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獣人王国編
第338話 ゴーレム・キング
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「レイナさん、大変です!!洞穴の入口が塞がっています!!」
「えっ!?」
リリスの言葉にレイナは振り返ると、逃げている間に洞穴が存在する場所まで移動していたようだが、出入口が岩石で埋もれていた。どうやらゴーレム・キングが出現した時の振動が火山全体が影響を受けて崩れてしまったらしい。
岩石によって出入口が塞がれ、どうにか団員達が岩石を退けようとするが時間が足りない。その様子を見てレイナはデュランダルを握りしめ、強行突破を試みる。
「皆、退いて!!俺が吹き飛ばす!!」
「うわわっ!?」
「ちょ、待って……」
全員を下がらせるとレイナはデュランダルを振動させ、衝撃波を放つ。結果としては出入口を塞いでいた岩石を吹き飛ばす事には成功したが、その間にも麓の方に滑り落ちたゴーレム・キングが迫ってきていた。
『ゴオオオオオッ……!!』
「うわ、もう戻ってきたでござる!?」
「まずいですよ、あいつが動く度に振動が……ああっ!?」
ゴーレム・キングが動く度に振動が伝わり、再び洞穴が崩れて岩石によって塞がってしまう。これではデュランダルで出入口を破壊しても意味はなく、ゴーレム・キングを何とかしない限りはどうしようもない。
しかし、ゴーレム・キングを倒したとしても大爆発を引き起こしてしまうため、下手に攻撃を加えて倒せば大惨事を引き起こす可能性がある。だが、このままではレイナ達は逃げる事も戦う事も出来ず、殺されてしまう。
「団長、ゴーレム・キングが……!!」
「やるしかないか……全員、戦闘態勢!!」
「ま、待って!!ゴーレム・キングは倒すと大爆発を引き起こすんです!!」
「何だって!?それは本当なのか?」
「そういえば私が読んだ文献にもそんな事が書いてあったような……」
リルはゴーレム・キングと戦おうとしたが、慌ててレイナが引き留めるとリリスもフォローを行う。大爆発を引き起こすと聞いてリルは迷ったが、戦わなければこのままでは自分たちが全滅してしまう。
「リリス、どうにか爆発させない方法はないのか!?」
「そうは言われても……あ、あるかもしれません!!水です、水の魔法ならどんなゴーレムだろうと弱点のはずです!!」
「水!?」
「ゴーレムの肉体は水を浴びるとドロドロに溶けるはずです!!そうすれば核を刺激せずに爆発を防げるかも……」
「そ、そうはいってもここは火山だぞ!?水など何処にある!?」
「知りませんよそんなの!!」
リリスの言葉にオウソウは言い返すと、彼女だってゴーレム・キングを倒すために必要な大量の水を用意する方法など思いつかない。だが、水が弱点という話を聞いてレイナは空を見上げる。
残念ながら空模様は快晴で雨が降る様子は一切ない、ならば自分の力で雨雲を作り出す事を決意したレイナは足元に落ちていた小石を拾い上げ、解析と文字変換を同時に発動させた。
(頼む、いっけぇっ!!)
祈りを込めてレイナは「小石」を「雨雲」を書き換えた瞬間に投げ込むと、空中に放り出された小石が光り輝き、突如として雨雲へと変化して火山の上空を覆いこむ。即座に大粒の雨が降り注ぎ、ゴーレム・キングの元にも大量の水が降り注いだ。
『ゴァアアアアッ!?』
「やった!!」
「あ、雨が……奇跡だ!!」
「信じられない、急にこんな雨が降ってくるなんて……あ、まさか勇者様が何かしたんですか?」
「え、いや……そ、そんな感じかな?」
雨が急に降り注いだ事に団員達は戸惑うが、すぐに勇者レア(ハンゾウ)に振り返って期待のこもった目を向けると、ハンゾウの方も急に振り出した雨に戸惑っていたので上手く返事が出来ない。
だが、雨のお陰でゴーレム・キングの身体に水が染み渡り、徐々に変色していく。ゴーレム・キングの肉体を構成する土砂の塊が水によって泥のように崩れていく光景を確認してリリスは勝利を確信した。
「やりましたね!!これでゴーレム・キングは自滅です、さあ今のうちに岩石をどかしてください!!」
「よし、下がっていろ!!力仕事なら俺の役目だ!!」
「サンも手伝う!!」
「ぷるぷるっ(雨のお陰で体調万全!!)」
洞穴を塞いだ大量の岩石に関してはオウソウが上半身が裸になって雨に打たれながらも少しずつ取り除き、その様子を見てサンも手伝いを行う。他の者たちも彼の手助けを行おうとしたとき、突如としてゴーレム・キングの様子が変化した。
雨に打たれた影響でゴーレム・キングの肉体は徐々に崩れ去ると思われたが、唐突に全身から煙が噴き出し、やがて赤色へと変色を果たす。その光景を確認したリルは様子がおかしいことに気づき、警戒態勢を取る。
「ゴーレム・キングの様子がおかしい……全員、警戒しろ!!」
「えっ!?そんな馬鹿な……ま、まさか!!」
「いったいどうした!?」
「今度は何?」
リリスは慌ててゴーレム・キングの様子を確認すると、チイとネコミンが彼女に何が起きているのかを問う。一方でレイナの方もデュランダルを構えた状態でゴーレム・キングの様子を伺い、異変の正体を見抜く。
「えっ!?」
リリスの言葉にレイナは振り返ると、逃げている間に洞穴が存在する場所まで移動していたようだが、出入口が岩石で埋もれていた。どうやらゴーレム・キングが出現した時の振動が火山全体が影響を受けて崩れてしまったらしい。
岩石によって出入口が塞がれ、どうにか団員達が岩石を退けようとするが時間が足りない。その様子を見てレイナはデュランダルを握りしめ、強行突破を試みる。
「皆、退いて!!俺が吹き飛ばす!!」
「うわわっ!?」
「ちょ、待って……」
全員を下がらせるとレイナはデュランダルを振動させ、衝撃波を放つ。結果としては出入口を塞いでいた岩石を吹き飛ばす事には成功したが、その間にも麓の方に滑り落ちたゴーレム・キングが迫ってきていた。
『ゴオオオオオッ……!!』
「うわ、もう戻ってきたでござる!?」
「まずいですよ、あいつが動く度に振動が……ああっ!?」
ゴーレム・キングが動く度に振動が伝わり、再び洞穴が崩れて岩石によって塞がってしまう。これではデュランダルで出入口を破壊しても意味はなく、ゴーレム・キングを何とかしない限りはどうしようもない。
しかし、ゴーレム・キングを倒したとしても大爆発を引き起こしてしまうため、下手に攻撃を加えて倒せば大惨事を引き起こす可能性がある。だが、このままではレイナ達は逃げる事も戦う事も出来ず、殺されてしまう。
「団長、ゴーレム・キングが……!!」
「やるしかないか……全員、戦闘態勢!!」
「ま、待って!!ゴーレム・キングは倒すと大爆発を引き起こすんです!!」
「何だって!?それは本当なのか?」
「そういえば私が読んだ文献にもそんな事が書いてあったような……」
リルはゴーレム・キングと戦おうとしたが、慌ててレイナが引き留めるとリリスもフォローを行う。大爆発を引き起こすと聞いてリルは迷ったが、戦わなければこのままでは自分たちが全滅してしまう。
「リリス、どうにか爆発させない方法はないのか!?」
「そうは言われても……あ、あるかもしれません!!水です、水の魔法ならどんなゴーレムだろうと弱点のはずです!!」
「水!?」
「ゴーレムの肉体は水を浴びるとドロドロに溶けるはずです!!そうすれば核を刺激せずに爆発を防げるかも……」
「そ、そうはいってもここは火山だぞ!?水など何処にある!?」
「知りませんよそんなの!!」
リリスの言葉にオウソウは言い返すと、彼女だってゴーレム・キングを倒すために必要な大量の水を用意する方法など思いつかない。だが、水が弱点という話を聞いてレイナは空を見上げる。
残念ながら空模様は快晴で雨が降る様子は一切ない、ならば自分の力で雨雲を作り出す事を決意したレイナは足元に落ちていた小石を拾い上げ、解析と文字変換を同時に発動させた。
(頼む、いっけぇっ!!)
祈りを込めてレイナは「小石」を「雨雲」を書き換えた瞬間に投げ込むと、空中に放り出された小石が光り輝き、突如として雨雲へと変化して火山の上空を覆いこむ。即座に大粒の雨が降り注ぎ、ゴーレム・キングの元にも大量の水が降り注いだ。
『ゴァアアアアッ!?』
「やった!!」
「あ、雨が……奇跡だ!!」
「信じられない、急にこんな雨が降ってくるなんて……あ、まさか勇者様が何かしたんですか?」
「え、いや……そ、そんな感じかな?」
雨が急に降り注いだ事に団員達は戸惑うが、すぐに勇者レア(ハンゾウ)に振り返って期待のこもった目を向けると、ハンゾウの方も急に振り出した雨に戸惑っていたので上手く返事が出来ない。
だが、雨のお陰でゴーレム・キングの身体に水が染み渡り、徐々に変色していく。ゴーレム・キングの肉体を構成する土砂の塊が水によって泥のように崩れていく光景を確認してリリスは勝利を確信した。
「やりましたね!!これでゴーレム・キングは自滅です、さあ今のうちに岩石をどかしてください!!」
「よし、下がっていろ!!力仕事なら俺の役目だ!!」
「サンも手伝う!!」
「ぷるぷるっ(雨のお陰で体調万全!!)」
洞穴を塞いだ大量の岩石に関してはオウソウが上半身が裸になって雨に打たれながらも少しずつ取り除き、その様子を見てサンも手伝いを行う。他の者たちも彼の手助けを行おうとしたとき、突如としてゴーレム・キングの様子が変化した。
雨に打たれた影響でゴーレム・キングの肉体は徐々に崩れ去ると思われたが、唐突に全身から煙が噴き出し、やがて赤色へと変色を果たす。その光景を確認したリルは様子がおかしいことに気づき、警戒態勢を取る。
「ゴーレム・キングの様子がおかしい……全員、警戒しろ!!」
「えっ!?そんな馬鹿な……ま、まさか!!」
「いったいどうした!?」
「今度は何?」
リリスは慌ててゴーレム・キングの様子を確認すると、チイとネコミンが彼女に何が起きているのかを問う。一方でレイナの方もデュランダルを構えた状態でゴーレム・キングの様子を伺い、異変の正体を見抜く。
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