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第18話 瞬間発動
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「近づくな!!」
「ガアッ!?」
「グゥウッ!?」
仲間が一刀両断された光景を見て他のファングは慌てて立ち止まり、警戒したようにリンには近づかない。それを見たリンは安心するが、実を言えば追い込まれているのは彼自身だった。
(やばい、身体強化が切れそうだ……)
身体強化は体内の魔力を活性化させるため、魔力の消費量が大きい。しかも光剣を作り出したせいで片腕分の魔力を光剣を作り出すのに回してしまい、身体強化の効果が切れた腕は鉛のように重たくなった。
一時的に身体能力が強化されるとはいえ、効果が切れると酷い筋肉痛に襲われるのが身体強化のデメリットだった。筋肉痛の方は後で魔力を再生機能の強化に当てればどうにかなるが、この状況では呑気に回復する事もできない。
(頼むから引き下がってくれよ……)
光剣を手にしながらリンはファングが逃げかえる事を祈り、仲間が殺された事でファングの群れは危機感を覚えたのか、逃走を開始した。
「ガウッ!!」
「ガアッ!!」
「……た、助かった」
ファングの群れは尻尾を巻いて逃げ出したのを確認すると、リンは安堵して光剣を解除した。そのまま身体強化も解除して休もうとした瞬間、後ろから物音が鳴り響く。
「ガァアアアッ!!」
「なっ!?」
油断していたリンは背後に回り込んでいたファングに気付かず、振り返るとそこには牙を剥き出しにしてリンに飛び掛かるファングの姿があった。
(まずい!?早く魔鎧を……)
飛び掛かってきたファングに対してリンは身体強化が切れかかった状態で向き直り、どうにか身を守ろうと先ほど腕を振りかざす。この時にリンは腕を伸ばした瞬間、魔鎧を発動させてファングに構えた。
ファングの顔面に目掛けてリンは右腕を繰り出し、偶然にもファングの顔面を殴りつける形となる。本人は腕を守ろうとしただけだが、身体強化が切れかかっていたせいで上手く身体が動かず、それが功を奏してファングへの反撃を繰り出す。
「うわぁっ!?」
「ガハァッ!?」
魔鎧を纏った状態でリンは飛び掛かってきたファングを殴りつけ、顔面に強烈な衝撃を受けたファングは吹き飛ばされる。この際にファングの牙が何本も折れてしまい、それを見たリンは愕然とした。
「な、何だ今の威力……!?」
リンは自分がファングを殴り飛ばした事に動揺を隠しきれず、ここまで強力な一撃を繰り出した事など一度もない。少なくとも彼の素の身体能力ではファングを殴り飛ばす事など絶対にできないはずだった。
(今の攻撃、まさか身体強化が完全に切れる前に殴りつけたからああなったのか?でも、魔鎧を発動させていたのにどうして……)
これまでは身体強化と魔鎧の両立はできなかったはずだが、先ほどのファングに対しての攻撃は明らかに身体強化を発動したまま魔鎧で殴り飛ばしたとしか思えない。
純粋に身体強化だけで殴りつけていた場合、リンの右手はファングに噛みつかれていた。だからと言って魔鎧を発動させただけではファングを殴り飛ばす事などできず、せいぜい攻撃を防ぐのが精いっぱいのはずである。
(思い出せ、いったい何をどうやったんだ!?)
自分がした事を思い返し、どうやってファングを殴り飛ばしたのかをリンは思い出す。
(確か殴りつけた時、身体強化はもう切れかかっていた。でも、完全に切れる前に魔鎧を発動して攻撃が当たった……いや、違う。攻撃した時はもう身体強化は切れていたんだ)
右手を見ながらリンはある事に気が付き、先ほど殴りつけた後からリンの右手は痛みを覚えていた。こちらの痛みは筋肉痛の類ではなく、腕を痛めつけた時と同じである。
「いててっ……でも、そうか。そういう事だったのか」
リンは全てを悟ると握り拳を作り、筋肉痛で痛む身体を休ませながら空を見上げる。ようやくリンはマリアが自分に課した修行の意味を悟る。
「――身体強化を発動させていても、瞬間的なら魔鎧を作り出して攻撃ができるのか」
身体強化と魔鎧の両立は決して不可能ではなく、一瞬だけならば両者を同時に発動できる事が判明した。攻撃を仕掛ける際にだけ魔鎧を発動し、すぐに魔鎧を解除すれば身体強化の効果は切れる事はない。
今までリンは朝の稽古は防御の訓練を行っていたと思っていたが、本当の理由は魔鎧を瞬間的に発動させる訓練だったのだと思い出す。マリアの訓練のお陰で今のリンは身体の何処を攻撃されても瞬間的に魔鎧を発動させ、身を守る事ができるようになっていた。
一瞬だけ魔鎧を発動させて即座に解除すれば、身体強化の効果は切れる事はない。厳密に言えば魔鎧の発動中は身体強化の効果が切れていたとしても、先ほどのように既に攻撃を振り切った状態ならば大きな影響はない。
殴り掛かる際に力が失えば問題があるとは思われるが、攻撃が当たる瞬間を狙って魔鎧を発動させれば大きな問題にはならない。尤もリンが攻撃を仕掛けるタイミングを間違えれば大変な事になるが、それは本人が気をつければいい。
(師匠は最初から教えてくれていたんだ……俺の魔力を最も有効利用する方法を)
これまでの修行の意味を悟ったリンは涙を流し、マリアが自分を見捨てたわけではないと知って安堵した。そしてリンは再生機能を強化して筋肉痛を自力で治すと、先ほどの大岩の元へ向かう。
「ふうっ……」
大岩を前にしてリンは意識を集中させ、再び身体強化を発動させた。その状態で彼は大岩に目掛けて全力で拳を振りかざし、大岩に当たる寸前に拳に魔鎧を発動させた。
「だああっ!!」
森の中に轟音が鳴り響き、身体能力を限界まで強化させ、さらに魔鎧を纏った拳で攻撃した事によって大岩に強烈な衝撃が広がった。これまでは表面に掠り傷を与える事が精いっぱいだったが、今回の攻撃は大岩に罅を与える事に成功した。
「……壊せる、これなら」
遂に大岩に罅を与える事に成功したリンは笑みを浮かべて右拳を確認する。多少は痛めてしまったが、すぐに身体強化の効果のお陰で痛みは治まる。身体強化を発動させると傷の治りも早く、その分に効果が切れると酷い筋肉痛に襲われる事になるが、それも時間を掛ければ魔力で回復はできる。
大岩に罅を与える事ができたリンは興奮を抑えきれず、今度は右手だけではなく、左腕や足にも魔鎧を発動させて攻撃を仕掛けた。
「だあっ!!やあっ!!このぉっ!!」
殴りつけ、蹴りつけ、時には頭突きを喰らわせる度に大岩に罅が生じ、徐々に亀裂が深まっていく。魔力が尽きるまでリンは攻撃を辞めず、大岩を打ち続けた――
――夕方を迎えると一向に戻ってこないリンを心配したマリアはハクと共に戻り、彼の姿を探した。昼間に叱り過ぎたかとマリアは心配するが、彼女はリンの元に向かう途中でファングの死骸を発見して驚く。
「な、何だいこりゃ……まさか、リンがやったのか?」
顔面が陥没したファングの死骸を見てマリアは驚きを隠せず、こんな真似をできるのはリン以外にはあり得なかった。彼女は急いでリンを探すと、ハクがすぐに倒れている彼を発見した。
「ウォンッ!!」
「リン!?どうしたんだい!?まさか怪我を……」
「うっ……師匠?それにハクも……迎えに来てくれたんですか?」
マリアはリンを抱き起すと、彼女はリンの周りの大量の岩の欠片が散らばっている事に気が付く。彼女は驚いて振り返ると、そこには昼間まではあったはずの大岩が粉々に砕けちった状態で散らばっていた。
※12時にも投稿します
「ガアッ!?」
「グゥウッ!?」
仲間が一刀両断された光景を見て他のファングは慌てて立ち止まり、警戒したようにリンには近づかない。それを見たリンは安心するが、実を言えば追い込まれているのは彼自身だった。
(やばい、身体強化が切れそうだ……)
身体強化は体内の魔力を活性化させるため、魔力の消費量が大きい。しかも光剣を作り出したせいで片腕分の魔力を光剣を作り出すのに回してしまい、身体強化の効果が切れた腕は鉛のように重たくなった。
一時的に身体能力が強化されるとはいえ、効果が切れると酷い筋肉痛に襲われるのが身体強化のデメリットだった。筋肉痛の方は後で魔力を再生機能の強化に当てればどうにかなるが、この状況では呑気に回復する事もできない。
(頼むから引き下がってくれよ……)
光剣を手にしながらリンはファングが逃げかえる事を祈り、仲間が殺された事でファングの群れは危機感を覚えたのか、逃走を開始した。
「ガウッ!!」
「ガアッ!!」
「……た、助かった」
ファングの群れは尻尾を巻いて逃げ出したのを確認すると、リンは安堵して光剣を解除した。そのまま身体強化も解除して休もうとした瞬間、後ろから物音が鳴り響く。
「ガァアアアッ!!」
「なっ!?」
油断していたリンは背後に回り込んでいたファングに気付かず、振り返るとそこには牙を剥き出しにしてリンに飛び掛かるファングの姿があった。
(まずい!?早く魔鎧を……)
飛び掛かってきたファングに対してリンは身体強化が切れかかった状態で向き直り、どうにか身を守ろうと先ほど腕を振りかざす。この時にリンは腕を伸ばした瞬間、魔鎧を発動させてファングに構えた。
ファングの顔面に目掛けてリンは右腕を繰り出し、偶然にもファングの顔面を殴りつける形となる。本人は腕を守ろうとしただけだが、身体強化が切れかかっていたせいで上手く身体が動かず、それが功を奏してファングへの反撃を繰り出す。
「うわぁっ!?」
「ガハァッ!?」
魔鎧を纏った状態でリンは飛び掛かってきたファングを殴りつけ、顔面に強烈な衝撃を受けたファングは吹き飛ばされる。この際にファングの牙が何本も折れてしまい、それを見たリンは愕然とした。
「な、何だ今の威力……!?」
リンは自分がファングを殴り飛ばした事に動揺を隠しきれず、ここまで強力な一撃を繰り出した事など一度もない。少なくとも彼の素の身体能力ではファングを殴り飛ばす事など絶対にできないはずだった。
(今の攻撃、まさか身体強化が完全に切れる前に殴りつけたからああなったのか?でも、魔鎧を発動させていたのにどうして……)
これまでは身体強化と魔鎧の両立はできなかったはずだが、先ほどのファングに対しての攻撃は明らかに身体強化を発動したまま魔鎧で殴り飛ばしたとしか思えない。
純粋に身体強化だけで殴りつけていた場合、リンの右手はファングに噛みつかれていた。だからと言って魔鎧を発動させただけではファングを殴り飛ばす事などできず、せいぜい攻撃を防ぐのが精いっぱいのはずである。
(思い出せ、いったい何をどうやったんだ!?)
自分がした事を思い返し、どうやってファングを殴り飛ばしたのかをリンは思い出す。
(確か殴りつけた時、身体強化はもう切れかかっていた。でも、完全に切れる前に魔鎧を発動して攻撃が当たった……いや、違う。攻撃した時はもう身体強化は切れていたんだ)
右手を見ながらリンはある事に気が付き、先ほど殴りつけた後からリンの右手は痛みを覚えていた。こちらの痛みは筋肉痛の類ではなく、腕を痛めつけた時と同じである。
「いててっ……でも、そうか。そういう事だったのか」
リンは全てを悟ると握り拳を作り、筋肉痛で痛む身体を休ませながら空を見上げる。ようやくリンはマリアが自分に課した修行の意味を悟る。
「――身体強化を発動させていても、瞬間的なら魔鎧を作り出して攻撃ができるのか」
身体強化と魔鎧の両立は決して不可能ではなく、一瞬だけならば両者を同時に発動できる事が判明した。攻撃を仕掛ける際にだけ魔鎧を発動し、すぐに魔鎧を解除すれば身体強化の効果は切れる事はない。
今までリンは朝の稽古は防御の訓練を行っていたと思っていたが、本当の理由は魔鎧を瞬間的に発動させる訓練だったのだと思い出す。マリアの訓練のお陰で今のリンは身体の何処を攻撃されても瞬間的に魔鎧を発動させ、身を守る事ができるようになっていた。
一瞬だけ魔鎧を発動させて即座に解除すれば、身体強化の効果は切れる事はない。厳密に言えば魔鎧の発動中は身体強化の効果が切れていたとしても、先ほどのように既に攻撃を振り切った状態ならば大きな影響はない。
殴り掛かる際に力が失えば問題があるとは思われるが、攻撃が当たる瞬間を狙って魔鎧を発動させれば大きな問題にはならない。尤もリンが攻撃を仕掛けるタイミングを間違えれば大変な事になるが、それは本人が気をつければいい。
(師匠は最初から教えてくれていたんだ……俺の魔力を最も有効利用する方法を)
これまでの修行の意味を悟ったリンは涙を流し、マリアが自分を見捨てたわけではないと知って安堵した。そしてリンは再生機能を強化して筋肉痛を自力で治すと、先ほどの大岩の元へ向かう。
「ふうっ……」
大岩を前にしてリンは意識を集中させ、再び身体強化を発動させた。その状態で彼は大岩に目掛けて全力で拳を振りかざし、大岩に当たる寸前に拳に魔鎧を発動させた。
「だああっ!!」
森の中に轟音が鳴り響き、身体能力を限界まで強化させ、さらに魔鎧を纏った拳で攻撃した事によって大岩に強烈な衝撃が広がった。これまでは表面に掠り傷を与える事が精いっぱいだったが、今回の攻撃は大岩に罅を与える事に成功した。
「……壊せる、これなら」
遂に大岩に罅を与える事に成功したリンは笑みを浮かべて右拳を確認する。多少は痛めてしまったが、すぐに身体強化の効果のお陰で痛みは治まる。身体強化を発動させると傷の治りも早く、その分に効果が切れると酷い筋肉痛に襲われる事になるが、それも時間を掛ければ魔力で回復はできる。
大岩に罅を与える事ができたリンは興奮を抑えきれず、今度は右手だけではなく、左腕や足にも魔鎧を発動させて攻撃を仕掛けた。
「だあっ!!やあっ!!このぉっ!!」
殴りつけ、蹴りつけ、時には頭突きを喰らわせる度に大岩に罅が生じ、徐々に亀裂が深まっていく。魔力が尽きるまでリンは攻撃を辞めず、大岩を打ち続けた――
――夕方を迎えると一向に戻ってこないリンを心配したマリアはハクと共に戻り、彼の姿を探した。昼間に叱り過ぎたかとマリアは心配するが、彼女はリンの元に向かう途中でファングの死骸を発見して驚く。
「な、何だいこりゃ……まさか、リンがやったのか?」
顔面が陥没したファングの死骸を見てマリアは驚きを隠せず、こんな真似をできるのはリン以外にはあり得なかった。彼女は急いでリンを探すと、ハクがすぐに倒れている彼を発見した。
「ウォンッ!!」
「リン!?どうしたんだい!?まさか怪我を……」
「うっ……師匠?それにハクも……迎えに来てくれたんですか?」
マリアはリンを抱き起すと、彼女はリンの周りの大量の岩の欠片が散らばっている事に気が付く。彼女は驚いて振り返ると、そこには昼間まではあったはずの大岩が粉々に砕けちった状態で散らばっていた。
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