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旋斧の秘密
第335話 闘技場へ
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「ふうっ……今の時点で出来る改造はこれぐらいだね。父上から送り込まれてくる魔石が届けばもっと強化できるはずだよ」
「ま、まだ強化できるの?」
「ああ、魔石さえあればもっと装備を強化できるはずだ。だけど、装備を強化しても扱えるかどうかは君次第だ。明日は装備の具合を確かめるため、闘技場に行ってみるかい?」
「え?闘技場って……」
「それって、アッシュ公爵が経営しているあの闘技場の事ですか!?」
アルトの言葉にヒナが真っ先に反応し、彼女は興奮した様子で尋ねる。この王都には闘技場と呼ばれる場所がある事はナイも聞いていたが、実際に赴いた事はない。
闘技場が存在するのは王都の工場区であり、王都一番の観光名所でもある。闘技場では参加者同士で戦うだけではなく、時には運営側が用意した魔物と戦わされる事もある。実際に命を落としかねない危険な場所だが、大勢の人間が闘技場で試合を観戦するために通い込んでいるという。
「僕の方からアッシュ公爵に話を通してナイ君に闘技場に参加できるようにしてもらうよ。闘技場では大型の魔物も取り扱うからね、流石に大型ゴーレム程の魔物は取り扱っていないけど、新しい装備に慣れるために戦っておいて損はないだろう」
「闘技場か……」
「まあ、出場するかどうかは君に任せ……」
「ナイ君、アルト王子様がここまで言ってるんだから是非戦うべきよ!!私達も応援するわ!!ねえ、モモ!?」
「えっ!?う、うん……応援するよ?」
何故かヒナはナイが闘技場に参加するように勧め、その態度に他の者は戸惑うが、アルトが思い出したように告げた。
「ああ、そうそう。闘技場では賭け事が許可されているんだ。試合の勝者が誰になるか掛ける事ができるんだ」
「えっ……じゃあ、もしかしてヒナちゃん。ナイ君に賭けようとしてたの……?」
「なな、何を言ってるのよ!!そ、そそ、そんな事をするわけないでしょ?」
「声が震えてるんだけど……」
アルトの話を聞いてモモはヒナがナイの試合に出場させ、彼に勝つ方に賭けるつもりではなかったのかと怪しむが、ヒナは冷や汗を流しながらも話題を逸らす。
「そ、そうだ!!ヒイロとミイナは何処に行ったのかしら?」
「二人なら兄上たちの騎士団に一時的に所属させたよ。大型ゴーレムとの戦闘では金狼騎士団と銀狼騎士団にも活躍してもらうつもりだからね。今頃二人とも副団長達にしごかれているところだろう」
「えっ……でも、大型ゴーレムに対抗するには水属性の魔法攻撃ができる人じゃないと駄目だったんじゃないの?」
「確かに有効的な攻撃を与えるには水属性の魔法攻撃が一番だろう。だが、流石にナイ君だけに戦わせるわけにもいかないだろう?騎士団の役目は大型ゴーレムを誘導し、注意を反らしてもらうんだ」
銀狼騎士団も金狼騎士団も大型ゴーレムの討伐には参加するらしく、彼等の中に水属性の魔法の使い手は含まれていないが、それでも戦力としては心強い。副団長のリンの実力はナイも良く知っており、そして彼女と互角の力を持つと言われるドリスにも期待できる。
だが、ここでナイは王国騎士団の中でも最強と呼ばれる「猛虎騎士団」の存在を思い出し、彼等は討伐には参加しないのかと不思議に思う。
「そういえば……猛虎騎士団は?この国で一番強い騎士団なんだよね?猛虎騎士団も参加するの?」
「いや……猛虎騎士団と団長はわけあって今は不在なんだ。今は国境に滞在して隣国を警戒しているんだ」
「隣国を警戒している……?」
「悪いけれどこれ以上の事は教えられないよ。国家機密に関わる事だからね……ともかく、今回の戦は猛虎騎士団の力は借りられないと思ってくれ」
王国騎士団の中でも最強と謳われる猛虎騎士団は不在らしく、残された戦力で戦うしかないとアルトは語る。どうして猛虎騎士団が王都を離れて国境の守護を任されているのかは気になったが、これ以上の尋ねてもアルトは答える様子はなかった――
――新しい装備を身に付けたナイはアルトの助言に従い、翌日に彼と共にアッシュ公爵の元に訪れ、闘技場に出場したいことを伝えた。本来は闘技場では未成年の参加は拒まれるのだが、今回は緊急事態という事もあり、それにナイの実力を知っているアッシュは快く承諾してくれた。
「ふむ、そういう理由ならばこちらも拒否する事はできませんな……分かりました。私の権限で彼の参加を許可しましょう!!許可証を用意するので少し待ってください!!」
「助かったよ、アッシュ侯爵。ナイ君、心の準備は出来たかい?」
「人前で魔物と戦うのか……ちょっと緊張するな」
「はっはっはっ!!すぐに慣れるさ、それに大勢の人間の前で戦うのも悪くはないぞ!!活躍すればそれだけ大勢の人間に見られるのだからな!!彼等の声援が力になる事もあるし、罵声を浴びせられても負けん気を起こして戦えばいいんだ!!」
「そ、そういうものですか……」
アッシュの言葉を聞いてナイは反応に困るが、とりあえずは闘技場に向かう事にした。今回はアッシュの計らいでナイが戦うのは魔物だけであり、それも闘技場で管理する魔物の中でも大型の魔物を取りそろえる事を約束してくれた。
ナイはアッシュから許可証を受け取るとアルトと共に闘技場へと向かい、工場区へと訪れる。何気にこちらの区画に入るのはナイも初めてであり、一般区や富豪区や商業区とは違った雰囲気の区画だった。
「ま、まだ強化できるの?」
「ああ、魔石さえあればもっと装備を強化できるはずだ。だけど、装備を強化しても扱えるかどうかは君次第だ。明日は装備の具合を確かめるため、闘技場に行ってみるかい?」
「え?闘技場って……」
「それって、アッシュ公爵が経営しているあの闘技場の事ですか!?」
アルトの言葉にヒナが真っ先に反応し、彼女は興奮した様子で尋ねる。この王都には闘技場と呼ばれる場所がある事はナイも聞いていたが、実際に赴いた事はない。
闘技場が存在するのは王都の工場区であり、王都一番の観光名所でもある。闘技場では参加者同士で戦うだけではなく、時には運営側が用意した魔物と戦わされる事もある。実際に命を落としかねない危険な場所だが、大勢の人間が闘技場で試合を観戦するために通い込んでいるという。
「僕の方からアッシュ公爵に話を通してナイ君に闘技場に参加できるようにしてもらうよ。闘技場では大型の魔物も取り扱うからね、流石に大型ゴーレム程の魔物は取り扱っていないけど、新しい装備に慣れるために戦っておいて損はないだろう」
「闘技場か……」
「まあ、出場するかどうかは君に任せ……」
「ナイ君、アルト王子様がここまで言ってるんだから是非戦うべきよ!!私達も応援するわ!!ねえ、モモ!?」
「えっ!?う、うん……応援するよ?」
何故かヒナはナイが闘技場に参加するように勧め、その態度に他の者は戸惑うが、アルトが思い出したように告げた。
「ああ、そうそう。闘技場では賭け事が許可されているんだ。試合の勝者が誰になるか掛ける事ができるんだ」
「えっ……じゃあ、もしかしてヒナちゃん。ナイ君に賭けようとしてたの……?」
「なな、何を言ってるのよ!!そ、そそ、そんな事をするわけないでしょ?」
「声が震えてるんだけど……」
アルトの話を聞いてモモはヒナがナイの試合に出場させ、彼に勝つ方に賭けるつもりではなかったのかと怪しむが、ヒナは冷や汗を流しながらも話題を逸らす。
「そ、そうだ!!ヒイロとミイナは何処に行ったのかしら?」
「二人なら兄上たちの騎士団に一時的に所属させたよ。大型ゴーレムとの戦闘では金狼騎士団と銀狼騎士団にも活躍してもらうつもりだからね。今頃二人とも副団長達にしごかれているところだろう」
「えっ……でも、大型ゴーレムに対抗するには水属性の魔法攻撃ができる人じゃないと駄目だったんじゃないの?」
「確かに有効的な攻撃を与えるには水属性の魔法攻撃が一番だろう。だが、流石にナイ君だけに戦わせるわけにもいかないだろう?騎士団の役目は大型ゴーレムを誘導し、注意を反らしてもらうんだ」
銀狼騎士団も金狼騎士団も大型ゴーレムの討伐には参加するらしく、彼等の中に水属性の魔法の使い手は含まれていないが、それでも戦力としては心強い。副団長のリンの実力はナイも良く知っており、そして彼女と互角の力を持つと言われるドリスにも期待できる。
だが、ここでナイは王国騎士団の中でも最強と呼ばれる「猛虎騎士団」の存在を思い出し、彼等は討伐には参加しないのかと不思議に思う。
「そういえば……猛虎騎士団は?この国で一番強い騎士団なんだよね?猛虎騎士団も参加するの?」
「いや……猛虎騎士団と団長はわけあって今は不在なんだ。今は国境に滞在して隣国を警戒しているんだ」
「隣国を警戒している……?」
「悪いけれどこれ以上の事は教えられないよ。国家機密に関わる事だからね……ともかく、今回の戦は猛虎騎士団の力は借りられないと思ってくれ」
王国騎士団の中でも最強と謳われる猛虎騎士団は不在らしく、残された戦力で戦うしかないとアルトは語る。どうして猛虎騎士団が王都を離れて国境の守護を任されているのかは気になったが、これ以上の尋ねてもアルトは答える様子はなかった――
――新しい装備を身に付けたナイはアルトの助言に従い、翌日に彼と共にアッシュ公爵の元に訪れ、闘技場に出場したいことを伝えた。本来は闘技場では未成年の参加は拒まれるのだが、今回は緊急事態という事もあり、それにナイの実力を知っているアッシュは快く承諾してくれた。
「ふむ、そういう理由ならばこちらも拒否する事はできませんな……分かりました。私の権限で彼の参加を許可しましょう!!許可証を用意するので少し待ってください!!」
「助かったよ、アッシュ侯爵。ナイ君、心の準備は出来たかい?」
「人前で魔物と戦うのか……ちょっと緊張するな」
「はっはっはっ!!すぐに慣れるさ、それに大勢の人間の前で戦うのも悪くはないぞ!!活躍すればそれだけ大勢の人間に見られるのだからな!!彼等の声援が力になる事もあるし、罵声を浴びせられても負けん気を起こして戦えばいいんだ!!」
「そ、そういうものですか……」
アッシュの言葉を聞いてナイは反応に困るが、とりあえずは闘技場に向かう事にした。今回はアッシュの計らいでナイが戦うのは魔物だけであり、それも闘技場で管理する魔物の中でも大型の魔物を取りそろえる事を約束してくれた。
ナイはアッシュから許可証を受け取るとアルトと共に闘技場へと向かい、工場区へと訪れる。何気にこちらの区画に入るのはナイも初めてであり、一般区や富豪区や商業区とは違った雰囲気の区画だった。
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