鯨のせいで大型の砂船が破壊されて船員もたった一人を除いて皆殺しにされた。そんな状況にも関わらずに巨人国側は今回の問題を利用して、王国から魔物の討伐という大義名分の元で魔石を提供してもらうなど有り得るのかと思った。
しかし、国の問題というのは簡単な話ではなく、王国側としても巨人国軍が土鯨を確実に討伐できる保証がなければ高価な魔石を提供し続けるわけにもいかない。そこで国王はアチイ砂漠の現状把握と、もしも巨人国が土鯨の問題に追いつめられていたとしたら、王国軍が討伐に強力する事で恩を売れる。
「王国側として一番に都合がいいのは巨人国から協力体制を敷いた後、二度目の魔石の提供を申し込まれる前に土鯨を討伐する事です。そうすれば王国は巨人国に恩を売り、両国の関係は王国が優位に立つでしょう」
「なんか……政治って難しい話だと思いました」
「善意だけでは政治は治められません、ナイさんにとっては世知辛い話ですけどね」
今回の国王の軍隊の遠征は決して巨人国を救うためだけの善意ではなく、あくまでも王国が巨人国の優位に立つための派遣という事になる。それでもアチイ砂漠に現れた土鯨が人類の脅威である事は事実であり、このままでは大勢の人間が犠牲になる。だからこそ軍隊を派遣しなければならないのも事実だった――
――イリアとの話を終えた後、彼女もこれから色々と忙しくなるらしく、ナイは今日の所は城を後にしてビャクと共に王都の外へ出向く。
悩み事がある時はナイはビャクを連れて王都の外に赴き、誰も人がいない場所でビャクと共に過ごす事が多い。昔と違ってナイの周りには大勢の人間がいるため、こうしてビャクと二人きりでいる時間は最近は滅多になかった。
「何だか……やるせないな」
「ウォンッ?」
草原にてナイは寝そべったビャクに背中を預けて空を見上げ、今回の王国軍の遠征に関して色々と考える。当然ではあるが今回の土鯨の討伐にはナイも援軍として派遣される事は確定していた。
イリアと話す前は巨人国の領地で危険な魔物が現れ、その討伐のためにナイは全力を尽くすつもりだった。しかし、国同士の関係と問題を聞かされた後だとやる気が起きない。
(結果的には大勢の人を救う事になるのは間違いないけど……何だかなぁっ)
国同士の思惑はどうであれ、土鯨の存在を放置できないのは揺るがない事実であり、そのためには両国の軍隊が力を合わせなければならない。難しく考えすぎずにナイは困っている人がいるのならば全力で助ける事だけを考える。
「さてと……そろそろ戻ろうか」
「ウォンッ!!」
ビャクと共にのんびりと過ごしたお陰で気が晴れたナイは起き上がると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あ、ここに居ました!!ナイさ~ん!!」
「やっと見つけた……ずっと探してた」
「えっ?ヒイロにミイナ?どうしたの急に……」
「ウォンッ?」
ナイが声のする方向を振り返ると白馬に跨ったミイナとヒイロの姿が視界に入り、どうして仕事中の二人が王都の外にまで出向いているのかと疑問を抱く。
二人は白馬から降りるとナイの元に駆けつけ、若干興奮した様子でヒイロはナイの腕を掴む。ヒイロの行為にナイは戸惑うが彼女は焦った様子で話しかける。
「ナイさん、急いで工場区の方に来て下さい!!」
「ど、どうしたの急に?」
「ハマーン技師がナイを呼んでる。飛行船を飛ばすのにどうしてもナイの力が必要みたい」
「僕の……?」
「ウォンッ?」
二人の話によると現在は工場区に働く鍛冶師の代表となったハマーンがナイを呼び出したらしく、急いで王都へ帰還する――
――工場区内に存在する造船所には飛行船「フライングシャーク号」と、新型の飛行船が並んでいた。新型の飛行船はフライングシャーク号と同程度の大きさだが、違いがあるとすれば新型の飛行船には砲台が設置されていた。
新型の飛行船の名前は「スカイシャーク号」と呼ばれ、こちらもフライングシャーク号と同様に外見は鮫の形を模している。大きな違いがあるとすれば鮫の口元の部分には砲台が設置され、こちらにはアルトとハマーンが作り出した「魔導大砲」という兵器が搭載されている。
イチノでも利用していた大砲型の魔道具を更に改造を加え、より強力な兵器へと造り替える。この魔導大砲は魔石を砲弾の代わりに発射する大砲だが、新型の飛行船には大型の魔導大砲が搭載されており、正面の敵に攻撃する事が可能となった。魔導大砲の威力は上級砲撃魔法にも匹敵するため、土鯨との戦闘でも役立つと期待されていた。
ナイがスカイシャーク号の甲板に辿り着くと、既にハマーンが待ち構えていた。彼はナイが訪れると困った表情を浮かべて話しかける。
「おう、やっと来たか坊主……実は困った事が起きてな、坊主に力を貸してほしいんだ」
「困った事……ですか?」
「ああ、お主の力を借りたい。というよりもお主の力がどうしても必要なんじゃ」
ハマーンの言い回しにナイは不思議に思ったが、とりあえずは彼からは話を伺う。ハマーンは最初に新型の飛行船の完成が間近な事を説明した。
「この新型の飛行船は旧式の飛行船の構造を把握して俺なりに改造を加えて作り上げた飛行船なんだが、こいつの動力は旧式と同じく火竜の経験石を使ってる」
「前に僕達が倒した火竜の経験石を使ってるんですよね?」
「ああ、その通りだ。だが、旧式の方と比べて新型の飛行船の経験石は扱い方がちょっと難しくてな……火属性の魔力を送り込む調整が難しいんだ」
「はあっ……」
新型の飛行船はほぼ完成していたが、問題はいくつか残っており、その中で一番難航しているのが魔力の調整だった。
「この飛行船を動かすには大量の火属性の魔石が必要なんだが、うちの方は在庫が切れかかってるんだ。だから坊主にも新しい魔石を調達して貰いたくてな」
「えっ……魔石ですか?」
「ああ、ちょっと危険だが坊主にグマグ火山に向かって欲しい。あそこならもう火竜は存在しないから良質な火属性の魔石が取り放題のはずじゃ」
「グマグ火山……」
ナイはグマグ火山と言われて火竜やゴーレムキングと戦った火山である事を思い出す。ハマーンによれば現在のグマグ火山は火竜が死亡した事で、火山周辺の生態系が変化したらしく、現在は多数の魔物が住み着いて冒険者でも迂闊に近づけない危険地帯と化していた。
「火山に行けば良質な火属性の魔石の原石がいくらでも取り放題のはずじゃ。だが、今のグマグ火山には野生の魔物が出没するようになったから生半可な腕の冒険者には任せられん。そこでお主に魔石の採取を頼みたいんじゃ」
「それはいいですけど、僕一人で向かうんですか?」
「いや、アルトから許可は取ってある。白狼騎士団とリーナの協力は取り次いでおるし、ついでに他にも何人か同行させるらしいから安心してくれ」
「ああ、なるほど。そういう事ならいいですよ」
既にアルトにも話を通っている事を知ったナイはそれならば問題ないと思い、ハマーンの頼みを引き受ける事にした。
「見極める?何を?」
「巨人国側がわざと土鯨の討伐を行わず、王国から砂船を動かすための風属性の魔石だけを回収していないかどうかを確かめるためですよ」
「…………」
イリアの話を聞いてナイはそんな事があり得るのかと思い、既に土鯨のせいで大型の砂船が破壊されて船員もたった一人を除いて皆殺しにされた。そんな状況にも関わらずに巨人国側は今回の問題を利用して、王国から魔物の討伐という大義名分の元で魔石を提供してもらうなど有り得るのかと思った。
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「なんか……政治って難しい話だと思いました」
「善意だけでは政治は治められません、ナイさんにとっては世知辛い話ですけどね」
今回の国王の軍隊の遠征は決して巨人国を救うためだけの善意ではなく、あくまでも王国が巨人国の優位に立つための派遣という事になる。それでもアチイ砂漠に現れた土鯨が人類の脅威である事は事実であり、このままでは大勢の人間が犠牲になる。だからこそ軍隊を派遣しなければならないのも事実だった――
――イリアとの話を終えた後、彼女もこれから色々と忙しくなるらしく、ナイは今日の所は城を後にしてビャクと共に王都の外へ出向く。
悩み事がある時はナイはビャクを連れて王都の外に赴き、誰も人がいない場所でビャクと共に過ごす事が多い。昔と違ってナイの周りには大勢の人間がいるため、こうしてビャクと二人きりでいる時間は最近は滅多になかった。
「何だか……やるせないな」
「ウォンッ?」
草原にてナイは寝そべったビャクに背中を預けて空を見上げ、今回の王国軍の遠征に関して色々と考える。当然ではあるが今回の土鯨の討伐にはナイも援軍として派遣される事は確定していた。
イリアと話す前は巨人国の領地で危険な魔物が現れ、その討伐のためにナイは全力を尽くすつもりだった。しかし、国同士の関係と問題を聞かされた後だとやる気が起きない。
(結果的には大勢の人を救う事になるのは間違いないけど……何だかなぁっ)
国同士の思惑はどうであれ、土鯨の存在を放置できないのは揺るがない事実であり、そのためには両国の軍隊が力を合わせなければならない。難しく考えすぎずにナイは困っている人がいるのならば全力で助ける事だけを考える。
「さてと……そろそろ戻ろうか」
「ウォンッ!!」
ビャクと共にのんびりと過ごしたお陰で気が晴れたナイは起き上がると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あ、ここに居ました!!ナイさ~ん!!」
「やっと見つけた……ずっと探してた」
「えっ?ヒイロにミイナ?どうしたの急に……」
「ウォンッ?」
ナイが声のする方向を振り返ると白馬に跨ったミイナとヒイロの姿が視界に入り、どうして仕事中の二人が王都の外にまで出向いているのかと疑問を抱く。
二人は白馬から降りるとナイの元に駆けつけ、若干興奮した様子でヒイロはナイの腕を掴む。ヒイロの行為にナイは戸惑うが彼女は焦った様子で話しかける。
「ナイさん、急いで工場区の方に来て下さい!!」
「ど、どうしたの急に?」
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「僕の……?」
「ウォンッ?」
二人の話によると現在は工場区に働く鍛冶師の代表となったハマーンがナイを呼び出したらしく、急いで王都へ帰還する――
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新型の飛行船の名前は「スカイシャーク号」と呼ばれ、こちらもフライングシャーク号と同様に外見は鮫の形を模している。大きな違いがあるとすれば鮫の口元の部分には砲台が設置され、こちらにはアルトとハマーンが作り出した「魔導大砲」という兵器が搭載されている。
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ナイがスカイシャーク号の甲板に辿り着くと、既にハマーンが待ち構えていた。彼はナイが訪れると困った表情を浮かべて話しかける。
「おう、やっと来たか坊主……実は困った事が起きてな、坊主に力を貸してほしいんだ」
「困った事……ですか?」
「ああ、お主の力を借りたい。というよりもお主の力がどうしても必要なんじゃ」
ハマーンの言い回しにナイは不思議に思ったが、とりあえずは彼からは話を伺う。ハマーンは最初に新型の飛行船の完成が間近な事を説明した。
「この新型の飛行船は旧式の飛行船の構造を把握して俺なりに改造を加えて作り上げた飛行船なんだが、こいつの動力は旧式と同じく火竜の経験石を使ってる」
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「ああ、その通りだ。だが、旧式の方と比べて新型の飛行船の経験石は扱い方がちょっと難しくてな……火属性の魔力を送り込む調整が難しいんだ」
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