64 / 129
王都での日常
第64話 魔石の訓練
しおりを挟む
――翌日からコオリは朝早くに屋上の訓練場に訪れ、バルルの指導の下で魔石を扱った魔法の練習を行う。自分の魔力を操作するのと魔石の魔力を引きだして魔法の強化を行うのは感覚が異なり、最初の内は上手く扱えずに必要以上に魔石の魔力を消耗してしまう。
「馬鹿!!そんな使い方だとすぐに魔石の魔力が切れちまうよ!!本番前に魔石の魔力を使い切るつもりかい!?」
「す、すいません!!」
「……落ち着いて、焦らなくていい、どうせ魔石が切れてもバルルが新しいのを買ってくるから」
「こらこら!!あたしを破産させるつもりかい!?」
バルルがボーナスを前借りにして購入した魔石は四個しか存在せず、しかもコオリの場合は魔法を発動するのに風属性と水属性の魔石を同時に必要とするため、実質的に彼が練習と本番で使用できる魔石はそれぞれ二個ずつという事になる。
できる事ならば最初の訓練で使用する魔石を使い切らない内に魔石の扱い方を身に着け、本番の時は予備の魔石を利用して万全の状態で戦いたい。だが、魔石から魔力を引きだすのは想像以上に難しく、そもそも数日で魔石の操作を覚えるのが無理な話だった。
「バルル、やっぱり時間が少なすぎる。このままだとコオリが過労で倒れるかもしれない」
「大丈夫だよ、こいつは両手で小杖を扱えるぐらいに器用だからね。三日でも長いくらいさ、今日のうちにコツだけでも掴むんだよ」
「そ、そんな事を言われても……」
「弱音を吐いている暇はないよ!!さあ、もう一度やりな!!」
普通の魔術師でも魔石を扱えるようになるには一か月ほど時間が掛かり、それを数日で習得しろというのは無茶な話である。しかし、たった数日でコオリは魔光を生み出さずに魔法を扱えるようになり、しかも彼はバルルですらも真似できない両手で小杖を使用して魔法を扱う事ができる程の技術を持つ。
最初の内は上手くいかずに必要以上に魔石から魔力を引きだしてしまったが、練習を繰り返す内にコオリは感覚を掴み始める。例えるならば自分の魔力を操作する方法が右で文字を書く事に等しく、魔石から魔力を引きだす場合は左で文字を書くような感じだった。
(ちょっとコツが掴めてきたかも……)
右利きの人間だろうと練習を繰り返せば左でも文字を掛けるようになり、そもそもコオリは元々は左利きだった。だからこそ魔石の扱い方も徐々に慣れていき、たった一日でコオリは魔石をある程度操れるようになった。
「……はあっ!!」
「おおっ」
「よし、無詠唱で魔法を発動できるまでになったね……流石はあたしの弟子だ」
魔石を装着した状態でコオリは無詠唱で魔法を発現させる事に成功すると、それを見たミイナは拍手を行い、バルルも満足げに頷く。夕方になるまで練習を繰り返したが、どうにかぎりぎり魔力が切れる前に扱い方を覚えた。
「はあっ、はあっ……や、やりました」
「頑張ったじゃないか……と、言いたい所だけど本番はこれからだよ!!明日からは魔石を使った本格的な魔法の練習を行う!!」
「何をするの?」
「基本に立ち返って今まで覚えた魔法を試すのさ。魔石で魔法を強化できるといっても、必ずしも今まで扱えた魔法が使えるかどうかは分からないからね」
「どういう意味?」
「まあ、明日になれば分かるさ……今日はもう休みな、明日までに疲れは取っておくんだよ」
バルルの発言にミイナは不思議に首を傾げ、魔石で魔法を強化されるのであればコオリの魔法も当然強くなる思われるが、彼女は意味深な事を告げて今日の訓練を終わらせる――
――初日の訓練が終わった後、コオリは学生寮に戻ると身体を休ませた。何度か休憩を挟んだ流石に半日近くも魔法の練習を行うのは厳しく、今日はもう魔力も殆ど残っていなかった。
「はあっ……師匠から貰ったこれ、使うしかないかな」
別れ際にコオリはバルルから受け取った魔力回復薬《マナポーション》を取り出し、どうしてもきつい時はこれを飲んで魔力を回復させるように言われた。しかし、魔力回復薬は高価な代物であるため、既に自分のために魔石を購入してボーナスを使い果たしたバルルに悪い気がした。
「これは師匠に返そう……どうせ眠れば魔力も回復するし、休んでおこう」
魔力回復薬をコオリは机の引き出しに入れておくと、彼はベッドに横たわろうとした。しかし、ここで部屋の扉が激しく叩かれて聞き覚えのある声が響く。
『おい、ここにいるんだろ!!さっさと出て来い!!』
「え、この声は……!?」
『出てこないとこの扉をぶっ飛ばすぞ!!』
聞こえてきた声は昨日にコオリに絡んできた「バルト」という男子生徒の声で間違いなく、バルルと因縁のあるタンの教え子でもある。バルトは月の徽章を持つコオリを目の仇にしており、学生寮の彼の部屋を見つけ出したらしい。
慌ててコオリは扉に近付こうとするが、バルルからは二日後まで彼との接触を避けるように言われた事を思い出す。バルルは魔石の訓練を遂行するまでコオリにはバルトと会わないように注意し、仕方なく居留守する事にした。
(こんな時に来るなんて……)
音を立てないようにコオリは部屋の中で静かにしていると、やがて諦めたのかバルトの声はしなくなった。コオリは声が聞こえなくなったので安心仕掛けた時、再び扉の外の方から声が聞こえてきた。
『ん?バルト、お前何でそんな場所に座り込んでいるんだ?』
『……この部屋の奴に用事があるんだよ。そいつが帰ってくるまで待っている』
『待ってるって……ずっとか?』
『うるせえな、さっさと行け!!』
部屋の外から聞こえてきた声を聞いてコオリは困り果て、どうやらバルトは部屋の前に待機しているらしい。意地でもコオリが戻ってくるまで待ち構えるつもりらしく、これでは居留守を使ったコオリは部屋の外に出られない。
何が何でもバルトはコオリの事を逃がすつもりはないらしく、これでは外に出る事もできないと思ったコオリはどうするべきか考える。窓を開いて外に出る事もできるが、その場合だと鍵を開きっぱなしでないといけない。
(前に窓を開けっぱなしにした生徒が泥棒に入られたという話もあるし、鍵を開けっぱなしで出ていくのはまずいな)
窓に視線を向けてコオリはどうするべきか考えていると、不意に窓を閉じた時に僅かに隙間がある事に気付く。この隙間に杖を差し込めば部屋の中で魔法で造り出した氷を送り込める事に気付く。
(この窓、よくよく見るとガタついてるな……ちゃんと修理した方がいいかもしれないけど、今は都合がいいや)
窓を閉じた状態でも僅かな隙間があれば杖を差し込むは難しくなく、しかもコオリの所持する二又の杖は先端部が普通の杖よりも細く尖っている。そのお陰で彼は窓の隙間から杖を差し込む事に成功し、氷を作り出して部屋の中に送り込む事ができた。
これを利用してコオリはまずは窓から部屋の外に抜け出すと、窓を閉めた状態で二又の杖を構える。この時に隙間から杖の先端を突っ込み、部屋の中で無詠唱で氷を作り出す。
(よし、上手くいきそうだ)
コオリは筒状の氷塊を作り出すと、それを上手く利用して窓の内側の鍵を施す。これならば窓から入る事はできず、中には入りたい時は同じように部屋の中に氷を生み出して鍵を開ければいい。
(よし、気づかれないように外へ出る事ができた!!)
コオリは無事に外へ逃げ出すと、それからしばらくの間は部屋の外へ離れる事にした。そしてバルトの方はコオリが部屋から抜け出した事も気づかず、延々とコオリを待ち惚ける事になる。その後、他の生徒に連絡を受けた教師が駆けつけて彼を叱りつけ、罰として一週間のトイレ掃除が命じられたという――
――二日目の訓練を終えた後、魔石を扱う感覚も大分掴めたコオリは学生寮に一旦戻ろうとした。しかし、今度は校庭に待ち伏せしていたバルトに見つかってしまう。
「遂に見つけたぞ!!今度こそ逃がさないからな!!」
「うわっ!?」
花壇の裏に隠れていたバルトはコオリの前に飛び出すと、彼は杖に手を伸ばす。それを見たコオリは慌てて逃げようとした時、何処からか足音が鳴り響いてバルトの背後から人影が現れる。
「てりゃっ」
「あいたぁっ!?」
「ミイナ!?」
バルトの股間にミイナの蹴りが決まり、彼はあまりの痛みに耐え切れずに跪く。一方でミイナバルトを飛び越えると、コオリの腕を掴んで走り出す。股間を蹴りつけられたバルトは涙目を浮かべながら逃げ去る二人を睨みつける事しかできなかった。
「ま、待ちやがれ……!!」
「……気にしないで良い、ほら走って」
「う、うん……」
ミイナのお陰でコオリは窮地を脱する事はできたが、今回の一件でコオリ達は増々にバルトからの恨みを買ってしまう――
――そして訓練の最終日、コオリは朝早くに屋上の訓練場に赴いて練習を行っていた。どうして早朝から訓練を行っていたかと言うと、何時何処でバルトと遭遇するのか分からず、部屋の中でも安心できないので彼は朝から早く学生寮を抜け出して訓練に励む。
「はあっ……眠いな」
欠伸をしながらもコオリは杖を構えて練習を行い、彼は二つの魔石から魔力を引きだして通常以上の大きさの氷塊を作り上げる。もう魔石から魔力を引きだす感覚は完璧に掴み、後はどのような手段でバルトと戦うのか考える段階に入っていた。
「馬鹿!!そんな使い方だとすぐに魔石の魔力が切れちまうよ!!本番前に魔石の魔力を使い切るつもりかい!?」
「す、すいません!!」
「……落ち着いて、焦らなくていい、どうせ魔石が切れてもバルルが新しいのを買ってくるから」
「こらこら!!あたしを破産させるつもりかい!?」
バルルがボーナスを前借りにして購入した魔石は四個しか存在せず、しかもコオリの場合は魔法を発動するのに風属性と水属性の魔石を同時に必要とするため、実質的に彼が練習と本番で使用できる魔石はそれぞれ二個ずつという事になる。
できる事ならば最初の訓練で使用する魔石を使い切らない内に魔石の扱い方を身に着け、本番の時は予備の魔石を利用して万全の状態で戦いたい。だが、魔石から魔力を引きだすのは想像以上に難しく、そもそも数日で魔石の操作を覚えるのが無理な話だった。
「バルル、やっぱり時間が少なすぎる。このままだとコオリが過労で倒れるかもしれない」
「大丈夫だよ、こいつは両手で小杖を扱えるぐらいに器用だからね。三日でも長いくらいさ、今日のうちにコツだけでも掴むんだよ」
「そ、そんな事を言われても……」
「弱音を吐いている暇はないよ!!さあ、もう一度やりな!!」
普通の魔術師でも魔石を扱えるようになるには一か月ほど時間が掛かり、それを数日で習得しろというのは無茶な話である。しかし、たった数日でコオリは魔光を生み出さずに魔法を扱えるようになり、しかも彼はバルルですらも真似できない両手で小杖を使用して魔法を扱う事ができる程の技術を持つ。
最初の内は上手くいかずに必要以上に魔石から魔力を引きだしてしまったが、練習を繰り返す内にコオリは感覚を掴み始める。例えるならば自分の魔力を操作する方法が右で文字を書く事に等しく、魔石から魔力を引きだす場合は左で文字を書くような感じだった。
