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エルフの師弟
第31話 誇り高い種族
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――合図を確認したクロウとマリアは共にナイ達の元に向かうと、気絶したミノタウロスの前に立ち尽くす二人の姿を見て驚愕した。
「こ、これはいったい……どういう状況だ!?」
「ミノタウロス?どうしてこんな辺鄙な山に……」
「辺鄙とはなんだ!?人が暮らしている山に失礼だろう!!」
「師匠、今は喧嘩している場合じゃないでしょ……」
「そうっすよ。このミノタウロスはまだ生きてるんですから、大声上げると目を覚ましちゃうかもしれませんよ」
「クゥ~ンッ」
ミノタウロスは脳震盪を起こして気絶しているだけであり、止めを刺すのならば今が好機だった。だが、ナイは始末する前にクロウとマリアを呼び寄せて報告する。
「勝負に関してなんだけど、俺達でこいつを倒したから引き分けにしてもらいたいんだ。このまま続けても山の中にミノタウロス以上の獲物なんているはずないと思うし……」
「ひ、引き分けだと!?」
「……エリナ、その子の言っている事は本当なの?」
「はい!!兄貴の言う通りっす!!あたしと兄貴とビャクちゃんが力を合わせて倒しました!!」
「ウォンッ!!」
「「あ、兄貴?」」
エリナはナイの腕に抱きつき、親し気に彼を「兄貴」と呼ぶ姿にクロウとマリアは戸惑う。経緯は不明だがお互いの弟子が魔人族のミノタウロスを倒した事に動揺を隠せない。
「ちょっと、話が違うじゃない。弟子には収納魔法しか教えていないと言ったのは何処の誰かしら?」
「い、いや……儂も何が何だか分からん」
「誤魔化さないでちょうだい。まさか貴方……こんな若い子にお得意の「究極魔法」とやらを教えたんじゃないでしょうね」
「ば、馬鹿を言うな!!」
ミノタウロスの死骸を前にクロウとマリアは内緒話を行い、弟子達が魔人族を討伐するなど夢にも思わなかった。しかもミノタウロスを倒したのはナイと聞かされ、マリアはクロウに騙されていたのかと怒る。
実際にはクロウは本当にナイに「収納魔法」しか教えていなかったが、普通の魔術師なら攻撃には利用しない魔法でミノタウロスを倒せるとは思わない。だからマリアはクロウが嘘を吐いてナイに強力な攻撃魔法を伝授していたのではないかと疑うが、それは彼女の弟子のエリナが否定する。
「マリア様、兄貴は本当に収納魔法しか使ってないっすよ。あたしがこの目で見ましたから」
「……嘘じゃないでしょうね?」
「はい!!陽光神様に誓って嘘は吐いてません!!」
陽光神とはエルフが信仰する神であり、名前の通りに太陽の神として崇められている。陽光神に誓いを立てるという行為はエルフにとっては何よりも重大な事であり、どんな人物であろうと誓いを破る事は許されない。
「そう……分かったわ。貴女の言う事を信じて勝負は引き分けにしてあげるわ」
「何が引き分けにしてやるだ!!話を聞く限りではナイがミノタウロスを倒したのではないか!!ならば実質こちらの勝利だ!!」
「あら?エリナが最初に助けなかったら貴方のお弟子さんは今頃は死んでいたのよ?その恩を忘れないでほしいわね」
「ぐぬぬっ……」
「ま、まあまあ」
「二人とも落ち着いて下さいっす!!」
「クゥ~ンッ……」
勝負の結果が引き分けである事にクロウとマリアは不服だったが、当人たちの意思を尊重して今回の勝負は引き分けとした。話し合いが終わると改めてナイ達は気絶したミノタウロスに視線を向ける。
「それでこいつはどうする?話を聞く限りではビャクの家族の仇らしいが……」
「ビャクは毛皮を取り返しただけで十分だってさ。だからこいつの始末は師匠達に相談しようと思って点tね」
「ウォンッ!!」
ミノタウロスが身に着けた白狼種の毛皮はナイが異空間に保管しており、家族の形見を取り返しただけでビャクは満足していた。しかし、このままミノタウロスを放置するわけにはいかず、クロウとマリアに相談する。
「このミノタウロスは元から山に住んでいたのかしら?」
