42 / 129
王都での日常
第42話 自分だけの力で……
しおりを挟む
――コオリは目の前に横たわるオークの死骸を見て唖然とした。かつては殺されかけた相手だが、たった一発の氷弾で仕留めた。あまりの呆気なさに呆然としていると、バルルが声をかけた。
「どうだい?悪くない気分だろう。自分の強さを少しは理解したかい?」
「師匠……」
「あんたはもう非力な魔術師じゃないんだ。こんな恐ろしい魔物を倒せるほど立派に成長したのさ」
「格好良かった。流石は私の後輩」
「あ、ありがとう……」
「……なあ、俺達って護衛の意味あるのか?」
「それを言うなよ……」
「ま、まあ……解体は俺達に任せてくれよ!!」
護衛役として雇われながらトム達は役に立てなかった事に負い目を感じ、せめて魔物の解体を行って役に立とうとした。彼等の気持ちを汲んでバルルも彼等に解体を任せている間、コオリが編み出した「圧縮氷弾」に関して意見を告げる。
「それはそうと、あんたの新しい攻撃法には名付けた方がいいね」
「名前?」
「圧縮氷弾だっけ?もうちょっと呼びやすい名前の方がいいんじゃないかい?」
「私もそう思う」
「な、なるほど……考えておきます」
コオリはバルルとミイナの言葉に「圧縮氷弾」の代わりとなる名前を付けるように言われ、不意に彼は頭に思い浮かんだ言葉を告げた。
「氷硬弾……というのはどうですか?」
「また地味な名前になったね」
「でも、圧縮氷弾よりは短くていいと思う」
何となく思いついた名前をコオリは口にすると、バルルとミイナは賛成した。これからは「圧縮氷弾」改め「氷硬弾」と呼ぶ事にした。
「あんたの氷硬弾は強力だけど、撃ち込むのに多少の時間が掛かるね?」
「あ、はい。魔力を込めるのに時間が掛かっちゃって……」
「そういう事ならここでも思う存分に練習しな。学園内だと色々と周りを気にして魔法の練習も思うようにいかないだろう?」
「え!?」
バルルの言葉にコオリは不安を抱き、いつ魔物が襲われるか分からない場所で魔法の練習するのは危険過ぎるのではないかと思ったが、そんな彼にバルルは注意する。
「あんたをここへ連れてきたのは魔物との戦闘経験を積ませるためだよ。だから今回は実戦を積んで魔法の腕も磨きな」
「で、でも……」
「何をそんなに怖がってるんだい?あんたはもう既にオークをぶっ倒しているじゃないかい。後はファングの奴だけだよ」
コオリはバルルに言われて自分が倒したオークの死骸を確認し、既に自分の魔法は森の魔物に通じる事は証明されていた。この機会を逃さずに魔法の練習を行うのと同時に魔物との戦闘にも慣れるようにバルルはコオリに指示し、王都に戻らずにこのまま森の中で訓練を行う事を告げる。
「コオリ、ここから先はあんた一人で行動しな」
「えっ!?」
「待って、それはいくらなんでも……」
バルルの唐突な発言にコオリは驚き、流石のミイナも黙っていられずに口を挟もうとしたが、彼女を制してバルルはコオリに告げた。
「別に一人で森の奥まで行けとは言わないさ。散歩する感覚でそこいらを歩き回りな」
「お、おいバルル!!何を言ってるんだ!?」
「それだと俺達は何のために護衛を……」
「依頼人はあたしだ!!ここから先のあんた等の護衛対象はこいつじゃない、あたしだ!!だから口を挟むんじゃないよ!!」
護衛として雇われたトムとヤンはバルルの発言に慌てふためくが、そんな彼等をバルルは一喝し、改めてコオリに振り返って彼の両肩を掴む。
「あんたはもうここにいる魔物を倒せるだけの力は身に着けている。だから何も恐れる必要はない、他の人間の力を借りなくてもあんたは大丈夫さ」
「大丈夫って……」
「いいかい、魔術師にとって大事な事はどんな状況でも取り乱さない冷静さ、精神力、そして……最後まで諦めない根性だよ」
「こ、根性?」
急に精神論を話し始めたバルルにコオリは戸惑い、教師らしからぬ発言にコオリは混乱するが、バルルの意志は固くコオリに怒鳴りつけた。
「男なら覚悟を決めな!!それともあんたは一人では何もできない弱虫なのかい!?」
「ち、違います!!」
不安がるコオリに対してバルルは怒鳴りつけると、彼女の言葉にコオリは言い返す。他の者たちも心配した表情を浮かべるが、バルルはあくまでもコオリ一人の力で森の中を探索するように告げた。
「いいかい、この森を一人で行動できるぐらいの強さがなければ試験なんて合格できないと思え。でも、逆に言えばこの森を抜けられればあんたは試練を突破できる力を持っている事を証明される……多分」
「多分!?」
「と、ともかく……あんたは自分だけの力でこの森を抜け出しな!!あたし達はここであんたを待っている。言っておくけど魔物を一匹も倒さずに戻って来きたら承知しないからね!!」
「コオリ……もしも何かあったら私を呼んで。すぐに助けに駆けつけるから」
「う、うん……ありがとう」
バルルは一方的に告げるとコオリの背中を押して森の中に入らせ、皆に見送られながらコオリは森の中にたった一人で踏み込む――
――しばらくの間は森の中を歩き続けると、とりあえずは魔物を探す事にした。常に周囲の警戒は怠らず、何時でも魔法を撃ち込める準備を行う。
(さあ、何時でも掛かってこい!!)
魔物が巣食う森の中がどれほど危険なのかはコオリもよく知っており、今回はリオンのように自分を助けてくれる存在はいない。自分一人の力でコオリは魔物と戦って勝たなければ皆の元には戻れない。
杖を力強く握りしめながらコオリはしばらく歩くと、森の中に流れる川を発見する。そして川の傍には始めて見る魔物の姿が見かけられた。
「フゴッ、フゴッ……!!」
「っ……!?」
コオリの視界に映し出されたのは馬鹿でかい巨大な猪であり、普通の猪よりも一回りは大きく、しかも牙の形が槍のように尖っていた。異様な形状の猪を見てコオリは冷や汗を流し、口元を抑えながら近くに茂みに隠れた。
(何だあの馬鹿でかい猪……魔物なのか!?)
先ほど倒したオークよりも巨体の猪を見てコオリは混乱し、どうするべきか考える。まだ猪の魔獣(獣型の魔物の別称)はコオリには気づいておらず、小川の水を飲んでいる。攻撃を仕掛けるならば今が好機だが、不意打ちで倒せるとは限らない。
今ならば気付かれる前に逃げる事もできるが、ようやく見つけた魔物を倒さずに引き返す事に躊躇する。幸にも魔獣はまだコオリの存在に気付いておらず、不意打ちを仕掛けるのならば絶好の機会だった。。
(もう少し近づければ……)
氷硬弾を撃ち込む準備を整えながらコオリは魔獣に接近しようとした時、足元に落ちていた小枝に気付かず踏んでしまう。
「フゴォッ!?」
「しまった!?」
小枝が折れた音が響き渡り、その音に気付いた魔獣が振り返る。魔獣はコオリを見た瞬間に鼻を鳴らし、何の躊躇もなくコオリに目掛けて突っ込んできた。
――フゴォオオオッ!!
魔獣は一直線にコオリに目掛けて突進すると、魔法で迎撃しようとしたがあまりの迫力に気圧され、反射的に横に飛んで避けてしまう。
「うわぁっ!?」
「フガァッ!!」
コオリが避けると魔獣は勢いを止めずに彼の後方に存在した岩にぶつかると、この時に槍のように尖った牙が岩石にめり込み、その光景を見たコオリは牙の鋭さと硬度に冷や汗を流す。
もしもコオリが避けていなければ、彼の身体は魔獣の牙に貫かれて確実に死んでいた。その事を理解するとコオリは汗を流し、一方で岩石に牙が食い込んだボアは必死にもがく。
「フゴォオオオッ!?」
「ぬ、抜けないのか?なら、今のうちに……!!」
自分から岩に突っ込んだせいで牙が岩石にめり込み、そのせいで抜け出せなくなった魔獣を見てコオリは距離を取る。やがて魔獣は牙を抜く事を諦めたのか、逆に力を込めて岩石その物を破壊する。
「フガァッ!!」
「うわっ!?」
牙がめり込んだ状態で魔獣は力を込めて岩を押し込み、そのまま途轍もない怪力を発揮して岩を破壊する。その力はオークをも上回り、それを見たコオリは逃げ切れないと判断して戦闘態勢に入った。
「どうだい?悪くない気分だろう。自分の強さを少しは理解したかい?」
「師匠……」
「あんたはもう非力な魔術師じゃないんだ。こんな恐ろしい魔物を倒せるほど立派に成長したのさ」
「格好良かった。流石は私の後輩」
「あ、ありがとう……」
「……なあ、俺達って護衛の意味あるのか?」
「それを言うなよ……」
「ま、まあ……解体は俺達に任せてくれよ!!」
護衛役として雇われながらトム達は役に立てなかった事に負い目を感じ、せめて魔物の解体を行って役に立とうとした。彼等の気持ちを汲んでバルルも彼等に解体を任せている間、コオリが編み出した「圧縮氷弾」に関して意見を告げる。
「それはそうと、あんたの新しい攻撃法には名付けた方がいいね」
「名前?」
「圧縮氷弾だっけ?もうちょっと呼びやすい名前の方がいいんじゃないかい?」
「私もそう思う」
「な、なるほど……考えておきます」
コオリはバルルとミイナの言葉に「圧縮氷弾」の代わりとなる名前を付けるように言われ、不意に彼は頭に思い浮かんだ言葉を告げた。
「氷硬弾……というのはどうですか?」
「また地味な名前になったね」
「でも、圧縮氷弾よりは短くていいと思う」
何となく思いついた名前をコオリは口にすると、バルルとミイナは賛成した。これからは「圧縮氷弾」改め「氷硬弾」と呼ぶ事にした。
「あんたの氷硬弾は強力だけど、撃ち込むのに多少の時間が掛かるね?」
「あ、はい。魔力を込めるのに時間が掛かっちゃって……」
「そういう事ならここでも思う存分に練習しな。学園内だと色々と周りを気にして魔法の練習も思うようにいかないだろう?」
「え!?」
バルルの言葉にコオリは不安を抱き、いつ魔物が襲われるか分からない場所で魔法の練習するのは危険過ぎるのではないかと思ったが、そんな彼にバルルは注意する。
「あんたをここへ連れてきたのは魔物との戦闘経験を積ませるためだよ。だから今回は実戦を積んで魔法の腕も磨きな」
「で、でも……」
「何をそんなに怖がってるんだい?あんたはもう既にオークをぶっ倒しているじゃないかい。後はファングの奴だけだよ」
コオリはバルルに言われて自分が倒したオークの死骸を確認し、既に自分の魔法は森の魔物に通じる事は証明されていた。この機会を逃さずに魔法の練習を行うのと同時に魔物との戦闘にも慣れるようにバルルはコオリに指示し、王都に戻らずにこのまま森の中で訓練を行う事を告げる。
「コオリ、ここから先はあんた一人で行動しな」
「えっ!?」
「待って、それはいくらなんでも……」
バルルの唐突な発言にコオリは驚き、流石のミイナも黙っていられずに口を挟もうとしたが、彼女を制してバルルはコオリに告げた。
「別に一人で森の奥まで行けとは言わないさ。散歩する感覚でそこいらを歩き回りな」
「お、おいバルル!!何を言ってるんだ!?」
「それだと俺達は何のために護衛を……」
「依頼人はあたしだ!!ここから先のあんた等の護衛対象はこいつじゃない、あたしだ!!だから口を挟むんじゃないよ!!」
護衛として雇われたトムとヤンはバルルの発言に慌てふためくが、そんな彼等をバルルは一喝し、改めてコオリに振り返って彼の両肩を掴む。
「あんたはもうここにいる魔物を倒せるだけの力は身に着けている。だから何も恐れる必要はない、他の人間の力を借りなくてもあんたは大丈夫さ」
「大丈夫って……」
「いいかい、魔術師にとって大事な事はどんな状況でも取り乱さない冷静さ、精神力、そして……最後まで諦めない根性だよ」
「こ、根性?」
急に精神論を話し始めたバルルにコオリは戸惑い、教師らしからぬ発言にコオリは混乱するが、バルルの意志は固くコオリに怒鳴りつけた。
「男なら覚悟を決めな!!それともあんたは一人では何もできない弱虫なのかい!?」
「ち、違います!!」
不安がるコオリに対してバルルは怒鳴りつけると、彼女の言葉にコオリは言い返す。他の者たちも心配した表情を浮かべるが、バルルはあくまでもコオリ一人の力で森の中を探索するように告げた。
「いいかい、この森を一人で行動できるぐらいの強さがなければ試験なんて合格できないと思え。でも、逆に言えばこの森を抜けられればあんたは試練を突破できる力を持っている事を証明される……多分」
「多分!?」
「と、ともかく……あんたは自分だけの力でこの森を抜け出しな!!あたし達はここであんたを待っている。言っておくけど魔物を一匹も倒さずに戻って来きたら承知しないからね!!」
「コオリ……もしも何かあったら私を呼んで。すぐに助けに駆けつけるから」
「う、うん……ありがとう」
バルルは一方的に告げるとコオリの背中を押して森の中に入らせ、皆に見送られながらコオリは森の中にたった一人で踏み込む――
――しばらくの間は森の中を歩き続けると、とりあえずは魔物を探す事にした。常に周囲の警戒は怠らず、何時でも魔法を撃ち込める準備を行う。
(さあ、何時でも掛かってこい!!)
魔物が巣食う森の中がどれほど危険なのかはコオリもよく知っており、今回はリオンのように自分を助けてくれる存在はいない。自分一人の力でコオリは魔物と戦って勝たなければ皆の元には戻れない。
杖を力強く握りしめながらコオリはしばらく歩くと、森の中に流れる川を発見する。そして川の傍には始めて見る魔物の姿が見かけられた。
「フゴッ、フゴッ……!!」
「っ……!?」
コオリの視界に映し出されたのは馬鹿でかい巨大な猪であり、普通の猪よりも一回りは大きく、しかも牙の形が槍のように尖っていた。異様な形状の猪を見てコオリは冷や汗を流し、口元を抑えながら近くに茂みに隠れた。
(何だあの馬鹿でかい猪……魔物なのか!?)
先ほど倒したオークよりも巨体の猪を見てコオリは混乱し、どうするべきか考える。まだ猪の魔獣(獣型の魔物の別称)はコオリには気づいておらず、小川の水を飲んでいる。攻撃を仕掛けるならば今が好機だが、不意打ちで倒せるとは限らない。
今ならば気付かれる前に逃げる事もできるが、ようやく見つけた魔物を倒さずに引き返す事に躊躇する。幸にも魔獣はまだコオリの存在に気付いておらず、不意打ちを仕掛けるのならば絶好の機会だった。。
(もう少し近づければ……)
氷硬弾を撃ち込む準備を整えながらコオリは魔獣に接近しようとした時、足元に落ちていた小枝に気付かず踏んでしまう。
「フゴォッ!?」
「しまった!?」
小枝が折れた音が響き渡り、その音に気付いた魔獣が振り返る。魔獣はコオリを見た瞬間に鼻を鳴らし、何の躊躇もなくコオリに目掛けて突っ込んできた。
――フゴォオオオッ!!
魔獣は一直線にコオリに目掛けて突進すると、魔法で迎撃しようとしたがあまりの迫力に気圧され、反射的に横に飛んで避けてしまう。
「うわぁっ!?」
「フガァッ!!」
コオリが避けると魔獣は勢いを止めずに彼の後方に存在した岩にぶつかると、この時に槍のように尖った牙が岩石にめり込み、その光景を見たコオリは牙の鋭さと硬度に冷や汗を流す。
もしもコオリが避けていなければ、彼の身体は魔獣の牙に貫かれて確実に死んでいた。その事を理解するとコオリは汗を流し、一方で岩石に牙が食い込んだボアは必死にもがく。
「フゴォオオオッ!?」
「ぬ、抜けないのか?なら、今のうちに……!!」
自分から岩に突っ込んだせいで牙が岩石にめり込み、そのせいで抜け出せなくなった魔獣を見てコオリは距離を取る。やがて魔獣は牙を抜く事を諦めたのか、逆に力を込めて岩石その物を破壊する。
「フガァッ!!」
「うわっ!?」
牙がめり込んだ状態で魔獣は力を込めて岩を押し込み、そのまま途轍もない怪力を発揮して岩を破壊する。その力はオークをも上回り、それを見たコオリは逃げ切れないと判断して戦闘態勢に入った。
33
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説

異世界転生ファミリー
くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?!
辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。
アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。
アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。
長男のナイトはクールで賢い美少年。
ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。
何の不思議もない家族と思われたが……
彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
2回目の人生は異世界で
黒ハット
ファンタジー
増田信也は初めてのデートの待ち合わせ場所に行く途中ペットの子犬を抱いて横断歩道を信号が青で渡っていた時に大型トラックが暴走して来てトラックに跳ね飛ばされて内臓が破裂して即死したはずだが、気が付くとそこは見知らぬ異世界の遺跡の中で、何故かペットの柴犬と異世界に生き返った。2日目の人生は異世界で生きる事になった

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

勇者がアレなので小悪党なおじさんが女に転生されられました
ぽとりひょん
ファンタジー
熱中症で死んだ俺は、勇者が召喚される16年前へ転生させられる。16年で宮廷魔法士になって、アレな勇者を導かなくてはならない。俺はチートスキルを隠して魔法士に成り上がって行く。勇者が召喚されたら、魔法士としてパーティーに入り彼を導き魔王を倒すのだ。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる