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番外編 獣人国の刺客
第879話 獣人国の大臣シバイ
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「そういえば……白面も元々は獣人国から拉致された子供達だったな。そして王国の方でも白面が子供を誘拐し、それを獣人国に送り付けている。つまり、宰相と繋がりを持つ人物が獣人国にもいる事になる」
「じゃあ、その人がガーゴイルをバーリに売った商人なの?」
「いや、まだ断定はできない。だが、仮にも王都に闘技場に送り込む以外に魔物を密輸するなんて宰相の協力がなければ不可能だ。その可能性は十分に高いだろう」
「いったい、何者なんでしょうか……」
バーリの屋敷に石像に見せかけてガーゴイルを送り込んだ商人も謎を残したまま消え去り、現時点ではシンと繋がりを持っていたという事しか分かっていない。だが、獣人国で活動を行う商人というのは確かだった。
「白面の人たちから情報は聞けないかな?」
「いや、難しいだろう……彼等はあくまでも暗殺者として育てられてきた。余計な情報は与えないし、仕事を詮索した者は始末されると教育されているそうだ。獣人国に攫った人間を引き渡す時も別の人間を利用していたようだしね」
「僕達が前に出会った盗賊か……」
シンが死んでも彼の協力者が国外に残っており、恐らくは獣人国とも深い繋がりを持つ人物であり、その後も調査を行う事が決定した――
――その頃、獣人国の領地にてとある商人が獣人国の大臣の元へ訪れていた。大臣の前に現れた男はかつてバーリと取引を行っていた人物であり、彼はもう王国から人間の子供を誘拐する事はできないと告げる。
「シン宰相が死亡し、白面は壊滅しました。今後はもう王国から人材の調達は難しいかと……」
「そうか……だが、十分だ。それなりの数は揃える事ができた。奴等を鍛え上げれば我が国の戦力も増強されるだろう」
商人の前に立つのは60代ぐらいの男性であり、この国では国王の次に偉い立場の人間であった。彼の名前は「シバイ」と呼ばれ、まだ20代の頃に大臣に就いた人物だった。
このシバイが宰相《シン》と繋がりを持つ人物であり、数十年も共に協力関係を結んでいる。シバイは獣人国の子供を誘拐し、それを送りつけた張本人である。バーリと接していた商人は彼の配下の一人でしかなく、このシバイこそが黒幕だった。
「シバイ様、例の部隊の様子はどうですか?」
「もう少しだ。もう少しで完成する……人族の魔術師のみで構成された最強の軍隊がな」
シバイが宰相を利用して人間の子供達を王国へ送り込ませたのには理由があり、獣人族は人間と比べると身体能力は高いが魔術師のように魔法を扱える者は少ない。そこでシバイが目に付けたのは魔法を扱える者が多い種族を連れ出し、魔術師の部隊を作り上げる事だった。
獣人族や巨人族は人間よりは身体能力は高いが、生憎と魔法を扱える者は非常に少ない。魔法を得手とするのは森人族《エルフ》だが、彼等は世界で最も数が少ない種族だと言われており、それに簡単に見つかる相手ではない。
そこでシバイが目に付けたのは世界で最も人口が多い王国であり、彼はその人材の中から魔法の才能を持つ子供を宰相に送り込み、その代わりにシバイの方も獣人族の子供を送り付ける契約を交わす。
――数十年の時を費やしてシバイは王国から魔法の才能を持つ人材を集め、彼等を教育して獣人国の軍力の強化のために魔術師の部隊を作り上げようとしていた。
魔術師の部隊を作り上げようと考えたのはシバイが20代の頃であり、彼は獣人国が王国との戦で敗戦が続く原因は自国の軍隊に問題があると考えた。獣人国の軍隊は当然だが獣人族のみで構成されており、彼等全員が人間よりも高い運動能力を誇る。
獣人族ならば険しい山脈だろうと、生まれ持った優れた運動能力で人間ならば到底通り越せない難所も楽々と通り抜ける事ができる。山や森のような場所で戦う時は身軽な獣人族の方が圧倒的優位に戦える。
それにも関わらずに獣人国と王国が戦争を引き起こす際は常に王国側が勝利しており、その理由としては獣人国の軍隊には魔術師がいない事が原因だった。単純な兵士の質は獣人国の軍隊が勝るだろうが、それさえも覆すのが「魔法」の力が大きい。
王国には魔術兵や宮廷魔導士といった戦力が存在し、それに比べて獣人国の軍隊には魔術師は一人もいない。理由としては獣人族の中で魔術師の才能を持つ者は少なく、獣人族は肉体を強化する魔操術は得意とするが、魔術師のように攻撃魔法を扱える者は滅多に生まれない。
戦争において最も恐れられるのは魔法を扱える人間であり、圧倒的な戦力差を覆すのが魔法の力である。獣人国が王国に負け続けた理由は魔法を扱う兵士や、王国騎士などのような優秀な魔法剣の使い手がいないせいである。
――シバイは20代の頃から魔法の研究を行い、どうにか獣人国でも魔術師の部隊を作り上げる事ができないのかと模索する。しかし、生憎と獣人族は種族的に攻撃魔法を不得手としており、肉体を強化する程度の事はできても魔術師のように魔法を生み出す力を持つ者は滅多に生まれない。
そこで彼が考えたのは獣人族の中から魔術師を探し出すのではなく、人口が多い王国から魔法を扱う才能を持つ人間を連れ出して魔術師の部隊を作り上げようと考えた。誘拐する人間を子供に厳選したのは下手に大人の場合だと抵抗される恐れがあり、それに子供の方が教育しやすいという考えから宰相は魔法の才能を持つ子供の誘拐を目論む。
だが、この計画のためには王国の関係者の協力が必要だった。そこで彼は国の宰相であるシンと内密に取引を結び、獣人国の中から子供を送り出す事を条件に王国の方からも子供を送る契約を結ぶ。
この計画の際にシバイにとって好都合だったのはシンの方も有能な暗殺者を探しており、獣人族のような運動能力に秀でた存在が適確だった。彼等はお互いの国の子供を送り付け、それぞれが暗殺者の組織と軍隊を築き上げる。
シンは獣人族の子供を育て上げて「白面」という組織を立ち上げたが、シバイの方は魔術師の部隊を築き上げる。だが、白面と違って魔術師の才能を持つ人間の子供はそう簡単には見つからず、それに適切な指導を行わなければならず、獣人国に逆らわないような人材に育て上げる教育にも時間が掛かった。
それでも数十年という時を費やして遂にシバイは魔術師の部隊を作り上げる事に成功した。総勢100名の人間の魔術師を獣人族の部隊に取り入れる事に成功し、彼は軍隊の強化を行う。
――しかし、彼にとって誤算だったのは数か月後に送り込まれる「火竜の死骸」によって獣人国は王国への戦意を失い、結局は彼が作り上げた部隊は表に出す事ができなくなった。
※ここから先は各国の勢力の説明を行います
王国――ナイ達が暮らす人間が統治する国家。世界で最も人口が多く、王国騎士団を筆頭に優秀な人材が多い
獣人国――獣人族が統治する国家。王国とは同盟関係を結んでいるが、過去に幾度も戦を行っている。だが、王国との戦では敗戦が続いている
巨人国――巨人族が統治する国家。人口は少なく、一万人にも満たない
この3つの国が大陸をほぼ支配しており、エルフの場合は彼等の領地に存在する森に暮らしています。小髭族《ドワーフ》は昔は国が存在しましたが、数百年前に火竜によって国が滅ぼされてからは世界中に散り散りになって暮らしています。作中で火竜に滅ぼされた小国とは小髭族の国のことを差しています。
「じゃあ、その人がガーゴイルをバーリに売った商人なの?」
「いや、まだ断定はできない。だが、仮にも王都に闘技場に送り込む以外に魔物を密輸するなんて宰相の協力がなければ不可能だ。その可能性は十分に高いだろう」
「いったい、何者なんでしょうか……」
バーリの屋敷に石像に見せかけてガーゴイルを送り込んだ商人も謎を残したまま消え去り、現時点ではシンと繋がりを持っていたという事しか分かっていない。だが、獣人国で活動を行う商人というのは確かだった。
「白面の人たちから情報は聞けないかな?」
「いや、難しいだろう……彼等はあくまでも暗殺者として育てられてきた。余計な情報は与えないし、仕事を詮索した者は始末されると教育されているそうだ。獣人国に攫った人間を引き渡す時も別の人間を利用していたようだしね」
「僕達が前に出会った盗賊か……」
シンが死んでも彼の協力者が国外に残っており、恐らくは獣人国とも深い繋がりを持つ人物であり、その後も調査を行う事が決定した――
――その頃、獣人国の領地にてとある商人が獣人国の大臣の元へ訪れていた。大臣の前に現れた男はかつてバーリと取引を行っていた人物であり、彼はもう王国から人間の子供を誘拐する事はできないと告げる。
「シン宰相が死亡し、白面は壊滅しました。今後はもう王国から人材の調達は難しいかと……」
「そうか……だが、十分だ。それなりの数は揃える事ができた。奴等を鍛え上げれば我が国の戦力も増強されるだろう」
商人の前に立つのは60代ぐらいの男性であり、この国では国王の次に偉い立場の人間であった。彼の名前は「シバイ」と呼ばれ、まだ20代の頃に大臣に就いた人物だった。
このシバイが宰相《シン》と繋がりを持つ人物であり、数十年も共に協力関係を結んでいる。シバイは獣人国の子供を誘拐し、それを送りつけた張本人である。バーリと接していた商人は彼の配下の一人でしかなく、このシバイこそが黒幕だった。
「シバイ様、例の部隊の様子はどうですか?」
「もう少しだ。もう少しで完成する……人族の魔術師のみで構成された最強の軍隊がな」
シバイが宰相を利用して人間の子供達を王国へ送り込ませたのには理由があり、獣人族は人間と比べると身体能力は高いが魔術師のように魔法を扱える者は少ない。そこでシバイが目に付けたのは魔法を扱える者が多い種族を連れ出し、魔術師の部隊を作り上げる事だった。
獣人族や巨人族は人間よりは身体能力は高いが、生憎と魔法を扱える者は非常に少ない。魔法を得手とするのは森人族《エルフ》だが、彼等は世界で最も数が少ない種族だと言われており、それに簡単に見つかる相手ではない。
そこでシバイが目に付けたのは世界で最も人口が多い王国であり、彼はその人材の中から魔法の才能を持つ子供を宰相に送り込み、その代わりにシバイの方も獣人族の子供を送り付ける契約を交わす。
――数十年の時を費やしてシバイは王国から魔法の才能を持つ人材を集め、彼等を教育して獣人国の軍力の強化のために魔術師の部隊を作り上げようとしていた。
魔術師の部隊を作り上げようと考えたのはシバイが20代の頃であり、彼は獣人国が王国との戦で敗戦が続く原因は自国の軍隊に問題があると考えた。獣人国の軍隊は当然だが獣人族のみで構成されており、彼等全員が人間よりも高い運動能力を誇る。
獣人族ならば険しい山脈だろうと、生まれ持った優れた運動能力で人間ならば到底通り越せない難所も楽々と通り抜ける事ができる。山や森のような場所で戦う時は身軽な獣人族の方が圧倒的優位に戦える。
それにも関わらずに獣人国と王国が戦争を引き起こす際は常に王国側が勝利しており、その理由としては獣人国の軍隊には魔術師がいない事が原因だった。単純な兵士の質は獣人国の軍隊が勝るだろうが、それさえも覆すのが「魔法」の力が大きい。
王国には魔術兵や宮廷魔導士といった戦力が存在し、それに比べて獣人国の軍隊には魔術師は一人もいない。理由としては獣人族の中で魔術師の才能を持つ者は少なく、獣人族は肉体を強化する魔操術は得意とするが、魔術師のように攻撃魔法を扱える者は滅多に生まれない。
戦争において最も恐れられるのは魔法を扱える人間であり、圧倒的な戦力差を覆すのが魔法の力である。獣人国が王国に負け続けた理由は魔法を扱う兵士や、王国騎士などのような優秀な魔法剣の使い手がいないせいである。
――シバイは20代の頃から魔法の研究を行い、どうにか獣人国でも魔術師の部隊を作り上げる事ができないのかと模索する。しかし、生憎と獣人族は種族的に攻撃魔法を不得手としており、肉体を強化する程度の事はできても魔術師のように魔法を生み出す力を持つ者は滅多に生まれない。
そこで彼が考えたのは獣人族の中から魔術師を探し出すのではなく、人口が多い王国から魔法を扱う才能を持つ人間を連れ出して魔術師の部隊を作り上げようと考えた。誘拐する人間を子供に厳選したのは下手に大人の場合だと抵抗される恐れがあり、それに子供の方が教育しやすいという考えから宰相は魔法の才能を持つ子供の誘拐を目論む。
だが、この計画のためには王国の関係者の協力が必要だった。そこで彼は国の宰相であるシンと内密に取引を結び、獣人国の中から子供を送り出す事を条件に王国の方からも子供を送る契約を結ぶ。
この計画の際にシバイにとって好都合だったのはシンの方も有能な暗殺者を探しており、獣人族のような運動能力に秀でた存在が適確だった。彼等はお互いの国の子供を送り付け、それぞれが暗殺者の組織と軍隊を築き上げる。
シンは獣人族の子供を育て上げて「白面」という組織を立ち上げたが、シバイの方は魔術師の部隊を築き上げる。だが、白面と違って魔術師の才能を持つ人間の子供はそう簡単には見つからず、それに適切な指導を行わなければならず、獣人国に逆らわないような人材に育て上げる教育にも時間が掛かった。
それでも数十年という時を費やして遂にシバイは魔術師の部隊を作り上げる事に成功した。総勢100名の人間の魔術師を獣人族の部隊に取り入れる事に成功し、彼は軍隊の強化を行う。
――しかし、彼にとって誤算だったのは数か月後に送り込まれる「火竜の死骸」によって獣人国は王国への戦意を失い、結局は彼が作り上げた部隊は表に出す事ができなくなった。
※ここから先は各国の勢力の説明を行います
王国――ナイ達が暮らす人間が統治する国家。世界で最も人口が多く、王国騎士団を筆頭に優秀な人材が多い
獣人国――獣人族が統治する国家。王国とは同盟関係を結んでいるが、過去に幾度も戦を行っている。だが、王国との戦では敗戦が続いている
巨人国――巨人族が統治する国家。人口は少なく、一万人にも満たない
この3つの国が大陸をほぼ支配しており、エルフの場合は彼等の領地に存在する森に暮らしています。小髭族《ドワーフ》は昔は国が存在しましたが、数百年前に火竜によって国が滅ぼされてからは世界中に散り散りになって暮らしています。作中で火竜に滅ぼされた小国とは小髭族の国のことを差しています。
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