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崩壊地球編
竜種狩り大作戦
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「いや、リーリスさ……簡単に言うけど相手が竜種となると俺も結構大変なんだよ?少しでも油断したら殺されるかもしれないんだよ?」
「大丈夫ですよ、ルノさんだけに無茶をさせるつもりはありません。だからルノさんと同じ異世界人のナオさんにも協力して貰います」
「えっ……僕も!?」
リーリスの言葉にナオは驚くが、ナオの持つ「千里眼」や「空間魔法」などの能力は非常に役立つ。
「まずはナオさんの能力で竜種を見つけ出し、空間魔法を発動させてルノさんを竜種の元へ向かわせるんです。危険な事態に陥りそうならナオさんが空間魔法を発動させてルノさんを救い出す。正に完璧な作戦ですね」
「なるほど……ですが、その方法だと御二人に大きな負担が掛かるのでは?」
「現状ではこれ以上の作戦は立てられないんですよ。そもそもこの中で竜種に対抗出来る力を持つ人は居ますか?」
『…………』
会議室に沈黙が訪れ、誰もリーリスの言葉に反論は出来ない。驚異的な力を持つ竜種に敵う存在がいるとすればルノのような最強の魔術師や、支援においてはこれ以上に心強い存在はいないナオに任せるしかない。
「だが、リーリスよ。竜種を倒すのはルノ殿とナオ殿に任せるとしても、我々は具体的に何をすればいいのだ?」
「第五階層には竜種以外の魔物も多数存在します。その中には貴重な素材を持つ魔物も少なくはありません。皆様にはその魔物の討伐と製造されている転移石の回収を任せたいんです」
「気楽に言ってくれるけどよ……それってかなり危険な仕事じゃないのか?」
「当然ですね。ですけど、入手した素材を持ち帰れば今以上の装備品を作り出せますし、ルノさんとナオさんが倒した竜種の素材も手に入ると考えれば帝国の大きな利益に繋がります。勿論、ヨツバ王国にも強力してもらいますよ」
「なるほど、そういう事なら我が国も強力するぞ!!師匠の世界を救うためならばこのデブリ、全力で手伝います!!」
「竜種ね……ねえ、もしも余裕があったら私の新しいペットとして1体ぐらい持ち帰ってきてくれないかしら?大迷宮の外へ出せば私の能力で従えさせられるかもしれないし……」
デブリはリーリスの言葉に賛同し、リディアの方も竜種を僕に加えられるのならば協力を同意した。だが、そんな彼女の言葉にルノは不思議に思う。
「大迷宮の外へ出せって……リディアも一緒に来ればいいんじゃないの?というか、リディアの能力で竜種を従えて手伝って貰った方が楽になると思うけど」
「悪いけどそれは無理よ。大迷宮の付近では魔物使いは能力が扱えなくなるのよ」
「え?そうなの?」
「その辺も資料に乗ってましたね。大迷宮内の強力な魔物を外部に出さないようにするため、魔物使いの能力を封じるように設計されているそうです」
残念ながらリディアのような魔物使いは大迷宮内では能力が封じられ、魔物を従えさせることは出来ないという。また、大迷宮内に外部の魔物を送り込むと狂暴化する性質を持つらしく、スラミン達も連れ込む事は出来ないらしい。
「では、我々はこれから大迷宮に入り、ルノ殿とナオ殿は竜種を退治し、その素材の回収を行えばいいのだな?」
「はい。死体が大迷宮に完全に吸収される前に回収出来る代物は全て拾ってください。それと転移石の回収も忘れずに!!」
「リーリスさん……他人事のように言ってますけど、リーリスさんも勿論手伝うんですよね?」
「勿論、手伝いますよ。後方支援として精霊薬を量産して皆さんの分を用意しておきますからね!!」
『ずるい!!』
リーリスの言葉に全員が声を合わせて突っ込み、自分一人は安全な場所で薬品の開発に取り組むという彼女に不満を漏らすが、危険な場所に赴く以上は精霊薬のような最高級クラスの回復薬の存在は非常に有難い。
「師匠!!そういう事ならば僕をすぐにヨツバ王国へ戻してください!!父上たちにも事情を説明し、動かせる兵士を全員連れて戻ってきます!!」
「そう?じゃあ、悪いけどナオ君に頼んでいいかな?」
「うん、分かった。空間移動で送ってくるね」
デブリとナオはヨツバ王国の協力を取り次ぐために空間魔法を駆使して移動を行い、恐らくそれほど時間は掛けずに戻ってくると思われた。その間にバルトロス帝国組の方も準備を整える必要があり、まずは部隊の編制を話し合う。
「第五階層は非常に危険な所ではありますが、ナオさんの空間魔法を利用すれば一瞬で辿り着けます。問題なのは第五階層に対抗するための戦力を集める必要があります」
「それならば冒険者ギルドのアイラに連絡を送り、優秀な冒険者を集めさせよう」
「……前にルノと戦ったS級冒険者の人達とも連絡を取る?」
「そうですね、戦力は一人でも多い方がいいですし御二人にお願いします」
「なら、俺の方は他の国の人達にも協力を取り次げないのか頼んでくるよ。獣人国や巨人国の人達に話をしてくるから」
「分かりました。では今日の所はここで解散しましょう、勇者の世界を救うために皆さん、力を合わせて頑張りましょう!!」
『お、おお~……』
リーリスの言葉に会議室の面子は戸惑いながらも返事を行い、正直に言えばあまりに話が大きすぎて全員が本当に上手く行くのかと不安を隠せない様子だった。
「大丈夫ですよ、ルノさんだけに無茶をさせるつもりはありません。だからルノさんと同じ異世界人のナオさんにも協力して貰います」
「えっ……僕も!?」
リーリスの言葉にナオは驚くが、ナオの持つ「千里眼」や「空間魔法」などの能力は非常に役立つ。
「まずはナオさんの能力で竜種を見つけ出し、空間魔法を発動させてルノさんを竜種の元へ向かわせるんです。危険な事態に陥りそうならナオさんが空間魔法を発動させてルノさんを救い出す。正に完璧な作戦ですね」
「なるほど……ですが、その方法だと御二人に大きな負担が掛かるのでは?」
「現状ではこれ以上の作戦は立てられないんですよ。そもそもこの中で竜種に対抗出来る力を持つ人は居ますか?」
『…………』
会議室に沈黙が訪れ、誰もリーリスの言葉に反論は出来ない。驚異的な力を持つ竜種に敵う存在がいるとすればルノのような最強の魔術師や、支援においてはこれ以上に心強い存在はいないナオに任せるしかない。
「だが、リーリスよ。竜種を倒すのはルノ殿とナオ殿に任せるとしても、我々は具体的に何をすればいいのだ?」
「第五階層には竜種以外の魔物も多数存在します。その中には貴重な素材を持つ魔物も少なくはありません。皆様にはその魔物の討伐と製造されている転移石の回収を任せたいんです」
「気楽に言ってくれるけどよ……それってかなり危険な仕事じゃないのか?」
「当然ですね。ですけど、入手した素材を持ち帰れば今以上の装備品を作り出せますし、ルノさんとナオさんが倒した竜種の素材も手に入ると考えれば帝国の大きな利益に繋がります。勿論、ヨツバ王国にも強力してもらいますよ」
「なるほど、そういう事なら我が国も強力するぞ!!師匠の世界を救うためならばこのデブリ、全力で手伝います!!」
「竜種ね……ねえ、もしも余裕があったら私の新しいペットとして1体ぐらい持ち帰ってきてくれないかしら?大迷宮の外へ出せば私の能力で従えさせられるかもしれないし……」
デブリはリーリスの言葉に賛同し、リディアの方も竜種を僕に加えられるのならば協力を同意した。だが、そんな彼女の言葉にルノは不思議に思う。
「大迷宮の外へ出せって……リディアも一緒に来ればいいんじゃないの?というか、リディアの能力で竜種を従えて手伝って貰った方が楽になると思うけど」
「悪いけどそれは無理よ。大迷宮の付近では魔物使いは能力が扱えなくなるのよ」
「え?そうなの?」
「その辺も資料に乗ってましたね。大迷宮内の強力な魔物を外部に出さないようにするため、魔物使いの能力を封じるように設計されているそうです」
残念ながらリディアのような魔物使いは大迷宮内では能力が封じられ、魔物を従えさせることは出来ないという。また、大迷宮内に外部の魔物を送り込むと狂暴化する性質を持つらしく、スラミン達も連れ込む事は出来ないらしい。
「では、我々はこれから大迷宮に入り、ルノ殿とナオ殿は竜種を退治し、その素材の回収を行えばいいのだな?」
「はい。死体が大迷宮に完全に吸収される前に回収出来る代物は全て拾ってください。それと転移石の回収も忘れずに!!」
「リーリスさん……他人事のように言ってますけど、リーリスさんも勿論手伝うんですよね?」
「勿論、手伝いますよ。後方支援として精霊薬を量産して皆さんの分を用意しておきますからね!!」
『ずるい!!』
リーリスの言葉に全員が声を合わせて突っ込み、自分一人は安全な場所で薬品の開発に取り組むという彼女に不満を漏らすが、危険な場所に赴く以上は精霊薬のような最高級クラスの回復薬の存在は非常に有難い。
「師匠!!そういう事ならば僕をすぐにヨツバ王国へ戻してください!!父上たちにも事情を説明し、動かせる兵士を全員連れて戻ってきます!!」
「そう?じゃあ、悪いけどナオ君に頼んでいいかな?」
「うん、分かった。空間移動で送ってくるね」
デブリとナオはヨツバ王国の協力を取り次ぐために空間魔法を駆使して移動を行い、恐らくそれほど時間は掛けずに戻ってくると思われた。その間にバルトロス帝国組の方も準備を整える必要があり、まずは部隊の編制を話し合う。
「第五階層は非常に危険な所ではありますが、ナオさんの空間魔法を利用すれば一瞬で辿り着けます。問題なのは第五階層に対抗するための戦力を集める必要があります」
「それならば冒険者ギルドのアイラに連絡を送り、優秀な冒険者を集めさせよう」
「……前にルノと戦ったS級冒険者の人達とも連絡を取る?」
「そうですね、戦力は一人でも多い方がいいですし御二人にお願いします」
「なら、俺の方は他の国の人達にも協力を取り次げないのか頼んでくるよ。獣人国や巨人国の人達に話をしてくるから」
「分かりました。では今日の所はここで解散しましょう、勇者の世界を救うために皆さん、力を合わせて頑張りましょう!!」
『お、おお~……』
リーリスの言葉に会議室の面子は戸惑いながらも返事を行い、正直に言えばあまりに話が大きすぎて全員が本当に上手く行くのかと不安を隠せない様子だった。
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