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巨人国 侵攻編
リーリスの戦慄
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宿を抜け出したリーリスはある程度の食料と水を購入すると、魔道具店に立ち寄ってどのような品物があるのかを確かめる。魔道具店を経営していたのは森人族の女性らしく、彼女は店の隅に置いてあるサボテンに水やりを行っていた。
「ふふふ~ん♪大分大きくなったね~今日が食べごろかな~?」
「え、サボテンを食べるんですか?」
「わひゃっ!?」
鼻歌を歌いながら水やりを行う森人族にリーリスは話しかけると、彼女は危うく如雨露を落としそうになりながらも踏み止まり、慌ててリーリスに振り返る。
「あらあら、ごめんなさいね。お客さんかしら?えっと、何を購入されますか?」
「いえ、ちょっと立ち寄っただけで……うわ、でかっ!?」
「え?」
振り返った女性の胸元を見てリーリスは目を見開き、それなりに大きい自分の胸よりも圧倒的に大きい胸元に冷や汗を流す。恐らくはGカップは存在する巨乳にリーリスは生唾を飲み込み、羨望の眼差しを向ける。
「これはこれは、中々に大層な物をお持ちですね。どうやってここまで育てたんですか?」
「ああ、そういう事ね。お嬢さんも興味(植物に)があるのかしら?育てるのはそんなに難しくはないわよ」
「それは羨ましいですね。私のも小さくはないと思うんですけど、どうも生まれの環境のせいかこれ以上は大きくならないのが気になってまして(胸が)」
「大丈夫よ、愛情を注いで育て続ければきっと貴女のも立派に成長するわ(植物が)」
「愛情……!?それが私に足りなかった代物ですか!!(戦慄)」
何処となく話がかみ合っていない気がするが、とりあえずは店主と打ち解ける事に成功したリーリスは店の様子を見てある事に気付く。魔道具店というからどのような魔道具が存在するのかと楽しみにしていたのだが、この場所にあるのは薬草などの野草ばかりで、肝心の魔道具は殆ど見当たらなかったのだ。
「あの、ここって花屋じゃなくて魔道具店なんですよね?なんでこんなに植物ばっかり飾ってあるんですか」
「そ、それは……ううっ、魔道具を売るだけじゃ生活が出来ないからよ。最近は魔石の輸入も難しくなってお客さんもあんまり訪れなくなったから、仕方なく生活のために私が育てた植物達を売っているのよ」
「はあ、そうなんですか……確かにこれだけの薬草があれば回復薬の素材は事欠かないですね」
店主の話によると何故か最近になって魔石の価格が高騰化したらしく、そのせいで販売価格を上げた事で魔石を購入する人間が減少したという。仕方ないので彼女が趣味で育てていた薬草を販売して生計を立てているらしく、何とか薬草や回復薬を売却する事で生活を保っているらしい。
彼女は「栽培」と呼ばれるスキルを習得しているため、本来ならば自然でしか育ちにくい薬草さえも彼女は育てる事が可能という。回復薬の素材となる薬草は色々な使い道が存在し、傷の治療以外にも食用の植物として民衆から好まれている。しかし、薬草を販売し続けるのも限界が近いらしく、既に彼女が育てていた薬草の半分は売り切れてしまったらしい。
「ううっ……薬草を育てるのには時間が掛かるのに皆が在庫がもう切れかかってるの。このままだと来月には全部売り切れた私はもう身体を売って生活るしかないわ……ああ、きっと来月の今頃には私は何処かの貴族のイケメン跡取りの妻として優雅に生活する事になるのね」
「ネガティブなのポジティブなのか分からない未来設計ですね。というか、そんなに都合よく結婚出来ないでしょう」
「え?でも、こうやって胸を寄せると大抵の男性は願い事を聞いてくれるから結婚ぐらいしてくれると思うわよ」
「喧嘩売ってんですかっ」
不思議そうな表情で胸元を両腕で挟み込んで強調する店主にリーリスは突っ込みを入れながらも、どうして急に魔石が高騰化したのかを尋ねる。
「それよりもどうして魔石が急に高くなったんですか?誰かが大量に買い占めたとか?」
「そうそう、そうなのよ!!どうやらこの地方の偉い貴族さんが魔石を急に買占め始めたらしいの!!お陰で一般の人が日常で使用する生活魔石も販売出来なくなって困ってるのよ」
「それは困りましたね」
この世界の人間は魔石を利用して生活を立てており、ガス、水道、電気などは火、水、雷の属性の魔石で補っている。魔術師以外の人間は魔石を扱う事は出来ないが、魔道具を利用すれば魔石を有効活用出来るため、一般人でも魔石を購入する人間は多い。
店主の話によればこの地方を収める貴族、つまりはノーズ公爵が大量の魔石を買い占めたせいで魔石の高騰化が進んでいるらしく、そのせいで魔道具店は輸入出来る魔石の量が減少して困っているという。その話を聞いたリーリスは公爵が魔石を集めている理由が気にかかり、もしかしたら巨人国の軍隊が何か関係しているのではないかと考えた。
(購入した魔石を軍隊に引き渡している?いや、巨人族は滅多に魔術師が生まれませんし、その可能性は低いですね……という事は別の用途で使っている?)
魔法を不得手とする巨人族に魔石を流すのはおかしいと考えたリーリスは他に店主から何か情報を聞き出せないのか尋ねた。
「ふふふ~ん♪大分大きくなったね~今日が食べごろかな~?」
「え、サボテンを食べるんですか?」
「わひゃっ!?」
鼻歌を歌いながら水やりを行う森人族にリーリスは話しかけると、彼女は危うく如雨露を落としそうになりながらも踏み止まり、慌ててリーリスに振り返る。
「あらあら、ごめんなさいね。お客さんかしら?えっと、何を購入されますか?」
「いえ、ちょっと立ち寄っただけで……うわ、でかっ!?」
「え?」
振り返った女性の胸元を見てリーリスは目を見開き、それなりに大きい自分の胸よりも圧倒的に大きい胸元に冷や汗を流す。恐らくはGカップは存在する巨乳にリーリスは生唾を飲み込み、羨望の眼差しを向ける。
「これはこれは、中々に大層な物をお持ちですね。どうやってここまで育てたんですか?」
「ああ、そういう事ね。お嬢さんも興味(植物に)があるのかしら?育てるのはそんなに難しくはないわよ」
「それは羨ましいですね。私のも小さくはないと思うんですけど、どうも生まれの環境のせいかこれ以上は大きくならないのが気になってまして(胸が)」
「大丈夫よ、愛情を注いで育て続ければきっと貴女のも立派に成長するわ(植物が)」
「愛情……!?それが私に足りなかった代物ですか!!(戦慄)」
何処となく話がかみ合っていない気がするが、とりあえずは店主と打ち解ける事に成功したリーリスは店の様子を見てある事に気付く。魔道具店というからどのような魔道具が存在するのかと楽しみにしていたのだが、この場所にあるのは薬草などの野草ばかりで、肝心の魔道具は殆ど見当たらなかったのだ。
「あの、ここって花屋じゃなくて魔道具店なんですよね?なんでこんなに植物ばっかり飾ってあるんですか」
「そ、それは……ううっ、魔道具を売るだけじゃ生活が出来ないからよ。最近は魔石の輸入も難しくなってお客さんもあんまり訪れなくなったから、仕方なく生活のために私が育てた植物達を売っているのよ」
「はあ、そうなんですか……確かにこれだけの薬草があれば回復薬の素材は事欠かないですね」
店主の話によると何故か最近になって魔石の価格が高騰化したらしく、そのせいで販売価格を上げた事で魔石を購入する人間が減少したという。仕方ないので彼女が趣味で育てていた薬草を販売して生計を立てているらしく、何とか薬草や回復薬を売却する事で生活を保っているらしい。
彼女は「栽培」と呼ばれるスキルを習得しているため、本来ならば自然でしか育ちにくい薬草さえも彼女は育てる事が可能という。回復薬の素材となる薬草は色々な使い道が存在し、傷の治療以外にも食用の植物として民衆から好まれている。しかし、薬草を販売し続けるのも限界が近いらしく、既に彼女が育てていた薬草の半分は売り切れてしまったらしい。
「ううっ……薬草を育てるのには時間が掛かるのに皆が在庫がもう切れかかってるの。このままだと来月には全部売り切れた私はもう身体を売って生活るしかないわ……ああ、きっと来月の今頃には私は何処かの貴族のイケメン跡取りの妻として優雅に生活する事になるのね」
「ネガティブなのポジティブなのか分からない未来設計ですね。というか、そんなに都合よく結婚出来ないでしょう」
「え?でも、こうやって胸を寄せると大抵の男性は願い事を聞いてくれるから結婚ぐらいしてくれると思うわよ」
「喧嘩売ってんですかっ」
不思議そうな表情で胸元を両腕で挟み込んで強調する店主にリーリスは突っ込みを入れながらも、どうして急に魔石が高騰化したのかを尋ねる。
「それよりもどうして魔石が急に高くなったんですか?誰かが大量に買い占めたとか?」
「そうそう、そうなのよ!!どうやらこの地方の偉い貴族さんが魔石を急に買占め始めたらしいの!!お陰で一般の人が日常で使用する生活魔石も販売出来なくなって困ってるのよ」
「それは困りましたね」
この世界の人間は魔石を利用して生活を立てており、ガス、水道、電気などは火、水、雷の属性の魔石で補っている。魔術師以外の人間は魔石を扱う事は出来ないが、魔道具を利用すれば魔石を有効活用出来るため、一般人でも魔石を購入する人間は多い。
店主の話によればこの地方を収める貴族、つまりはノーズ公爵が大量の魔石を買い占めたせいで魔石の高騰化が進んでいるらしく、そのせいで魔道具店は輸入出来る魔石の量が減少して困っているという。その話を聞いたリーリスは公爵が魔石を集めている理由が気にかかり、もしかしたら巨人国の軍隊が何か関係しているのではないかと考えた。
(購入した魔石を軍隊に引き渡している?いや、巨人族は滅多に魔術師が生まれませんし、その可能性は低いですね……という事は別の用途で使っている?)
魔法を不得手とする巨人族に魔石を流すのはおかしいと考えたリーリスは他に店主から何か情報を聞き出せないのか尋ねた。
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