949 / 1,095
大迷宮編 〈前半編〉
転移不可
しおりを挟む
「撃雷‼」
ズドォオオオンッ‼
レノは閉じ込められた通路の内側から石柱に向けて拳を叩き込み、周囲に衝撃が走る。その轟音に誰もが耳を塞ぐが、彼は手元から感じる感触に眉を顰め、相当な勢いで叩き込んだにも関わらずに傷一つない石壁に溜息を吐く。
「……だめか」
「君の力でも破壊出来ないところ、ただの石じゃないようだね」
「わ、私のせいかな⁉」
「間違いなく、巫女姫様の仕業ですね……」
ヨウカがおろおろと周囲に視線を向け、誰もが目を反らす。彼女が先走ってこの通路に存在した色違いの煉瓦に存在する鍵穴にダイアが見つけ出した黄金の鍵を挿入した途端、唐突に天井から石柱が下りてきてこの通路を封鎖してしまった。
通路に入り込む事に成功できたのはヨウカ、レノ、ポチ子、リノン、コトミ、ホノカ、ミアの7名だけであり、大広間への出入口は塞がれたことで他の者達とは合流できない。試しにレノが石柱の破壊を試みるが相当に頑丈な素材でできているのか柱には傷一つ付かず、力ずくの突破は難しい。
「どうするんだい? ヨウカが差し込んだ鍵が煉瓦ごと無くなった以上、ここは罠の可能性が高い。それでもこの柱と壁を破壊出来ない以上は先に進むしかないようだね」
「答えは出てるじゃん」
「ご、ごめんね……私のせいで皆を巻き込んで……」
「過ぎた事です。気になさらないで下さい」
ヨウカが鍵穴に黄金の鍵を差し込んだ瞬間に色違いの煉瓦は内側に収納され、代わりに石柱が通路を塞いでしまう。その反面、今まで空間を歪ませていた罠は消えて無くなっており、一応は先に進めるようになっていた。
レノ達は前方の通路を確認し、先に進む以外に道は無い。試しにレノは転移魔方陣で戻れないのか確かめようとしたが、どういう事か今まで問題なく使用出来た転移魔法が発動できない。恐らくはこの石柱が通路を塞いだ時点で何らかの魔法的な阻害が発生し、転移魔法が上手く発動できないようになったのだ。
「先に進むしかないとはいえ……後戻りは出来ない以上、慎重に進むしかない。ここから先は出来るだけ魔力を温存させよう」
「僕の転移も使えないからね……やれやれ、剣を持つなんて久しぶりだね」
「か、回復なら任せて‼腕が千切れても治して見せるから‼」
「……頼もしいけど言い回しが怖い」
「では、行きましょう」
全員が覚悟を決めて前方の通路を確認し、レノ達は先に進む。現在は一部の魔法が使用不可能な状態であり、レノやホノカの「転移魔法」は扱えず、さらには「魔力感知」も上手く働かない。これでは敵が近づいても察知できず、慎重に進むしかない。
「……随分と歩くね」
「一本道が続いているだけか……迷宮という割には単純だね」
「まあ、入り組んだ構造の通路を進むよりは楽だけど……」
「すんすん……変な臭いはしません」
「頼みますポチ子さん。魔力を捉えられない以上、貴方の鼻が頼りです」
「わぅんっ‼」
先頭を歩くのはポチ子であり、彼女は鼻をひくつかせながら先に進み、魔獣の臭いがしないか確かめながら移動を行う。通路は何時までも一本道が広がっており、やがて前方から何かが見えてきた。
「これは……台?」
「何かの罠でしょうか……?」
「……変なのが置いてある」
石で造り出された台が通路の真ん中に設置されており、レノ達は覗き込む。台の上には二枚の石札が設置されており、丁度いい具合に差し込み口のような穴まで存在した。
「……この札を入れろというのか?」
「明らかに怪しいですね」
「でも、先に進もうにも行き止まりだしな……」
石台の向こう側の通路は10メートルも離れていない場所に出入口を塞いだ石柱が存在しており、通路を完全に塞いでいる。恐らくはこの二枚の石札のどちらかを差し込み口に挿入すれば「何か」が起きるのだろう。
「……怪しい」
「とりあえずは石札(カード)を確認してみようか……」
「そうだね」
レノとホノカが同時に石札を取り出し、裏側にひっくり返すとこちらが表紙なのか、表面に魔物の形をしたレリーフが刻まれていた。
「これは……ゴーレムか?」
「こっちはミノタウロス」
ホノカが取りだしたのはロック・ゴーレムと思われる魔物の絵が刻まれており、レノの方にはミノタウロスと思われる牛と人間が合わさったような化物が描かれていた。この二つの絵柄と差し込み口を確認し、大方の予想は着く。
「恐らく、これを入れたら絵柄の魔物が出現するんだろうね」
「ゴーレムにミノタウロス……どちらも一筋縄じゃ行かない相手だな」
「だが、やるしかありません。巫女姫様は後方に下がっていて下さい」
「う、うん……」
ミアはヨウカを後ろに下がらせ、彼女を守護するために長剣に手を伸ばし、そんな彼女の行動にコトミがぽつりと「……過保護」と呟く。どうして森人族の彼女が巫女姫のヨウカをそこまで守ろうとするのかは分からないが、よくよく考えれば森人族は聖導教会とは親交があり、例え人間であっても巫女姫は丁重に扱うのが筋なのだろう。
「それでどうする? ここはゴーレムにするかい? それともミノタウロスを?」
「ゴーレムなら俺の専門分野だよ」
「なら、君に任せるよ」
ホノカはレノの言葉に石札を渡すと、彼は一度だけ全員の顔を見合わせ、挿入口に挿し込む。
ガコォンッ……‼
石札を嵌め込んだ途端、石台が地面に沈み込み、やがて前方の石柱がゆっくりと天井に向けて引っ込み始める。
ゴゴゴゴッ……‼
レノ達は前方の通路を塞いでいた石柱が完全に収納されるまで見つめ、周囲を伺う。先ほどとは明らかに空気が変わり、全員が身構える。
ガコォオオンッ‼
右側の通路の壁に異変が生じ、煉瓦製の壁が扉のように左右に開かれると、新しい通路が出現する。但し、誕生した通路の内側から大きな影が姿を現し、レノ達は驚愕した。
「オウ……ゴォオオオオオオンッ‼」
叫び声を上げながら、全身が「黄金色」に輝く巨大なゴーレムが現れ、その大きさは5メートルを超える。それを見たレノ達は呆気にとられ、ホノカだけはいち早く反応して興奮したように目を輝かせる。
「こ、こいつは⁉ 全身が黄金で形成されているという伝説のゴーレム「ゴールド・ゴーレム」じゃないか⁉ゴーレム・キングよりも希少なこの種がまさかここで出会えるなんて⁉」
「……金ぴか」
「ま、眩しいよ~……」
「冗談みたいな鳴き声を上げてるけど……これもゴーレム?」
レノ達は初めて確認する黄金色のゴーレムに呆気を取られ、その間にもゴールド・ゴーレムは両手に握りしめた恐らくは純金製の巨大な鉞を握りしめ、やがて通路に完全に姿を現す。
「オウゴォオオオオンッ‼」
冗談みたいな鳴き声を上げながら、ゴーレムはレノ達を前にして二つの鉞を構え、全員が身構える。相手はレノでさえも初めて戦うタイプのゴーレムであり、どんな能力があるかも分からない。
「行きますよ‼」
「火炎剣‼」
「わぅうっ‼」
瞬時にミア達が抜刀して動き出し、ゴーレムに向けて攻撃を仕掛ける。動きは鈍重なのは他のゴーレムと変わりはないのか、三人は三方向から攻撃を仕掛ける。
「せいっ‼」
「はあっ‼」
「わぅんっ‼」
ガキィイインッ‼
三人の刃がゴーレムの関節部に向けて放たれ、普通のロックゴーレムならば切断まではいかなくても多少は動揺するはずだが、
「ゴォオオオンッ‼」
「きゃあっ⁉」
「なにっ⁉」
「わふぅっ⁉」
――ドスゥウウウンッ‼
鬱陶しいとばかりにゴールド・ゴーレムは三人を振り払い、全くの無傷のまま鉞を天頂に掲げ、そのまま地面にめり込ませた。
ズドォオオオンッ‼
レノは閉じ込められた通路の内側から石柱に向けて拳を叩き込み、周囲に衝撃が走る。その轟音に誰もが耳を塞ぐが、彼は手元から感じる感触に眉を顰め、相当な勢いで叩き込んだにも関わらずに傷一つない石壁に溜息を吐く。
「……だめか」
「君の力でも破壊出来ないところ、ただの石じゃないようだね」
「わ、私のせいかな⁉」
「間違いなく、巫女姫様の仕業ですね……」
ヨウカがおろおろと周囲に視線を向け、誰もが目を反らす。彼女が先走ってこの通路に存在した色違いの煉瓦に存在する鍵穴にダイアが見つけ出した黄金の鍵を挿入した途端、唐突に天井から石柱が下りてきてこの通路を封鎖してしまった。
通路に入り込む事に成功できたのはヨウカ、レノ、ポチ子、リノン、コトミ、ホノカ、ミアの7名だけであり、大広間への出入口は塞がれたことで他の者達とは合流できない。試しにレノが石柱の破壊を試みるが相当に頑丈な素材でできているのか柱には傷一つ付かず、力ずくの突破は難しい。
「どうするんだい? ヨウカが差し込んだ鍵が煉瓦ごと無くなった以上、ここは罠の可能性が高い。それでもこの柱と壁を破壊出来ない以上は先に進むしかないようだね」
「答えは出てるじゃん」
「ご、ごめんね……私のせいで皆を巻き込んで……」
「過ぎた事です。気になさらないで下さい」
ヨウカが鍵穴に黄金の鍵を差し込んだ瞬間に色違いの煉瓦は内側に収納され、代わりに石柱が通路を塞いでしまう。その反面、今まで空間を歪ませていた罠は消えて無くなっており、一応は先に進めるようになっていた。
レノ達は前方の通路を確認し、先に進む以外に道は無い。試しにレノは転移魔方陣で戻れないのか確かめようとしたが、どういう事か今まで問題なく使用出来た転移魔法が発動できない。恐らくはこの石柱が通路を塞いだ時点で何らかの魔法的な阻害が発生し、転移魔法が上手く発動できないようになったのだ。
「先に進むしかないとはいえ……後戻りは出来ない以上、慎重に進むしかない。ここから先は出来るだけ魔力を温存させよう」
「僕の転移も使えないからね……やれやれ、剣を持つなんて久しぶりだね」
「か、回復なら任せて‼腕が千切れても治して見せるから‼」
「……頼もしいけど言い回しが怖い」
「では、行きましょう」
全員が覚悟を決めて前方の通路を確認し、レノ達は先に進む。現在は一部の魔法が使用不可能な状態であり、レノやホノカの「転移魔法」は扱えず、さらには「魔力感知」も上手く働かない。これでは敵が近づいても察知できず、慎重に進むしかない。
「……随分と歩くね」
「一本道が続いているだけか……迷宮という割には単純だね」
「まあ、入り組んだ構造の通路を進むよりは楽だけど……」
「すんすん……変な臭いはしません」
「頼みますポチ子さん。魔力を捉えられない以上、貴方の鼻が頼りです」
「わぅんっ‼」
先頭を歩くのはポチ子であり、彼女は鼻をひくつかせながら先に進み、魔獣の臭いがしないか確かめながら移動を行う。通路は何時までも一本道が広がっており、やがて前方から何かが見えてきた。
「これは……台?」
「何かの罠でしょうか……?」
「……変なのが置いてある」
石で造り出された台が通路の真ん中に設置されており、レノ達は覗き込む。台の上には二枚の石札が設置されており、丁度いい具合に差し込み口のような穴まで存在した。
「……この札を入れろというのか?」
「明らかに怪しいですね」
「でも、先に進もうにも行き止まりだしな……」
石台の向こう側の通路は10メートルも離れていない場所に出入口を塞いだ石柱が存在しており、通路を完全に塞いでいる。恐らくはこの二枚の石札のどちらかを差し込み口に挿入すれば「何か」が起きるのだろう。
「……怪しい」
「とりあえずは石札(カード)を確認してみようか……」
「そうだね」
レノとホノカが同時に石札を取り出し、裏側にひっくり返すとこちらが表紙なのか、表面に魔物の形をしたレリーフが刻まれていた。
「これは……ゴーレムか?」
「こっちはミノタウロス」
ホノカが取りだしたのはロック・ゴーレムと思われる魔物の絵が刻まれており、レノの方にはミノタウロスと思われる牛と人間が合わさったような化物が描かれていた。この二つの絵柄と差し込み口を確認し、大方の予想は着く。
「恐らく、これを入れたら絵柄の魔物が出現するんだろうね」
「ゴーレムにミノタウロス……どちらも一筋縄じゃ行かない相手だな」
「だが、やるしかありません。巫女姫様は後方に下がっていて下さい」
「う、うん……」
ミアはヨウカを後ろに下がらせ、彼女を守護するために長剣に手を伸ばし、そんな彼女の行動にコトミがぽつりと「……過保護」と呟く。どうして森人族の彼女が巫女姫のヨウカをそこまで守ろうとするのかは分からないが、よくよく考えれば森人族は聖導教会とは親交があり、例え人間であっても巫女姫は丁重に扱うのが筋なのだろう。
「それでどうする? ここはゴーレムにするかい? それともミノタウロスを?」
「ゴーレムなら俺の専門分野だよ」
「なら、君に任せるよ」
ホノカはレノの言葉に石札を渡すと、彼は一度だけ全員の顔を見合わせ、挿入口に挿し込む。
ガコォンッ……‼
石札を嵌め込んだ途端、石台が地面に沈み込み、やがて前方の石柱がゆっくりと天井に向けて引っ込み始める。
ゴゴゴゴッ……‼
レノ達は前方の通路を塞いでいた石柱が完全に収納されるまで見つめ、周囲を伺う。先ほどとは明らかに空気が変わり、全員が身構える。
ガコォオオンッ‼
右側の通路の壁に異変が生じ、煉瓦製の壁が扉のように左右に開かれると、新しい通路が出現する。但し、誕生した通路の内側から大きな影が姿を現し、レノ達は驚愕した。
「オウ……ゴォオオオオオオンッ‼」
叫び声を上げながら、全身が「黄金色」に輝く巨大なゴーレムが現れ、その大きさは5メートルを超える。それを見たレノ達は呆気にとられ、ホノカだけはいち早く反応して興奮したように目を輝かせる。
「こ、こいつは⁉ 全身が黄金で形成されているという伝説のゴーレム「ゴールド・ゴーレム」じゃないか⁉ゴーレム・キングよりも希少なこの種がまさかここで出会えるなんて⁉」
「……金ぴか」
「ま、眩しいよ~……」
「冗談みたいな鳴き声を上げてるけど……これもゴーレム?」
レノ達は初めて確認する黄金色のゴーレムに呆気を取られ、その間にもゴールド・ゴーレムは両手に握りしめた恐らくは純金製の巨大な鉞を握りしめ、やがて通路に完全に姿を現す。
「オウゴォオオオオンッ‼」
冗談みたいな鳴き声を上げながら、ゴーレムはレノ達を前にして二つの鉞を構え、全員が身構える。相手はレノでさえも初めて戦うタイプのゴーレムであり、どんな能力があるかも分からない。
「行きますよ‼」
「火炎剣‼」
「わぅうっ‼」
瞬時にミア達が抜刀して動き出し、ゴーレムに向けて攻撃を仕掛ける。動きは鈍重なのは他のゴーレムと変わりはないのか、三人は三方向から攻撃を仕掛ける。
「せいっ‼」
「はあっ‼」
「わぅんっ‼」
ガキィイインッ‼
三人の刃がゴーレムの関節部に向けて放たれ、普通のロックゴーレムならば切断まではいかなくても多少は動揺するはずだが、
「ゴォオオオンッ‼」
「きゃあっ⁉」
「なにっ⁉」
「わふぅっ⁉」
――ドスゥウウウンッ‼
鬱陶しいとばかりにゴールド・ゴーレムは三人を振り払い、全くの無傷のまま鉞を天頂に掲げ、そのまま地面にめり込ませた。
0
お気に入りに追加
486
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話
水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。
相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。
義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。
陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。
しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる