62 / 215
魔法剣士編
護衛依頼
しおりを挟む
「僕はこの森の調査を行いたい。そこで君に護衛を依頼したいのさ」
「ぶほっ!?」
さらりととんでもない事を言い出したアルトにレノは紅茶を噴き出し、激しく咳き込みながらも彼が何を言っているのかを理解しているのかを問う。
「げほげほっ……ま、待ってください。森を調査するって、この森からゴブリンの亜種が外に流れ込んでいるんですよね!?」
「ああ、それは間違いないね」
「そんな場所に入るなんて危険過ぎますよ。下手をしたらゴブリン亜種の巣窟と化しているかもしれないんですよ!?」
「しかし、ここへ入れば僕の説が証明されるかもしれないんだ!!亜種は突然変異によって生まれるのではなく、特殊進化を果たした進化種であると証明できる絶好の機会なんだ!!そのためには君の力が必要なんだ、頼む!!」
アルトはレノの両肩を掴み、なんとしても自分の護衛として同行して欲しい事を願う。どうしてレノは自分にここまで固執するのか分からず、理由を尋ねる。
「ご、護衛ならこの街の冒険者に頼めばいいじゃないですか。冒険者は魔物退治の専門家ですよ?」
「それは駄目だ、実は爺の奴が父上に僕の計画を密告してね。そのせいで冒険者ギルドには根回しされて僕の護衛依頼を引き受けてくれないんだよ」
「な、なるほど……」
「父親として息子を心配してくれる気持ちは有難いと思うよ。だが、僕のこの研究意欲は誰にも抑える事は出来ないんだ!!僕は何としてもあの森に入り、ゴブリン亜種がどのようにして生まれているのかを知りたい!!そのためには君の力が必要だ、レノ君!!」
「そ、そういわれても……俺一人で護衛なんて無茶ですよ」
「大丈夫、君だけじゃない。実はあと2名ほど護衛の依頼をしている子がいるんだよ」
レノだけではなく、アルトは他にも2名ほど個人的に護衛を依頼している人間がいるらしく、そちらも冒険者ではないという。冒険者ギルドが頼りにならない以上、アルトは冒険者ではない人物に護衛を頼むしか方法はなく、レノにも頼み込む。
「頼む、君の実力を見込んでどうかこの依頼を引き受けてくれ!!ホブゴブリンやタスクオークを倒す君ならゴブリン亜種なんか敵じゃないはずだ!!」
「そ、そういわれましても……」
「それに聞いたところによると、君はとある防具を欲しいらしいね……もしも引き受けてくれるというのであれば前金代わりにその防具をこの場で与えよう」
「えっ……」
依頼を引き受けることを渋るレノに対してアルトは奥の手を用意していたらしく、彼は部屋の中に存在するクローゼットを開くと、そこにはレノに見覚えのあるデザインのローブが入っていた。
アルトが取り出したローブは間違いなく、先日にネカが見せてくれた「退魔のローブ」で間違いなかった。どうして退魔のローブをアルトが所持しているのかと驚くと、彼はローブを手に入れるまでの経緯を話す。
「実はネカさんから色々と話を聞いていてね。この退魔のローブに君は強い関心を惹いていると聞いていたんだ。だからこの退魔のローブは僕が買い取ったんだ」
「買い取った!?金貨10枚もするんですよ!?」
「ふふふ、貴族の財力を舐めないでくれ。しかも僕の場合は学者としてそれなりに稼いでいるからね、金貨10枚など簡単に用意できる。さて、肝心の護衛の依頼に関ししての報酬だが、具体的には前金代わりにこの退魔のローブを君に渡そう。そして僕の護衛を果たせばお礼に金貨10を渡そう。どうだい?」
「き、金貨10枚!?」
退魔のローブだけでも金貨10枚相当の価値はあるが、更に護衛達成の報酬として金貨10枚を支払うというアルトの言葉にレノの心は大きく揺れる。そんな彼の様子を見てアルトは留めの一言を告げた。
「……それに君が護衛を引き受けなかった場合、君の弓の腕前を僕は色々な人に話してしまうかもしれないね。それは君にとっては少々困るんじゃないのかい?」
「えっ!?」
「僕はこう見えても口は堅い方だ。だが、自分の目的のためなら手段は選ばない……頼む、どうか僕の護衛を引き受けてくれ!!」
アルトは退魔のローブをレノに押し付けると、その場で膝をついて頭を下げる。貴族であるはずの彼の行動にレノは驚かされ、こんな場所を見られたらとんでもない誤解をされかねない。
「ちょ、止めてください!!分かりました、分かりましたから……その護衛、引き受けさせてください!!」
「おおっ!!ありがとう、君ならそう言ってくれると思ったよ!!今日から君は心の友だ!!」
「心の友って……はあっ」
