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番外編 獣人国の刺客
第890話 祝賀会
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――火竜と白面の襲撃から月日は経過し、城下町の復興が終了した。それを記念して祝賀会が行われ、先の事件で活躍した者達を呼び寄せて盛大な宴が開かれた。
貧弱の英雄と呼ばれるナイも当然ながら参加し、彼と親しい間柄の人間も呼び出される。その中にはドルトンやイーシャンだけではなく、陽光教会で世話になっていたヨウとインも含まれていた。
「ナイ……立派に成長しましたね」
「ヨウ先生……また会えて嬉しいです」
「私もですよ」
ヨウとの久々の再会にナイは素直に喜び、ヨウの方も無事に生きているナイを見て安心した。しかし、彼女の隣に立つインは気まずそうな表情を浮かべてナイと向き合い、彼に謝罪の言葉を口にしようとした。
「ナイ、私は今まで貴方に酷い仕打ちを……」
「インさんも来てくれたんですね、ありがとうございます」
「い、いや……それよりも私は貴方に」
「二人に紹介したい人たちがいっぱいいるんです!!一緒に来てください!!」
これまでインはナイの事を忌み子という理由で冷たく当たってきた事を謝罪しようとしたが、彼女が謝る前にナイは嬉しそうに王都の友人たちに二人を紹介しようとした。そんなナイの反応を見てインは戸惑い、ヨウは微笑みながら彼女の肩を掴む。
「ここはナイの言う通りにしましょう」
「で、ですが私は……」
「謝罪など後ででもできます。さあ、行きましょう」
インとしてはナイに謝罪を行いたいが、ここは彼の気持ちを優先して二人はその後にナイが王都で作り上げた友人たちを紹介してもらう――
――ヨウとインに祝賀会に集まった友人達の紹介を終えた後、今度はドルトンとイーシャンと談笑し、久々に二人と出会えた事に嬉しそうだった。そんな彼の様子を見てヨウとインは嬉しく思う。
「……変わりましたね、ナイは」
「そうですね。以前よりも明るくなりました」
「あんな笑顔……私は初めて見ました」
インはナイが満面の笑顔を浮かべる姿を見るのは初めてであり、彼女が知る限りでは教会で世話をしていた時のナイは一度も笑った事がない。ヨウもナイが自然と笑える事ができた事に安堵する。
教会に居た頃のナイは父親を失った事で意気消沈し、精神的にも追い詰められていた。そんな彼だからこそヨウは放っておくことができず、本来ならば教会の教えでは隔離対象の彼を教会に留めて世話をした。
「ナイは立派に成長しました。それにあの子は貴女の事を憎んではいません」
「ですが私のした事は……」
「ナイが謝罪を必要としないのであれば謝る必要はありません。その代わりにあの子が困った時、我々が力になってあげましょう」
「そ、そういわれても……私達に何ができるのですか?」
「大切なのは気持ちです。言葉よりも行動で示すのです」
ヨウの言葉を聞いてインは戸惑い、今のナイのために自分達ができる事と言われても彼女には考えもつかない――
「――ナイも16才か……アルが生きていればお主の成長を喜んでいただろうに」
「16才か……なら、もう子供扱いはできないな」
「そんな……今まで通りにしてください」
ナイはドルトンとイーシャンと笑い合い、もしも養父のアルが生きていれば16才を迎えたナイにどのような反応を示すのか想像する。長年の付き合いであるドルトンの予想では立派に成長した息子を見て感涙するだろうと予想する。
「アルの奴はああ見えても涙もろいからな……今のお前を見たら感動のあまりに泣き叫ぶかもしれん」
「そ、そこまでか?いや、まあ確かにあいつならそうかもしれないが……」
「爺ちゃんと二人は長い付き合いなんですよね」
「うむ、儂が冒険者をやっていた時から一緒に組んでおった。そういえばアルの弟もお主を祝いたいと言っておったぞ」
「あ、そうだったんですか……」
アルにはニーノで暮らす弟の「エル」が存在し、彼ともナイは面識があった。エルはアルのように鍛冶師を営み、彼の息子のニエルとも会った事がある。
ドルトンによるとエル親子はイチノに引っ越して復興作業を手伝い、現在のイチノは以前よりも発展しているらしい。一時期はゴブリンの軍勢のせいで街が崩壊しかけたが、現在では元通りに戻ってきているらしい。
「イチノの方は変わりはありませんか?」
「特にないな……ゴブリンの姿も見かけなくなったし、魔物の数も減ってきておる」
「え、そうなんですか?」
「ああ、何故だか知らないがイチノ方面では魔物が殆ど姿を見せなくなったんだ。他の街では魔物をよく見かけるんだが……」
二人の話によると現在のイチノの周辺地域は何故か魔物が減少しており、滅多に姿を見せなくなっていた。赤毛熊の時のように強力な魔物が現れ、それを恐れて魔物が数を減らした可能性もあるらしく、現在は冒険者が調査しているという。
「冒険者が魔物が減った原因を調査しているらしいが、今の所は特に報告は上がっていないな」
「魔物が姿を見せなくなったのはどれくらい前なんですか?」
「半年……いや、もっと前からか?詳しい事は覚えていないが、イチノに魔物が現れないせいで大勢の人間が押し寄せているんだよ」
「うむ、皆も魔物が少ない地域の方が安全だと分かっているからな。まあ、軍勢に襲われた時に大分街の人間も亡くなったからな。人が増えればそれだけ復興が進む……素直に喜ぶべきかどうか分からんがな」
「そうだったんですか……」
ナイは二人の話を聞いて不思議に思い、既に何か月も前からイチノの周辺では魔物が姿を見せなくなった事に不安を抱く。赤毛熊やゴブリンキングの件もあるため、現地の人々も魔物が姿を見せなくなった事に不安を抱いて連日調査を行っているらしい。
イチノの事は気がかりなナイは一度街に戻るべきかと考えたが、現在のイチノは復興と同時に人が多く集まって以前よりも活気を取り戻していた。それにゴブリンの軍勢の襲撃を受けた後にイチノでは警備も強化され、以前の様に急に襲われる事はないはずだった。
(魔物が姿を見せない……か)
またイチノで何か問題が発生したのかとナイは不安を抱き、そして彼は自分が暮らしていた村の事を思い出す。現在のナイが育った村は誰一人として村人は暮らしておらず、そろそろ墓参りに向かいたいと思ったナイはイチノへ向かう事を決心しようとした時、後ろから誰かがナイの身体を抱きしめる。
「こら、こんな所で何してんだい!!」
「うわっ!?」
「主役のあんたが盛り上がらないでどうするんだい、ほらこっちに来な!!酒を飲め、酒を!!」
「ちょ、ちょっとテンさん!!飲み過ぎよ!!」
「テ、テンさん!!ナイ君も苦しそうだよ!!」
急にナイに絡んできたのは酔っ払ったテンであり、相当に酒を飲んでいるのか大分身体がふらついていた。そんなテンに対してヒナとモモは慌てて駆けつけて落ち着かせようとするが、そんな二人にテンは酒瓶を片手に語り掛ける。
貧弱の英雄と呼ばれるナイも当然ながら参加し、彼と親しい間柄の人間も呼び出される。その中にはドルトンやイーシャンだけではなく、陽光教会で世話になっていたヨウとインも含まれていた。
「ナイ……立派に成長しましたね」
「ヨウ先生……また会えて嬉しいです」
「私もですよ」
ヨウとの久々の再会にナイは素直に喜び、ヨウの方も無事に生きているナイを見て安心した。しかし、彼女の隣に立つインは気まずそうな表情を浮かべてナイと向き合い、彼に謝罪の言葉を口にしようとした。
「ナイ、私は今まで貴方に酷い仕打ちを……」
「インさんも来てくれたんですね、ありがとうございます」
「い、いや……それよりも私は貴方に」
「二人に紹介したい人たちがいっぱいいるんです!!一緒に来てください!!」
これまでインはナイの事を忌み子という理由で冷たく当たってきた事を謝罪しようとしたが、彼女が謝る前にナイは嬉しそうに王都の友人たちに二人を紹介しようとした。そんなナイの反応を見てインは戸惑い、ヨウは微笑みながら彼女の肩を掴む。
「ここはナイの言う通りにしましょう」
「で、ですが私は……」
「謝罪など後ででもできます。さあ、行きましょう」
インとしてはナイに謝罪を行いたいが、ここは彼の気持ちを優先して二人はその後にナイが王都で作り上げた友人たちを紹介してもらう――
――ヨウとインに祝賀会に集まった友人達の紹介を終えた後、今度はドルトンとイーシャンと談笑し、久々に二人と出会えた事に嬉しそうだった。そんな彼の様子を見てヨウとインは嬉しく思う。
「……変わりましたね、ナイは」
「そうですね。以前よりも明るくなりました」
「あんな笑顔……私は初めて見ました」
インはナイが満面の笑顔を浮かべる姿を見るのは初めてであり、彼女が知る限りでは教会で世話をしていた時のナイは一度も笑った事がない。ヨウもナイが自然と笑える事ができた事に安堵する。
教会に居た頃のナイは父親を失った事で意気消沈し、精神的にも追い詰められていた。そんな彼だからこそヨウは放っておくことができず、本来ならば教会の教えでは隔離対象の彼を教会に留めて世話をした。
「ナイは立派に成長しました。それにあの子は貴女の事を憎んではいません」
「ですが私のした事は……」
「ナイが謝罪を必要としないのであれば謝る必要はありません。その代わりにあの子が困った時、我々が力になってあげましょう」
「そ、そういわれても……私達に何ができるのですか?」
「大切なのは気持ちです。言葉よりも行動で示すのです」
ヨウの言葉を聞いてインは戸惑い、今のナイのために自分達ができる事と言われても彼女には考えもつかない――
「――ナイも16才か……アルが生きていればお主の成長を喜んでいただろうに」
「16才か……なら、もう子供扱いはできないな」
「そんな……今まで通りにしてください」
ナイはドルトンとイーシャンと笑い合い、もしも養父のアルが生きていれば16才を迎えたナイにどのような反応を示すのか想像する。長年の付き合いであるドルトンの予想では立派に成長した息子を見て感涙するだろうと予想する。
「アルの奴はああ見えても涙もろいからな……今のお前を見たら感動のあまりに泣き叫ぶかもしれん」
「そ、そこまでか?いや、まあ確かにあいつならそうかもしれないが……」
「爺ちゃんと二人は長い付き合いなんですよね」
「うむ、儂が冒険者をやっていた時から一緒に組んでおった。そういえばアルの弟もお主を祝いたいと言っておったぞ」
「あ、そうだったんですか……」
アルにはニーノで暮らす弟の「エル」が存在し、彼ともナイは面識があった。エルはアルのように鍛冶師を営み、彼の息子のニエルとも会った事がある。
ドルトンによるとエル親子はイチノに引っ越して復興作業を手伝い、現在のイチノは以前よりも発展しているらしい。一時期はゴブリンの軍勢のせいで街が崩壊しかけたが、現在では元通りに戻ってきているらしい。
「イチノの方は変わりはありませんか?」
「特にないな……ゴブリンの姿も見かけなくなったし、魔物の数も減ってきておる」
「え、そうなんですか?」
「ああ、何故だか知らないがイチノ方面では魔物が殆ど姿を見せなくなったんだ。他の街では魔物をよく見かけるんだが……」
二人の話によると現在のイチノの周辺地域は何故か魔物が減少しており、滅多に姿を見せなくなっていた。赤毛熊の時のように強力な魔物が現れ、それを恐れて魔物が数を減らした可能性もあるらしく、現在は冒険者が調査しているという。
「冒険者が魔物が減った原因を調査しているらしいが、今の所は特に報告は上がっていないな」
「魔物が姿を見せなくなったのはどれくらい前なんですか?」
「半年……いや、もっと前からか?詳しい事は覚えていないが、イチノに魔物が現れないせいで大勢の人間が押し寄せているんだよ」
「うむ、皆も魔物が少ない地域の方が安全だと分かっているからな。まあ、軍勢に襲われた時に大分街の人間も亡くなったからな。人が増えればそれだけ復興が進む……素直に喜ぶべきかどうか分からんがな」
「そうだったんですか……」
ナイは二人の話を聞いて不思議に思い、既に何か月も前からイチノの周辺では魔物が姿を見せなくなった事に不安を抱く。赤毛熊やゴブリンキングの件もあるため、現地の人々も魔物が姿を見せなくなった事に不安を抱いて連日調査を行っているらしい。
イチノの事は気がかりなナイは一度街に戻るべきかと考えたが、現在のイチノは復興と同時に人が多く集まって以前よりも活気を取り戻していた。それにゴブリンの軍勢の襲撃を受けた後にイチノでは警備も強化され、以前の様に急に襲われる事はないはずだった。
(魔物が姿を見せない……か)
またイチノで何か問題が発生したのかとナイは不安を抱き、そして彼は自分が暮らしていた村の事を思い出す。現在のナイが育った村は誰一人として村人は暮らしておらず、そろそろ墓参りに向かいたいと思ったナイはイチノへ向かう事を決心しようとした時、後ろから誰かがナイの身体を抱きしめる。
「こら、こんな所で何してんだい!!」
「うわっ!?」
「主役のあんたが盛り上がらないでどうするんだい、ほらこっちに来な!!酒を飲め、酒を!!」
「ちょ、ちょっとテンさん!!飲み過ぎよ!!」
「テ、テンさん!!ナイ君も苦しそうだよ!!」
急にナイに絡んできたのは酔っ払ったテンであり、相当に酒を飲んでいるのか大分身体がふらついていた。そんなテンに対してヒナとモモは慌てて駆けつけて落ち着かせようとするが、そんな二人にテンは酒瓶を片手に語り掛ける。
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