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修行の旅
第47話 ライコフの屈辱
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「お、おい!!もっと早く走れ!!捕まるぞ!?」
「うるさいな!!文句言ってると置いてくぞ!?」
迫りくる魔樹の蔓にナイに抱えられているライコフは怒鳴りつけるが、自分が助けられている立場のくせに偉そうな彼の態度にナイは苛立つ。本当に置いていこうかとも思ったが、ここで見捨てるぐらいならわざわざ助けた意味がなくなってしまう。
(どうする!?蔓を撃ち落とすか……いや、あんな動き回られたら無理だ!!)
予測不可能な軌道で追跡を行う蔓を狙い撃ちするのは難しく、しかもライコフを肩で担いでいる状態ではまともに狙う事もできない。木々が密集している地帯では黒渦での逃走もできず、何か方法を考えないと捕まるのは時間の問題だった。
(石礫を連射して牽制するか!?いや、駄目だ!!右手だけじゃ数が足りない!!)
右手で展開できる黒渦の数は「五つ」だけであり、しかも指先の方向にしか石礫を撃ちこめない。魔樹の蔓はあちこちから迫っており、とても右手だけでは対処できなかった。
(せめて左手も魔法が使えたら……なっ!?)
逃走中に遂に蔓の一本がナイの右足に絡みつき、体勢を崩した彼はライコフ共々倒れ込む。いきなり地面に放り出されたライコフは苦痛の声を上げる。
「ぐえっ!?」
「うわぁっ!?」
地面に二人は転がり込むと、魔樹の蔓が集まって二人の身体を拘束する。両手両足を縛られた状態で吊るし上げられると、ライコフは情けなく悲鳴を喚き散らす。
「ひいいっ!?嫌だ、離してくれっ!!」
「おい、落ち着けよ!?さっきまでの態度はどうした!!」
「嫌だ嫌だ嫌だ!!死にたくないっ!!」
混乱《パニック》に陥ったライコフは今までの偉そうな態度を一変させ、子供のように情けなく泣きじゃくる。そんな彼を見てナイは呆れてしまうが、とりあえずは魔樹の元に連れ出される前に逃げ出す術を考えた。
最初に捕まった時は全身を拘束されたせいで抵抗できなかったが、今回は両手と両足に蔓が絡みついただけで済み、最初に右手に絡みつく蔓に目掛けて石弾を撃ち込む。
「離れろっ!!」
石弾を撃ち込まれた蔓は千切れると、他の蔓も震えて拘束力が弱まる。こちらの蔓は全て魔樹の本体と繋がっており、一本でも蔓を千切れば他の蔓も連動して弱まるらしい。
(よし、動かなければ当てるのは難しくない!!)
二人を拘束した際に蔓の動作が止まり、それを見逃さずに今度はライコフを拘束する蔓に狙いを定めてナイは石礫を連射する。
「動くなよ!!」
「ひいいっ!?」
一本ずつ蔓を石弾で狙い撃ちする暇はないため、五本指から石礫を連射させてライコフを拘束する蔓に打ち込む。次々と蔓が千切れると樹液があちこちに噴き出し、ライコフは全身に樹液を浴びてしまう。
「うひぃっ!?」
「情けない声を出すな!!さっさと行くぞ!!」
「ぐえっ!?」
自分の両足の蔓も引き千切ったナイはライコフの首根っこを掴んで駆け出し、魔樹の蔓から逃れてエリナとビャクと待ち合わせした場所に向かう――
――数分後、泉に到着したナイを最初に出迎えたのはビャクだった。足の速い彼が最初に泉に到着していたらしく、帰ってきたナイの姿を見て嬉しそうに尻尾を振る。
「ウォンッ!!」
「ビャク!!良かった、無事だったか!!」
「はあっ、はあっ……み、水!!」
ライコフは全身に纏わりついていた蔓を振り払うと、泉の水を掬い上げて夢中に飲み込む。その様子を見てナイは助けた礼も言わない彼に眉をしかめる。
「お前、助けてやったのにお礼も無しか?」
「ふ、ふざけるな!!本を正せばお前が僕をあんな場所に落とすから大変な目に遭ったんだぞ!!よくも人間の癖にエルフである僕をあんな目に遭わせたな!?」
「ふざけてるのはどっちだ?自分も捕食対象にされて魔樹の恐ろしさをようやく理解したの?」
「うぐぐっ……!!」
ナイの言葉にライコフは悔し気な表情を浮かべ、これまでライコフは魔樹を管理してきたつもりだが、自分が襲われた時に今まで犠牲となった生物の気持ちを初めて理解した。もしもナイが助けていなかったら彼は今頃は魔樹の養分とされていただろう。
魔樹を刺激させてライコフを命の危機に追い込ませなければ、彼が行ってきた非道を自覚させる事はできないと判断したナイは、危険を覚悟でライコフを地面に落とした。エリナとビャクには迷惑をかけたが、そのお陰でライコフに「誓い」を立てさせる事に成功した。
「それに忘れてないだろうな?お前はもう俺達の命を狙わないと陽光神様に誓ったんだぞ?」
「ぐぐぐっ……!!」
「俺達を次に狙ったらお前は誓いも破った恥知らずだ。二度と俺達の前に現れるなよ」
「……くそぉっ!!」
ライコフは心底悔しそうな表情を浮かべるが、エルフの間では「陽光神」は絶対の存在であり、陽光神に誓いを立てた以上はどんなに傲慢な性格のエルフだろうと約束を破る事は許されない。
ナイがエリナから聞いた話では、陽光神の誓いを破ったエルフは必ずや悲惨な末路を迎えると古の時代から伝わっているらしい。過去に何人か誓いを破ったエルフは居たが、その誰もが恐ろしく無惨な最後を迎えたという。
(こんな奴でも誓いを破る事に怖がってるんだな……)
項垂れて動かなくなったライコフを見てナイは改めて「陽光神」がエルフにとっては絶対的な存在だと理解し、そんな風に考えているとエリナが遅れてやってきた。
「兄貴~!!ただいま戻ってきました!!」
「エリナ!!良かった、無事だったか!!」
「ウォンッ!!」
一番最後に遅れてやって来たのはエリナであり、逃走の間に苦労したのか泥だらけの姿で駆けつけてきた。彼女が戻るとナイはライコフに振り返り、この森から去る事を伝える。
「俺達はもう行く。お前は付いてくるなよ、これ以上に邪魔をするつもりなら……もう容赦しないからな」
「うぐぅっ!?」
別れる前にナイはライコフの首元を掴むと至近距離から睨みつけ、その彼の迫力に気圧されたライコフは目を反らす事しかできなかった。誓いを立てた以上はライコフはナイ達の命を狙う事はできず、彼等を見逃すしかなかった。
「よし、行こう……でも、何処を通ればいいんだろう?」
「それならあたしに任せてください。逃げる途中で森を抜け出す道を見つけたので案内しますよ」
「おお、頼りになるな」
「ウォンッ!!」
エリナの先導でナイ達は森を抜けるために行動を開始するが、最後にナイはライコフに振り返った。彼は歯を食いしばりながら悔し気な表情でナイを見つめるが、そんな彼に対して何も言わずにナイはエリナとビャクと共に先に進む。
「さっさと行こう。こんな森、二度と来るもんか」
「そうっすね。同じエルフなのにあんな人がいるなんて信じられませんね」
「フンッ!!(←鼻息を鳴らす)」
「ぐぅうっ……さっさと消えろぉっ!!」
別れ際にナイ達は言いたいことを全て伝えると、ライコフは悔しさのあまりに顔を伏せたまま怒鳴り散らす。そんな彼の反応を見て気が晴れたナイ達は早々にその場から立ち去った――
「うるさいな!!文句言ってると置いてくぞ!?」
迫りくる魔樹の蔓にナイに抱えられているライコフは怒鳴りつけるが、自分が助けられている立場のくせに偉そうな彼の態度にナイは苛立つ。本当に置いていこうかとも思ったが、ここで見捨てるぐらいならわざわざ助けた意味がなくなってしまう。
(どうする!?蔓を撃ち落とすか……いや、あんな動き回られたら無理だ!!)
予測不可能な軌道で追跡を行う蔓を狙い撃ちするのは難しく、しかもライコフを肩で担いでいる状態ではまともに狙う事もできない。木々が密集している地帯では黒渦での逃走もできず、何か方法を考えないと捕まるのは時間の問題だった。
(石礫を連射して牽制するか!?いや、駄目だ!!右手だけじゃ数が足りない!!)
右手で展開できる黒渦の数は「五つ」だけであり、しかも指先の方向にしか石礫を撃ちこめない。魔樹の蔓はあちこちから迫っており、とても右手だけでは対処できなかった。
(せめて左手も魔法が使えたら……なっ!?)
逃走中に遂に蔓の一本がナイの右足に絡みつき、体勢を崩した彼はライコフ共々倒れ込む。いきなり地面に放り出されたライコフは苦痛の声を上げる。
「ぐえっ!?」
「うわぁっ!?」
地面に二人は転がり込むと、魔樹の蔓が集まって二人の身体を拘束する。両手両足を縛られた状態で吊るし上げられると、ライコフは情けなく悲鳴を喚き散らす。
「ひいいっ!?嫌だ、離してくれっ!!」
「おい、落ち着けよ!?さっきまでの態度はどうした!!」
「嫌だ嫌だ嫌だ!!死にたくないっ!!」
混乱《パニック》に陥ったライコフは今までの偉そうな態度を一変させ、子供のように情けなく泣きじゃくる。そんな彼を見てナイは呆れてしまうが、とりあえずは魔樹の元に連れ出される前に逃げ出す術を考えた。
最初に捕まった時は全身を拘束されたせいで抵抗できなかったが、今回は両手と両足に蔓が絡みついただけで済み、最初に右手に絡みつく蔓に目掛けて石弾を撃ち込む。
「離れろっ!!」
石弾を撃ち込まれた蔓は千切れると、他の蔓も震えて拘束力が弱まる。こちらの蔓は全て魔樹の本体と繋がっており、一本でも蔓を千切れば他の蔓も連動して弱まるらしい。
(よし、動かなければ当てるのは難しくない!!)
二人を拘束した際に蔓の動作が止まり、それを見逃さずに今度はライコフを拘束する蔓に狙いを定めてナイは石礫を連射する。
「動くなよ!!」
「ひいいっ!?」
一本ずつ蔓を石弾で狙い撃ちする暇はないため、五本指から石礫を連射させてライコフを拘束する蔓に打ち込む。次々と蔓が千切れると樹液があちこちに噴き出し、ライコフは全身に樹液を浴びてしまう。
「うひぃっ!?」
「情けない声を出すな!!さっさと行くぞ!!」
「ぐえっ!?」
自分の両足の蔓も引き千切ったナイはライコフの首根っこを掴んで駆け出し、魔樹の蔓から逃れてエリナとビャクと待ち合わせした場所に向かう――
――数分後、泉に到着したナイを最初に出迎えたのはビャクだった。足の速い彼が最初に泉に到着していたらしく、帰ってきたナイの姿を見て嬉しそうに尻尾を振る。
「ウォンッ!!」
「ビャク!!良かった、無事だったか!!」
「はあっ、はあっ……み、水!!」
ライコフは全身に纏わりついていた蔓を振り払うと、泉の水を掬い上げて夢中に飲み込む。その様子を見てナイは助けた礼も言わない彼に眉をしかめる。
「お前、助けてやったのにお礼も無しか?」
「ふ、ふざけるな!!本を正せばお前が僕をあんな場所に落とすから大変な目に遭ったんだぞ!!よくも人間の癖にエルフである僕をあんな目に遭わせたな!?」
「ふざけてるのはどっちだ?自分も捕食対象にされて魔樹の恐ろしさをようやく理解したの?」
「うぐぐっ……!!」
ナイの言葉にライコフは悔し気な表情を浮かべ、これまでライコフは魔樹を管理してきたつもりだが、自分が襲われた時に今まで犠牲となった生物の気持ちを初めて理解した。もしもナイが助けていなかったら彼は今頃は魔樹の養分とされていただろう。
魔樹を刺激させてライコフを命の危機に追い込ませなければ、彼が行ってきた非道を自覚させる事はできないと判断したナイは、危険を覚悟でライコフを地面に落とした。エリナとビャクには迷惑をかけたが、そのお陰でライコフに「誓い」を立てさせる事に成功した。
「それに忘れてないだろうな?お前はもう俺達の命を狙わないと陽光神様に誓ったんだぞ?」
「ぐぐぐっ……!!」
「俺達を次に狙ったらお前は誓いも破った恥知らずだ。二度と俺達の前に現れるなよ」
「……くそぉっ!!」
ライコフは心底悔しそうな表情を浮かべるが、エルフの間では「陽光神」は絶対の存在であり、陽光神に誓いを立てた以上はどんなに傲慢な性格のエルフだろうと約束を破る事は許されない。
ナイがエリナから聞いた話では、陽光神の誓いを破ったエルフは必ずや悲惨な末路を迎えると古の時代から伝わっているらしい。過去に何人か誓いを破ったエルフは居たが、その誰もが恐ろしく無惨な最後を迎えたという。
(こんな奴でも誓いを破る事に怖がってるんだな……)
項垂れて動かなくなったライコフを見てナイは改めて「陽光神」がエルフにとっては絶対的な存在だと理解し、そんな風に考えているとエリナが遅れてやってきた。
「兄貴~!!ただいま戻ってきました!!」
「エリナ!!良かった、無事だったか!!」
「ウォンッ!!」
一番最後に遅れてやって来たのはエリナであり、逃走の間に苦労したのか泥だらけの姿で駆けつけてきた。彼女が戻るとナイはライコフに振り返り、この森から去る事を伝える。
「俺達はもう行く。お前は付いてくるなよ、これ以上に邪魔をするつもりなら……もう容赦しないからな」
「うぐぅっ!?」
別れる前にナイはライコフの首元を掴むと至近距離から睨みつけ、その彼の迫力に気圧されたライコフは目を反らす事しかできなかった。誓いを立てた以上はライコフはナイ達の命を狙う事はできず、彼等を見逃すしかなかった。
「よし、行こう……でも、何処を通ればいいんだろう?」
「それならあたしに任せてください。逃げる途中で森を抜け出す道を見つけたので案内しますよ」
「おお、頼りになるな」
「ウォンッ!!」
エリナの先導でナイ達は森を抜けるために行動を開始するが、最後にナイはライコフに振り返った。彼は歯を食いしばりながら悔し気な表情でナイを見つめるが、そんな彼に対して何も言わずにナイはエリナとビャクと共に先に進む。
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「そうっすね。同じエルフなのにあんな人がいるなんて信じられませんね」
「フンッ!!(←鼻息を鳴らす)」
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別れ際にナイ達は言いたいことを全て伝えると、ライコフは悔しさのあまりに顔を伏せたまま怒鳴り散らす。そんな彼の反応を見て気が晴れたナイ達は早々にその場から立ち去った――
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