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魔王大戦編
敗北
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――ああ、やっぱりとんでもないなぁ……
最初にソフィアが思った言葉であり、彼女は勢いよく吹き飛ばされる身体に意識が半ば途切れ、地面に墜落すると同時に何度も転げ回り、派手に砂煙を巻き上げる。すぐに大勢の人間の声が悲鳴が聞こえたが、立ち上がる前に上空に人影が写り込み、こちらに向けて拳が頭上から接近してくる光景を確認し、反射的に両腕を交差させて防御を試みたが、
ドゴォオオオオオンッ――!!
凄まじい衝撃が身体全体に伝わり、右腕の骨が完全に折れたのを感じ取り、地面に肉体が埋まる。ソフィアは薄れゆく意識の中、容赦なく拳を振り上げるマドカの姿を確認し、駄目押しとばかりにもう一発叩き込まれた。
ズガァアアアンッ!!
地面に亀裂が生じ、ソフィアの身体が一層に土中にめり込み、その光景を確認したホムラは額に汗を流しながら久しぶりに「本気」になった自分に笑みを浮かべ、同時に動かなくなったソフィアを確認して眉を顰める。
「……やりすぎたか」
折角、自分を本気にさせる相手を見つけ出したというのにあっさりと動かなくなった彼女に落胆し、同時に大人げも無く力を出し切った自分自身を戒める。ここで壊さなければ彼女がより一層に成長し、自分の前に現れる可能性があったにも関わらず、少し興奮しすぎて冷静さを失っていたようだ。
「て、てめぇっ!!よくもうちのガキを!!」
「レノさぁんっ!?」
「離せっ……レノッ!!」
「そんな馬鹿な……違う、あの方がこんな所で終わるはずがありません!!」
「いやぁっ!?ソフィアたんっ!?」
「いけませんヨウカ様!?」
ソフィアがやられたことに全員に動揺が走り、ホムラがゆっくりと身体を向け、地面に埋もれている彼女ほど楽しませてくれそうなのはいないとは予測出来るが、ゴンゾウのように特殊な能力を持つ者がいる可能性も否定できず、ゆっくりと彼等の元へ移動しようとした瞬間、
ガシィッ……!!
「……なにっ?」
不意に足元に違和感を感じ、振り返るとそこには地面から手を伸ばしたソフィアが自分の左足を掴んでおり、握力が強まる。だが、明らかに彼女は限界を迎えており、どう考えても戦える状態ではないはずだが、
メキィッ……!!
「くっ……!?」
ソフィアの指が足首にめり込み、ホムラは表情を歪める。異常なまでの握力であり、どう考えても瀕死の人間が繰り出せる力ではない。さらにソフィアは埋もれた地面からゆっくりと起き上がり、彼女の身体から「蒼炎」を想像させる魔力が沸き上がる。
「誰にも……手を出すな……!!」
「そうか……変わった術だな」
すぐにホムラはソフィアが攻撃を受ける瞬間、無意識に彼女が不可解ば魔法(魔鎧)を発動させて防いでいたことを悟り、どうりで手元から感じる感触が硬かった事に気が付く。魔力を形にして自身の肉体に纏わせる方法など彼女も初めて見る技術であり、魔力付与とも少し違う事に興味を抱く。
ソフィアは何とか起き上がって彼女の足首から手を離し、身体に魔鎧を発動させながら右腕を振り抜き、足の裏から、足首、膝、股関節、腹部、胸、肩、肘、腕、拳の順で身体を回転、及び加速させ、勢いを乗せた左拳を放つ。
「魔弾撃……!!」
ズドォオオオンッ!!
ゴーレムどころかロスト・ナンバーズのメンバーであろうが、真面に喰らえば昏倒は免れない一撃をソフィアは放つが、ホムラは彼女の拳を片手で受け止めた。
「……良い拳だ。だが、私に火属性の魔法は効かん」
「……化け物め」
元々は炎の聖痕を所持していたホムラは火属性の耐性が異常に高く、普通に触れれば火傷を起こしかねないソフィアの「蒼炎」を受けても平然と握りしめる。掌を振り払い、諦めずに追撃を行おうとする彼女に対してホムラは肉体強化を発動させ、
「これで――終わりだ」
ビキィイイイッ……!!
血管が再度浮き上がり、ホムラは右足を振り抜き、そのまま仲間達が反応する暇も無く、ソフィアの肉体に目掛けて放つ。
ドゴォオオオオオンッ!!
「うぐぁっ……!?」
「なにっ?」
だが、予想に反して脇腹に叩き込まれたにも関わらずにソフィアの肉体は吹き飛ばず、上手く攻撃を受けた個所のみに「蒼炎」を発動させ、肉体強化で耐え凌ぐ。まさか防がれるとは予測できず、ホムラが驚いて隙を作った瞬間、
「ライトニングフォース!!」
「鉄球(ショット)!!」
チュドドドドッ!!
後方からアイリィが雷属性と聖属性を合わさった光線を放ち、続けてセンリも青色の光球を発動させて鉛弾の如く放出する。ホムラは舌打ちしながらも両手を構え、
「くだらんっ」
バシィッ!!
驚くべきことに生身の肉体でセンリの鉄球を弾き、アイリィの光線を紙一重で躱す。その反応速度の高さは流石だったが、その間にも横方向から新手が接近しており、
「おらぁあああっ!!」
「獣王斬!!」
ワルキューレ騎士団の団長であるテンが破壊された柱の一部を持ち抱え、ライオネルが反対側から爪を剥き出しに振り上げ、ほぼ同時に2人の攻撃が入る。
ガシィッ!!
「楽しませてくれるな」
「なっ!?」
「ぬぐぅっ!?」
だが、ホムラは左手で振り下ろされた瓦礫を抑え込み、右手をライオネルの振り翳した掌を掴み取り、そのまま異様な握力で握り潰す。
「ぐおおっ!?」
「この……化け物がっ!!」
「退いて下さい!!」
「わぅんっ!!」
リノンとポチ子が正面から突進し、2人は食事用のナイフを掲げて駆け出し、こんなに小さな武器ではお得意の火炎剣や犬牙流も使用できないが、黙って見守るわけにはいかない。
「せいっ!!はっ!!」
「わんっ!!わふぅっ!!」
「……力が抜ける掛け声で翻弄する気か?」
2人の攻撃をホムラは最小限の動きで躱し、流石の彼女も女子を殺すのは躊躇するのか、そのまま流れる動きで2人の腕を掴み上げ、
「精進しろ」
「なぁっ!?」
「わぅうっ!?」
そのまま力ずくで体勢を崩した2人の身体が地面に叩き込まれ、その光景を目撃したゴンゾウがヨウカの治療を振り切り、突進する。
「あ、駄目だよっ!?」
「うおぉおおおっ!!」
ヨウカの制止の言葉を振り切り、鬼人化も発動せずに傍の机を持ち上げて接近し、勢いよく投擲する。ホムラは敢えて机を受け止め、視界が塞がれた状態で次の攻撃を待ち構えると、
「……?」
何時まで経ってもゴンゾウの攻撃が訪れず、不思議に思って机を放り投げると、そこには地面に倒れたゴンゾウと、何処からか持ち出したのか注射器を握りしめるアイリィの姿があり、
「全くっ……これ以上動いたら本当に死にますよ。ドクターストップですっ」
「余計な事を……」
「ガァアアッ!!」
ライオネルは破壊されていない掌を放ち、鋭利な爪で攻撃を繰り返すがホムラはそれらを受け流し、彼女が腕力以外にも相当な技量の持ち主であり、こんな馬鹿げた存在がいるのかと彼の顔色が変化する。
「ふんぬぅうううっ!!」
巨人族であるダイアはゴンゾウに習って机を持ち上げて走り寄り、ホムラはライオネルを適当に相手しながら視線だけを彼に向け、
「殺すぞ」
「うっ……!?」
強烈な殺意を秘めた視線を向け、彼の身体が金縛りを受けた様に動かなくなる。まるで伝説獣クラスの魔物と相対した気分であり、一冒険者に過ぎない彼では荷が重すぎる。
「あぁあああっ!!」
「もう無理をするな」
後方からソフィアが左拳を振り回すが、それらを全て躱し、ホムラはゆっくりと彼女の腹部に拳を押し当て、
「眠れ」
――ズゥンッ!!
空手の寸勁を想像させる一撃を放ち、ソフィアの肉体に衝撃が走り、そのまま彼女は力無く膝を着いて倒れこむ。
最初にソフィアが思った言葉であり、彼女は勢いよく吹き飛ばされる身体に意識が半ば途切れ、地面に墜落すると同時に何度も転げ回り、派手に砂煙を巻き上げる。すぐに大勢の人間の声が悲鳴が聞こえたが、立ち上がる前に上空に人影が写り込み、こちらに向けて拳が頭上から接近してくる光景を確認し、反射的に両腕を交差させて防御を試みたが、
ドゴォオオオオオンッ――!!
凄まじい衝撃が身体全体に伝わり、右腕の骨が完全に折れたのを感じ取り、地面に肉体が埋まる。ソフィアは薄れゆく意識の中、容赦なく拳を振り上げるマドカの姿を確認し、駄目押しとばかりにもう一発叩き込まれた。
ズガァアアアンッ!!
地面に亀裂が生じ、ソフィアの身体が一層に土中にめり込み、その光景を確認したホムラは額に汗を流しながら久しぶりに「本気」になった自分に笑みを浮かべ、同時に動かなくなったソフィアを確認して眉を顰める。
「……やりすぎたか」
折角、自分を本気にさせる相手を見つけ出したというのにあっさりと動かなくなった彼女に落胆し、同時に大人げも無く力を出し切った自分自身を戒める。ここで壊さなければ彼女がより一層に成長し、自分の前に現れる可能性があったにも関わらず、少し興奮しすぎて冷静さを失っていたようだ。
「て、てめぇっ!!よくもうちのガキを!!」
「レノさぁんっ!?」
「離せっ……レノッ!!」
「そんな馬鹿な……違う、あの方がこんな所で終わるはずがありません!!」
「いやぁっ!?ソフィアたんっ!?」
「いけませんヨウカ様!?」
ソフィアがやられたことに全員に動揺が走り、ホムラがゆっくりと身体を向け、地面に埋もれている彼女ほど楽しませてくれそうなのはいないとは予測出来るが、ゴンゾウのように特殊な能力を持つ者がいる可能性も否定できず、ゆっくりと彼等の元へ移動しようとした瞬間、
ガシィッ……!!
「……なにっ?」
不意に足元に違和感を感じ、振り返るとそこには地面から手を伸ばしたソフィアが自分の左足を掴んでおり、握力が強まる。だが、明らかに彼女は限界を迎えており、どう考えても戦える状態ではないはずだが、
メキィッ……!!
「くっ……!?」
ソフィアの指が足首にめり込み、ホムラは表情を歪める。異常なまでの握力であり、どう考えても瀕死の人間が繰り出せる力ではない。さらにソフィアは埋もれた地面からゆっくりと起き上がり、彼女の身体から「蒼炎」を想像させる魔力が沸き上がる。
「誰にも……手を出すな……!!」
「そうか……変わった術だな」
すぐにホムラはソフィアが攻撃を受ける瞬間、無意識に彼女が不可解ば魔法(魔鎧)を発動させて防いでいたことを悟り、どうりで手元から感じる感触が硬かった事に気が付く。魔力を形にして自身の肉体に纏わせる方法など彼女も初めて見る技術であり、魔力付与とも少し違う事に興味を抱く。
ソフィアは何とか起き上がって彼女の足首から手を離し、身体に魔鎧を発動させながら右腕を振り抜き、足の裏から、足首、膝、股関節、腹部、胸、肩、肘、腕、拳の順で身体を回転、及び加速させ、勢いを乗せた左拳を放つ。
「魔弾撃……!!」
ズドォオオオンッ!!
ゴーレムどころかロスト・ナンバーズのメンバーであろうが、真面に喰らえば昏倒は免れない一撃をソフィアは放つが、ホムラは彼女の拳を片手で受け止めた。
「……良い拳だ。だが、私に火属性の魔法は効かん」
「……化け物め」
元々は炎の聖痕を所持していたホムラは火属性の耐性が異常に高く、普通に触れれば火傷を起こしかねないソフィアの「蒼炎」を受けても平然と握りしめる。掌を振り払い、諦めずに追撃を行おうとする彼女に対してホムラは肉体強化を発動させ、
「これで――終わりだ」
ビキィイイイッ……!!
血管が再度浮き上がり、ホムラは右足を振り抜き、そのまま仲間達が反応する暇も無く、ソフィアの肉体に目掛けて放つ。
ドゴォオオオオオンッ!!
「うぐぁっ……!?」
「なにっ?」
だが、予想に反して脇腹に叩き込まれたにも関わらずにソフィアの肉体は吹き飛ばず、上手く攻撃を受けた個所のみに「蒼炎」を発動させ、肉体強化で耐え凌ぐ。まさか防がれるとは予測できず、ホムラが驚いて隙を作った瞬間、
「ライトニングフォース!!」
「鉄球(ショット)!!」
チュドドドドッ!!
後方からアイリィが雷属性と聖属性を合わさった光線を放ち、続けてセンリも青色の光球を発動させて鉛弾の如く放出する。ホムラは舌打ちしながらも両手を構え、
「くだらんっ」
バシィッ!!
驚くべきことに生身の肉体でセンリの鉄球を弾き、アイリィの光線を紙一重で躱す。その反応速度の高さは流石だったが、その間にも横方向から新手が接近しており、
「おらぁあああっ!!」
「獣王斬!!」
ワルキューレ騎士団の団長であるテンが破壊された柱の一部を持ち抱え、ライオネルが反対側から爪を剥き出しに振り上げ、ほぼ同時に2人の攻撃が入る。
ガシィッ!!
「楽しませてくれるな」
「なっ!?」
「ぬぐぅっ!?」
だが、ホムラは左手で振り下ろされた瓦礫を抑え込み、右手をライオネルの振り翳した掌を掴み取り、そのまま異様な握力で握り潰す。
「ぐおおっ!?」
「この……化け物がっ!!」
「退いて下さい!!」
「わぅんっ!!」
リノンとポチ子が正面から突進し、2人は食事用のナイフを掲げて駆け出し、こんなに小さな武器ではお得意の火炎剣や犬牙流も使用できないが、黙って見守るわけにはいかない。
「せいっ!!はっ!!」
「わんっ!!わふぅっ!!」
「……力が抜ける掛け声で翻弄する気か?」
2人の攻撃をホムラは最小限の動きで躱し、流石の彼女も女子を殺すのは躊躇するのか、そのまま流れる動きで2人の腕を掴み上げ、
「精進しろ」
「なぁっ!?」
「わぅうっ!?」
そのまま力ずくで体勢を崩した2人の身体が地面に叩き込まれ、その光景を目撃したゴンゾウがヨウカの治療を振り切り、突進する。
「あ、駄目だよっ!?」
「うおぉおおおっ!!」
ヨウカの制止の言葉を振り切り、鬼人化も発動せずに傍の机を持ち上げて接近し、勢いよく投擲する。ホムラは敢えて机を受け止め、視界が塞がれた状態で次の攻撃を待ち構えると、
「……?」
何時まで経ってもゴンゾウの攻撃が訪れず、不思議に思って机を放り投げると、そこには地面に倒れたゴンゾウと、何処からか持ち出したのか注射器を握りしめるアイリィの姿があり、
「全くっ……これ以上動いたら本当に死にますよ。ドクターストップですっ」
「余計な事を……」
「ガァアアッ!!」
ライオネルは破壊されていない掌を放ち、鋭利な爪で攻撃を繰り返すがホムラはそれらを受け流し、彼女が腕力以外にも相当な技量の持ち主であり、こんな馬鹿げた存在がいるのかと彼の顔色が変化する。
「ふんぬぅうううっ!!」
巨人族であるダイアはゴンゾウに習って机を持ち上げて走り寄り、ホムラはライオネルを適当に相手しながら視線だけを彼に向け、
「殺すぞ」
「うっ……!?」
強烈な殺意を秘めた視線を向け、彼の身体が金縛りを受けた様に動かなくなる。まるで伝説獣クラスの魔物と相対した気分であり、一冒険者に過ぎない彼では荷が重すぎる。
「あぁあああっ!!」
「もう無理をするな」
後方からソフィアが左拳を振り回すが、それらを全て躱し、ホムラはゆっくりと彼女の腹部に拳を押し当て、
「眠れ」
――ズゥンッ!!
空手の寸勁を想像させる一撃を放ち、ソフィアの肉体に衝撃が走り、そのまま彼女は力無く膝を着いて倒れこむ。
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