53 / 68
修行の旅
第53話 討伐隊
しおりを挟む
「あれは……武器を持った人がたくさんいるな」
「えっ!?もしかして盗賊とか?」
「いや、そういうのじゃないと思う……あっ、こっちに気付いたみたい」
「ウォンッ?」
馬車に乗った人間達は進路を変えてナイ達の元に接近してきた。念のためにエリナは弓矢を手にすると、先頭の馬車に乗っていた人間が声をかけてきた。
「待ってくれ、僕達は冒険者だ!!君達に危害を加えるつもりはない!!」
「冒険者!?」
「兄貴、本当の事を言ってるみたいですよ。ほら、冒険者の証のバッジを身に着けてますから」
馬車から降りて来た者達は胸元にバッジを装着しており、エリナによれば全ての冒険者は自分が所属する冒険者ギルドのバッジを常備する義務がある。
ナイ達の前に現れた冒険者は全員が「黒色の虎」を想像させるバッジを身に着けており、彼等はニノから訪れた冒険者である事を明かす。
「僕達はニノから派遣された冒険者だ。君達は……冒険者ではなさそうだね?」
「あたしは狩人のエリナです。そしてこっちのナイの兄貴は魔術師です」
「ど、どうも……」
「魔術師!?それに君はエルフじゃないか!?まさかこんな所で出会えるなんて……」
「エルフなんて初めて見たわ!!」
「こっちの子も魔術師にしては随分と若いな……」
エリナがエルフだと知って冒険者達は驚き、そして彼女と行動を共にしているナイも魔術師だと知ってさらに驚愕した。エルフも魔術師も滅多に出会える存在ではなく、冒険者の中には興味津々で語り掛ける人間もいた。
「なあなあ、そこにいる狼とボアは君達が従えているのか?」
「見た所、普通の狼には見えないな……もしかして魔獣かい?」
「グルルルッ……」
「フゴフゴッ……」
ナイはビャクとボアが見知らぬ人間に囲まれて落ち着かない様子を見て冒険者達に注意する。
「この子達は俺が飼っている魔獣です。こっちの子は人を襲わないように飼育はしてますけど、ボアの方は最近捕まえたばかりなのであまり刺激しないでください」
「本当に魔獣を従えているのか!?さっき、魔術師だと言っていたが……まさか魔物使いか?」
「魔物使い?」
「兄貴、魔物使いというのは魔物を使役する魔術師の事です」
冒険者の質問にナイは不思議に思うと、エリナが魔物使いの説明を行う。ナイは別に魔物を従える魔法など覚えていないが、面倒事を避けるために魔物使いだと通す事にした。
「そ、そうです。俺の魔法でこの子達を従えているんです」
「そいつは凄いな!!見た所、まだ10代だろう?そんな年齢でこんな狂暴な魔物を従える魔法が使えるなんて大したもんだな!!」
「うちのギルドに所属する魔術師は年寄りばっかりだからな。君みたいに若い魔術師なんて初めて見たよ」
「俺はエルフの女の子を見たのは初めてだよ。噂だとエルフは長寿だと聞いてるけど本当の話なのかい?」
「そうっすね。こう見えてもあたしは皆さんよりも年上だと思いますよ」
「「「嘘っ!?」」」
ナイ達の前に現れた冒険者は全員が20代で構成されており、今更ながらにナイは彼等が身に着けているバッジを見て違和感を抱く。全員が「黒虎」を思わせる紋様を刻んでいるが、バッジの材質が異なる者が多い。
冒険者の大半は「銅」で構成されたバッジを装着しているが、中には「鉄」で作られたバッジを装着している人間もいた。素材が異なるバッジを身に着けている事が気になったナイはエリナに質問を行う。
「なんかバッジが違う人がいるけど……」
「ああ、それは冒険者の階級を現わしてるんですよ。一番下が銅級で一つ上が鉄級です」
「へえ~」
エリナの言葉を聞いてナイは冒険者の数を把握し、この場に存在するのは二十人程度だが、その殆どが銅製のバッジを装着していた。
「あの、皆さんは何をしに来たんですか?」
「ああ、それは……」
「おい、待てよ!!相手は一般人だぞ?仕事の内容を話すのはまずいだろ?」
「それは大丈夫だろ?今回の仕事は大々的に宣伝してるんだ。街の外の人間に知られても問題ないだろ」
「ん?どういう意味すか?」
ナイの質問に冒険者達は顔を見合わせ、しばらく相談した結果、自分達が請け負った仕事の内容を明かす。
「俺達の与えられた仕事はイチノの偵察だ」
「イチノ!?」
「そういえばさっきあたし達もイチノで魔物に襲われたんですけど、いったい何が起きたんですか!?」
「君達、まさかイチノに入ったのか!?なんて無茶な真似をしたんだ!!」
「よく無事に帰ってこれたな!?」
「ウォンッ?」
冒険者達はナイ達がイチノに赴いていた事を知って衝撃の表情を浮かべ、現在のイチノがどれほど危険な場所なのかを語る――
――ニノの冒険者の話によればイチノは今から半年以上前に魔物の襲撃を受けたらしく、街の住民の大半が犠牲となった。生き残った住民はニノに避難したが、残念ながら街は魔物の住処と化した。
魔物が襲撃を仕掛けた際にイチノの警備兵は全滅し、完全に街は乗っ取られてしまった。しかも魔物達はイチノだけではなく、ニノにまで攻め寄せてきたという。だが、ニノには「黒虎」と呼ばれる冒険者ギルドが存在し、冒険者と警備兵が力を合わせて魔物の撃退に成功した。
ニノの襲撃に失敗した魔物達はイチノに引き返したが、もしも時間が経てば魔物達がニノを再襲撃する可能性も高い。それを考慮してニノの「街長(街の管理を国から任された人間)」はイチノの奪還と魔物の殲滅のために冒険者を派遣した。
「我々の任務はイチノの偵察を行い、敵がどれほど残っているのかを把握し、確実に奴等を殲滅させるための策を練る必要がある」
「君達もイチノに入ったのなら知っているだろう?あそこにはホブゴブリンとゴブリンで支配されている。恐らくだがゴブリン共を統括している最上位種も潜んでいる可能性が高い」
「最上位種?」
「ゴブリンの上位種のホブゴブリンの更に上の存在……ゴブリンキングだ」
ゴブリンの最上位種は「ゴブリンキング」と呼ばれており、魔物の中では非力な存在として認識されているゴブリンだが、上位種であるホブゴブリンに進化すると体格も倍近く成長し、知能も発達する。更に上のゴブリンキングに至っては「人語」を理解できるほどの知能と「鬼」を思わせる強靭な肉体を得られるらしい。
「ニノが襲撃を受けた際、何人もの人間がゴブリンキングと思われる存在を確認した。恐らくだが今もゴブリンキングはイチノに潜んでいるだろう」
「でも、俺達が街に入った時はボア以上に大きな魔力なんて感じなかったよね?」
「そうっすね。あの時にゴブリンキングが近くに居たらあたし達が気付かないはずがないと思います」
「ウォンッ!!」
冒険者達の話を聞いてナイは疑問を抱いたのはイチノではゴブリンキングと思われる存在の魔力を感知できなかった。少なくともイチノに滞在する魔物の中ではボアが一番大きな魔力を持っていたが、他に強い魔力を持つ存在は感じ取れなかった。
ゴブリンキングがボアよりも弱いとは思い難く、仮にイチノにゴブリンキングが潜んでいたとしたらナイとエリナが魔力に勘付かないはずがない。二人の話を聞いて冒険者達も不思議に思う。
「えっ!?もしかして盗賊とか?」
「いや、そういうのじゃないと思う……あっ、こっちに気付いたみたい」
「ウォンッ?」
馬車に乗った人間達は進路を変えてナイ達の元に接近してきた。念のためにエリナは弓矢を手にすると、先頭の馬車に乗っていた人間が声をかけてきた。
「待ってくれ、僕達は冒険者だ!!君達に危害を加えるつもりはない!!」
「冒険者!?」
「兄貴、本当の事を言ってるみたいですよ。ほら、冒険者の証のバッジを身に着けてますから」
馬車から降りて来た者達は胸元にバッジを装着しており、エリナによれば全ての冒険者は自分が所属する冒険者ギルドのバッジを常備する義務がある。
ナイ達の前に現れた冒険者は全員が「黒色の虎」を想像させるバッジを身に着けており、彼等はニノから訪れた冒険者である事を明かす。
「僕達はニノから派遣された冒険者だ。君達は……冒険者ではなさそうだね?」
「あたしは狩人のエリナです。そしてこっちのナイの兄貴は魔術師です」
「ど、どうも……」
「魔術師!?それに君はエルフじゃないか!?まさかこんな所で出会えるなんて……」
「エルフなんて初めて見たわ!!」
「こっちの子も魔術師にしては随分と若いな……」
エリナがエルフだと知って冒険者達は驚き、そして彼女と行動を共にしているナイも魔術師だと知ってさらに驚愕した。エルフも魔術師も滅多に出会える存在ではなく、冒険者の中には興味津々で語り掛ける人間もいた。
「なあなあ、そこにいる狼とボアは君達が従えているのか?」
「見た所、普通の狼には見えないな……もしかして魔獣かい?」
「グルルルッ……」
「フゴフゴッ……」
ナイはビャクとボアが見知らぬ人間に囲まれて落ち着かない様子を見て冒険者達に注意する。
「この子達は俺が飼っている魔獣です。こっちの子は人を襲わないように飼育はしてますけど、ボアの方は最近捕まえたばかりなのであまり刺激しないでください」
「本当に魔獣を従えているのか!?さっき、魔術師だと言っていたが……まさか魔物使いか?」
「魔物使い?」
「兄貴、魔物使いというのは魔物を使役する魔術師の事です」
冒険者の質問にナイは不思議に思うと、エリナが魔物使いの説明を行う。ナイは別に魔物を従える魔法など覚えていないが、面倒事を避けるために魔物使いだと通す事にした。
「そ、そうです。俺の魔法でこの子達を従えているんです」
「そいつは凄いな!!見た所、まだ10代だろう?そんな年齢でこんな狂暴な魔物を従える魔法が使えるなんて大したもんだな!!」
「うちのギルドに所属する魔術師は年寄りばっかりだからな。君みたいに若い魔術師なんて初めて見たよ」
「俺はエルフの女の子を見たのは初めてだよ。噂だとエルフは長寿だと聞いてるけど本当の話なのかい?」
「そうっすね。こう見えてもあたしは皆さんよりも年上だと思いますよ」
「「「嘘っ!?」」」
ナイ達の前に現れた冒険者は全員が20代で構成されており、今更ながらにナイは彼等が身に着けているバッジを見て違和感を抱く。全員が「黒虎」を思わせる紋様を刻んでいるが、バッジの材質が異なる者が多い。
冒険者の大半は「銅」で構成されたバッジを装着しているが、中には「鉄」で作られたバッジを装着している人間もいた。素材が異なるバッジを身に着けている事が気になったナイはエリナに質問を行う。
「なんかバッジが違う人がいるけど……」
「ああ、それは冒険者の階級を現わしてるんですよ。一番下が銅級で一つ上が鉄級です」
「へえ~」
エリナの言葉を聞いてナイは冒険者の数を把握し、この場に存在するのは二十人程度だが、その殆どが銅製のバッジを装着していた。
「あの、皆さんは何をしに来たんですか?」
「ああ、それは……」
「おい、待てよ!!相手は一般人だぞ?仕事の内容を話すのはまずいだろ?」
「それは大丈夫だろ?今回の仕事は大々的に宣伝してるんだ。街の外の人間に知られても問題ないだろ」
「ん?どういう意味すか?」
ナイの質問に冒険者達は顔を見合わせ、しばらく相談した結果、自分達が請け負った仕事の内容を明かす。
「俺達の与えられた仕事はイチノの偵察だ」
「イチノ!?」
「そういえばさっきあたし達もイチノで魔物に襲われたんですけど、いったい何が起きたんですか!?」
「君達、まさかイチノに入ったのか!?なんて無茶な真似をしたんだ!!」
「よく無事に帰ってこれたな!?」
「ウォンッ?」
冒険者達はナイ達がイチノに赴いていた事を知って衝撃の表情を浮かべ、現在のイチノがどれほど危険な場所なのかを語る――
――ニノの冒険者の話によればイチノは今から半年以上前に魔物の襲撃を受けたらしく、街の住民の大半が犠牲となった。生き残った住民はニノに避難したが、残念ながら街は魔物の住処と化した。
魔物が襲撃を仕掛けた際にイチノの警備兵は全滅し、完全に街は乗っ取られてしまった。しかも魔物達はイチノだけではなく、ニノにまで攻め寄せてきたという。だが、ニノには「黒虎」と呼ばれる冒険者ギルドが存在し、冒険者と警備兵が力を合わせて魔物の撃退に成功した。
ニノの襲撃に失敗した魔物達はイチノに引き返したが、もしも時間が経てば魔物達がニノを再襲撃する可能性も高い。それを考慮してニノの「街長(街の管理を国から任された人間)」はイチノの奪還と魔物の殲滅のために冒険者を派遣した。
「我々の任務はイチノの偵察を行い、敵がどれほど残っているのかを把握し、確実に奴等を殲滅させるための策を練る必要がある」
「君達もイチノに入ったのなら知っているだろう?あそこにはホブゴブリンとゴブリンで支配されている。恐らくだがゴブリン共を統括している最上位種も潜んでいる可能性が高い」
「最上位種?」
「ゴブリンの上位種のホブゴブリンの更に上の存在……ゴブリンキングだ」
ゴブリンの最上位種は「ゴブリンキング」と呼ばれており、魔物の中では非力な存在として認識されているゴブリンだが、上位種であるホブゴブリンに進化すると体格も倍近く成長し、知能も発達する。更に上のゴブリンキングに至っては「人語」を理解できるほどの知能と「鬼」を思わせる強靭な肉体を得られるらしい。
「ニノが襲撃を受けた際、何人もの人間がゴブリンキングと思われる存在を確認した。恐らくだが今もゴブリンキングはイチノに潜んでいるだろう」
「でも、俺達が街に入った時はボア以上に大きな魔力なんて感じなかったよね?」
「そうっすね。あの時にゴブリンキングが近くに居たらあたし達が気付かないはずがないと思います」
「ウォンッ!!」
冒険者達の話を聞いてナイは疑問を抱いたのはイチノではゴブリンキングと思われる存在の魔力を感知できなかった。少なくともイチノに滞在する魔物の中ではボアが一番大きな魔力を持っていたが、他に強い魔力を持つ存在は感じ取れなかった。
ゴブリンキングがボアよりも弱いとは思い難く、仮にイチノにゴブリンキングが潜んでいたとしたらナイとエリナが魔力に勘付かないはずがない。二人の話を聞いて冒険者達も不思議に思う。
33
お気に入りに追加
185
あなたにおすすめの小説
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々
於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。
今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが……
(タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる