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獣人国
土竜戦車&土武者
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「んっ……お、おい、何だあれ?」
「何だ!?なにかの催し物か!?」
「聞いてないぞこんなの……」
街道にルノと土竜(小型)が姿を現すと、巡回中の兵士達は動揺の声を上げる。街中に唐突に得体の知れない存在が2つも現れた事に彼等は混乱し、呑気に談笑していた者達も異変を察してルノ達を取り囲む。
「な、何者だ貴様!!」
「おい、何で返事をしない!?何者なのか答えろっ!!」
「…………」
槍を構えて自分達を取り囲む兵士に対してルノは敢えて無視して歩みを止めず、慌てて兵士の一人がルノの胴体に槍を構えて止めようとした。
「だから、止まれと言ってるだろうがっ!!」
『すいません、邪魔です』
「うおおっ!?」
突き出された槍をルノは無造作に掴むと、槍を掴んでいた兵士ごと振り払う。途轍もない怪力に兵士は1秒たりとも耐え切る事が出来ず、地面に転倒してしまう。その様子を見た他の兵士が危険を悟り、戦闘態勢に入る。
「こ、こいつ!!手を出しやがったぞ!!」
「構わない、殺しちまえっ!!俺達に手を出して無事で済むと思うなよ!!」
『まるで盗賊だな……』
先に仕掛けたのは自分の方とはいえ、相手の正体を確かめずに殺害を試みる兵士達にルノは呆れる。兵士達は槍を構えると、ルノと土竜に向けて戦技を発動させた。
『喰らえっ!!刺突!!』
「?」
兵士達は同時に槍を勢いよく突き刺したが、ルノが装着している氷鎧や高密度に土砂を圧縮して作り出した土竜の外殻に刃が衝突した瞬間に弾かれてしまい、全員が体勢を崩してしまう。倒すどころか掠り傷さえ与えられず、それどころかルノに至っては何をされたのか気付かないままに街道を歩む。
「ば、馬鹿な……!!俺達の攻撃が通じないだと!?」
「そ、そんな事があるはずがない……乱れ突き!!」
『なにしてるんですか?』
兵士の一人が諦めずにルノの背後から幾度も槍を突きつけるが、当のルノ本人は甘えん坊の赤ん坊が構って欲しいとばかりに拳を叩きつけているような感触しか伝わらず、不思議そうに振り返る。その行動に攻撃を仕掛けたはずの兵士は怖気付き、腰を抜かしてしまう。
「う、嘘だ……き、効かないっ!?」
「馬鹿な……俺達は全員がレベル40を超えているんだぞ!!獣人王国の精鋭部隊なんだぞ!?」
「こんな馬鹿な事が……」
兵士達は攻撃を一切受け付けないルノと土竜に恐怖の表情を浮かべ、その一方でルノは彼等がガオン将軍の居所を知っているのではないかと思い出し、腰を抜かした兵士に接近して居場所を尋ねる。
『すいません、聞きたい事があるんですけど……』
「う、うわぁああああっ!?」
『あ、ちょっと!!』
話を尋ねようとしただけなのに兵士は四つん這いの状態で距離を取ろうとしたが、そんな兵士の背中を咄嗟にルノは掴んでしまう。氷鎧の体長は2メートルを超えるため、大人が子供を抱え込むように兵士の身体を掴む。
『あの、本当に聞きたい事があるだけなんですけど……』
「は、離せっ!?離してくれっ!!」
『だから落ち着いて……ガオン将軍の居場所を知りたいだけです』
暴れ狂う兵士を抑えつけてルノはガオン将軍の居所を尋ねた途端、周囲を取り囲んでいた兵士達は表情を一変させ、ルノ達の目的がガオン将軍である事を知った。
「しょ、将軍だと……将軍を探しているのか?」
「という事は……こいつ、敵だ!!きっと第二王子に雇われた暗殺者なんだ!!」
『いや、違いますけど……』
「ええい、すぐに他の兵士を連れてこい!!将軍の命を狙う敵が現れたぞっ!!」
『人の話を聞いてくれません!?』
将軍の命を狙う敵だと勘違いされたルノは必死に否定しようとしたが、聞く耳を持たない兵士達は犬笛を取り出し、音を鳴らして周囲に滞在する他の兵士達を呼び寄せる。人間よりも聴覚に優れている獣人族の兵士達が次々と街道に出現し、兵士を捕まえるルノを見て驚愕の表情を浮かべる。
「おい、何事だ……何だあれは!?」
「どうした……うわぁっ!?」
「敵かっ!!一体何処にいる……えええっ!?」
街道に集まった兵士達は氷鎧を装着したルノと土竜の姿を見て動揺し、その様子を傍目から見ていたも一般人も何事かと思って集まり始める。
「お、おい……何の騒ぎだ?」
「あれを見て!!何かすごく怖い甲冑の騎士と亀みたいな大きな魔物が居るわ!?」
「一体何事だ?」
街道には兵士と一般人で埋め尽くされ、兵士は恐怖の表情を浮かべるのに対し、一般人は困惑の表情でルノ達の様子を伺う。
「一体何が起きてるんだ……あんな亀みたいな魔物、見たことないぞ?」
「わぅんっ!!」
「うわ、鳴き声を上げたぞ!?まるで犬みたいな鳴き声だ!!」
「ええっ!!まるで10歳ぐらいの犬型の女の子の声みたいだったわ!!」
「ちょっと、静かにしなさいよ!!」
「おい、今度は女のような声が聞こえてきたぞ!?」
「ええ、まるで20代前半の性格が悪い人間のような声ね!!」
「ぶっ殺すわよ!?」
土竜の背中に隠れているワン子とリディアの声を聞き分ける者まで存在し、大勢の人間に囲まれた事でルノ達は進むことも出来ず、仕方なく立ち止まって彼等からガオン将軍の居場所を尋ねる事にした。
「何だ!?なにかの催し物か!?」
「聞いてないぞこんなの……」
街道にルノと土竜(小型)が姿を現すと、巡回中の兵士達は動揺の声を上げる。街中に唐突に得体の知れない存在が2つも現れた事に彼等は混乱し、呑気に談笑していた者達も異変を察してルノ達を取り囲む。
「な、何者だ貴様!!」
「おい、何で返事をしない!?何者なのか答えろっ!!」
「…………」
槍を構えて自分達を取り囲む兵士に対してルノは敢えて無視して歩みを止めず、慌てて兵士の一人がルノの胴体に槍を構えて止めようとした。
「だから、止まれと言ってるだろうがっ!!」
『すいません、邪魔です』
「うおおっ!?」
突き出された槍をルノは無造作に掴むと、槍を掴んでいた兵士ごと振り払う。途轍もない怪力に兵士は1秒たりとも耐え切る事が出来ず、地面に転倒してしまう。その様子を見た他の兵士が危険を悟り、戦闘態勢に入る。
「こ、こいつ!!手を出しやがったぞ!!」
「構わない、殺しちまえっ!!俺達に手を出して無事で済むと思うなよ!!」
『まるで盗賊だな……』
先に仕掛けたのは自分の方とはいえ、相手の正体を確かめずに殺害を試みる兵士達にルノは呆れる。兵士達は槍を構えると、ルノと土竜に向けて戦技を発動させた。
『喰らえっ!!刺突!!』
「?」
兵士達は同時に槍を勢いよく突き刺したが、ルノが装着している氷鎧や高密度に土砂を圧縮して作り出した土竜の外殻に刃が衝突した瞬間に弾かれてしまい、全員が体勢を崩してしまう。倒すどころか掠り傷さえ与えられず、それどころかルノに至っては何をされたのか気付かないままに街道を歩む。
「ば、馬鹿な……!!俺達の攻撃が通じないだと!?」
「そ、そんな事があるはずがない……乱れ突き!!」
『なにしてるんですか?』
兵士の一人が諦めずにルノの背後から幾度も槍を突きつけるが、当のルノ本人は甘えん坊の赤ん坊が構って欲しいとばかりに拳を叩きつけているような感触しか伝わらず、不思議そうに振り返る。その行動に攻撃を仕掛けたはずの兵士は怖気付き、腰を抜かしてしまう。
「う、嘘だ……き、効かないっ!?」
「馬鹿な……俺達は全員がレベル40を超えているんだぞ!!獣人王国の精鋭部隊なんだぞ!?」
「こんな馬鹿な事が……」
兵士達は攻撃を一切受け付けないルノと土竜に恐怖の表情を浮かべ、その一方でルノは彼等がガオン将軍の居所を知っているのではないかと思い出し、腰を抜かした兵士に接近して居場所を尋ねる。
『すいません、聞きたい事があるんですけど……』
「う、うわぁああああっ!?」
『あ、ちょっと!!』
話を尋ねようとしただけなのに兵士は四つん這いの状態で距離を取ろうとしたが、そんな兵士の背中を咄嗟にルノは掴んでしまう。氷鎧の体長は2メートルを超えるため、大人が子供を抱え込むように兵士の身体を掴む。
『あの、本当に聞きたい事があるだけなんですけど……』
「は、離せっ!?離してくれっ!!」
『だから落ち着いて……ガオン将軍の居場所を知りたいだけです』
暴れ狂う兵士を抑えつけてルノはガオン将軍の居所を尋ねた途端、周囲を取り囲んでいた兵士達は表情を一変させ、ルノ達の目的がガオン将軍である事を知った。
「しょ、将軍だと……将軍を探しているのか?」
「という事は……こいつ、敵だ!!きっと第二王子に雇われた暗殺者なんだ!!」
『いや、違いますけど……』
「ええい、すぐに他の兵士を連れてこい!!将軍の命を狙う敵が現れたぞっ!!」
『人の話を聞いてくれません!?』
将軍の命を狙う敵だと勘違いされたルノは必死に否定しようとしたが、聞く耳を持たない兵士達は犬笛を取り出し、音を鳴らして周囲に滞在する他の兵士達を呼び寄せる。人間よりも聴覚に優れている獣人族の兵士達が次々と街道に出現し、兵士を捕まえるルノを見て驚愕の表情を浮かべる。
「おい、何事だ……何だあれは!?」
「どうした……うわぁっ!?」
「敵かっ!!一体何処にいる……えええっ!?」
街道に集まった兵士達は氷鎧を装着したルノと土竜の姿を見て動揺し、その様子を傍目から見ていたも一般人も何事かと思って集まり始める。
「お、おい……何の騒ぎだ?」
「あれを見て!!何かすごく怖い甲冑の騎士と亀みたいな大きな魔物が居るわ!?」
「一体何事だ?」
街道には兵士と一般人で埋め尽くされ、兵士は恐怖の表情を浮かべるのに対し、一般人は困惑の表情でルノ達の様子を伺う。
「一体何が起きてるんだ……あんな亀みたいな魔物、見たことないぞ?」
「わぅんっ!!」
「うわ、鳴き声を上げたぞ!?まるで犬みたいな鳴き声だ!!」
「ええっ!!まるで10歳ぐらいの犬型の女の子の声みたいだったわ!!」
「ちょっと、静かにしなさいよ!!」
「おい、今度は女のような声が聞こえてきたぞ!?」
「ええ、まるで20代前半の性格が悪い人間のような声ね!!」
「ぶっ殺すわよ!?」
土竜の背中に隠れているワン子とリディアの声を聞き分ける者まで存在し、大勢の人間に囲まれた事でルノ達は進むことも出来ず、仕方なく立ち止まって彼等からガオン将軍の居場所を尋ねる事にした。
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