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英雄編
宝玉
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「ま、まあ……闘人都市に封印されているのがとんでもなく危険な代物だとは分かったけど……破壊しようとした場合はどうなるの?」
「仮に大聖遺物の破壊を試みた場合、冗談抜きで最低でも半径5000キロメートルの物が吹き飛びます。しかも、それほどの大爆発が起きれば地球規模で影響が生まれて、生物は全て死滅する可能性も出てきます」
「怖いわっ」
「だから何があろうと破壊しようなんて真似はしないで下さいよ?自暴自棄になって、奪われるくらいなら壊してやる~!!なんてヤンデレ思考は間違っても考えないで下さいね」
「分かったよ……にしても、一体誰が何の目的で造りだしたのかが気になるな」
「私もあくまでも偶然発見しただけですからね……当時は魔術教会に入ったばかりで、研究材料の魔物を捕獲するため平原を訪れたときに感知したんです」
「平原って……あれ?闘人都市が造られる前は、バルトロス帝国の首都存在しなかったっけ?」
ちなみに闘人都市が生み出されたのはバルトロス王国が誕生した後の時代であり、何でも数多くの冒険者が協力して生み出した街が徐々に発展し、遂には王国の庇護下の元で正式な都市として認められたと聞いている。具体的な時期は知らされていないが、少なくともここ三百年の間に造りだされた比較的にも世界では新しく創造された都市らしい。
「いえ、私が大聖遺物を発見したのは美しい平原が広がってる場所でした。私が実験のために適当に魔獣を捕獲している時に、偶然にも地下深くから魔力を感じ取ったので、調べてみたらとんでもない物が埋められていたんですよ」
「埋められていたって……わざわざ掘り返したの?」
「いえ、魔法でどかーん!!と大規模の魔法でクレーターを生み出しました。その後、周囲一帯が焼野原と化したので後処理が大変でしたけど」
「うわっ……」
「本気で引かないで下さいよ。話は戻しますけど、焼野原を消火した後に私は地下に眠っている巨大な金属の塊を発見しました」
アイリィの話によると、当時は磁力と重力の聖痕を所持していた彼女は平原の地下深くに眠っている巨大な金属の物体を引きずりだし、その形状に首を傾げる。それは後の放浪島である海上王国アトランティスでも発見した建物の残骸であり、大きさは縦横10メートルほどの立方体であり、外見的には黒色のサイコロみたいだったという。
放浪島に存在した施設と同じ素材で出来ているようであり、アイリィはすぐにこれが旧世界の文明で造り上げられた物だと悟り、建物の中に侵入を試みようとしたらしいが、全体を溶接されたように出入口が塞がれていたらしい。
彼女も色々な聖痕の力を使用してみたが、結局のところは建物には傷一つ付けられず、最大出力で放ったカラドボルグでさえも受け付けなかった事から、この建物自体が今は失われた技術で造りだされた超合金で形成されていると判断し、非常に困り果てる。
相当苦労を重ねて地下深くから引っ張り上げたにも関わらず、中身を確認できないのではどうしようもなく、彼女はしばらくの間を建物の調査を行い、やっとの事で建物の表面に旧世界の文字が刻まれているのを発見し、その内容は「漆」とだけ描かれていたという。
「漆?ああ……七か」
「読めるんですかレノさん?」
「いや、明治を対象にした侍漫画とかで見かけたことがあるから」
アイリィの説明と同時に羊皮紙に書き込まれた文字を見てレノはすぐに理解するが、これだけでは何を指しているのか分からない。一体、この数字が何を表しているのかと問い質すと、
「私も色々と過去の文明の遺産を調べて旧世界人の中でも日本人というのが扱っていた文字というところまでは辿り着いたんですけど、実は偶然にも文字の文献を調べている最中に興味深い資料を発見したんですよ」
海上王国に存在する旧世界の施設で文字の解明を行っていたところ、偶然にも施設内で平原の地下から発見した建物に関連する資料を発見し、彼女は驚愕した。それは何かの建物だと思っていた物体が実は「シェルター」と呼ばれる特別な隔離建造物であり、不用意に開けてはならない様に地下深くに隠蔽されていたという。
アイリィは日本語の文字の読み書きを何とか習得し、旧世界の文明の資料を読み進めると、どうやらシェルターの内部に存在するのは強大なエネルギーを放出する特殊な鉱物らしく、この星に飛来したという7つの巨大隕石の内の1つから発掘され、どうやら隕石の中核部分に存在していた物体らしい。
興味深い事に7つの巨大隕石から発掘された7つの「鉱石」はまるで宝石のように美しく光り輝き、周囲に影響を与えるほどの凄まじいエネルギーを常時発し続けているらしい。後に、それらは世界各地に分配され、やがては「宝玉」と呼ばれるようになり、今の六種族に1つずつ大切に保管されるようになったというのが彼女の説だ。
「宝玉って……あの?」
「そうです。私達の魔法の源でもある特別な宝石です。実際、巨人族はこの宝玉を破壊されたことで魔法を発現させる能力が失われていますね」
随分と昔だがレノの脳裏に宝玉の説明を行うクズキの姿が思い浮かび、鳳凰学園に通っていたころに彼の授業で聞いたことがある。宝玉は全種族にとって何よりも価値のあり、大切な存在であるため、厳重に保管されていると。
「つまり……そのシェルターに封印されていたのって……」
「まあ、宝玉の原石なんでしょうね。世界に飛来したという7つの巨大隕石、その内の最後の一つが闘人都市の地下に隠蔽されているシェルターに隠されているんですよ」
「大聖遺物の正体が……宝玉!?」
その話が事実ならば途轍もない事であり、たった一つの宝玉を失ったことで全世界の巨人族は魔法を扱える事が出来なくなった。宝玉とは想像も出来ない密度の魔力(エネルギー)が蓄積されているはずだ。そんな物をリーリスが利用して時の聖痕を発動させれば、確かに過去や未来の世界に転移出来る事が可能かもしれない。
「流石の私も世界で7つしか存在しないオーパーツを扱うのはやばいと思いましてね、誰も掘り返せない様に地中不覚に封じ込めて、折角だから正体を知られてもそう簡単に暴かれない様にある細工を施しました」
「細工?」
「この宝玉の封印を解放するには莫大な魔力を必要とする、という嘘の文献を海上王国の本物の資料と差し替えたんですよ。まあ、私も半分はおふざけで仕掛けたんですが、まさか本気にして1000年以上の間、魔力をコツコツと収集する馬鹿が出現するとは思いませんでしたよ」
「……まさか」
アイリィの発言にレノは今までにないほどに冷や汗を流し、彼女は顔を反らして決して視線を合わせようとせず、
「……私の身体を乗っ取ったリーリスが地下に封印されている宝玉の原石の存在を聞きつけて、私の嘘の資料に騙されて、魔力を掻き集めるためにセンチュリオンを再結成しました。彼女にとって当時の全世界の征服は魔力を収集するための手段に過ぎず、それでも集まり切れなかったで次に活性化現象が訪れる時代、つまりは1000年後のこの世界まで自分自身を封印し、蘇ったというわけです」
「……全部、お前のせいか!!」
リーリスが全種族の支配を試みた理由も、センチュリオン(後のロスト・ナンバーズ)を生み出したのも、これまでに数多くの被害が生まれたのも彼女の「おふざけ」が原因だという事にレノは怒鳴らずにはいられなかった。
「仮に大聖遺物の破壊を試みた場合、冗談抜きで最低でも半径5000キロメートルの物が吹き飛びます。しかも、それほどの大爆発が起きれば地球規模で影響が生まれて、生物は全て死滅する可能性も出てきます」
「怖いわっ」
「だから何があろうと破壊しようなんて真似はしないで下さいよ?自暴自棄になって、奪われるくらいなら壊してやる~!!なんてヤンデレ思考は間違っても考えないで下さいね」
「分かったよ……にしても、一体誰が何の目的で造りだしたのかが気になるな」
「私もあくまでも偶然発見しただけですからね……当時は魔術教会に入ったばかりで、研究材料の魔物を捕獲するため平原を訪れたときに感知したんです」
「平原って……あれ?闘人都市が造られる前は、バルトロス帝国の首都存在しなかったっけ?」
ちなみに闘人都市が生み出されたのはバルトロス王国が誕生した後の時代であり、何でも数多くの冒険者が協力して生み出した街が徐々に発展し、遂には王国の庇護下の元で正式な都市として認められたと聞いている。具体的な時期は知らされていないが、少なくともここ三百年の間に造りだされた比較的にも世界では新しく創造された都市らしい。
「いえ、私が大聖遺物を発見したのは美しい平原が広がってる場所でした。私が実験のために適当に魔獣を捕獲している時に、偶然にも地下深くから魔力を感じ取ったので、調べてみたらとんでもない物が埋められていたんですよ」
「埋められていたって……わざわざ掘り返したの?」
「いえ、魔法でどかーん!!と大規模の魔法でクレーターを生み出しました。その後、周囲一帯が焼野原と化したので後処理が大変でしたけど」
「うわっ……」
「本気で引かないで下さいよ。話は戻しますけど、焼野原を消火した後に私は地下に眠っている巨大な金属の塊を発見しました」
アイリィの話によると、当時は磁力と重力の聖痕を所持していた彼女は平原の地下深くに眠っている巨大な金属の物体を引きずりだし、その形状に首を傾げる。それは後の放浪島である海上王国アトランティスでも発見した建物の残骸であり、大きさは縦横10メートルほどの立方体であり、外見的には黒色のサイコロみたいだったという。
放浪島に存在した施設と同じ素材で出来ているようであり、アイリィはすぐにこれが旧世界の文明で造り上げられた物だと悟り、建物の中に侵入を試みようとしたらしいが、全体を溶接されたように出入口が塞がれていたらしい。
