貧弱の英雄

カタナヅキ

文字の大きさ
上 下
923 / 1,110
番外編 獣人国の刺客

第906話 巨像兵

しおりを挟む
「こ、これはいったい……ま、まずい!?」
「王子!?」
「早く離れてください!!」


アルトのペンダントは磁石のようにオリハルコンの巨像の額に引き寄せられ、完全に嵌まってしまう。それを見たドリスとリンはアルトを離れさせると、額にペンダントが嵌め込まれた瞬間に巨像が徐々に震え出し、やがて兜の目元の部分が青く光り輝く。


「ドゴォオオンッ!!」
『うわぁあああっ!?』


が動き出したのを見て宝物庫の前に集まっていた騎士達は驚愕し、慌てて武器を抜いて巨像兵と向かい合う。

額に王家のペンダントを嵌めた事で巨像兵は起動したらしく、ゆっくりとアルトの方に視線を向けた。この時にアルトは骸骨騎士の事を思い出し、全員下がらせて自分が対応する事を告げる。


「皆、下がるんだ!!これは王家が作り出した物ならば僕を襲わない可能性もある!!」
「ですが、古城の外に居た人造ゴーレムはアルト王子も襲いましたよ!?」
「……お、襲われそうになった時は助けてくれ!!」


骸骨騎士は王族には手出しできないように仕込まれていたが、王城を守護していた人造ゴーレムの類はアルトが相手でも容赦なく襲い掛かった。しかし、この巨像兵が保管されている場所は王城内の宝物庫であり、外で古城を守っていた人造ゴーレムとは形も役目も異なる。

この宝物庫の守護役として設置されていたと思われる巨像兵にアルトは近づき、敵意がない事を示すために両腕を広げる。するとアルトを見た巨像兵は動きを止め、しばらくの間はじっと彼を見つめて動かなくなった。


「ドゴンッ……」
「……ぼ、僕は君達を造り出した王族の子孫だ。言葉は……分かるかい?」
「ドゴンッ……?」


アルトの言葉を聞いて巨像兵は首を傾げ、その様子を見てどうやらある程度の意思疎通はできるらしく、巨像兵は額に嵌め込まれたペンダントに触れてアルトを見下ろす。


「ドゴォンッ……」
「こ、これは……」
「ひ、跪いた!?」


巨像兵は何かを察したようにアルトの前に跪くと、その光景を見ていた者達は驚く。一方でアルトは巨像兵の額に嵌め込まれた自分のペンダントを確認してある推論を立てる。


「ど、どうやら僕のペンダントの魔力で動いているようだ。そのペンダントには僕の魔力が宿っているはずだからね、きっとそれで僕を主人か何かだと思っているんだろう」
「えっ……アルトのペンダントは魔石なの?」
「正確に言えば聖光石と呼ばれる魔水晶だよ。伝説の聖剣エクスカリバーにも使用されている魔水晶だ」


王国の王族だけが所持を許されるペンダントは「聖光石」と呼ばれる希少な聖属性の魔水晶であり、アルトは自分が所有するペンダントの魔力を吸い上げて巨像兵が動き出したと予測する。

アルトのペンダントには彼の魔力も混じっており、そのために巨像兵はアルトを自分の主人だと思い込んだらしい。恐らくは他の王族がペンダントを嵌めればその人物に従うと思われ、とりあえずは危害を与える様子はない事にアルトは安心した。


「ちょっと君……名前がないと不便だな。ドゴン君と呼んでいいかい?」
「ドゴンッ」
「う、頷いた……」
「こちらの言葉を理解できるようですわね……ちょっと可愛く見えてきました」


あまりの巨体に圧倒されるが巨像兵はアルトの言葉に素直に従い、とりあえずは独特な鳴き声をする事からアルトは「ドゴン君」と呼ぶことにした。

ドゴンはアルトの言葉を理解し、彼の指示に従って行動する。試しにアルトがいくつかの命令を与えるとドゴンは全てに従い、アルトの意思で自由に動かせる様子だった。


「どうやら完全に僕の言う事なら何でも聞くみたいだね」
「凄いです、アルト王子……ですけど、宝物庫の財宝は何処にあるんでしょうか」
「そこが一番気になる所だが……」


宝物庫の中には巨像兵のドゴン以外には特に何も見当たらず、宝物の類は保管されていなかった。ここまで来て何の収穫も無しとは拍子抜けしてしまうが、駄目元でアルトはドゴンに宝物庫にあった財宝の事を尋ねる。


「ドゴン君、君はここにずっといたんだろう?なら、ここにあった宝物は何処に移動したのか教えてくれるかい?」
「ドゴン?」
「宝物だよ、金貨とか魔石とか……何だったら武器でも防具でもいい。何か心当たりはないかい?」
「ドゴォンッ!!」


アルトの言葉を聞いてドゴンは自分の胸元を強く叩き、その行動を見てアルトは彼が何か知っているのかと思ったが、突如としてドゴンの胸元の部分が割れて左右に開かれる。



――ドゴンの胸元の甲冑部分が左右に分かれると、ドゴンの体内から大量の金貨や宝石が放出されて地面に散らばる。その光景を見たアルト達は唖然としてしまい、宝物庫の床に大量の金貨と宝石の山が出来上がった。





――王城の宝物庫に隠されていた巨像兵《ドゴン》には重大な秘密が隠されていた。それはドゴンの胸の部分は宝物を保管するために空洞となっており、そこには大量の宝物が隠されていた。

グマグ火山に出現した火竜、イチノでのゴブリンキングの引き起こした事件、そしてシンが引き起こした王都の反乱、これまでに起きた問題のせいで財政難を迎えていた王国だったが、ドゴンが保管していた財宝の回収に成功した事で経済の負担が大きく減った。

古城から膨大な財宝とさらにはオリハルコン製の巨像兵《ドゴン》を手に入れた事は喜ばしく、特に巨像兵に関しては後々に古城内の資料を調べたところによると、大昔の人間が「竜種」を倒すために作り出した人造ゴーレムだと発覚する。

人造ゴーレムは元々は魔物に対抗するために作り出された兵器だが、巨像兵の場合は宝物庫の番人という役目だけではなく、竜種を打ち倒すために作り出された最初の人造ゴーレムだと発覚した。しかし、製作の段階で色々と問題が起きた。

まずは巨像兵を造り出すためだけに大量のオリハルコンを使用してしまい、これによって当時の経済は圧迫された。オリハルコンは希少金属で加工するにも相当な技術が必要であるため、当時の王国の財政では一体作り出すだけで精いっぱいだった。そこで二体目以降は大きさと素材を変更し、最終的には人造ゴーレムを造り出す際はオリハルコン以外の素材を使うようになったという。

骸骨騎士は巨像兵の次に作り出された人造ゴーレムであり、その他の人造ゴーレムは特殊な鉱石で作り出された量産型の人造ゴーレムだった。だが、量産型の人造ゴーレムは巨像兵と異なって最初に命じた命令しか効かず、味方であろうが古城に近付く存在は容赦しない。

巨像兵は聖光石を動力にする事である程度の意思疎通はできるが、他の人造ゴーレムの場合は聖光石以外の魔石を動力にしており、しかも外側ではなく内側に動力を内蔵しているので動かす事はできない。比較的にまともに動いたのは骸骨騎士だけであり、この骸骨騎士だけは王族には手を出さない。



結局のところは人造ゴーレムの中で唯一の完成形は最初に作り出した巨像兵だけであり、それ以降の人造ゴーレムは魔物を倒すためだけの兵器としてしか利用されなかった。そして既に巨像兵以外の人造ゴーレムはナイの手によって破壊され、これでもう古城を守護する存在は消えてしまった――





――迷宮都市から帰還した後、アルトは自分のペンダントで起動させた巨像兵を王都まで連れ帰る事にした。正確にはアルトが離れようとしても巨像兵が勝手に付いてきてしまい、結局は巨像兵も一緒に連れて王都に帰るしかなかった。


「ドゴンッ、ドゴンッ♪」
「やれやれ……いい加減に解放してくれないかな」
「だ、大丈夫ですか王子?」
「割と楽しそう」
「うわぁっ……こうしてみると本当に大きいな」


王都の街道にてアルトは巨像兵に肩に担がれた状態で運んでもらい、そのせいで周囲の人々は唖然とした表情を浮かべて彼を見つめる。かなり恥ずかしい姿だがアルトが起動させたドゴンは彼の傍から離れず、結局は移動の際も彼を肩に担いで歩いていく。

どうやらドゴンはアルトの位置を確認する術があるらしく、こっそりと彼が離れようとするとドゴンはすぐに異変に気付いて彼の元に向かう。アルトが命令を与えればある程度の距離を開く事はできるが、あまりに離れ過ぎると勝手にドゴンはアルトの元へ向かう。

自分を起動したアルトを慕い、命令がない限りはアルトの傍から離れようとはしない。まるで騎士というよりはペットであり、一応はアルトが側にいれば危害を与えるわけではないため、仕方なく王都まで連れて行くしかなかった。


「あっ、皆!!お帰り~!!」
「ナイ君、帰ってきたんだね!!」
「あ、二人とも……迎えに来てくれたの?」


街道を歩いているとナイの元にモモとリーナが駆けつけ、二人は嬉しそうにナイの元に駆け寄ろうとしたがドゴンを目にして驚愕の表情を浮かべる。


「わわっ!?な、なにこの大きくて格好いいの!?」
「きょ、巨人族よりもデカい!?こんなの宿に入らないわよ!!」
「いやっ……ちょっと色々とあってね」
「たくっ……今度は何を連れ込んできたんだい」


二人が巨像兵を目にして驚いていると、今度はバルが聖女騎士団を率いて姿を現す。彼女は巨像兵を見て呆れた表情を浮かべ、他の女騎士達も動揺を隠せない。


「おおっ!?な、何だこれ!?第三王子、巨人族を騎士にしたのか!?」
「こらっ!!第三王子じゃなくて王子様と呼びな!!」
「あいてっ!?バ、バルだって王子と呼んでる癖に……」
「あたしはいいんだよ、ガキの頃から王子の世話をしてきたからね」
「はははっ……まあ、好きに呼んでくれて構わないよ」


約一か月ぶりのバル達との再会にアルトは朗らかな笑みを浮かべるが、まずは王城に戻って報告する方が先であり、一向は王城へと向かった。



――後に巨像兵は王族の守護者として歴史に名前を刻む事になるのだが、それはまだ先の話である。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)

排他的経済水域
ファンタジー
12歳の誕生日 冒険者になる事が憧れのケインは、教会にて スキル適性値とオリジナルスキルが告げられる 強いスキルを望むケインであったが、 スキル適性値はG オリジナルスキルも『スキル重複』というよくわからない物 友人からも家族からも馬鹿にされ、 尚最強の冒険者になる事をあきらめないケイン そんなある日、 『スキル重複』の本来の効果を知る事となる。 その効果とは、 同じスキルを2つ以上持つ事ができ、 同系統の効果のスキルは効果が重複するという 恐ろしい物であった。 このスキルをもって、ケインの下剋上は今始まる。      HOTランキング 1位!(2023年2月21日) ファンタジー24hポイントランキング 3位!(2023年2月21日)

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

処理中です...