「そんなはずはない。儂は長くここに住んで居るが、ミノタウロスなど初めて見たぞ」
「兄貴、こいつの足を見てくださいよ。よく見たら足枷みたいなの嵌めてません?」
「あれ、本当だ……ということは人間に飼育されていた魔物だったのかな?」
「ウォンッ?」
エリナがミノタウロスの足元を指差すと、戦闘中は気付かなかったが鉄製の足枷が嵌められていた。足枷には鎖が引きちぎられた跡があり、元々は人間に飼われていた魔物が逃げ出して野生化したのかもしれない。
この山には多数の魔物が生息しており、ミノタウロスにとっては餌が不足しない環境なので何時の間にか住み着いていたらしい。
「こんな化物が山に住んでたなんて全然気づかなかったな……」
「無理もないわ。こんな魔物だらけの山の中じゃ魔力感知も当てにならないもの」
「この山、至る所に魔物がいるせいで感覚が鈍りますからね。こんな山じゃエルフも住みませんよ」
「ふん、そのお陰で人も近寄らないから平穏に暮らせたがな」
クロウとナイが暮らす山は一般的には「危険地帯」であり、普通の人間ならば絶対に足を踏み入れない地域である。だからこそクロウのように人と会う事を避ける人間にとっては都合がいい環境なのだが、ナイのように「魔除け」の効果を持つ道具を所持していれば山に入る事もできる。
「ミノタウロスは魔人族の中でも執念深い性格をしているわ。一度獲物と定めた存在は死ぬまで追いかけ続ける……恐らくはそこのワンちゃんを追ってこの山に迷い込んでいたようね」
「そ、そうなんですか!?じゃあ、こいつはやっぱり始末しないとビャクが危ないのか……」
「ウォンッ……」
マリアによればミノタウロスは獲物を死ぬまで追い続ける習性があるらしく、恐らくはナイ達と出会う前にビャクの家族はミノタウロスと交戦し、命を落とした。子供のビャクだけは山に逃げ延びたが、それを追ってミノタウロスも山に入り込んできた可能性が高い。ビャクの安全のためにナイはミノタウロスをを始末しようと右手を向けるが、何故かビャクが間に割り込む。
「ウォンッ!!」
「うわっ!?ビャク、急にどうしたんだ!?」
「ガアアッ!!」
「ちょ、何してるんですか!?」
ナイが止めを刺す前にビャクはミノタウロスに飛び乗ると、気絶していたミノタウロスが目を見開く。そして自分の上に乗っているビャクを見て戸惑う。
「ブモォッ!?」
「グルルルッ!!」
「ビャク、離れろ!!」
「待て!!様子がおかしい!!」
お互いに至近距離から睨み合うビャクとミノタウロスにナイは慌てて助けようとしたが、それをクロウが引き留めた。ビャクに睨まれたミノタウロスは冷や汗を流し、それを見てビャクは離れた。
「ウォオオンッ!!」
「……ブモォッ」
「あ、逃げた!?」
「放っておけ、あの様子だとここへ戻ってくることもないだろう」
敗北を悟ったミノタウロスはナイ達に背中を見せると、傷口を抑えながら立ち去っていく。その様子をビャクは堂々と見送り、改めてナイの元に戻る。
「ウォンッ!!」
「ビャク……これで良かったんだな」
「本当に見逃していいんですか?怪我が治ったらまた襲いに来るんじゃ……」
「それはないわ、ミノタウロスは魔人族の中でも誇り高い種族よ。自分が敗北した相手には敬意を抱く。例え、それが獲物と定めていた魔物であろうとね」
「ウォオオンッ!!」
山からミノタウロスが去るとビャクは勝利の雄叫びを上げ、これでもうミノタウロスが戻ってくることはないと思われた。勝負は引き分けに終わったが、ナイは今回の戦闘で色々と得る物があった。
ミノタウロスとの戦闘でナイは初めて実戦で「石砲」を扱い、一撃で倒す事はできなかったミノタウロスを気絶寸前にまで追い込んだ。これならば他の魔物との戦闘でも十分に役立つと思われるが、もう一つだけ気になる事があった。
(ミノタウロスが殴りかかってきた時、どうして拳が《《反れた》んだ?)
石砲を放つ前にナイはミノタウロスの拳を右手で受けた。その瞬間に何故かミノタウロスの拳が見当違いの方向に逸れてしまい、そのお陰で隙をつく事ができた。ナイは右手に黒渦を作り出して考え込む。
(もしかして……これのお陰か?)
