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番外編 獣人国の刺客
第894話 迷宮都市へ
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「イリアさんの手紙によると、古城に忍び込むために協力してほしいそうだけど……」
「全く、どうして僕に相談しないで行ったのか……ナイ君、悪いんだがイリアの力になってくれるかい?勿論、僕も行かせてもらうよ」
「え?どうしてアルトも?」
「僕としても迷宮都市の古城の事は気になるからね……前の時は失敗したけど、君の力を借りればもしかしたら本当に古城へ入れるかもしれない。それにイリアが何の策も無しに古城へ挑むとは思えないんだ」
アルトもかつて失敗した古城の調査を再開したいという気持ちはあり、それに一応は友人であるイリアを放っておく事もできず、彼女の手助けのためにナイに協力を申し込む。
もう一度古城の調査を行いたいという気持ちもあったため、アルト自身も今回の迷宮都市の旅の同行を申し出る。別にナイとしては問題はないが仮にも王子であるアルトが王都の外に出ても問題ないのかと思ったが、その点に関してはアルトが他の者を説得するという。
「兄上に頼んで迷宮都市の調査の許可を貰ってくるよ。迷宮都市に挑む以上は相応の戦力を用意しないといけないからね、できる事ならリーナにも手を貸してほしいんだけど……ナイ君の方で頼んでくれるかい?」
「リーナに?」
「僕の白狼騎士団だけでは戦力不足だろうからね。それと聖女騎士団にも相談して誰か手を借してくれないか聞いておいてくれると助かるよ」
「分かった、ならテンさんにも話を伝えておくよ」
ナイはアルトの提案を受け入れ、まずは冒険者ギルドに立ち寄ってリーナがいないのかを確認し、その後に聖女騎士団の元に赴いて協力を仰げないのか尋ねる事にした――
――冒険者ギルドに到着すると、ナイはリーナに会いに来たことを伝える。受付嬢はナイが来ると慌ててギルドマスターに連絡し、すぐにナイはギルド長室に移動してギルドマスターから説明を受ける。
「えっ?リーナが迷宮都市に?」
「ああ、迷宮都市にて新種の魔物が現れたという目撃情報が届いてな。そこでリーナに調査に出向いて貰っている」
ギルドマスターの話によると、既にリーナは迷宮都市に向かっていたらしく、現在は迷宮都市の生態系の調査を行っている事が判明した。
事の発端は10日前に遡り、迷宮都市に滞在する冒険者から新種の魔物を発見したという報告が届き、その調査のためにリーナを筆頭に腕利きの冒険者が派遣された。既にリーナは迷宮都市に到着しているはずだった。
「新種の魔物の正体は不明だが、目撃者によると人型の魔物らしい」
「人型の魔物……どんな奴ですか?」
「いや、詳細は分からない。今の所は目撃情報だけで実際に襲われたという報告はないが、用心のためにリーナに出向いて貰った。ハマーンは引退してガオウも今は遠征中、ゴウカは捕まって相方のマリンも王都を離れて今は連絡が取れない……だからリーナにしか頼めなかった」
「そ、そうなんですか……大変ですね」
現在の王都に滞在する黄金冒険者はリーナとガオウしか存在せず、ハマーンは正式に冒険者稼業を引退して現在は鍛冶師に専念していた。ゴウカは収監され、マリンは彼が捕まった後から姿を見せなくなり、ガオウは今は獣人国に出向いて仕事をしている。
王都に滞在する黄金級冒険者の中で動けるのはリーナだけのため、数名の白銀級冒険者を補佐役として同行させ、彼女に調査を任せたという。
(迷宮都市に先に行っているのなら、リーナとはまた後で会えるかな……)
リーナに協力を依頼する事はできなかったが、先に迷宮都市に出向いているのならば彼女と合流できる可能性も十分にあるため、ナイは冒険者ギルドを離れて今度は聖女騎士団の元へ向かう――
――聖女騎士団は現在は白狼騎士団と共に一般区の管理を任されており、一年ほど前に一般区では在籍する騎士のために宿舎が立てられた。現在の騎士団の大半の団員は宿舎で暮らしており、テンも宿舎で共に生活している。
テンは白猫亭の主人ではあるが現在の宿の経営はヒナに一任しており、彼女は聖女騎士団の団長の活動に専念していた。宿舎には訓練場も存在し、そこでは彼女の指導の元で団員達に厳しい訓練が課せられていた。
「ほらほら、どうしたんだい!!一周でも遅れたら連帯責任でもう一周だからね!!」
「はあっ、はあっ……」
「も、もう無理……」
「死んじゃうっ……」
ナイが宿舎に辿り着くと丁度新人の団員達がテンの指導を受けていた。ちなみに団員は全員が女性で統一されており、彼女達は宿舎の周囲を延々と走り回っていた。しかもただ走るのではなく、両手と両足に重りを付けた状態で走っている様子だった。
「うわぁっ……今日も大変そうだな」
「ん?何だい、誰かと思えばナイじゃないかい」
新人団員の指導を行っていたテンはナイの存在に気付くと、団員に走り込みをさせながら彼の元に向かう。最初に会った頃と比べても今のテンは生き生きとしており、やはり宿屋の主人よりも騎士団の団長の方が彼女の性に合っていた。
「テンさん、元気そうで何よりです」
「まあ、元気と言えば元気だね。あんたは最近顔を見せなかったね」
「ちょっと色々と忙しかったので……」
最近のナイは他の騎士団の訓練に参加したり、他にもアルトの魔道具の実験に協力したりなど色々とあって聖女騎士団の元へ訪れる機会がなかった。
ちなみに現在の指導を受けている新人の女性団員はここ最近に加入したばかりの者達であり、聖女騎士団に憧れて入ってきた若者達である。現在は若手の育成に力を注ぎ、テンは建物の周囲を走り回る新人団員を見て頭を掻く。
「たくっ、やっと新しい団員が入ったってのにどいつもこいつもひ弱でね。もう団員の3分の1は辞めちまったよ」
「そんなに辞めたんですか!?」
「全く、残っている奴等はあんたを見習ってほしいね。そうだ、いっそのことあんたが聖女騎士団に入ってみるかい?うちは男子禁制だけど、あんたなら女装も似合いそうだしね」
「嫌ですよ!!」
テンはからかい混じりにナイを勧誘するが、聖女騎士団は銀狼騎士団と同様に男性は入団できない。理由は聖女騎士団は元々は王妃が管理する騎士団であったことが原因であり、王妃の傍に男性が近付く事を危惧した国王が彼女に頼んで男性の加入を禁じた。そのために王妃が亡くなった後も聖女騎士団は女性人気が高く、入団を希望するのは女性しかいない。
聖女騎士団の現在の人員はバルを筆頭に過去に解散する前に所属していた団員が数十名、そして新しく入った新人団員が十数名であり、人数的には白狼騎士団の次に数が少ない。
だが、聖女騎士団は量よりも質を重要視しており、先日に行われた王都に在中する王国騎士団の合同訓練の際、模擬戦が行われた時も聖女騎士団が圧勝した。
「この間の模擬戦の時は凄かったですね、僕も見てましたけど……」
「ああ、あの時は中々楽しめたね。ドリスもリンもまた一段と腕を上げていた様だけど、まだまだ私達には及ばないね」
金狼騎士団と銀狼騎士団の副団長を務めるドリスとリンは事件の後からさらに腕を磨き、現在は実質的に彼女達が騎士団を管理している。金狼騎士団の団長であるバッシュは身体が弱っている国王の代わりに政務を行うことが多く、銀狼騎士団の団長であるリノも最近は団長として活動しておらず、王女として兄のバッシュの手伝いを行う。
白狼騎士団の方は現在は聖女騎士団と共に活動する事が多く、実質的に吸収合併しているに等しい。もしかしたら近いうちに白狼騎士団は聖女騎士団に組み込まれ、アルトの専属の騎士団になる可能性もある。
「そういえばあんた、ロラン大将軍の所へ顔を見せているかい?そろそろあの人も出てくる気になったかい?」
「この間、面会に訪れたんですけど……やっぱり、監獄から出る気はないそうです」
「たくっ、相変わらず頑固な奴だね……」
ロランは現在は監獄に収監されているが、実を言えば彼がこれまでに残した功績を考慮すれば釈放できなくもない。それなのに彼が監獄から未だに解放されていないのは彼の意思だった。
『俺は大罪を犯した……いくら国王陛下が許そうとも、俺は俺自身を許す事はできない』
ナイが面会に訪れた時にロランは自分はもう二度と表の世界に出る事はないと伝えた。彼は父親である宰相《シン》の指示に従い、これまでに裏で色々と悪事を行ってきたのも事実である。
しかし、彼がこの国のために全力で尽くしてきた事自体は間違いなく、この国の大将軍として役目を果たしてきたのも紛れもない事実だった。それに彼は最後はアルトの説得を受けて父親を見限り、ナイ達と共に戦ってこの国を救った英雄だった。
「ロラン大将軍が戻れば少しは陛下も元気を取り戻すと思うんだけどね……はあっ、あんたでも説得は無理そうかい」
「はい……あ、でも看守の人に聞いたんですけど最近はゴウカさんと一緒に鍛錬する事が多いそうです。二人とも意外と気が合うみたいで……」
「あのゴウカと鍛錬!?そいつは意外だね……」
ロランは現在は一緒に収監されているゴウカと行動を共にする事が多く、どちらも国内でも指折りの武人であるため、共に鍛錬を行って武芸を磨いているらしい。
但し、囚人の身でありながら激しい鍛錬を繰り返すせいで看守は苦労させられており、最近では二人が鍛錬を行う度に器物破損や他の人間が巻き込まれないように注意しているとナイは看守から愚痴られた。
「全く、どうして僕に相談しないで行ったのか……ナイ君、悪いんだがイリアの力になってくれるかい?勿論、僕も行かせてもらうよ」
「え?どうしてアルトも?」
「僕としても迷宮都市の古城の事は気になるからね……前の時は失敗したけど、君の力を借りればもしかしたら本当に古城へ入れるかもしれない。それにイリアが何の策も無しに古城へ挑むとは思えないんだ」
アルトもかつて失敗した古城の調査を再開したいという気持ちはあり、それに一応は友人であるイリアを放っておく事もできず、彼女の手助けのためにナイに協力を申し込む。
もう一度古城の調査を行いたいという気持ちもあったため、アルト自身も今回の迷宮都市の旅の同行を申し出る。別にナイとしては問題はないが仮にも王子であるアルトが王都の外に出ても問題ないのかと思ったが、その点に関してはアルトが他の者を説得するという。
「兄上に頼んで迷宮都市の調査の許可を貰ってくるよ。迷宮都市に挑む以上は相応の戦力を用意しないといけないからね、できる事ならリーナにも手を貸してほしいんだけど……ナイ君の方で頼んでくれるかい?」
「リーナに?」
「僕の白狼騎士団だけでは戦力不足だろうからね。それと聖女騎士団にも相談して誰か手を借してくれないか聞いておいてくれると助かるよ」
「分かった、ならテンさんにも話を伝えておくよ」
ナイはアルトの提案を受け入れ、まずは冒険者ギルドに立ち寄ってリーナがいないのかを確認し、その後に聖女騎士団の元に赴いて協力を仰げないのか尋ねる事にした――
――冒険者ギルドに到着すると、ナイはリーナに会いに来たことを伝える。受付嬢はナイが来ると慌ててギルドマスターに連絡し、すぐにナイはギルド長室に移動してギルドマスターから説明を受ける。
「えっ?リーナが迷宮都市に?」
「ああ、迷宮都市にて新種の魔物が現れたという目撃情報が届いてな。そこでリーナに調査に出向いて貰っている」
ギルドマスターの話によると、既にリーナは迷宮都市に向かっていたらしく、現在は迷宮都市の生態系の調査を行っている事が判明した。
事の発端は10日前に遡り、迷宮都市に滞在する冒険者から新種の魔物を発見したという報告が届き、その調査のためにリーナを筆頭に腕利きの冒険者が派遣された。既にリーナは迷宮都市に到着しているはずだった。
「新種の魔物の正体は不明だが、目撃者によると人型の魔物らしい」
「人型の魔物……どんな奴ですか?」
「いや、詳細は分からない。今の所は目撃情報だけで実際に襲われたという報告はないが、用心のためにリーナに出向いて貰った。ハマーンは引退してガオウも今は遠征中、ゴウカは捕まって相方のマリンも王都を離れて今は連絡が取れない……だからリーナにしか頼めなかった」
「そ、そうなんですか……大変ですね」
現在の王都に滞在する黄金冒険者はリーナとガオウしか存在せず、ハマーンは正式に冒険者稼業を引退して現在は鍛冶師に専念していた。ゴウカは収監され、マリンは彼が捕まった後から姿を見せなくなり、ガオウは今は獣人国に出向いて仕事をしている。
王都に滞在する黄金級冒険者の中で動けるのはリーナだけのため、数名の白銀級冒険者を補佐役として同行させ、彼女に調査を任せたという。
(迷宮都市に先に行っているのなら、リーナとはまた後で会えるかな……)
リーナに協力を依頼する事はできなかったが、先に迷宮都市に出向いているのならば彼女と合流できる可能性も十分にあるため、ナイは冒険者ギルドを離れて今度は聖女騎士団の元へ向かう――
――聖女騎士団は現在は白狼騎士団と共に一般区の管理を任されており、一年ほど前に一般区では在籍する騎士のために宿舎が立てられた。現在の騎士団の大半の団員は宿舎で暮らしており、テンも宿舎で共に生活している。
テンは白猫亭の主人ではあるが現在の宿の経営はヒナに一任しており、彼女は聖女騎士団の団長の活動に専念していた。宿舎には訓練場も存在し、そこでは彼女の指導の元で団員達に厳しい訓練が課せられていた。
「ほらほら、どうしたんだい!!一周でも遅れたら連帯責任でもう一周だからね!!」
「はあっ、はあっ……」
「も、もう無理……」
「死んじゃうっ……」
ナイが宿舎に辿り着くと丁度新人の団員達がテンの指導を受けていた。ちなみに団員は全員が女性で統一されており、彼女達は宿舎の周囲を延々と走り回っていた。しかもただ走るのではなく、両手と両足に重りを付けた状態で走っている様子だった。
「うわぁっ……今日も大変そうだな」
「ん?何だい、誰かと思えばナイじゃないかい」
新人団員の指導を行っていたテンはナイの存在に気付くと、団員に走り込みをさせながら彼の元に向かう。最初に会った頃と比べても今のテンは生き生きとしており、やはり宿屋の主人よりも騎士団の団長の方が彼女の性に合っていた。
「テンさん、元気そうで何よりです」
「まあ、元気と言えば元気だね。あんたは最近顔を見せなかったね」
「ちょっと色々と忙しかったので……」
最近のナイは他の騎士団の訓練に参加したり、他にもアルトの魔道具の実験に協力したりなど色々とあって聖女騎士団の元へ訪れる機会がなかった。
ちなみに現在の指導を受けている新人の女性団員はここ最近に加入したばかりの者達であり、聖女騎士団に憧れて入ってきた若者達である。現在は若手の育成に力を注ぎ、テンは建物の周囲を走り回る新人団員を見て頭を掻く。
「たくっ、やっと新しい団員が入ったってのにどいつもこいつもひ弱でね。もう団員の3分の1は辞めちまったよ」
「そんなに辞めたんですか!?」
「全く、残っている奴等はあんたを見習ってほしいね。そうだ、いっそのことあんたが聖女騎士団に入ってみるかい?うちは男子禁制だけど、あんたなら女装も似合いそうだしね」
「嫌ですよ!!」
テンはからかい混じりにナイを勧誘するが、聖女騎士団は銀狼騎士団と同様に男性は入団できない。理由は聖女騎士団は元々は王妃が管理する騎士団であったことが原因であり、王妃の傍に男性が近付く事を危惧した国王が彼女に頼んで男性の加入を禁じた。そのために王妃が亡くなった後も聖女騎士団は女性人気が高く、入団を希望するのは女性しかいない。
聖女騎士団の現在の人員はバルを筆頭に過去に解散する前に所属していた団員が数十名、そして新しく入った新人団員が十数名であり、人数的には白狼騎士団の次に数が少ない。
だが、聖女騎士団は量よりも質を重要視しており、先日に行われた王都に在中する王国騎士団の合同訓練の際、模擬戦が行われた時も聖女騎士団が圧勝した。
「この間の模擬戦の時は凄かったですね、僕も見てましたけど……」
「ああ、あの時は中々楽しめたね。ドリスもリンもまた一段と腕を上げていた様だけど、まだまだ私達には及ばないね」
金狼騎士団と銀狼騎士団の副団長を務めるドリスとリンは事件の後からさらに腕を磨き、現在は実質的に彼女達が騎士団を管理している。金狼騎士団の団長であるバッシュは身体が弱っている国王の代わりに政務を行うことが多く、銀狼騎士団の団長であるリノも最近は団長として活動しておらず、王女として兄のバッシュの手伝いを行う。
白狼騎士団の方は現在は聖女騎士団と共に活動する事が多く、実質的に吸収合併しているに等しい。もしかしたら近いうちに白狼騎士団は聖女騎士団に組み込まれ、アルトの専属の騎士団になる可能性もある。
「そういえばあんた、ロラン大将軍の所へ顔を見せているかい?そろそろあの人も出てくる気になったかい?」
「この間、面会に訪れたんですけど……やっぱり、監獄から出る気はないそうです」
「たくっ、相変わらず頑固な奴だね……」
ロランは現在は監獄に収監されているが、実を言えば彼がこれまでに残した功績を考慮すれば釈放できなくもない。それなのに彼が監獄から未だに解放されていないのは彼の意思だった。
『俺は大罪を犯した……いくら国王陛下が許そうとも、俺は俺自身を許す事はできない』
ナイが面会に訪れた時にロランは自分はもう二度と表の世界に出る事はないと伝えた。彼は父親である宰相《シン》の指示に従い、これまでに裏で色々と悪事を行ってきたのも事実である。
しかし、彼がこの国のために全力で尽くしてきた事自体は間違いなく、この国の大将軍として役目を果たしてきたのも紛れもない事実だった。それに彼は最後はアルトの説得を受けて父親を見限り、ナイ達と共に戦ってこの国を救った英雄だった。
「ロラン大将軍が戻れば少しは陛下も元気を取り戻すと思うんだけどね……はあっ、あんたでも説得は無理そうかい」
「はい……あ、でも看守の人に聞いたんですけど最近はゴウカさんと一緒に鍛錬する事が多いそうです。二人とも意外と気が合うみたいで……」
「あのゴウカと鍛錬!?そいつは意外だね……」
ロランは現在は一緒に収監されているゴウカと行動を共にする事が多く、どちらも国内でも指折りの武人であるため、共に鍛錬を行って武芸を磨いているらしい。
但し、囚人の身でありながら激しい鍛錬を繰り返すせいで看守は苦労させられており、最近では二人が鍛錬を行う度に器物破損や他の人間が巻き込まれないように注意しているとナイは看守から愚痴られた。
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