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獣人王国編
第280話 辿り着いた街は……
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「まあ、今はこれ以上話し合っても仕方ないですね。まずは街に向かいましょう、こんなところで長々と話し合っていたらまた砂鮫やサンドゴーレムに襲われかねませんからね」
「そうだね……皆、疲れてるかもしれないけど頑張って」
「は、はい!!」
「よし、行くぞ!!」
レイナの言葉に全員が従い、移動を再開した。それから後は魔物たちに見つかる事もなく砂漠を歩き続け、手持ちの食糧と水が着きかけようとしたとき、遂にレイナ達は目的地である街へと辿り着いた。
「た、建物だ……本当に街があったぞ!!」
「信じられない、いや……隊長を疑っていたじゃないけど」
「本当にどうなってるんだ、どうして大迷宮の中に街があるなんて……」
遂に街を発見したレイナ達は急いで街に入ると、やはりというべきか人の気配は感じられず、廃墟と化していた。だが、古城の件もあるので人間が存在しない事は薄々と予感していたので落胆する事はなく、そもそも長い間放置されていた大迷宮に人間が残っているはずがない。
廃墟の街へ到着したレイナ達は念のために建物の中を調べ、魔物が住み着いていないのかを調べた。結果として街の中にも魔物が生息する事が判明し、捜索の途中でサンが街中を放浪するサンドゴーレムを発見して戻ってきた。
「レイナ、リス!!ここにもさっきの砂の魔物がいた!!」
「誰がリスですか!!私は小動物ではありません!!」
「それよりも砂の魔物……サンドゴーレムが街の中にもいたの?」
「ぷるんっ(頷く)」
サンの報告を受けてクロミンも彼女の言葉が真実である事を証明するように頷き、報告を受けたレイナとリリスは難しい表情を浮かべる。残念ながらこの街に魔物が入り込むという事はここは安全地帯ではなく、身体を休める暇もない。
「仕方ありませんね、捜索に向かわせている団員が戻り次第に転移台に向かいましょう」
「そうだね、じゃあ皆が戻るまで俺が先に様子を見てくるよ」
「気を付けてください、魔物に見つからないように慎重に動いてくださいね」
「大丈夫、そういうのは得意だから」
リリスの言葉にレイナは頷き、少し久しぶりに感じる「隠密」と「気配遮断」の技能を発動させ、存在感を限りなく消して移動を行う。この二つの技能を同時に発動していれば至近距離にまで近づかなければどんな相手にも気づかれる恐れはなく、瞬動術も発動させて移動を行う。
移動の途中、街道を駆け抜けながらレイナは街中を徘徊するサンドゴーレムを発見し、不思議な事に街の奥に進むほどに数が増えているように感じた。サンドゴーレムたちに気づかれないように立ちまわりながらレイナは石板が記されていた街の北部へと向かい、転移台を探す。
(結構、大きな街なんだな……移動するだけでも相当に大変そうだ)
隠密の技能を持つレイナならばともかく、体力を消耗している団員を連れてサンドゴーレムが徘徊する街を移動するのは危険だと思われるが、ここまで来た以上は引き返す事は出来ない。団員達を安全に連れていく方法を考えながらもレイナは転移台を探していると、遂にそれらしき建造物を発見した。
(見つけた!!あれか!?)
調査を開始してから20分後、遂にレイナは大きな広場の中央部に設置された転移台を発見した。目的の物を発見した事にレイナは喜ぶ一方、同時に違和感を覚えた。
(何だ、これ……!?)
レイナが習得している「気配感知」に反応があり、それも今までに感じたことがないほどに強い反応を示す。咄嗟にレイナは足を止めて広場を覆いこむ建物の一つの上に着地すると、周囲の様子を伺う。
キングボア以上の脅威が近くに存在すると感じ取ったレイナは周辺の様子を伺い、転移台の近くに潜む何かを探す。だが、いくら見渡しても敵の姿らしき物は見当たらず、それなのに気配だけは異様に感じるという事態にレイナは戸惑う。
(いったいどうなってるんだ……)
広場には特に怪しいものはなく、地面にでも隠れているのかと思ったが、この広場だけは何故か煉瓦が敷き詰められていた。他の場所は砂地の地面に対してこの広場だけは煉瓦で構成されている事にレイナは疑問を抱く。
(どうしてここだけ煉瓦なんだ……それにこの煉瓦、何か形がおかしいような……)
広場全体が煉瓦で構成されているというわけでもなく、転移台の周辺のみが煉瓦が敷き詰められていた。その事に嫌な予感を覚えたレイナだが、ここまで来たのならば気配の正体を確かめる事にした。
万が一の場合を想定して鞄からフラガラッハを取り出したレイナは腰に装着すると、デュランダルを引き抜く。フラガラッハの効果によって「攻撃力3倍増」が発動し、更に強化されたデュランダルの能力を使用してレイナは転移台の方角へ向けて軽く剣を振り払う。
(いけっ!!)
剣を振りぬいた瞬間に衝撃波が放たれ、転移台の近くの床に向けて衝撃波を放つ。普通の煉瓦ならばデュランダルが繰り出す衝撃波をまともに受ければ砕け散るはずだが、衝撃波が広場に衝突した瞬間、煉瓦の一部が変形して人面のように変化した。
「そうだね……皆、疲れてるかもしれないけど頑張って」
「は、はい!!」
「よし、行くぞ!!」
レイナの言葉に全員が従い、移動を再開した。それから後は魔物たちに見つかる事もなく砂漠を歩き続け、手持ちの食糧と水が着きかけようとしたとき、遂にレイナ達は目的地である街へと辿り着いた。
「た、建物だ……本当に街があったぞ!!」
「信じられない、いや……隊長を疑っていたじゃないけど」
「本当にどうなってるんだ、どうして大迷宮の中に街があるなんて……」
遂に街を発見したレイナ達は急いで街に入ると、やはりというべきか人の気配は感じられず、廃墟と化していた。だが、古城の件もあるので人間が存在しない事は薄々と予感していたので落胆する事はなく、そもそも長い間放置されていた大迷宮に人間が残っているはずがない。
廃墟の街へ到着したレイナ達は念のために建物の中を調べ、魔物が住み着いていないのかを調べた。結果として街の中にも魔物が生息する事が判明し、捜索の途中でサンが街中を放浪するサンドゴーレムを発見して戻ってきた。
「レイナ、リス!!ここにもさっきの砂の魔物がいた!!」
「誰がリスですか!!私は小動物ではありません!!」
「それよりも砂の魔物……サンドゴーレムが街の中にもいたの?」
「ぷるんっ(頷く)」
サンの報告を受けてクロミンも彼女の言葉が真実である事を証明するように頷き、報告を受けたレイナとリリスは難しい表情を浮かべる。残念ながらこの街に魔物が入り込むという事はここは安全地帯ではなく、身体を休める暇もない。
「仕方ありませんね、捜索に向かわせている団員が戻り次第に転移台に向かいましょう」
「そうだね、じゃあ皆が戻るまで俺が先に様子を見てくるよ」
「気を付けてください、魔物に見つからないように慎重に動いてくださいね」
「大丈夫、そういうのは得意だから」
リリスの言葉にレイナは頷き、少し久しぶりに感じる「隠密」と「気配遮断」の技能を発動させ、存在感を限りなく消して移動を行う。この二つの技能を同時に発動していれば至近距離にまで近づかなければどんな相手にも気づかれる恐れはなく、瞬動術も発動させて移動を行う。
移動の途中、街道を駆け抜けながらレイナは街中を徘徊するサンドゴーレムを発見し、不思議な事に街の奥に進むほどに数が増えているように感じた。サンドゴーレムたちに気づかれないように立ちまわりながらレイナは石板が記されていた街の北部へと向かい、転移台を探す。
(結構、大きな街なんだな……移動するだけでも相当に大変そうだ)
隠密の技能を持つレイナならばともかく、体力を消耗している団員を連れてサンドゴーレムが徘徊する街を移動するのは危険だと思われるが、ここまで来た以上は引き返す事は出来ない。団員達を安全に連れていく方法を考えながらもレイナは転移台を探していると、遂にそれらしき建造物を発見した。
(見つけた!!あれか!?)
調査を開始してから20分後、遂にレイナは大きな広場の中央部に設置された転移台を発見した。目的の物を発見した事にレイナは喜ぶ一方、同時に違和感を覚えた。
(何だ、これ……!?)
レイナが習得している「気配感知」に反応があり、それも今までに感じたことがないほどに強い反応を示す。咄嗟にレイナは足を止めて広場を覆いこむ建物の一つの上に着地すると、周囲の様子を伺う。
キングボア以上の脅威が近くに存在すると感じ取ったレイナは周辺の様子を伺い、転移台の近くに潜む何かを探す。だが、いくら見渡しても敵の姿らしき物は見当たらず、それなのに気配だけは異様に感じるという事態にレイナは戸惑う。
(いったいどうなってるんだ……)
広場には特に怪しいものはなく、地面にでも隠れているのかと思ったが、この広場だけは何故か煉瓦が敷き詰められていた。他の場所は砂地の地面に対してこの広場だけは煉瓦で構成されている事にレイナは疑問を抱く。
(どうしてここだけ煉瓦なんだ……それにこの煉瓦、何か形がおかしいような……)
広場全体が煉瓦で構成されているというわけでもなく、転移台の周辺のみが煉瓦が敷き詰められていた。その事に嫌な予感を覚えたレイナだが、ここまで来たのならば気配の正体を確かめる事にした。
万が一の場合を想定して鞄からフラガラッハを取り出したレイナは腰に装着すると、デュランダルを引き抜く。フラガラッハの効果によって「攻撃力3倍増」が発動し、更に強化されたデュランダルの能力を使用してレイナは転移台の方角へ向けて軽く剣を振り払う。
(いけっ!!)
剣を振りぬいた瞬間に衝撃波が放たれ、転移台の近くの床に向けて衝撃波を放つ。普通の煉瓦ならばデュランダルが繰り出す衝撃波をまともに受ければ砕け散るはずだが、衝撃波が広場に衝突した瞬間、煉瓦の一部が変形して人面のように変化した。
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