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ゴノ闘技場編
思わぬ人物との再会
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「す、水中にいるのでは私の爆炎剣ではどうしようもありませんわ!!」
「レノ、どうする!?」
「どうすると言われても……うわっ!?」
尻尾が再び放たれ、その攻撃に対してレノは何とか回避するが、この時に手にしていたランタンを落としてしまう。それによって通路は暗闇に覆われ、周囲の光景が確認できなくなった。
(まずい、このままだと……そうだ!!)
灯りを失ったレノはキルとの戦闘を思い返し、掌を構えて周囲に風の魔力を送り込む。それによって風の流れを把握して自分の周りに存在する物体を把握し、次の攻撃とドリスとネココの様子を伺う。
バジクは暗闇の中でも正確にレノ達の位置を捉えることが出来るらしく、暗闇の中で自分の姿が見えないと判断したのか、水中から顔を出して牙を剥き出しにしながらレノに噛みつこうとした。
「シャアアッ!!」
「……そこだぁっ!!」
迫りくるバジクに対してレノは荒正を振りかざすと、火炎剣を発動させる。この際に炎の光を目にしたバジクは動きが止まり、結果的にはそれが功を奏してレノの放った刃はバジクの頭部を課する。
「シャウッ!?」
「やったの!?」
「いや、浅い!!」
攻撃を受けたバジクは怯み、水中の中へと潜り込む。だが、レノが斬り付けた際にバジクの額には炎の魔力がこびり付き、水中でも何処を移動しているのか判明した。この時にレノは弓矢を取り出すと、弓に取り付けた風属性の魔力を利用して「魔弓術」を発揮させた。
(この一撃で確実に仕留める……!!)
弦に矢を番えて水中を移動する炎の光を確認すると、ありったけの魔力を利用して矢に纏わせ、水中へ向けて解き放つ。レノの魔弓術は標的を捉えれば自動的に軌道を変更し、敵を射抜く。魔力を込めれば威力は上昇し、水中に潜ったバジクでさえも逃さない。
水路に向けて放たれた矢は風属性の魔力を螺旋状に纏い、水中の中でも移動速度を落とさず、バジクの後を追う。そして炎の魔力がこびり付くバジクの頭部に移動し、遂には矢が貫通すると炎の魔力と風の魔力が反応し、より強烈な火炎と化す。
「シャギャアアアッ!?」
「で、出てきましたわ!!」
「今だ!!皆で攻撃するんだ!!」
「んっ!!」
レノの言葉にネココは蛇剣を取り出し、刀身を伸ばしてバジクに放つ。同時にレノとドリスは剣同士を重ね合わせ、爆炎の刃を放つ。
「爆炎剣!!」
「嵐刃!!」
「蛇剣!!」
蛇の如く伸びる刃と、爆炎を取り込んだ嵐刃が放たれ、バジクの頭部に的中する。その結果、バジクは断末魔の悲鳴を上げて水中へと崩れ落ちた。
――シャアアアアッ……!?
下水道の主は3人の攻撃によって頭部が完全に切り離され、燃え尽きてしまう。その様子を見届けたレノ達は危機を乗り越えた事に安堵する一方、灯りと案内役を失ってしまった事を思い出す。
「……これからどうしよう」
「どうしようと言われましても……」
「……とりあえず、先に進むしかない」
リボンは逃げてしまい、ランタンを失ったレノ達は火炎剣を灯り代わりにして先に進まなければならず、とりあえずは地上へ繋がる梯子を探す事にした――
――それからしばらく時間が経過すると、やっと地上へ繋がる梯子を発見したレノ達はどうにか地上へと戻ると、見知らぬ路地裏に抜け出した事を知る。幸いにも人気はなく、やっと身体を休める事が出来る事にレノ達は安堵した。
「はあっ……疲れた、今日だけで本当に色々とあり過ぎたよ……」
「……油断はしないで、少し休んだら廃墟街へ戻る」
「そ、そうですわね……ですけど、その前に身体を洗いたいですわ」
長い間、下水道を移動していたのでレノ達の身体は臭く、何処かで身体を清める必要があった。しかし、苦労した末にレノ達はゴノ伯爵の不正の証拠になり得る羊皮紙を入手する事に成功する。
証拠は収納鞄に収めているので安全だが、問題なのはここから先だった。まずは持ち帰った羊皮紙を確かめる必要もあるが、安全な場所に移動して身体を清めた後、ゆっくりと身体を休める必要があった。
「もう深夜のようですわね……ここから廃墟街まで何処まで離れているのでしょうか?」
「分からない、ネズミ婆さんもきっと、私達を探しているはず……」
「ふうっ……少し休んだら、先に行こう」
大分長い間、下水道を彷徨っていたのでレノ達の体力も残っておらず、もうしばらくは身体を休めようとした時、ここでレノは近くの建物の屋上から誰かが見ている事に気付いて声を上げる。
「誰だ!?」
「敵!?」
「ど、何処ですの!?」
レノの言葉にネココとドリスは咄嗟に剣を伸ばすと、建物の屋根の上から何者かが降りてきた。それを確認したレノ達は武器を構えるが、相手は手にしていたランタンを掲げると、その顔を見たレノは驚く。
「お前達……ここで何をしている?」
「えっ……貴女は牙狼団の!?」
「ロウガだ」
「……知り合い?」
姿を現したのはレノとは関りがある牙狼団の頭のロウガである事が判明し、彼は酷い有様のレノ達を見て何事かと驚きながらも近寄る。
「レノ、どうする!?」
「どうすると言われても……うわっ!?」
尻尾が再び放たれ、その攻撃に対してレノは何とか回避するが、この時に手にしていたランタンを落としてしまう。それによって通路は暗闇に覆われ、周囲の光景が確認できなくなった。
(まずい、このままだと……そうだ!!)
灯りを失ったレノはキルとの戦闘を思い返し、掌を構えて周囲に風の魔力を送り込む。それによって風の流れを把握して自分の周りに存在する物体を把握し、次の攻撃とドリスとネココの様子を伺う。
バジクは暗闇の中でも正確にレノ達の位置を捉えることが出来るらしく、暗闇の中で自分の姿が見えないと判断したのか、水中から顔を出して牙を剥き出しにしながらレノに噛みつこうとした。
「シャアアッ!!」
「……そこだぁっ!!」
迫りくるバジクに対してレノは荒正を振りかざすと、火炎剣を発動させる。この際に炎の光を目にしたバジクは動きが止まり、結果的にはそれが功を奏してレノの放った刃はバジクの頭部を課する。
「シャウッ!?」
「やったの!?」
「いや、浅い!!」
攻撃を受けたバジクは怯み、水中の中へと潜り込む。だが、レノが斬り付けた際にバジクの額には炎の魔力がこびり付き、水中でも何処を移動しているのか判明した。この時にレノは弓矢を取り出すと、弓に取り付けた風属性の魔力を利用して「魔弓術」を発揮させた。
(この一撃で確実に仕留める……!!)
弦に矢を番えて水中を移動する炎の光を確認すると、ありったけの魔力を利用して矢に纏わせ、水中へ向けて解き放つ。レノの魔弓術は標的を捉えれば自動的に軌道を変更し、敵を射抜く。魔力を込めれば威力は上昇し、水中に潜ったバジクでさえも逃さない。
水路に向けて放たれた矢は風属性の魔力を螺旋状に纏い、水中の中でも移動速度を落とさず、バジクの後を追う。そして炎の魔力がこびり付くバジクの頭部に移動し、遂には矢が貫通すると炎の魔力と風の魔力が反応し、より強烈な火炎と化す。
「シャギャアアアッ!?」
「で、出てきましたわ!!」
「今だ!!皆で攻撃するんだ!!」
「んっ!!」
レノの言葉にネココは蛇剣を取り出し、刀身を伸ばしてバジクに放つ。同時にレノとドリスは剣同士を重ね合わせ、爆炎の刃を放つ。
「爆炎剣!!」
「嵐刃!!」
「蛇剣!!」
蛇の如く伸びる刃と、爆炎を取り込んだ嵐刃が放たれ、バジクの頭部に的中する。その結果、バジクは断末魔の悲鳴を上げて水中へと崩れ落ちた。
――シャアアアアッ……!?
下水道の主は3人の攻撃によって頭部が完全に切り離され、燃え尽きてしまう。その様子を見届けたレノ達は危機を乗り越えた事に安堵する一方、灯りと案内役を失ってしまった事を思い出す。
「……これからどうしよう」
「どうしようと言われましても……」
「……とりあえず、先に進むしかない」
リボンは逃げてしまい、ランタンを失ったレノ達は火炎剣を灯り代わりにして先に進まなければならず、とりあえずは地上へ繋がる梯子を探す事にした――
――それからしばらく時間が経過すると、やっと地上へ繋がる梯子を発見したレノ達はどうにか地上へと戻ると、見知らぬ路地裏に抜け出した事を知る。幸いにも人気はなく、やっと身体を休める事が出来る事にレノ達は安堵した。
「はあっ……疲れた、今日だけで本当に色々とあり過ぎたよ……」
「……油断はしないで、少し休んだら廃墟街へ戻る」
「そ、そうですわね……ですけど、その前に身体を洗いたいですわ」
長い間、下水道を移動していたのでレノ達の身体は臭く、何処かで身体を清める必要があった。しかし、苦労した末にレノ達はゴノ伯爵の不正の証拠になり得る羊皮紙を入手する事に成功する。
証拠は収納鞄に収めているので安全だが、問題なのはここから先だった。まずは持ち帰った羊皮紙を確かめる必要もあるが、安全な場所に移動して身体を清めた後、ゆっくりと身体を休める必要があった。
「もう深夜のようですわね……ここから廃墟街まで何処まで離れているのでしょうか?」
「分からない、ネズミ婆さんもきっと、私達を探しているはず……」
「ふうっ……少し休んだら、先に行こう」
大分長い間、下水道を彷徨っていたのでレノ達の体力も残っておらず、もうしばらくは身体を休めようとした時、ここでレノは近くの建物の屋上から誰かが見ている事に気付いて声を上げる。
「誰だ!?」
「敵!?」
「ど、何処ですの!?」
レノの言葉にネココとドリスは咄嗟に剣を伸ばすと、建物の屋根の上から何者かが降りてきた。それを確認したレノ達は武器を構えるが、相手は手にしていたランタンを掲げると、その顔を見たレノは驚く。
「お前達……ここで何をしている?」
「えっ……貴女は牙狼団の!?」
「ロウガだ」
「……知り合い?」
姿を現したのはレノとは関りがある牙狼団の頭のロウガである事が判明し、彼は酷い有様のレノ達を見て何事かと驚きながらも近寄る。
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