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ゴノ闘技場編
現場の視察
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アルトと共にレノは宿屋からそれほど離れていない場所に存在する橋へと辿り着く。キバの死体が発見された場所とは違い、この場には人だかりは出来ておらず、ここで殺害が起きた事など誰も知らない様子だった。
「ふむ、ここでそのキバという男は殺されたのかい?」
「うん、目撃者の話によるとここで剣で突き刺されて死んだといってたみたいだけど……」
「ここで死んだとなると何か痕跡が残っているかもしれない、探してみよう」
レノはアルトと共に橋の調査を行い、キバが殺された際の痕跡が残っていないのかを調べる。しかし、手がかりになりそうな痕跡は何一つ残っておらず、川の中も覗いてみるが特に何もない。
「レノ君、何か見つかったかい?」
「いや、何も……アルトは何か気づいた?」
「……話を聞く限りだと犯人はそのキバという男を刺し殺したようだが、それにしては橋の上に血痕も何も残っていない。そんな事があり得るのかな?」
「どうかな……血が滴り落ちる前に川に投げ捨てたとか?あるいは誰かが証拠の隠滅のために消したとか……」
「ふむ……下流の方にある橋に死体は見つかったという話だったね」
「うん、ここからそれほど離れてはいないよ」
昼頃にレノは今現在立っている橋の下流の方に存在する別の橋でキバの死体が兵士達に回収された場面を確認している。ここで殺された後、死体が下流の方へと流れ込み、誰かが死体が発見して兵士が回収を行ったと考えるべきだろう。
川の流れを覗き込みながらアルトは考え込み、念のために下流の方へと移動を行う。その時、彼は川の方で釣りを行う者を発見した。
「あの人に少し話を聞いてみよう。お~い、釣れていますか?」
「ん?ああ、まあそこそこ釣れてるよ」
アルトは釣りを行っている男性に声をかけると、男性は自分の傍に置いてある木造製の桶を指差し、桶の中には数匹の魚が泳いでいた。それを確認したアルトとレノは釣りに興味があるふりをして話を聞く。
「いつもここで釣りを行っているんですか?」
「何だ、あんたらも釣りがしたいのかい?それだったら悪いがこの場所は譲れねえな、1年前から俺だけが釣っている穴場だからな」
「ここってそんなに釣れるんですか?」
「まあな、今の時間帯よりも夜の方が案外釣れたりするぜ」
「へえ、夜釣りもしてるんですか」
「まあ、最近は物騒だからな……少し前までは釣り仲間もいたんだが、最近は一人で釣ってるよ。皆、例の殺人鬼に襲われるかもしれないと怯えて釣りにもでなくなっちまったからな」
「殺人鬼?」
「あ、その話は俺も聞いたよ」
男性の言葉にレノはキバの死体が発見された時、噂されていた「殺人鬼」の話を思い出す。ここ最近でこの街には冒険者や傭兵のような腕を断つ人間を狙って殺人を犯す者が存在する事をアルトに伝える。その話はアルトも初耳だったらしく、考え込む。
「なるほど、そんな殺人鬼が夜に出歩いているのか……それはおっかないね。ちなみにこの下流の方で死体が上がった話は聞いてますか?」
「ああ、さっき聞いたぞ。まあ、俺には関係ない話だがな」
「そうですか……他にも聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
「別に良いけどよ……俺と仲良くなっても魚はやらねえぞ」
「大丈夫、僕は魚嫌いですので」
「はっ!?じゃあ、何で話しかけてきたんだ!?」
アルトの言葉に男性は驚くが、その後にもいくつかの質問に答えてくれた。その話を聞いた後、彼は男性にお礼を告げてレノへ振り返る。
「よし、次へ行こうか」
「次って……今度は死体が発見された橋でも調べるの?」
「それは後回しだ。今度は死体を発見した人間から直接話を聞こう」
「え、でもどうやって……」
「大丈夫、僕はこう見えても顔が広いからね。それにいざという時は君が持っているあれが役立つ時だ」
「あれ?」
レノはアルトの言葉に疑問を抱くが、その後もアルトの指示通りに従い、キバの殺害事件の調査を行う――
――それから時刻は夕方を迎え、牙狼団が拠点にしている廃墟にレノは訪れた。今回はアルトも同行し、牙狼団の団長であるロウガと対面する形で座り込む。ロウガはレノがアルトを連れてきた事に訝し気に思うが、単刀直入に返答を聞く。
「ここへ来たという事は俺の依頼を引き受けてくれるという事か?」
「それは……」
「その話、ちょっと待ってくれるかい。まずは僕の話を聞いて欲しい」
「……何だお前は?」
レノが返答する前にアルトが割り込むと、ロウガは鋭い視線を向ける。そんな彼の眼光に睨みつけられたアルトは冷や汗を流すが、話を続ける。
「今回の事件の目撃者から詳しく話を聞きたい、少し気になる事があってね」
「気になる事、だと?」
「僕はこう見えても学者でね、普通の人間よりも頭は回ると自負している。過去に何度か今回のような事件を解決した事もある。もしもそちらが協力してくれるのなら、君達の仲間を殺した犯人を見つけ出せるかもしれない」
「……何だと、本気で言ってるのか?」
「こんな状況で冗談を言う程、僕も馬鹿じゃないよ」
ロウガはレノに視線を向けると、アルトの言葉に従うようにレノは促し、彼は仕方なく言う通りに目撃者の男を呼び出した。
「ふむ、ここでそのキバという男は殺されたのかい?」
「うん、目撃者の話によるとここで剣で突き刺されて死んだといってたみたいだけど……」
「ここで死んだとなると何か痕跡が残っているかもしれない、探してみよう」
レノはアルトと共に橋の調査を行い、キバが殺された際の痕跡が残っていないのかを調べる。しかし、手がかりになりそうな痕跡は何一つ残っておらず、川の中も覗いてみるが特に何もない。
「レノ君、何か見つかったかい?」
「いや、何も……アルトは何か気づいた?」
「……話を聞く限りだと犯人はそのキバという男を刺し殺したようだが、それにしては橋の上に血痕も何も残っていない。そんな事があり得るのかな?」
「どうかな……血が滴り落ちる前に川に投げ捨てたとか?あるいは誰かが証拠の隠滅のために消したとか……」
「ふむ……下流の方にある橋に死体は見つかったという話だったね」
「うん、ここからそれほど離れてはいないよ」
昼頃にレノは今現在立っている橋の下流の方に存在する別の橋でキバの死体が兵士達に回収された場面を確認している。ここで殺された後、死体が下流の方へと流れ込み、誰かが死体が発見して兵士が回収を行ったと考えるべきだろう。
川の流れを覗き込みながらアルトは考え込み、念のために下流の方へと移動を行う。その時、彼は川の方で釣りを行う者を発見した。
「あの人に少し話を聞いてみよう。お~い、釣れていますか?」
「ん?ああ、まあそこそこ釣れてるよ」
アルトは釣りを行っている男性に声をかけると、男性は自分の傍に置いてある木造製の桶を指差し、桶の中には数匹の魚が泳いでいた。それを確認したアルトとレノは釣りに興味があるふりをして話を聞く。
「いつもここで釣りを行っているんですか?」
「何だ、あんたらも釣りがしたいのかい?それだったら悪いがこの場所は譲れねえな、1年前から俺だけが釣っている穴場だからな」
「ここってそんなに釣れるんですか?」
「まあな、今の時間帯よりも夜の方が案外釣れたりするぜ」
「へえ、夜釣りもしてるんですか」
「まあ、最近は物騒だからな……少し前までは釣り仲間もいたんだが、最近は一人で釣ってるよ。皆、例の殺人鬼に襲われるかもしれないと怯えて釣りにもでなくなっちまったからな」
「殺人鬼?」
「あ、その話は俺も聞いたよ」
男性の言葉にレノはキバの死体が発見された時、噂されていた「殺人鬼」の話を思い出す。ここ最近でこの街には冒険者や傭兵のような腕を断つ人間を狙って殺人を犯す者が存在する事をアルトに伝える。その話はアルトも初耳だったらしく、考え込む。
「なるほど、そんな殺人鬼が夜に出歩いているのか……それはおっかないね。ちなみにこの下流の方で死体が上がった話は聞いてますか?」
「ああ、さっき聞いたぞ。まあ、俺には関係ない話だがな」
「そうですか……他にも聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
「別に良いけどよ……俺と仲良くなっても魚はやらねえぞ」
「大丈夫、僕は魚嫌いですので」
「はっ!?じゃあ、何で話しかけてきたんだ!?」
アルトの言葉に男性は驚くが、その後にもいくつかの質問に答えてくれた。その話を聞いた後、彼は男性にお礼を告げてレノへ振り返る。
「よし、次へ行こうか」
「次って……今度は死体が発見された橋でも調べるの?」
「それは後回しだ。今度は死体を発見した人間から直接話を聞こう」
「え、でもどうやって……」
「大丈夫、僕はこう見えても顔が広いからね。それにいざという時は君が持っているあれが役立つ時だ」
「あれ?」
レノはアルトの言葉に疑問を抱くが、その後もアルトの指示通りに従い、キバの殺害事件の調査を行う――
――それから時刻は夕方を迎え、牙狼団が拠点にしている廃墟にレノは訪れた。今回はアルトも同行し、牙狼団の団長であるロウガと対面する形で座り込む。ロウガはレノがアルトを連れてきた事に訝し気に思うが、単刀直入に返答を聞く。
「ここへ来たという事は俺の依頼を引き受けてくれるという事か?」
「それは……」
「その話、ちょっと待ってくれるかい。まずは僕の話を聞いて欲しい」
「……何だお前は?」
レノが返答する前にアルトが割り込むと、ロウガは鋭い視線を向ける。そんな彼の眼光に睨みつけられたアルトは冷や汗を流すが、話を続ける。
「今回の事件の目撃者から詳しく話を聞きたい、少し気になる事があってね」
「気になる事、だと?」
「僕はこう見えても学者でね、普通の人間よりも頭は回ると自負している。過去に何度か今回のような事件を解決した事もある。もしもそちらが協力してくれるのなら、君達の仲間を殺した犯人を見つけ出せるかもしれない」
「……何だと、本気で言ってるのか?」
「こんな状況で冗談を言う程、僕も馬鹿じゃないよ」
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