(ちょっとコツが掴めてきたかも……)
右利きの人間だろうと練習を繰り返せば左でも文字を掛けるようになり、そもそもコオリは元々は左利きだった。だからこそ魔石の扱い方も徐々に慣れていき、たった一日でコオリは魔石をある程度操れるようになった。
「……はあっ!!」
「おおっ」
「よし、無詠唱で魔法を発動できるまでになったね……流石はあたしの弟子だ」
魔石を装着した状態でコオリは無詠唱で魔法を発現させる事に成功すると、それを見たミイナは拍手を行い、バルルも満足げに頷く。夕方になるまで練習を繰り返したが、どうにかぎりぎり魔力が切れる前に扱い方を覚えた。
「はあっ、はあっ……や、やりました」
「頑張ったじゃないか……と、言いたい所だけど本番はこれからだよ!!明日からは魔石を使った本格的な魔法の練習を行う!!」
「何をするの?」
「基本に立ち返って今まで覚えた魔法を試すのさ。魔石で魔法を強化できるといっても、必ずしも今まで扱えた魔法が使えるかどうかは分からないからね」
「どういう意味?」
「まあ、明日になれば分かるさ……今日はもう休みな、明日までに疲れは取っておくんだよ」
バルルの発言にミイナは不思議に首を傾げ、魔石で魔法を強化されるのであればコオリの魔法も当然強くなる思われるが、彼女は意味深な事を告げて今日の訓練を終わらせる――
――初日の訓練が終わった後、コオリは学生寮に戻ると身体を休ませた。何度か休憩を挟んだ流石に半日近くも魔法の練習を行うのは厳しく、今日はもう魔力も殆ど残っていなかった。
「はあっ……師匠から貰ったこれ、使うしかないかな」
別れ際にコオリはバルルから受け取った魔力回復薬《マナポーション》を取り出し、どうしてもきつい時はこれを飲んで魔力を回復させるように言われた。しかし、魔力回復薬は高価な代物であるため、既に自分のために魔石を購入してボーナスを使い果たしたバルルに悪い気がした。
「これは師匠に返そう……どうせ眠れば魔力も回復するし、休んでおこう」
魔力回復薬をコオリは机の引き出しに入れておくと、彼はベッドに横たわろうとした。しかし、ここで部屋の扉が激しく叩かれて聞き覚えのある声が響く。
『おい、ここにいるんだろ!!さっさと出て来い!!』
「え、この声は……!?」
『出てこないとこの扉をぶっ飛ばすぞ!!』
聞こえてきた声は昨日にコオリに絡んできた「バルト」という男子生徒の声で間違いなく、バルルと因縁のあるタンの教え子でもある。バルトは月の徽章を持つコオリを目の仇にしており、学生寮の彼の部屋を見つけ出したらしい。
慌ててコオリは扉に近付こうとするが、バルルからは二日後まで彼との接触を避けるように言われた事を思い出す。バルルは魔石の訓練を遂行するまでコオリにはバルトと会わないように注意し、仕方なく居留守する事にした。
(こんな時に来るなんて……)
音を立てないようにコオリは部屋の中で静かにしていると、やがて諦めたのかバルトの声はしなくなった。コオリは声が聞こえなくなったので安心仕掛けた時、再び扉の外の方から声が聞こえてきた。
『ん?バルト、お前何でそんな場所に座り込んでいるんだ?』
『……この部屋の奴に用事があるんだよ。そいつが帰ってくるまで待っている』
『待ってるって……ずっとか?』
『うるせえな、さっさと行け!!』
部屋の外から聞こえてきた声を聞いてコオリは困り果て、どうやらバルトは部屋の前に待機しているらしい。意地でもコオリが戻ってくるまで待ち構えるつもりらしく、これでは居留守を使ったコオリは部屋の外に出られない。
何が何でもバルトはコオリの事を逃がすつもりはないらしく、これでは外に出る事もできないと思ったコオリはどうするべきか考える。窓を開いて外に出る事もできるが、その場合だと鍵を開きっぱなしでないといけない。
(前に窓を開けっぱなしにした生徒が泥棒に入られたという話もあるし、鍵を開けっぱなしで出ていくのはまずいな)
窓に視線を向けてコオリはどうするべきか考えていると、不意に窓を閉じた時に僅かに隙間がある事に気付く。この隙間に杖を差し込めば部屋の中で魔法で造り出した氷を送り込める事に気付く。
(この窓、よくよく見るとガタついてるな……ちゃんと修理した方がいいかもしれないけど、今は都合がいいや)
窓を閉じた状態でも僅かな隙間があれば杖を差し込むは難しくなく、しかもコオリの所持する二又の杖は先端部が普通の杖よりも細く尖っている。そのお陰で彼は窓の隙間から杖を差し込む事に成功し、氷を作り出して部屋の中に送り込む事ができた。
これを利用してコオリはまずは窓から部屋の外に抜け出すと、窓を閉めた状態で二又の杖を構える。この時に隙間から杖の先端を突っ込み、部屋の中で無詠唱で氷を作り出す。
(よし、上手くいきそうだ)
コオリは筒状の氷塊を作り出すと、それを上手く利用して窓の内側の鍵を施す。これならば窓から入る事はできず、中には入りたい時は同じように部屋の中に氷を生み出して鍵を開ければいい。
(よし、気づかれないように外へ出る事ができた!!)
コオリは無事に外へ逃げ出すと、それからしばらくの間は部屋の外へ離れる事にした。そしてバルトの方はコオリが部屋から抜け出した事も気づかず、延々とコオリを待ち惚ける事になる。その後、他の生徒に連絡を受けた教師が駆けつけて彼を叱りつけ、罰として一週間のトイレ掃除が命じられたという――
――二日目の訓練を終えた後、魔石を扱う感覚も大分掴めたコオリは学生寮に一旦戻ろうとした。しかし、今度は校庭に待ち伏せしていたバルトに見つかってしまう。
「遂に見つけたぞ!!今度こそ逃がさないからな!!」
「うわっ!?」
花壇の裏に隠れていたバルトはコオリの前に飛び出すと、彼は杖に手を伸ばす。それを見たコオリは慌てて逃げようとした時、何処からか足音が鳴り響いてバルトの背後から人影が現れる。
「てりゃっ」
「あいたぁっ!?」
「ミイナ!?」
バルトの股間にミイナの蹴りが決まり、彼はあまりの痛みに耐え切れずに跪く。一方でミイナバルトを飛び越えると、コオリの腕を掴んで走り出す。股間を蹴りつけられたバルトは涙目を浮かべながら逃げ去る二人を睨みつける事しかできなかった。
「ま、待ちやがれ……!!」
「……気にしないで良い、ほら走って」
「う、うん……」
ミイナのお陰でコオリは窮地を脱する事はできたが、今回の一件でコオリ達は増々にバルトからの恨みを買ってしまう――
――そして訓練の最終日、コオリは朝早くに屋上の訓練場に赴いて練習を行っていた。どうして早朝から訓練を行っていたかと言うと、何時何処でバルトと遭遇するのか分からず、部屋の中でも安心できないので彼は朝から早く学生寮を抜け出して訓練に励む。
「はあっ……眠いな」
欠伸をしながらもコオリは杖を構えて練習を行い、彼は二つの魔石から魔力を引きだして通常以上の大きさの氷塊を作り上げる。もう魔石から魔力を引きだす感覚は完璧に掴み、後はどのような手段でバルトと戦うのか考える段階に入っていた。
32
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。
もういらないと言われたので隣国で聖女やります。
ゆーぞー
ファンタジー
孤児院出身のアリスは5歳の時に天女様の加護があることがわかり、王都で聖女をしていた。
しかし国王が崩御したため、国外追放されてしまう。
しかし隣国で聖女をやることになり、アリスは幸せを掴んでいく。
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる