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大迷宮編 〈前半編〉
間抜け
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「えっ? し、死んじゃったんですか?」
「そんな馬鹿な……⁉」
「え、演技じゃないんですか?」
「いえ、生体反応が低下しています。完全に気絶しています」
「マジか」
眼の前で勝手に転んで頭を打って気絶したミノタウロスを見下ろし、レノ達は顔を見合わせる。ここで止めを刺す事もできるが、ここまで醜態を晒した魔物を討つ事は躊躇する。別にこのまま進んでも問題ないように思えるが、念のために倒しておくべきかと悩む。
「……どうするアルト?」
「どうすると言われても……」
「ここで止めを刺しますか?」
「別にこのまま進んでも問題ないように思えますが……私達の後を追って来たら困りますね」
「殺処分する事を望みます」
「そうだが……」
アルトは大剣を握りしめ、ミノタウロスを見下ろす。一向に目覚める気配がなく、止めを刺そうと思えばいくらでも刺せるが、彼は躊躇する。そんな彼を見て、レノはある事に気が付く。
「もしかして、ミノタウロスが魔人族だから殺したくないの?」
「……そうかもしれない。出来る事なら僕は殺したくはない」
「だが、魔人族と言ってもこのミノタウロスは……」
「分かっている。人間の僕たちを見て躊躇なく襲い掛かってきた……完全に野生の種だ」
ミノタウロスはちゃんとした教育を施せば人語も理解し、人間社会にも溶け込める。だが、野生で育ったミノタウロスは完全に魔物同然であり、討伐を許されている。それでもアルトは目の前で倒れているミノタウロスに止めを刺そうという気は起きず、大剣を収める。
「……先に進もう」
「それでいいの?」
「ああっ……すまない。僕にはどうしても殺すことはできない」
「国王様がそこまで言うのなら……」
「けど、こいつが追って来たらとしたらどうする?」
「その時はアルトが責任を取るべきでしょ」
「そんな……」
「いや、レノの言う通りだ。その時は僕が決着を着ける」
レノの言葉にアルトは頷き、彼はミノタウロスに視線を向け、自分でもどうして止めを刺せないのかは不思議に思うが、彼は階段を降りる。その後ろにレノ達も続き、ミノタウロスを通り過ぎて一行は先に進む。
階段を降り始め、螺旋階段の終わりが見える。レノ達のメンバーの中には何人かが既視感を覚え、特に地下迷宮で暮らしていたレノは目の前の光景に驚きを隠せず、階段の下には嫌に見覚えのある風景が広がっていた。
「ここが大迷宮……?」
「ち、地下迷宮とそっくりです⁉」
「ああ……よく似ているどころじゃない。壁の色も、この地面もあの場所とそっくりだ」
「うぇえっ……嫌な思い出を思い出しました」
カノン以外は地下迷宮に訪れた経験があるため、すぐに既視感の正体に気が付く。地下に広がる迷宮はあの放浪島の地下迷宮と全く同じであり、煉瓦製を想像させる壁、漂う雰囲気、何もかもが地下迷宮と同じだった。
レノは周囲を見渡し、何処からかミノっちが現れるのではないかと思うぐらいに似ている空間に冷や汗を流し、動揺を隠せない。
「レノ、言い忘れていたが実はデルタさんから渡された資料に気になる事があったんだ」
「気になる事?」
「ああ……カノン将軍とデルタさんが遭遇した魔物の資料リストを渡してくれたんだが、最初は気付かなかったんだが、この場所に辿り着いてやっと違和感の正体に気付いた」
「こちらをどうぞ」
デルタが何処からか用紙を取り出し、レノはそれを受け取ると、周囲の者達も覗き込まれながら内容を確認する。どうやら遭遇した魔物の一覧表らしいが、すぐにレノは目を見開く。
「……オーガにスライム、ロック・ゴーレムにハーピィにゴブリン、後はミノタウロスにサイクロプス……⁉」