彼女も色々な聖痕の力を使用してみたが、結局のところは建物には傷一つ付けられず、最大出力で放ったカラドボルグでさえも受け付けなかった事から、この建物自体が今は失われた技術で造りだされた超合金で形成されていると判断し、非常に困り果てる。
相当苦労を重ねて地下深くから引っ張り上げたにも関わらず、中身を確認できないのではどうしようもなく、彼女はしばらくの間を建物の調査を行い、やっとの事で建物の表面に旧世界の文字が刻まれているのを発見し、その内容は「漆」とだけ描かれていたという。
「漆?ああ……七か」
「読めるんですかレノさん?」
「いや、明治を対象にした侍漫画とかで見かけたことがあるから」
アイリィの説明と同時に羊皮紙に書き込まれた文字を見てレノはすぐに理解するが、これだけでは何を指しているのか分からない。一体、この数字が何を表しているのかと問い質すと、
「私も色々と過去の文明の遺産を調べて旧世界人の中でも日本人というのが扱っていた文字というところまでは辿り着いたんですけど、実は偶然にも文字の文献を調べている最中に興味深い資料を発見したんですよ」
海上王国に存在する旧世界の施設で文字の解明を行っていたところ、偶然にも施設内で平原の地下から発見した建物に関連する資料を発見し、彼女は驚愕した。それは何かの建物だと思っていた物体が実は「シェルター」と呼ばれる特別な隔離建造物であり、不用意に開けてはならない様に地下深くに隠蔽されていたという。
アイリィは日本語の文字の読み書きを何とか習得し、旧世界の文明の資料を読み進めると、どうやらシェルターの内部に存在するのは強大なエネルギーを放出する特殊な鉱物らしく、この星に飛来したという7つの巨大隕石の内の1つから発掘され、どうやら隕石の中核部分に存在していた物体らしい。
興味深い事に7つの巨大隕石から発掘された7つの「鉱石」はまるで宝石のように美しく光り輝き、周囲に影響を与えるほどの凄まじいエネルギーを常時発し続けているらしい。後に、それらは世界各地に分配され、やがては「宝玉」と呼ばれるようになり、今の六種族に1つずつ大切に保管されるようになったというのが彼女の説だ。
「宝玉って……あの?」
「そうです。私達の魔法の源でもある特別な宝石です。実際、巨人族はこの宝玉を破壊されたことで魔法を発現させる能力が失われていますね」
随分と昔だがレノの脳裏に宝玉の説明を行うクズキの姿が思い浮かび、鳳凰学園に通っていたころに彼の授業で聞いたことがある。宝玉は全種族にとって何よりも価値のあり、大切な存在であるため、厳重に保管されていると。
「つまり……そのシェルターに封印されていたのって……」
「まあ、宝玉の原石なんでしょうね。世界に飛来したという7つの巨大隕石、その内の最後の一つが闘人都市の地下に隠蔽されているシェルターに隠されているんですよ」
「大聖遺物の正体が……宝玉!?」
その話が事実ならば途轍もない事であり、たった一つの宝玉を失ったことで全世界の巨人族は魔法を扱える事が出来なくなった。宝玉とは想像も出来ない密度の魔力(エネルギー)が蓄積されているはずだ。そんな物をリーリスが利用して時の聖痕を発動させれば、確かに過去や未来の世界に転移出来る事が可能かもしれない。
「流石の私も世界で7つしか存在しないオーパーツを扱うのはやばいと思いましてね、誰も掘り返せない様に地中不覚に封じ込めて、折角だから正体を知られてもそう簡単に暴かれない様にある細工を施しました」
「細工?」
「この宝玉の封印を解放するには莫大な魔力を必要とする、という嘘の文献を海上王国の本物の資料と差し替えたんですよ。まあ、私も半分はおふざけで仕掛けたんですが、まさか本気にして1000年以上の間、魔力をコツコツと収集する馬鹿が出現するとは思いませんでしたよ」
「……まさか」
アイリィの発言にレノは今までにないほどに冷や汗を流し、彼女は顔を反らして決して視線を合わせようとせず、
「……私の身体を乗っ取ったリーリスが地下に封印されている宝玉の原石の存在を聞きつけて、私の嘘の資料に騙されて、魔力を掻き集めるためにセンチュリオンを再結成しました。彼女にとって当時の全世界の征服は魔力を収集するための手段に過ぎず、それでも集まり切れなかったで次に活性化現象が訪れる時代、つまりは1000年後のこの世界まで自分自身を封印し、蘇ったというわけです」
「……全部、お前のせいか!!」
リーリスが全種族の支配を試みた理由も、センチュリオン(後のロスト・ナンバーズ)を生み出したのも、これまでに数多くの被害が生まれたのも彼女の「おふざけ」が原因だという事にレノは怒鳴らずにはいられなかった。
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