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第20話 師との別れ
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成長したハクは自らの意志で家を離れ、現在はこの森の主となっていた。理由は不明だが、数年前と比べて森の中には数多くの魔獣が住み着くようになり、森の生態系が変化していた。そこでハクは森の秩序を守るため、現在は森の主として君臨している。
ハクが離れた事でリンは現在は一人暮らしをしており、彼がハクと再会したのは数か月ぶりだった。立派に成長した彼の姿にリンは喜び、久々に一緒に家に帰ろうと誘う。
「ハク、一緒に家に行こう。今日はご馳走してあげるよ」
「クゥ~ンッ」
リンの言葉を聞いてハクは嬉しそうな表情を浮かべるが、彼はすぐに何かを思い出したように振り返る。すると茂みの中から子供の頃のハクとそっくりな狼が現れた。
「ウォンッ!!」
「わっ……もしかして、ウル?大きくなったね!!」
「クゥンッ♪」
リンの前に現れたのはハクの子供であるウルという名前の狼であり、実を言えば1年ほど前に誕生したばかりの子供である。だが、成長速度はハク以上であり、前に会った時よりも大分大きくなっていた。
「ハクとウルは森の中を見回りしてたの?」
「「ウォンッ!!」」
「そっか……なら一緒に家に行こうか。二人が来れば師匠も喜ぶよ」
ハクとウルの頭を撫でながらリンは家へと向かい、その途中で彼は森の中を見渡す。以前と比べて雰囲気が異なり、あちこちから獣の声や気配を感じ取れる。今の所はハクやウルが傍にいるお陰で彼を襲う魔物は現れないが、一人で行動している時はよく魔物に命を狙われる。
理由は分からないが数年前と比べて魔物の数が増えており、しかも森の中だけではなくて世界中で同じような現象が起きているらしい。だからこの森の中で安全な場所は存在せず、普通ならば人が住める場所ではない。
(……師匠)
リンはハクの背中に乗りながら師匠の事を思い浮かべ、彼女と自分の家へ向かう。そして家に辿り着くと、家の前には墓が建てられていた。その墓の前にリン達は並び、祈りを込める。
「ただいま、師匠」
「クゥ~ンッ……」
「ウォンッ?」
墓の前でリンは頭を下げ、ハクも同様に行う。ウルだけは二人の行動に首を傾げ、不思議そうに墓を覗き込む。リンが14才になってからしばらくした後、マリアは病で亡くなってしまっていた――
――マリアの死はあまりにも唐突だった。ある日にリンは朝を迎えたのにマリアが起きない事に気付き、彼女を起しに向かった。だが、マリアはベッドの上で安らかな表情を浮かべながら死んでいた。
リンはマリアが死んだ事にショックを受けたが、机の上には手紙が置かれていた。その内容はマリアが死ぬ前に書き残した遺書であり、その内容は20年近く前からマリアは病に侵されていたという。
彼女の病はエルフだけが掛かる病気らしく、人間のリンには感染はしない。彼女が人里離れて暮らしていたのは他の人間との交流を断つためであり、死ぬときは静かに死のうと考えていたらしい。しかし、リンを拾った時に彼女はその考えを改めた。
病に侵されたマリアはこのままひっそりと死ぬつもりだったが、リンを拾った事で考えを改め、彼女はリンが立派な大人になるまで育てるつもりだった。しかし、毎日自分が調合した薬を飲んで生きながらえてきたが、遂に身体は限界を迎える。
大人になるまでリンの世話を見れなかった事は心残りだが、もう彼は一人で生きていけるだけの力は手に入れていた。これからは自分の元を離れ、自由に生きて立派な大人になるようにと手紙には書かれていた。
「師匠……僕、この森を出て行こうと思います」
墓の前でリンは誓いを立て、彼女の死から約一年の時が経過していた。リンは彼女が死んだ後はこれからどうすればいいのか分からず、この森の中で暮らし続けていた。だが、何時までも一人で森の中で暮らしていても駄目な気がした彼は森を出て行く事に決める。
人生の半分以上の時を森の中で過ごしているリンにとって、外の世界は未知に満ちていた。だからリンは森から離れる事に不安を抱いていたが、このまま森に閉じこもって生きていく事をマリアが望まない気がした。
「僕は……魔法使いになれません。だけど、師匠が言ってくれた魔力使いになります。魔法が使えなくても魔力を操れれば一人前の魔法使いにだって劣らない存在になってみせます!!」
「クゥ~ンッ……」
「ウォンッ?」
リンの言葉にハクは悲し気な表情を浮かべ、ウルは首を傾げた。ハクはリンとは兄弟のような関係であり、彼が森から出て行くと知って悲しむ。本音を言えばハクも一緒に付いて行きたい所だが、彼は森の主としてここから離れる事はできない。
ハクの役目は森の秩序を守る事、そして彼の主人であるマリアの墓を守り続ける事でもあった。この家が他の魔物に襲われたないのはハクの縄張りだと認識されているからであり、ハクがいなくなればマリアの墓は魔物に荒らされる可能性もある。
「ハク、明日でお別れだね。僕はここを出て行くよ」
「ウォンッ」
「ウルも元気でね」
「ワフッ?」
分かれの言葉を口にしたリンにハクは寂しそうな表情を浮かべ、ウルは言っている意味が分からない様子だった。この日はリンはハクとウルと共に過ごし、その翌日に彼は荷物を纏めて出て行く事にした――
――全ての準備を終えると、リンは墓の前で改めて別れの挨拶を行う。もしかしたらこの森に帰ってくる事は二度とないかもしれず、リンはマリアが残してくれた手紙を手にして墓の前に座り込む。
「師匠が残してくれた回復薬、有難く受け取らせてもらいます」
マリアは自分がいなくなった後、リンが怪我をした時のために彼女は日頃から制作していた回復薬を大量に保管していた。回復薬は外の世界では高価で扱われるため、これを持って売却すれば大金を得られる。
エルフであるマリアが作り出した回復薬はどれも一級品であり、そんな回復薬を彼女は数十本も残していた。また、リン自身もマリアに教わって完璧な回復薬の製作技術を身に付けていた。
「じゃあ、行ってきます……師匠、今までお世話になりました!!」
リンは頭を下げると、振り返らずに駆け出す。彼は目元に涙を流し、決して振り返らないようにした。もしも振り返れば決意が揺らぎ、まだここに残っていたいと思ってしまうかもしれない。
元々はリンは外で暮らしていたが、家族を失った彼は魔女を探して森へ赴いた。結局は魔法の力では家族は生き返らないと知らされたが、見ず知らずの子供をマリアは温かく迎え入れて育て上げてくれた。
地は繋がらなくともリンにとってはマリアは母親同然であり、マリアも彼の事を息子のように愛していた。だが、何時かは子供は親から離れる時が来る。
(師匠……師匠!!)
マリアの事を思い返しながらリンは全速力で駆け抜け、無意識に彼は身体強化を発動させて駆け抜ける。その途中、森の中に潜む魔物が何体か彼に気が付いて追いかけてきた。
「ギュイイッ!!」
「ガアアッ!!」
「ギギィッ!!」
一角兎、ファング、ゴブリンといった魔物達はリンに気が付くと後を追いかける。この三種類の魔物は現在は森の中に住み着き、かつてはリンも苦戦を強いられた魔物達ばかりである。
しかし、そんな魔物達に追いかけられている事も気づかずにリンは駆け抜け、あまりの彼の足の速さに三体は追いつく事ができない。
「うわぁああああっ!!」
「キ、キュイッ!?」
「ガウッ!?」
「ギィイッ!?」
雄叫びを上げながら駆け続けるリンは遂には魔物達を振り切り、森の外へ飛び出した。森の外は広大な草原が広がっており、遂に魔物達は彼を追う事を諦めた。森の外側はもう彼等の縄張りではなく、これ以上に後を追うのは危険だった。
ハクが離れた事でリンは現在は一人暮らしをしており、彼がハクと再会したのは数か月ぶりだった。立派に成長した彼の姿にリンは喜び、久々に一緒に家に帰ろうと誘う。
「ハク、一緒に家に行こう。今日はご馳走してあげるよ」
「クゥ~ンッ」
リンの言葉を聞いてハクは嬉しそうな表情を浮かべるが、彼はすぐに何かを思い出したように振り返る。すると茂みの中から子供の頃のハクとそっくりな狼が現れた。
「ウォンッ!!」
「わっ……もしかして、ウル?大きくなったね!!」
「クゥンッ♪」
リンの前に現れたのはハクの子供であるウルという名前の狼であり、実を言えば1年ほど前に誕生したばかりの子供である。だが、成長速度はハク以上であり、前に会った時よりも大分大きくなっていた。
「ハクとウルは森の中を見回りしてたの?」
「「ウォンッ!!」」
「そっか……なら一緒に家に行こうか。二人が来れば師匠も喜ぶよ」
ハクとウルの頭を撫でながらリンは家へと向かい、その途中で彼は森の中を見渡す。以前と比べて雰囲気が異なり、あちこちから獣の声や気配を感じ取れる。今の所はハクやウルが傍にいるお陰で彼を襲う魔物は現れないが、一人で行動している時はよく魔物に命を狙われる。
理由は分からないが数年前と比べて魔物の数が増えており、しかも森の中だけではなくて世界中で同じような現象が起きているらしい。だからこの森の中で安全な場所は存在せず、普通ならば人が住める場所ではない。
(……師匠)
リンはハクの背中に乗りながら師匠の事を思い浮かべ、彼女と自分の家へ向かう。そして家に辿り着くと、家の前には墓が建てられていた。その墓の前にリン達は並び、祈りを込める。
「ただいま、師匠」
「クゥ~ンッ……」
「ウォンッ?」
墓の前でリンは頭を下げ、ハクも同様に行う。ウルだけは二人の行動に首を傾げ、不思議そうに墓を覗き込む。リンが14才になってからしばらくした後、マリアは病で亡くなってしまっていた――
――マリアの死はあまりにも唐突だった。ある日にリンは朝を迎えたのにマリアが起きない事に気付き、彼女を起しに向かった。だが、マリアはベッドの上で安らかな表情を浮かべながら死んでいた。
リンはマリアが死んだ事にショックを受けたが、机の上には手紙が置かれていた。その内容はマリアが死ぬ前に書き残した遺書であり、その内容は20年近く前からマリアは病に侵されていたという。
彼女の病はエルフだけが掛かる病気らしく、人間のリンには感染はしない。彼女が人里離れて暮らしていたのは他の人間との交流を断つためであり、死ぬときは静かに死のうと考えていたらしい。しかし、リンを拾った時に彼女はその考えを改めた。
病に侵されたマリアはこのままひっそりと死ぬつもりだったが、リンを拾った事で考えを改め、彼女はリンが立派な大人になるまで育てるつもりだった。しかし、毎日自分が調合した薬を飲んで生きながらえてきたが、遂に身体は限界を迎える。
大人になるまでリンの世話を見れなかった事は心残りだが、もう彼は一人で生きていけるだけの力は手に入れていた。これからは自分の元を離れ、自由に生きて立派な大人になるようにと手紙には書かれていた。
「師匠……僕、この森を出て行こうと思います」
墓の前でリンは誓いを立て、彼女の死から約一年の時が経過していた。リンは彼女が死んだ後はこれからどうすればいいのか分からず、この森の中で暮らし続けていた。だが、何時までも一人で森の中で暮らしていても駄目な気がした彼は森を出て行く事に決める。
人生の半分以上の時を森の中で過ごしているリンにとって、外の世界は未知に満ちていた。だからリンは森から離れる事に不安を抱いていたが、このまま森に閉じこもって生きていく事をマリアが望まない気がした。
「僕は……魔法使いになれません。だけど、師匠が言ってくれた魔力使いになります。魔法が使えなくても魔力を操れれば一人前の魔法使いにだって劣らない存在になってみせます!!」
「クゥ~ンッ……」
「ウォンッ?」
リンの言葉にハクは悲し気な表情を浮かべ、ウルは首を傾げた。ハクはリンとは兄弟のような関係であり、彼が森から出て行くと知って悲しむ。本音を言えばハクも一緒に付いて行きたい所だが、彼は森の主としてここから離れる事はできない。
ハクの役目は森の秩序を守る事、そして彼の主人であるマリアの墓を守り続ける事でもあった。この家が他の魔物に襲われたないのはハクの縄張りだと認識されているからであり、ハクがいなくなればマリアの墓は魔物に荒らされる可能性もある。
「ハク、明日でお別れだね。僕はここを出て行くよ」
「ウォンッ」
「ウルも元気でね」
「ワフッ?」
分かれの言葉を口にしたリンにハクは寂しそうな表情を浮かべ、ウルは言っている意味が分からない様子だった。この日はリンはハクとウルと共に過ごし、その翌日に彼は荷物を纏めて出て行く事にした――
――全ての準備を終えると、リンは墓の前で改めて別れの挨拶を行う。もしかしたらこの森に帰ってくる事は二度とないかもしれず、リンはマリアが残してくれた手紙を手にして墓の前に座り込む。
「師匠が残してくれた回復薬、有難く受け取らせてもらいます」
マリアは自分がいなくなった後、リンが怪我をした時のために彼女は日頃から制作していた回復薬を大量に保管していた。回復薬は外の世界では高価で扱われるため、これを持って売却すれば大金を得られる。
エルフであるマリアが作り出した回復薬はどれも一級品であり、そんな回復薬を彼女は数十本も残していた。また、リン自身もマリアに教わって完璧な回復薬の製作技術を身に付けていた。
「じゃあ、行ってきます……師匠、今までお世話になりました!!」
リンは頭を下げると、振り返らずに駆け出す。彼は目元に涙を流し、決して振り返らないようにした。もしも振り返れば決意が揺らぎ、まだここに残っていたいと思ってしまうかもしれない。
元々はリンは外で暮らしていたが、家族を失った彼は魔女を探して森へ赴いた。結局は魔法の力では家族は生き返らないと知らされたが、見ず知らずの子供をマリアは温かく迎え入れて育て上げてくれた。
地は繋がらなくともリンにとってはマリアは母親同然であり、マリアも彼の事を息子のように愛していた。だが、何時かは子供は親から離れる時が来る。
(師匠……師匠!!)
マリアの事を思い返しながらリンは全速力で駆け抜け、無意識に彼は身体強化を発動させて駆け抜ける。その途中、森の中に潜む魔物が何体か彼に気が付いて追いかけてきた。
「ギュイイッ!!」
「ガアアッ!!」
「ギギィッ!!」
一角兎、ファング、ゴブリンといった魔物達はリンに気が付くと後を追いかける。この三種類の魔物は現在は森の中に住み着き、かつてはリンも苦戦を強いられた魔物達ばかりである。
しかし、そんな魔物達に追いかけられている事も気づかずにリンは駆け抜け、あまりの彼の足の速さに三体は追いつく事ができない。
「うわぁああああっ!!」
「キ、キュイッ!?」
「ガウッ!?」
「ギィイッ!?」
雄叫びを上げながら駆け続けるリンは遂には魔物達を振り切り、森の外へ飛び出した。森の外は広大な草原が広がっており、遂に魔物達は彼を追う事を諦めた。森の外側はもう彼等の縄張りではなく、これ以上に後を追うのは危険だった。
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