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グマグ火山決戦編
第398話 旋斧の真の能力
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「やあ、ナイ君……大分、落ち込んでいるようだね」
「……アルト?」
「えっ!?王子様、どうしてここに!?」
「どうしても何も、ここは僕の屋敷だよ?なら、僕が帰ってくるのは自然だろう?」
屋敷に唐突にアルトが戻ってきた事にヒナは驚くが、アルトはナイの様子を見て事情を察し、彼の肩を掴んで告げた。
「皆から話を聞いたよ。大活躍してくれたようだね、君は間違いなくこの国を救った英雄だ」
「でも……」
「マジク魔導士の事は知っている。僕も小さい頃から世話になっていた人だからね……だからこそ分かるんだ。今の君を見たらマジク魔導士は悲しむよ」
「……うん」
「それより、今日はやっと時間が出来たから君の武器を調べさせてほしいんだ」
アルトがナイの元に訪れたのは彼の心配だけではなく、旋斧に関してだった。ナイは火竜との戦いの後、旋斧の形状が変化した事は他の者からアルトも聞いていた。
ナイは部屋に置いていた旋斧をアルトに見せつけると、彼は旋斧を見て冷や汗を流し、流石のアルトも旋斧の変わりぶりに動揺を隠せない。
「こ、これがあの旋斧なのかい?まるで大剣じゃないか……それにこの色合い、どうなってるんだ?」
「分からない……火竜を倒した時、いつの間にかこんな風に変化していたんだ。アルトなら何か知っていると思ったけど……」
「ふむ……ミイナの如意斧のように武器の形状が代わる魔道具ならいくつか知っているが、その手の類の武器は長時間の変形はできないはずだ」
ミイナが所有する如意斧は柄の部分を使用者の意志に従って伸ばす事が出来る。だが、彼女の手元から離れたり、あるいはミイナ自身が戻る様に念じれば勝手に元の姿に戻る。
しかし、ナイの旋斧の場合はそもそも変形の機能は備わっておらず、第一にこの形に代わってから数日は経過しているのに一向に戻る気配がない。
「ふむ……ナイ君、この状態で何か変わった事はあるかい?」
「変わった事……そう言えば、前よりも軽くなったような気がする」
「えっ!?大きくなったのに軽くなったの!?」
「うん、軽くなったというより……魔力を吸われなくなったと言えばいいのかな?」
旋斧は触れた人間の魔力を吸収する機能を持ち合わせ、この機能のせいで実際の重量よりも旋斧を持ち上げる時は重くなったように感じる。しかし、現在の旋斧は触れても魔力が奪われる事はなくなり、刀身が大きくなったにも関わらずに前よりも少しだけ軽くなっていた。
「魔力を吸収されなくなったか……色合いが変化しているようだが、これは心当たりはあるかい?」
「火竜の肉体から引き抜いた時には赤くなっていたよ。でも、赤くなっているだけで別に特に変化はない……と思う」
刃が赤色に変色した事と刀身が伸びた以外に変化はなく、ナイからすれば特に何かが変わったというわけでもない。だが、アルトは旋斧が変化した理由が火竜を倒した時だと知り、ある仮説を立てる。
「……これはあくまでも僕の推測に過ぎないけど、この旋斧は魔力を吸収する機能を持つ魔剣だと説明しただろう?」
「うん」
「もしかしたらだが、この旋斧は火竜を倒した時に火竜の体内の膨大な魔力を吸い上げた事で成長したのかもしれない」
「えっ……成長って、剣がですか?」
「ええ~!?」
突拍子もないアルトの説明にナイだけではなく、ヒナとモモも呆気に取られる。剣が成長するなど聞いた事もなく、普通ならば信じられるはずがない。
だが、旋斧の場合は普通の武器ではなく、魔剣である事が重要だった。特に旋斧に関しては記録が一切なく、色々と謎の部分が多い。
「そうだな……仮に、この旋斧を生き物だと例えると、旋斧にとって魔力とは食べ物……いや、栄養という方が正しいかもしれない。栄養を摂取すればするほど旋斧は成長し、より大きく強くなる。こういえば分かりやすいかな?」
「り、理屈は分かりますけど……でも、それならどうして今までは魔力を吸収しても大きくはならなかったんですか?」
「きっと、旋斧が成長するには条件があるだろう。例えば、一度に特定の属性の魔力を吸収するとか……そして恐らくはその特定の属性の正体は聖属性だ」
「聖属性……?」
アルトは旋斧が変化した際、ナイが火竜の体内に突き刺した話を聞いた時、彼は旋斧が変化した理由が火竜にあると確信を抱く。
「恐らく、旋斧が変化したのは火竜の聖属性の魔力、いやこの場合は生命力を喰らったという表現が正しいだろう。火竜のような竜種は並の生物とは比べ物にならない膨大な生命力に満ち溢れた存在だ。普通の良き者ならば死ぬような重傷を負っても、並外れた生命力で生き残る事が出来ると聞いている」
「じゃあ、旋斧はその火竜の生命力を吸い上げた事で成長したの?」
「あくまでも僕の仮説に過ぎないけどね……けど、あながち間違っているとは思えないだろう?」
ナイはアルトの言葉を聞いて否定できず、言われてみれば旋斧は強敵を倒す度に知らず知らずに成長していたのかもしれない。ホブゴブリン、赤毛熊、ガーゴイル、ミノタウロスとの戦闘の時も倒す度に成長していた可能性もある。
「……アルト?」
「えっ!?王子様、どうしてここに!?」
「どうしても何も、ここは僕の屋敷だよ?なら、僕が帰ってくるのは自然だろう?」
屋敷に唐突にアルトが戻ってきた事にヒナは驚くが、アルトはナイの様子を見て事情を察し、彼の肩を掴んで告げた。
「皆から話を聞いたよ。大活躍してくれたようだね、君は間違いなくこの国を救った英雄だ」
「でも……」
「マジク魔導士の事は知っている。僕も小さい頃から世話になっていた人だからね……だからこそ分かるんだ。今の君を見たらマジク魔導士は悲しむよ」
「……うん」
「それより、今日はやっと時間が出来たから君の武器を調べさせてほしいんだ」
アルトがナイの元に訪れたのは彼の心配だけではなく、旋斧に関してだった。ナイは火竜との戦いの後、旋斧の形状が変化した事は他の者からアルトも聞いていた。
ナイは部屋に置いていた旋斧をアルトに見せつけると、彼は旋斧を見て冷や汗を流し、流石のアルトも旋斧の変わりぶりに動揺を隠せない。
「こ、これがあの旋斧なのかい?まるで大剣じゃないか……それにこの色合い、どうなってるんだ?」
「分からない……火竜を倒した時、いつの間にかこんな風に変化していたんだ。アルトなら何か知っていると思ったけど……」
「ふむ……ミイナの如意斧のように武器の形状が代わる魔道具ならいくつか知っているが、その手の類の武器は長時間の変形はできないはずだ」
ミイナが所有する如意斧は柄の部分を使用者の意志に従って伸ばす事が出来る。だが、彼女の手元から離れたり、あるいはミイナ自身が戻る様に念じれば勝手に元の姿に戻る。
しかし、ナイの旋斧の場合はそもそも変形の機能は備わっておらず、第一にこの形に代わってから数日は経過しているのに一向に戻る気配がない。
「ふむ……ナイ君、この状態で何か変わった事はあるかい?」
「変わった事……そう言えば、前よりも軽くなったような気がする」
「えっ!?大きくなったのに軽くなったの!?」
「うん、軽くなったというより……魔力を吸われなくなったと言えばいいのかな?」
旋斧は触れた人間の魔力を吸収する機能を持ち合わせ、この機能のせいで実際の重量よりも旋斧を持ち上げる時は重くなったように感じる。しかし、現在の旋斧は触れても魔力が奪われる事はなくなり、刀身が大きくなったにも関わらずに前よりも少しだけ軽くなっていた。
「魔力を吸収されなくなったか……色合いが変化しているようだが、これは心当たりはあるかい?」
「火竜の肉体から引き抜いた時には赤くなっていたよ。でも、赤くなっているだけで別に特に変化はない……と思う」
刃が赤色に変色した事と刀身が伸びた以外に変化はなく、ナイからすれば特に何かが変わったというわけでもない。だが、アルトは旋斧が変化した理由が火竜を倒した時だと知り、ある仮説を立てる。
「……これはあくまでも僕の推測に過ぎないけど、この旋斧は魔力を吸収する機能を持つ魔剣だと説明しただろう?」
「うん」
「もしかしたらだが、この旋斧は火竜を倒した時に火竜の体内の膨大な魔力を吸い上げた事で成長したのかもしれない」
「えっ……成長って、剣がですか?」
「ええ~!?」
突拍子もないアルトの説明にナイだけではなく、ヒナとモモも呆気に取られる。剣が成長するなど聞いた事もなく、普通ならば信じられるはずがない。
だが、旋斧の場合は普通の武器ではなく、魔剣である事が重要だった。特に旋斧に関しては記録が一切なく、色々と謎の部分が多い。
「そうだな……仮に、この旋斧を生き物だと例えると、旋斧にとって魔力とは食べ物……いや、栄養という方が正しいかもしれない。栄養を摂取すればするほど旋斧は成長し、より大きく強くなる。こういえば分かりやすいかな?」
「り、理屈は分かりますけど……でも、それならどうして今までは魔力を吸収しても大きくはならなかったんですか?」
「きっと、旋斧が成長するには条件があるだろう。例えば、一度に特定の属性の魔力を吸収するとか……そして恐らくはその特定の属性の正体は聖属性だ」
「聖属性……?」
アルトは旋斧が変化した際、ナイが火竜の体内に突き刺した話を聞いた時、彼は旋斧が変化した理由が火竜にあると確信を抱く。
「恐らく、旋斧が変化したのは火竜の聖属性の魔力、いやこの場合は生命力を喰らったという表現が正しいだろう。火竜のような竜種は並の生物とは比べ物にならない膨大な生命力に満ち溢れた存在だ。普通の良き者ならば死ぬような重傷を負っても、並外れた生命力で生き残る事が出来ると聞いている」
「じゃあ、旋斧はその火竜の生命力を吸い上げた事で成長したの?」
「あくまでも僕の仮説に過ぎないけどね……けど、あながち間違っているとは思えないだろう?」
ナイはアルトの言葉を聞いて否定できず、言われてみれば旋斧は強敵を倒す度に知らず知らずに成長していたのかもしれない。ホブゴブリン、赤毛熊、ガーゴイル、ミノタウロスとの戦闘の時も倒す度に成長していた可能性もある。
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