掌の中で黒く渦巻く魔力を見つめ、とある結論に至ったナイはエリナに声をかける。
「こ、これはいったい……どういう状況だ!?」
「ミノタウロス?どうしてこんな辺鄙な山に……」
「辺鄙とはなんだ!?人が暮らしている山に失礼だろう!!」
「師匠、今は喧嘩している場合じゃないでしょ……」
「そうっすよ。このミノタウロスはまだ生きてるんですから、大声上げると目を覚ましちゃうかもしれませんよ」
「クゥ~ンッ」
ミノタウロスは脳震盪を起こして気絶しているだけであり、止めを刺すのならば今が好機だった。だが、ナイは始末する前にクロウとマリアを呼び寄せて報告する。
「勝負に関してなんだけど、俺達でこいつを倒したから引き分けにしてもらいたいんだ。このまま続けても山の中にミノタウロス以上の獲物なんているはずないと思うし……」
「ひ、引き分けだと!?」
「……エリナ、その子の言っている事は本当なの?」
「はい!!兄貴の言う通りっす!!あたしと兄貴とビャクちゃんが力を合わせて倒しました!!」
「ウォンッ!!」
「「あ、兄貴?」」
エリナはナイの腕に抱きつき、親し気に彼を「兄貴」と呼ぶ姿にクロウとマリアは戸惑う。経緯は不明だがお互いの弟子が魔人族のミノタウロスを倒した事に動揺を隠せない。
「ちょっと、話が違うじゃない。弟子には収納魔法しか教えていないと言ったのは何処の誰かしら?」
「い、いや……儂も何が何だか分からん」
「誤魔化さないでちょうだい。まさか貴方……こんな若い子にお得意の「究極魔法」とやらを教えたんじゃないでしょうね」
「ば、馬鹿を言うな!!」
ミノタウロスの死骸を前にクロウとマリアは内緒話を行い、弟子達が魔人族を討伐するなど夢にも思わなかった。しかもミノタウロスを倒したのはナイと聞かされ、マリアはクロウに騙されていたのかと怒る。
実際にはクロウは本当にナイに「収納魔法」しか教えていなかったが、普通の魔術師なら攻撃には利用しない魔法でミノタウロスを倒せるとは思わない。だからマリアはクロウが嘘を吐いてナイに強力な攻撃魔法を伝授していたのではないかと疑うが、それは彼女の弟子のエリナが否定する。
「マリア様、兄貴は本当に収納魔法しか使ってないっすよ。あたしがこの目で見ましたから」
「……嘘じゃないでしょうね?」
「はい!!陽光神様に誓って嘘は吐いてません!!」
陽光神とはエルフが信仰する神であり、名前の通りに太陽の神として崇められている。陽光神に誓いを立てるという行為はエルフにとっては何よりも重大な事であり、どんな人物であろうと誓いを破る事は許されない。
「そう……分かったわ。貴女の言う事を信じて勝負は引き分けにしてあげるわ」
「何が引き分けにしてやるだ!!話を聞く限りではナイがミノタウロスを倒したのではないか!!ならば実質こちらの勝利だ!!」
「あら?エリナが最初に助けなかったら貴方のお弟子さんは今頃は死んでいたのよ?その恩を忘れないでほしいわね」
「ぐぬぬっ……」
「ま、まあまあ」
「二人とも落ち着いて下さいっす!!」
「クゥ~ンッ……」
勝負の結果が引き分けである事にクロウとマリアは不服だったが、当人たちの意思を尊重して今回の勝負は引き分けとした。話し合いが終わると改めてナイ達は気絶したミノタウロスに視線を向ける。
「それでこいつはどうする?話を聞く限りではビャクの家族の仇らしいが……」
「ビャクは毛皮を取り返しただけで十分だってさ。だからこいつの始末は師匠達に相談しようと思って点tね」
「ウォンッ!!」
ミノタウロスが身に着けた白狼種の毛皮はナイが異空間に保管しており、家族の形見を取り返しただけでビャクは満足していた。しかし、このままミノタウロスを放置するわけにはいかず、クロウとマリアに相談する。
「このミノタウロスは元から山に住んでいたのかしら?」
「そんなはずはない。儂は長くここに住んで居るが、ミノタウロスなど初めて見たぞ」
「兄貴、こいつの足を見てくださいよ。よく見たら足枷みたいなの嵌めてません?」
「あれ、本当だ……ということは人間に飼育されていた魔物だったのかな?」
「ウォンッ?」
エリナがミノタウロスの足元を指差すと、戦闘中は気付かなかったが鉄製の足枷が嵌められていた。足枷には鎖が引きちぎられた跡があり、元々は人間に飼われていた魔物が逃げ出して野生化したのかもしれない。
この山には多数の魔物が生息しており、ミノタウロスにとっては餌が不足しない環境なので何時の間にか住み着いていたらしい。
「こんな化物が山に住んでたなんて全然気づかなかったな……」
「無理もないわ。こんな魔物だらけの山の中じゃ魔力感知も当てにならないもの」
「この山、至る所に魔物がいるせいで感覚が鈍りますからね。こんな山じゃエルフも住みませんよ」
「ふん、そのお陰で人も近寄らないから平穏に暮らせたがな」
クロウとナイが暮らす山は一般的には「危険地帯」であり、普通の人間ならば絶対に足を踏み入れない地域である。だからこそクロウのように人と会う事を避ける人間にとっては都合がいい環境なのだが、ナイのように「魔除け」の効果を持つ道具を所持していれば山に入る事もできる。
「ミノタウロスは魔人族の中でも執念深い性格をしているわ。一度獲物と定めた存在は死ぬまで追いかけ続ける……恐らくはそこのワンちゃんを追ってこの山に迷い込んでいたようね」
「そ、そうなんですか!?じゃあ、こいつはやっぱり始末しないとビャクが危ないのか……」
「ウォンッ……」
マリアによればミノタウロスは獲物を死ぬまで追い続ける習性があるらしく、恐らくはナイ達と出会う前にビャクの家族はミノタウロスと交戦し、命を落とした。子供のビャクだけは山に逃げ延びたが、それを追ってミノタウロスも山に入り込んできた可能性が高い。ビャクの安全のためにナイはミノタウロスをを始末しようと右手を向けるが、何故かビャクが間に割り込む。
「ウォンッ!!」
「うわっ!?ビャク、急にどうしたんだ!?」
「ガアアッ!!」
「ちょ、何してるんですか!?」
ナイが止めを刺す前にビャクはミノタウロスに飛び乗ると、気絶していたミノタウロスが目を見開く。そして自分の上に乗っているビャクを見て戸惑う。
「ブモォッ!?」
「グルルルッ!!」
「ビャク、離れろ!!」
「待て!!様子がおかしい!!」
お互いに至近距離から睨み合うビャクとミノタウロスにナイは慌てて助けようとしたが、それをクロウが引き留めた。ビャクに睨まれたミノタウロスは冷や汗を流し、それを見てビャクは離れた。
「ウォオオンッ!!」
「……ブモォッ」
「あ、逃げた!?」
「放っておけ、あの様子だとここへ戻ってくることもないだろう」
敗北を悟ったミノタウロスはナイ達に背中を見せると、傷口を抑えながら立ち去っていく。その様子をビャクは堂々と見送り、改めてナイの元に戻る。
「ウォンッ!!」
「ビャク……これで良かったんだな」
「本当に見逃していいんですか?怪我が治ったらまた襲いに来るんじゃ……」
「それはないわ、ミノタウロスは魔人族の中でも誇り高い種族よ。自分が敗北した相手には敬意を抱く。例え、それが獲物と定めていた魔物であろうとね」
「ウォオオンッ!!」
山からミノタウロスが去るとビャクは勝利の雄叫びを上げ、これでもうミノタウロスが戻ってくることはないと思われた。勝負は引き分けに終わったが、ナイは今回の戦闘で色々と得る物があった。
ミノタウロスとの戦闘でナイは初めて実戦で「石砲」を扱い、一撃で倒す事はできなかったミノタウロスを気絶寸前にまで追い込んだ。これならば他の魔物との戦闘でも十分に役立つと思われるが、もう一つだけ気になる事があった。
(ミノタウロスが殴りかかってきた時、どうして拳が《《反れた》んだ?)
石砲を放つ前にナイはミノタウロスの拳を右手で受けた。その瞬間に何故かミノタウロスの拳が見当違いの方向に逸れてしまい、そのお陰で隙をつく事ができた。ナイは右手に黒渦を作り出して考え込む。
(もしかして……これのお陰か?)
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