「ちょ、ちょっと待て……この魔物達は‼」
「地下迷宮にいた魔物さん達と同じです⁉」
「ああ、僕もやっと気付いたよ。昔、僕たちが地下迷宮で遭遇した魔物ばかりが載っている。偶然とは考えられない」
リストに書き込まれていたのはレノ達が地下迷宮で遭遇した魔物ばかりであり、全員が驚きを隠せない。
「ど、どういう事ですか? 地下迷宮とこの場所に何か関係があるのですか?」
この中では地下迷宮に訪れていないカノンが戸惑いの表情を浮かべるが、レノはデルタに視線を向け、
「デルタは気付いていなかったの?」
「何がでしょうか?」
「いや、お前の住んでいた場所の……ああ、そうか。ずっとあの施設に暮らしてたんだっけ」
「はい。私はずっと休眠してたので、施設の外に広がっている空間の情報は一切知りません」
放浪島の出身のデルタは地下研究施設で過ごしており、施設の外の迷宮の存在は知らない。脱出する際も研究施設の出入口を使用していたので魔物とは遭遇しておらず、この大迷宮で出会った魔物達が地下迷宮にも存在する事は知らなかったようだ。
「この場所と地下迷宮……どういう関係があるのかは分からないが、油断はできないな」
「それにこの資料を見る限り、完全に同じというわけでもなさそうだぞ?地下迷宮では遭遇していなかった魔物もいくつか存在するようだ」
「あの……話の最中に悪いんですけど、そろそろ進みませんか? こことあそこが似ている事は分かりましたけど、生存者の人たちも心配ですし……」
「……そ、そうだな。美香の言う通りだ。今は生存者の救出が最優先だ」
「とは言っても、闇雲に探しても見つかるかな……」
「私のセンサーではこの迷宮は全長10キロを超えています。また、異常なほどに生体反応が多いため、生存者の反応だけを見極める事は出来ません」
「……とりあえず、カノンさんたちが罠に嵌められたっていう階段を目指してみようか」
「そう、ですね。もしかしたら、あの罠は一定の場所に送り込まれる可能性があります。敢えて罠に嵌まる事で生存者の手掛かりが見つかるかも知れません」
「それならば私に任せてください。この周辺の地図は記録済みです」
方針は決まり、レノ達はカノンたちがはぐれたという下層に繋がる階段に向けて移動する。ナビゲートするのはデルタであり、彼女は道順を全て記録しているという。
「こちらです。道中、複数の魔物と遭遇すると思われるのでお気をつけてください」
「ストップ」
デルタが案内をしようとした時、レノが彼女の肩を掴んで引き留める。彼の行動に誰もが不思議そうに視線を向けると、
「懲りない、な‼」
ズドォオオンッ‼
「わふっ⁉」
「きゃっ⁉」
「れ、レノ⁉」
そのままレノは地面に拳をめり込ませ、身体中から電流を迸らせながら地中に隠れている存在を引きずり出す。
『グェエエエエッ⁉』
「ぐ、グール⁉」
「ひぃっ⁉」
「ワンパターンなんだよお前等‼」
彼が掴み上げたのはアンデットのように身体が腐り果てた生物であり、生前は魔術師でありながら、死霊術によって化物と身を落とした「グール」が姿を現す。そのままレノはグールを放り投げ、地面に転がり込む。
『グ、グソォッ……⁉』
「消えろ」
グールは起き上がって恨めしい視線を向けてくるが、レノが掌を向けた瞬間に慌てて振り返り、そのまま水中に潜り込むように地中に姿を消す。
「全く……あんなのまでいるのか」
「さ、流石だな……魔力感知で気付いていたのか」
「俺が魔力感知を覚えたのはあいつらのせいだしね」
「……私のセンサーでは反応できませんでした」
「どうやらただの迷宮というわけでもなさそうだな……地面や壁の中に潜り込まれると、デルタのセンサーには反応しないかもしれない」
「となると、レノの魔力感知が頼りか……あんなのがそこいら中にいたとしたら、迂闊には別れて行動する事はできないぞ」
「ううっ……か、帰りたい。けど、アルト様のために頑張ります」
出発地点から移動する前に厄介な魔物と遭遇し、レノ達は出先を挫かれる形となった。
「そんな馬鹿な……⁉」
「え、演技じゃないんですか?」
「いえ、生体反応が低下しています。完全に気絶しています」
「マジか」
眼の前で勝手に転んで頭を打って気絶したミノタウロスを見下ろし、レノ達は顔を見合わせる。ここで止めを刺す事もできるが、ここまで醜態を晒した魔物を討つ事は躊躇する。別にこのまま進んでも問題ないように思えるが、念のために倒しておくべきかと悩む。
「……どうするアルト?」
「どうすると言われても……」
「ここで止めを刺しますか?」
「別にこのまま進んでも問題ないように思えますが……私達の後を追って来たら困りますね」
「殺処分する事を望みます」
「そうだが……」
アルトは大剣を握りしめ、ミノタウロスを見下ろす。一向に目覚める気配がなく、止めを刺そうと思えばいくらでも刺せるが、彼は躊躇する。そんな彼を見て、レノはある事に気が付く。
「もしかして、ミノタウロスが魔人族だから殺したくないの?」
「……そうかもしれない。出来る事なら僕は殺したくはない」
「だが、魔人族と言ってもこのミノタウロスは……」
「分かっている。人間の僕たちを見て躊躇なく襲い掛かってきた……完全に野生の種だ」
ミノタウロスはちゃんとした教育を施せば人語も理解し、人間社会にも溶け込める。だが、野生で育ったミノタウロスは完全に魔物同然であり、討伐を許されている。それでもアルトは目の前で倒れているミノタウロスに止めを刺そうという気は起きず、大剣を収める。
「……先に進もう」
「それでいいの?」
「ああっ……すまない。僕にはどうしても殺すことはできない」
「国王様がそこまで言うのなら……」
「けど、こいつが追って来たらとしたらどうする?」
「その時はアルトが責任を取るべきでしょ」
「そんな……」
「いや、レノの言う通りだ。その時は僕が決着を着ける」
レノの言葉にアルトは頷き、彼はミノタウロスに視線を向け、自分でもどうして止めを刺せないのかは不思議に思うが、彼は階段を降りる。その後ろにレノ達も続き、ミノタウロスを通り過ぎて一行は先に進む。
階段を降り始め、螺旋階段の終わりが見える。レノ達のメンバーの中には何人かが既視感を覚え、特に地下迷宮で暮らしていたレノは目の前の光景に驚きを隠せず、階段の下には嫌に見覚えのある風景が広がっていた。
「ここが大迷宮……?」
「ち、地下迷宮とそっくりです⁉」
「ああ……よく似ているどころじゃない。壁の色も、この地面もあの場所とそっくりだ」
「うぇえっ……嫌な思い出を思い出しました」
カノン以外は地下迷宮に訪れた経験があるため、すぐに既視感の正体に気が付く。地下に広がる迷宮はあの放浪島の地下迷宮と全く同じであり、煉瓦製を想像させる壁、漂う雰囲気、何もかもが地下迷宮と同じだった。
レノは周囲を見渡し、何処からかミノっちが現れるのではないかと思うぐらいに似ている空間に冷や汗を流し、動揺を隠せない。
「レノ、言い忘れていたが実はデルタさんから渡された資料に気になる事があったんだ」
「気になる事?」
「ああ……カノン将軍とデルタさんが遭遇した魔物の資料リストを渡してくれたんだが、最初は気付かなかったんだが、この場所に辿り着いてやっと違和感の正体に気付いた」
「こちらをどうぞ」
デルタが何処からか用紙を取り出し、レノはそれを受け取ると、周囲の者達も覗き込まれながら内容を確認する。どうやら遭遇した魔物の一覧表らしいが、すぐにレノは目を見開く。
「……オーガにスライム、ロック・ゴーレムにハーピィにゴブリン、後はミノタウロスにサイクロプス……⁉」
「ちょ、ちょっと待て……この魔物達は‼」
「地下迷宮にいた魔物さん達と同じです⁉」
「ああ、僕もやっと気付いたよ。昔、僕たちが地下迷宮で遭遇した魔物ばかりが載っている。偶然とは考えられない」
リストに書き込まれていたのはレノ達が地下迷宮で遭遇した魔物ばかりであり、全員が驚きを隠せない。
「ど、どういう事ですか? 地下迷宮とこの場所に何か関係があるのですか?」
この中では地下迷宮に訪れていないカノンが戸惑いの表情を浮かべるが、レノはデルタに視線を向け、
「デルタは気付いていなかったの?」
「何がでしょうか?」
「いや、お前の住んでいた場所の……ああ、そうか。ずっとあの施設に暮らしてたんだっけ」
「はい。私はずっと休眠してたので、施設の外に広がっている空間の情報は一切知りません」
放浪島の出身のデルタは地下研究施設で過ごしており、施設の外の迷宮の存在は知らない。脱出する際も研究施設の出入口を使用していたので魔物とは遭遇しておらず、この大迷宮で出会った魔物達が地下迷宮にも存在する事は知らなかったようだ。
「この場所と地下迷宮……どういう関係があるのかは分からないが、油断はできないな」
「それにこの資料を見る限り、完全に同じというわけでもなさそうだぞ?地下迷宮では遭遇していなかった魔物もいくつか存在するようだ」
「あの……話の最中に悪いんですけど、そろそろ進みませんか? こことあそこが似ている事は分かりましたけど、生存者の人たちも心配ですし……」
「……そ、そうだな。美香の言う通りだ。今は生存者の救出が最優先だ」
「とは言っても、闇雲に探しても見つかるかな……」
「私のセンサーではこの迷宮は全長10キロを超えています。また、異常なほどに生体反応が多いため、生存者の反応だけを見極める事は出来ません」
「……とりあえず、カノンさんたちが罠に嵌められたっていう階段を目指してみようか」
「そう、ですね。もしかしたら、あの罠は一定の場所に送り込まれる可能性があります。敢えて罠に嵌まる事で生存者の手掛かりが見つかるかも知れません」
「それならば私に任せてください。この周辺の地図は記録済みです」
方針は決まり、レノ達はカノンたちがはぐれたという下層に繋がる階段に向けて移動する。ナビゲートするのはデルタであり、彼女は道順を全て記録しているという。
「こちらです。道中、複数の魔物と遭遇すると思われるのでお気をつけてください」
「ストップ」
デルタが案内をしようとした時、レノが彼女の肩を掴んで引き留める。彼の行動に誰もが不思議そうに視線を向けると、
「懲りない、な‼」
ズドォオオンッ‼
「わふっ⁉」
「きゃっ⁉」
「れ、レノ⁉」
そのままレノは地面に拳をめり込ませ、身体中から電流を迸らせながら地中に隠れている存在を引きずり出す。
『グェエエエエッ⁉』
「ぐ、グール⁉」
「ひぃっ⁉」
「ワンパターンなんだよお前等‼」
彼が掴み上げたのはアンデットのように身体が腐り果てた生物であり、生前は魔術師でありながら、死霊術によって化物と身を落とした「グール」が姿を現す。そのままレノはグールを放り投げ、地面に転がり込む。
『グ、グソォッ……⁉』
「消えろ」
グールは起き上がって恨めしい視線を向けてくるが、レノが掌を向けた瞬間に慌てて振り返り、そのまま水中に潜り込むように地中に姿を消す。
「全く……あんなのまでいるのか」
「さ、流石だな……魔力感知で気付いていたのか」
「俺が魔力感知を覚えたのはあいつらのせいだしね」
「……私のセンサーでは反応できませんでした」
「どうやらただの迷宮というわけでもなさそうだな……地面や壁の中に潜り込まれると、デルタのセンサーには反応しないかもしれない」
「となると、レノの魔力感知が頼りか……あんなのがそこいら中にいたとしたら、迂闊には別れて行動する事はできないぞ」
「ううっ……か、帰りたい。けど、アルト様のために頑張ります」
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