レノの言葉にアルトは満面の笑顔で手を掴み、力強く握りしめる。最初に感じた彼の印象は冷静沈着な男性だと思ったが、実際の所は目的のためなら手段を選ばないある意味では熱い男だと判明した――
――その日の晩はアルトの好意でレノは屋敷に泊めてもらう事が決まり、夕食は随分と豪勢な料理を振舞ってもらう。現在の屋敷にはアルトの父親である領主は用事で離れているらしく、この屋敷にはアルトしかいないという。彼は兄がいるのだが、その兄も仕事でしばらくは戻ってこないという。
「さあ、遠慮なく食べてくれ。今日は君のためにご馳走を振舞ったよ」
「ど、どうも……」
食堂にてレノはアルトと向かい合う形で座り、豪勢な食事を味わう。周囲には大勢の使用人に囲まれ、その中には爺や屋敷の警備を行う兵士の姿もあった。
食事を行うだけにしては兵士の数が多く、しかも彼等は意図的に窓際や扉の前に立っていた。その様子を見てレノは疑問を抱き、彼等が注目しているのは自分ではなく、アルトに注意を向けているように見えた。
「あの……どうして兵士の皆さんはアルトさんを見てるんですか?」
「むっ、いやそれは……」
「全く、彼等は父上に命じられて僕の様子を監視してるんだよ。僕が一人で勝手に屋敷を飛び出さないように見張っているんだ。全く、父上も心配性だな」
「アルト様、そうおっしゃらないでください。ご当主もアルト様の事を心配しておられるのです」
爺はアルトの言葉に慌てて言い訳をするが、そんな彼に対してアルトは疲れた表情を浮かべる。一方でレノはアルトが兵士に見張られているのならばどうやって彼が屋敷から抜け出すつもりなのか気になった――
「ぶほっ!?」
さらりととんでもない事を言い出したアルトにレノは紅茶を噴き出し、激しく咳き込みながらも彼が何を言っているのかを理解しているのかを問う。
「げほげほっ……ま、待ってください。森を調査するって、この森からゴブリンの亜種が外に流れ込んでいるんですよね!?」
「ああ、それは間違いないね」
「そんな場所に入るなんて危険過ぎますよ。下手をしたらゴブリン亜種の巣窟と化しているかもしれないんですよ!?」
「しかし、ここへ入れば僕の説が証明されるかもしれないんだ!!亜種は突然変異によって生まれるのではなく、特殊進化を果たした進化種であると証明できる絶好の機会なんだ!!そのためには君の力が必要なんだ、頼む!!」
アルトはレノの両肩を掴み、なんとしても自分の護衛として同行して欲しい事を願う。どうしてレノは自分にここまで固執するのか分からず、理由を尋ねる。
「ご、護衛ならこの街の冒険者に頼めばいいじゃないですか。冒険者は魔物退治の専門家ですよ?」
「それは駄目だ、実は爺の奴が父上に僕の計画を密告してね。そのせいで冒険者ギルドには根回しされて僕の護衛依頼を引き受けてくれないんだよ」
「な、なるほど……」
「父親として息子を心配してくれる気持ちは有難いと思うよ。だが、僕のこの研究意欲は誰にも抑える事は出来ないんだ!!僕は何としてもあの森に入り、ゴブリン亜種がどのようにして生まれているのかを知りたい!!そのためには君の力が必要だ、レノ君!!」
「そ、そういわれても……俺一人で護衛なんて無茶ですよ」
「大丈夫、君だけじゃない。実はあと2名ほど護衛の依頼をしている子がいるんだよ」
レノだけではなく、アルトは他にも2名ほど個人的に護衛を依頼している人間がいるらしく、そちらも冒険者ではないという。冒険者ギルドが頼りにならない以上、アルトは冒険者ではない人物に護衛を頼むしか方法はなく、レノにも頼み込む。
「頼む、君の実力を見込んでどうかこの依頼を引き受けてくれ!!ホブゴブリンやタスクオークを倒す君ならゴブリン亜種なんか敵じゃないはずだ!!」
「そ、そういわれましても……」
「それに聞いたところによると、君はとある防具を欲しいらしいね……もしも引き受けてくれるというのであれば前金代わりにその防具をこの場で与えよう」
「えっ……」
依頼を引き受けることを渋るレノに対してアルトは奥の手を用意していたらしく、彼は部屋の中に存在するクローゼットを開くと、そこにはレノに見覚えのあるデザインのローブが入っていた。
アルトが取り出したローブは間違いなく、先日にネカが見せてくれた「退魔のローブ」で間違いなかった。どうして退魔のローブをアルトが所持しているのかと驚くと、彼はローブを手に入れるまでの経緯を話す。
「実はネカさんから色々と話を聞いていてね。この退魔のローブに君は強い関心を惹いていると聞いていたんだ。だからこの退魔のローブは僕が買い取ったんだ」
「買い取った!?金貨10枚もするんですよ!?」
「ふふふ、貴族の財力を舐めないでくれ。しかも僕の場合は学者としてそれなりに稼いでいるからね、金貨10枚など簡単に用意できる。さて、肝心の護衛の依頼に関ししての報酬だが、具体的には前金代わりにこの退魔のローブを君に渡そう。そして僕の護衛を果たせばお礼に金貨10を渡そう。どうだい?」
「き、金貨10枚!?」
退魔のローブだけでも金貨10枚相当の価値はあるが、更に護衛達成の報酬として金貨10枚を支払うというアルトの言葉にレノの心は大きく揺れる。そんな彼の様子を見てアルトは留めの一言を告げた。
「……それに君が護衛を引き受けなかった場合、君の弓の腕前を僕は色々な人に話してしまうかもしれないね。それは君にとっては少々困るんじゃないのかい?」
「えっ!?」
「僕はこう見えても口は堅い方だ。だが、自分の目的のためなら手段は選ばない……頼む、どうか僕の護衛を引き受けてくれ!!」
アルトは退魔のローブをレノに押し付けると、その場で膝をついて頭を下げる。貴族であるはずの彼の行動にレノは驚かされ、こんな場所を見られたらとんでもない誤解をされかねない。
「ちょ、止めてください!!分かりました、分かりましたから……その護衛、引き受けさせてください!!」
「おおっ!!ありがとう、君ならそう言ってくれると思ったよ!!今日から君は心の友だ!!」
「心の友って……はあっ」
レノの言葉にアルトは満面の笑顔で手を掴み、力強く握りしめる。最初に感じた彼の印象は冷静沈着な男性だと思ったが、実際の所は目的のためなら手段を選ばないある意味では熱い男だと判明した――
――その日の晩はアルトの好意でレノは屋敷に泊めてもらう事が決まり、夕食は随分と豪勢な料理を振舞ってもらう。現在の屋敷にはアルトの父親である領主は用事で離れているらしく、この屋敷にはアルトしかいないという。彼は兄がいるのだが、その兄も仕事でしばらくは戻ってこないという。
「さあ、遠慮なく食べてくれ。今日は君のためにご馳走を振舞ったよ」
「ど、どうも……」
食堂にてレノはアルトと向かい合う形で座り、豪勢な食事を味わう。周囲には大勢の使用人に囲まれ、その中には爺や屋敷の警備を行う兵士の姿もあった。
食事を行うだけにしては兵士の数が多く、しかも彼等は意図的に窓際や扉の前に立っていた。その様子を見てレノは疑問を抱き、彼等が注目しているのは自分ではなく、アルトに注意を向けているように見えた。
「あの……どうして兵士の皆さんはアルトさんを見てるんですか?」
「むっ、いやそれは……」
「全く、彼等は父上に命じられて僕の様子を監視してるんだよ。僕が一人で勝手に屋敷を飛び出さないように見張っているんだ。全く、父上も心配性だな」
「アルト様、そうおっしゃらないでください。ご当主もアルト様の事を心配しておられるのです」
爺はアルトの言葉に慌てて言い訳をするが、そんな彼に対してアルトは疲れた表情を浮かべる。一方でレノはアルトが兵士に見張られているのならばどうやって彼が屋敷から抜け出すつもりなのか気になった――
1
お気に入りに追加
659
あなたにおすすめの小説

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね

私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす

お願いだから俺に構わないで下さい
大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。
17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。
高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。
本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。
折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。
それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。
これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。
有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…


はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる